不健全鎮守府   作:犬魚

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帰って参りました通常営業、帰って参りました!

【登場人物】

提督(貧乳はステイタスなどではない、甘えだ)
クソ大人の鑑、巨乳ならある程度は許せる

白露(長女)
改二になった、よく見ると美少女

時雨(次女)
改二、最近丸くなった

夕立(四女)
改二、バカコンビの右、気に入らないヤツはすぐ殴る

村雨(三女)
ちょっと前に改二になった、バカコンビの左、ビッチ臭がすんごい


提督と戦慄!一番艦!

夏本番と言う事で、日頃の労とおそらく来月には始まるであろう新たなる聖戦への英気を養って貰うべく、本日、当基地では福利厚生の一環として、夏本番!暑さに負けないMASURAO-FESTIVAL2018-灼熱(HEAT)-を開催していた…

 

「はい焼けたよ焼けたよォ〜浦風特製やきそば焼けたよォ〜、みんないっぱい食べていってえぇよぉ〜」

 

「おばちゃん、やきそば一丁!」

 

「誰がおばちゃんじゃあ!ブチくらすぞコラァ!!」

 

既に色々と問題は発生しているようだが、まぁ、いつもの事だ、艦娘とは言えみんな年頃の若い娘だ、ケンカの一つくらいはするだろう、様々な料理が並ぶエリアの他に、ステージではカリスマアイドルNAKAのドッ!ドッ!ドッ!ドッドッドドッ!とゴゴゴ!ガンガン!ギャラクシーでゴキゲンなサウンドが響き、会場の盛り上げに一役買っている…

 

「あ、テイトクだ!よーい!テイトクテイトク!」

 

「あ?」

 

「私だよーっ!ほら、どう?これこれ?見てよコレ!どう?似合ってるでしょ?」

 

………誰だコイツ?ウチに居たか?こんなの、見たところ、白露型みたいなツラしてるが……いや、白露型か?たぶん、しかしこんなヤツは見覚えがないのだが…

 

「…敵か?」

 

「なんでだよ!!白露だよ!白露!新しくなった白露改二だよ!!」

 

「白露だぁ〜?オイオイ、バカ言うんじゃないよこの子は、白露ってのはアレだ、そこそこ可愛いが地味なヤツだぞ、それをオマエ………なんだ?白露はそんな髪長くねーよ」

 

「伸びたんだよ!!ってか地味なヤツとかゆーな!」

 

「オイオイオイ、オマエが本当に白露だってならパンツ見せてみろよ」

 

「イヤだよ!!なんでパンツ見せなきゃならないの!?」

 

「冗談だ、小粋なテイトクジョーク」

 

まったく、この夏、急に髪が伸ばすとは……どうやら夏と言う季節は少女を女にする季節と言うのもあながち嘘ではないらしい、エキサイト駆逐艦、白露姉妹の中でも地味に可愛いと定評のある白露姉ちゃんもこの夏、もうすっかり雌の顔に……

 

「……ナニ?」

 

「いや、あんま変わんねーな」

 

「ナニが!?」

 

「あと、それなに?寝癖?寝癖かなんか?なんかスゲー外ハネしてるけど、なに?寝癖なの?ついでにアレだ、なに?袖、袖一本忘れてますよ?」

 

「オシャレだよ!!コレはこーゆーオシャレなの!!」

 

「あーはいはい、ジョークジョーク、小粋なテイトクジョークだから、ってか顔が近い、顔が」

 

白露姉ちゃんはキィーキィー言いながら俺の間合いにずいっと侵入し、その、キレーな顔と身体をグイグイと寄せ………む?な、なんだこの弾力性は?いや、弾力?クッション性か?まるで衝撃吸収材のようや柔らかなる柔軟性…!

 

「………ナニ?」

 

「オマエ、ホントに白露か?」

 

「白露ですけど?あと、なんで私の胸掴んでるの?」

 

「いや、白露姉ちゃんにしてはちょっと盛りすぎと言うか…」

 

「育ち盛りなんですぅー、ってか離してくんない?笛吹くよ?笛」

 

そう言って白露姉ちゃんは首から下げた笛を手に取ってフーフー吹く真似をしてみる、白露姉ちゃん曰く、この笛を吹くとどこからともなく低級なゴブリンが現れるらしく、そのゴブリンは白露姉ちゃんの言う事を聞いてくれるらしい…

 

「あ、テイトクっぽい」

 

「ホントだ、やっほー、ねぇーテイトクぅ、お小遣い頂戴〜」

 

そんな白露姉ちゃんと立ち話をしていると、姉妹のバカコンビ、夕立と村雨が焼きそば片手にヘラヘラ笑いながらこっちにやって来た

 

「よぉクズども」

 

「クズじゃないっぽい」

 

「テイトクにだけは言われたくないしぃ?ってかテイトク、誰コレ?新人?」

 

「見たことないヤツっぽい、オイオマエ、土下座しろよ」

 

「白露だよ!!アンタらの姉のッ!!」

 

バカコンビは見たことない新人に対していきなり恐怖の女社会的洗礼を浴びせてみたものの、まさかその正体が長女だとは思っていなかったらしく、二人揃ってゲ、ゲェーッ!とか言いながらドン引きした

