【登場人物】
提督(ゲス)
浜風に対し歪んだ欲望を持つ健康優良児
谷風(平板)
最高にイキでイナセな駆逐艦だよい
磯風(弾力には自信がある)
グルメ死刑囚
浦風(もっちもち)
テクニシャンと定評のある風評被害
浜風(ぺぇずり専用艦)
ハブられた
今日も照りつける灼熱の太陽を浴び、最高に心も身体もHOTな真夏の日、執務室には冷房を効かせているものの、残念ながら執務室は禁煙エリアなのでタバコを吸う事ができないので俺は灼熱の廊下を抜け、これまた真夏の外気に絶賛曝されているであろう喫煙所へと向かっていた…
そうだ、執務棟に喫煙所ではなく喫煙室を作ろう!よくよく考えたらなんでバカ正直に夏は暑く、冬は寒い喫煙所と言う名の灰皿にまで行かにゃならんのだ!よく考えたらおかしいじゃないか、よし!決めた!喫煙室作る!………そう心に決めた俺は少し軽くなった足取りで歩いていると、よそ見しながら走っていた暁ちゃんからズボンにアイスをぶつけられ、次は五段のを買うといいとお金を渡し、喫煙所へと向かい……
「…ん?」
なんだ…?この芳ばしい香りは?まるで夏の減退した食欲を刺激するような匂い……これは、鰻かッッ!!
しかし何故、鰻を焼く匂いが?その答えは案外早く出た、体育館の裏手にある日陰で、二つの風が七輪を囲んで団扇をパタパタさせていた…
「ナニやってんだ?オマエら」
「…ん?お、テイトクじゃないかい?」
陽炎姉妹の十四女、谷風クン、姉妹一の……いや、全駆逐艦一と噂されている最高にイキでイナセな駆逐艦だ
「フッ、提督もこのウナギの匂いにつられてやってきたか、この食いしんぼさんめ」
そして陽炎姉妹の十二女、グルメ刑務所でも手に負えなかった最強グルメ死刑囚、磯風…
「ご覧の通り、鰻を焼いてるのさぁ」
「そしてこの磯風はウナギがキチンと焼けているのか見守っている」
「ふ~ん」
なるほど、つまり谷風クンが鰻を焼き、磯風は見ているだけなんだな、ふむ……理想的な人員配置だ、やはり人材は適材適所でないとな
「しかし今年は鰻食ってなかったな、なぁオイ?谷風クン」
「あげねぇよ」
「美味そうじゃないかね?んん?」
「あげねぇよ」
谷風クンはパタパタと団扇で七輪に置かれた鰻を扇ぎつつもその強固なる意志を決して曲げる気はないらしい、まったく、最高にイキでイナセと定評のある谷風クンらしいな
「フッ、提督よ、なんならこの磯風がその辺で穫ってきた魚を焼いても構わないぞ?」
「いや、いいわ」
「フッ、まぁ遠慮するな提督、なんならこの磯風が焼いた魚をフーフーしてやるのもやぶさかでもないぞ?」
「いや、いいわ」
そして磯風の野郎は何がそんなに誇らしいのか、照れてるのかBOYと言いたげに片目をバチコーンとしている……神は何故彼女に食材を兵器に変えるスキルを与えてしまったのか理解に苦しむのだよ
「まぁいい、私は我慢強く寛容な男だ、せっかく谷風クンが焼いている鰻を分けてもらおうなどケチなコトは言わんよ」
「そうかい?」
「ところで、鰻を焼く係は谷風クン、それを見守る係は磯風、残りの仲良し姉妹はどうした?」
「浦風ならごはんを炊きに、あと、浜風は朝から釣りに行ってるよい」
谷風クン曰く、浦風は鰻の為にホカホカの白米を手に入れるべくマミーヤに行っており、浜風ちゃんは朝から釣りに行ったそうだ………そうか、浜風ちゃんは釣りが好きなのか、釣りが好き………よし!今度ごく自然に釣りに誘おう!ごくごく自然にだ、ごくごく自然に一緒に釣りに行った俺と浜風ちゃんはイイ感じに釣りをして、俺のロッドをイイ感じに浜風ちゃんに握って貰い浜風ちゃんのリールで…
「グヘヘヘ……」
「見てみい磯風、アレがホンモノのゲスの顔でい」
「フッ、大したゲス顔だな……まぁ、この磯風を前にしたのだから仕方あるまい」
「…おっと失敬、つい明日の天気について考え事をしていたのだよ、うん」
「何がお天気だい、どーせ浜風にぺぇずりさせるユメでも見ちょったんだろい?」
さすがは谷風クンだ、最高にイキでイナセなだけでなく洞察力も鋭いじゃないか
「ぺぇずりとはなんだ?」
そして、ぺぇずりとは何か?その哲学的とも言える質問を投げつけきたのはやはりグルメ死刑囚磯風、コイツそんな事も知らずにそのナマイキな乳してたのか…?