 

「白露姉ちゃん、髪伸びたっぽい」

 

「あとなに?このナマイキなおっぱい、服の上からでも村雨は見逃さないわよ、なにこのナマイキなおっぱい」

 

「ナマイキなおっぱいとかアンタにだけは言われたくないわ!」

 

白露は村雨のナマイキな村雨っぱいにバシーン!とビンタし、それが新世代ビッチである村雨のPRIDEに火を点けたのか、村雨も負けじと白露っぱいにビン……

 

ドゴンッ!!!(腹パンチ)

 

「おごぉ!!」

 

村雨の殺人ブローが白露姉ちゃんの柔らかそうなお腹に突き刺さった

 

「む、村雨ェェェェ!!お前、オマエ!!そりゃねぇだろう村雨ェ!そこは白露っぱいにビンタし返すのが礼儀じゃねぇのか!?」

 

「ハァ?そんなルール知らないし」

 

な、なんてやつだ、無秩序・無軌道・無慈悲の権化である新世代のビッチにはルールなど存在しないと言うのか!村雨はバゴアバゴアとよくわからない笑い声で笑い、白露姉ちゃんは美少女にあるまじき光る吐瀉物を吐いて涙を流していた…

 

そこへ……

 

「ユウダチ、ムラサメ、そこまでにしないか…」

 

「!?」

 

「ゲ、ゲェーッ!!」

 

チョコミントのアイスを手に、絶対王者・西村艦隊と共に歩いて来たのは白露姉妹の次女、時雨様ッ!

 

「大丈夫かい姉さん、ユウダチとムラサメには僕が後からキツく叱っておくよ…」

 

「し、時雨ぇ…」

 

「さぁ、ユウダチ、ムラサメ、姉さんに謝るんだ…まずは、そう……頭を下げるんだ」

 

時雨様が夕立と村雨に視線を向けると、夕立と村雨のアンクルが強制的にブレイクされ、そのまま膝をついてしまった、これが時雨様にのみ許された天性のスキル!ズガタカ…っ!!

 

「じゃあ、二人とも両の目を抉り出して姉さんに心からの謝罪を…」

 

「い、いや…いいよ!いいよ!もういいから!時雨!ね?姉ちゃん気にしてないから!ね?村雨だってジャレてみたかっただけだよ?ね?」

 

「そうかい?姉さんは優しいね…」

 

白露は時雨様の肩を掴みやり過ぎだよテメーッ!と言うワケではなく、長女らしく長女な対応で次女を諌めると時雨様も納得してくれたらしく、何か困った事があったらいつでも相談してくれよと言い、チョコミントのアイスを白露に手渡し、王者・西村艦隊のチームメイト達とその場を去って行った…

 

「まさか時雨様がオマエを助けるとは…」

 

「あの子変わったのよ、前はボクサカとか言ってたけど、なんか去年のレイテ戦ぐらいからちょっと丸くなったってか…」

 

「あぁ…レイテな」

 

そう言えば、五月雨が時雨クンと時雨様が融合してパーフェクト時雨になったとか言ってたような…まぁ、どうでもいいか、俺は白露の手にあったチョコミントのアイスを一口齧った

 

「あーっ!!ちょ!なんで勝手に食べるの!?」

 

「………不味いな、毒にも薬にもなりゃしねぇ」

 

「チョコミントと私に謝れェ!!」

 

◆◆◆

 

白露姉ちゃんにバカだの死ねだの散々ディスられ、次は五段のを買うといいと言って100円渡してさっさとその場を離れて歩いていると…

 

「天龍ちゃんカッコいい!」キラキラ

 

「へへっ、まぁな、だってアレじゃん?オレってやっぱ世界で一番強くてカッコいいっーか………お、テイトクじゃねーか!」

 

「ん?………なんだオマエ、天龍か……ナニ?イメチェンしたの?」

 

「まぁーな、どーだコレ?新しいオレのブレード、チョーカッコいいだろ?」

 

天龍はヘラヘラと嬉しそうに新しい天龍ブレードを見せびらかしてきたが………なんだコイツ?おっぱいでけーなオイ、オイオイオイ、この夏急成長ですか?これじゃまるでおっぱいのついたイケメンじゃなくてイケメンのついたおっぱいだよ

 

「天龍」

 

「なんだよ?」

 

「何故天龍型に実体剣が装備されているかわかるか?………G●フィールドに対抗する為だ、計画の中には対ガ●ダム戦も入ってる、もしもの時はお前が切り札になる」

 

天龍は俺の言いたい意味を察してくれたらしく、ヘヘッ!と笑い任せろよと頷く…

 

「天龍ちゃんカッコいい!」キラキラ

 

「だろぉ?なぁ?やっぱオレ、カッコいいよな?ギャハハハハ!」

 

そしてこの妹からの無償のカッコいい賛辞……へへっ、天龍、オマエはやっぱり最高だぜ、オレとオマエと木曾、俺達ならどんなヤツ相手でも負ける気がしねぇと改めて確信したのだよ


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