「ぺぇずりってのはアレでい?こう、乳でナニを挟んでだねぇ…」
「挟む…?谷風、オマエは一体何を言ってるんだ?」
「…まぁ、この谷風さんにはムリなんだけどね、ほれ、磯風!オマエならできる!」
そう言って谷風クンは磯風の乙を掴みまるでチーズやバターのようにタテタテヨコヨコとこね回した
「なるほど………ふむ、たしかにナニカを挟める気はするな、まぁ、さすがにこの磯風、浦風や浜風にサイズは些か劣るが弾力性には自信があるぞ」
磯風のアホンダラは何がそんなに誇らしいのか、ドヤァ!と言った顔でこちらを見てバチコーンとウィンクしていると、その、駆逐艦にしては凶暴すぎる乙を揺らしながら誰かが走って来た…
「谷風ェ!!白米じゃあ!白米を手に入れたぞォ!」
「でかした!」
やってきたのは陽炎姉妹の十一女、浦風ェ…
浦風はハァハァ言いながらホカホカの白米が入ったおひつを抱えており、どうやらマミーヤの所から走って来たらしい…
「ハァ……ん?お、テイトクさんじゃあ、ナニやっとるんじゃ?こんなトコで」
「それはこっちのセリフなのだよ」
浦風はアッついアッつい言いながら服をパタパタしハジける汗とハジける浦風臭をプンプンさせている、まったく、俺じゃなかったら理性を抑え込めずにこの場で受胎告知完了ぅ!するまでブチ込まれるだろう…
「あとは浜風だねぇ…」
「フッ、浜風の事だ…きっと釣りに夢中になって時間を忘れているのだろう」
「まったく、あのデカパイにも困ったモンじゃあ…」
とりあえず浦風にオマエがゆーなとケツにビンタしてやると、ヒギィ!なにするんじゃクソがァ!と掴みかかられたがボディに膝をブチ込むとおとなしくなった…
そうか、浜風ちゃんは時間を忘れて夢中になるほど釣り好きなのか……良い事を聞いたな、浜風ちゃんとフィッシング……フフフ、浜風ちゃんとフィッシング…
「フフフ…」ズキイイィィィン!!
「なんで勃っとるじゃあ!?」
「見てみい磯風、アレがモノホンのゲスでい」
「なるほど、フッ、まぁ仕方あるまい…何故ならこの磯風があまりにも美少女すぎるのだから」ドヤァ!
まったく、騒がしいクズどもめ…この俺にとって貴様らなど浜風ちゃんの後ろにいる背景モブにすぎないのだよ…
「そーいやテイトクさんよ?」
「ナニかね?谷風クン」
「テイトクさんが浜風にぺぇずりして貰いたい気はわかるけどよー、浦風じゃ駄目なんかい?」
「駄目だ」
谷風クンは浦風の乙を鷲づかみにし、なんでじゃあ!このモチモチのナニが駄目なんじゃあ!と俺に問う!なるほど、たしかに谷風クンの疑問は最もだ…
「だってコイツぺぇずり超上手そうじゃん?いきなりテクニシャンとかちょっと引くわー…ってな」
「なるほどなぁ」
「ちょ!待ちぃーや!なんじゃそのウチに対する偏見!?ウチやったコトないんじゃけどォ!?」
「え?マジで?でもオマエ超上手そうじゃん?俺、嫌がる浜風ちゃんに無理矢理したいんだよ、オマエなんか嫌がらなそーじゃん?」
「嫌がるわ!!フツーにイヤじゃあ!!」
「嘘つくんじゃないよこの子は、ナマイキなおっぱいしてからに」
「そうでい、ナマイキなおっぱいしてからに」
俺と谷風クンが浦風の乙を互い左右からビンタしてやると浦風はなんじゃあ!と言って掴みかかってきたのでボディに肘をブチ込んでやるとおとなしくなった…
「クソ!クソ…っ!みちょれよ…!金剛のアネキにチクったるからなァ!オマエら全員明日の朝刊載ったわー!アハ!アハハハハ!」
後日、俺は金剛から呼び出しを受けたが、その呼び出しはバックレた、あと、浜風ちゃんは結局あの場には現れず、その日の夜にいっぱい釣って帰ってきたらしく、終始ゴキゲンな様子でニコニコしていたと谷風クンから聞いた…