【登場人物】
イタリア&ローマ
イタリア戦艦姉妹、命中率は悪いが殺意は高い
リベッチオ
序盤を温存してここで投入、目標をテキトーに狙ってスイッチ
ポーラ
メチルモンスターの異名を持つアルコール依存艦、ザラ姉様だけは怖い、正直ブルってオシッコちびりそーになるぐれー怖い
アクなんとか
正規空母ヅラした残念空母、おっぱいだけは許される
「さて、いよいよ後半戦に突入と言うワケだが…」
執務室で缶コーヒーを飲みつつ、欧州征伐編に突入した艦隊の様子をテレビで眺めていた俺は、茶菓子がない事に激怒し、五月雨にナニかないのか?と尋ねると、貰い物のシュークリームでよければ?と冷蔵庫から雑に取り出した
「………甘いな、そして、少々酸味がある」
「リシュリューさんが作ったらしいですよ、それ」
「ふ〜ん」
アイツ、シュークリームなんぞ作れたのか?まぁアイツは地味に器用そうだし、シュークリームぐらい作れても不思議ではないか
「提督が便所で大の大冒険してる時にリシュリューさんが来て、なんかフランス語でペラペーラペラペーラ言って置いていきました」
「なんだよペラペーラって」
「フランス語はよくわからなかったのですが、たぶん“まるでアウトレット品みたいな出来だわ!こんな粗悪品、粗悪品が服を着ている粗悪オブ粗悪のamiralに相応しいわ、実家の犬の餌以下だけどありがたく食しなさい!この…屑っ!”と言ってたんじゃないかと…」
「あの野郎ォ…」
ツンデレか…!いや……ツンデレじゃないなコレは、つまりコイツはよォ……オレを舐めてるってコトでいいんだよな?なぁ?なぁ?
ーーー
同時刻 リシュリューの部屋…
「ウフフフ、Mon amiralは喜んでくれたかしら?いえ、きっと喜んでくれるわ!だってこのRichelieuが自ら腕を奮って作ったChou à la crèmeだもの!」
………この時、リシュリューは後に提督からダブルニークラッシュを受ける事になるとは、思いもしなかった
◆◆◆
「オラァ!なんだそのケツは!誘ってんのかオラァ!」
「舐めてんのかオラァ!ありがとうございますって言えやァ!このケツダイソンにありがとうございますって言えやァ!」
第四ステージ前半戦、輸送連合艦隊は待ち構えていた戦艦棲姫を完封で下し、チームは通常艦隊へと変わって後半戦へと臨んでいた…
「ゲェーッ!戦艦レ級ーッ!」
「野郎ォ…イベント出禁じゃなかったのかーッ!!」
途中、戦艦レ級に遭遇するアクシデントにも見舞われたものの、これを無事、戦艦ローマのマグナムブローで下し、チームはいよいよ海域最深部、この海域のBOSSである船渠棲姫の居るポイントへと来ていた…
『マァ……トオイトコロマデ……ヨクキタネェ…』
謎の艦種、入渠中駆逐艦!船渠棲姫、たぶん駆逐艦…
船渠棲姫はやって来た海軍ども………いや?海軍?あれ、イタリア海軍じゃない?
「当たれェェェェェェ!!!」
『ウッギャアアアアアア!!ヤメロヨォォォォォ!!』
『集チャン!?』
マラッカ海峡でズタズタにヤられ、泣きながらこっちにやって来た集積地棲姫こと集ちゃんは再び戦火に包まれて転げ回った、マラッカ海峡では内火艇アタックで内臓を破壊されたが、今度はランチャーが集積地に襲いかかる!
「スッゲー!ランチャー!スッゲー!キヨシに自慢しよーっと!うへへへー!」
両手にランチャーを持ち、ゴキゲンに笑うリベッチオだったが、ローマから拳骨を喰らい、痛い!と言って転げ回り、ローマに首根っこを掴まれ…
「リベ、リベ、リベッチオよォ〜?なんで今のランチャーで半殺しにしか出来なかったかワカるか?あ?たしかにWG.42はスゲー、私だってヤバいと思う!ただな、リベッチオ!オマエはビビったんだ、あ?ワカるか?オメーは“
ドン!ドンッ!ドンッ!!!(三式弾)
『ウゲェアアア!!』
『シ…集チャアァァァァン!!』
「その時すでに行動は終わってるのよ…わかったわね、リベッチオ」
「うん!」
元気良く返事してウヘヘーとアホな子供特有のアホ面で笑うリベッチオに満足したローマは、リベッチオの頭を掴み、顔面をクサレ脳ミソがー!と、海面に叩きつけた
「ちょ…ちょっとローマ!なんてコトするの!今、リベッチオに悪いトコなかったような…」
「あら?姉さん、居たの?」
「居たの?って……えぇぇ…?」
最初から一緒に居たじゃん……イタリアは妹にそう言ってやりたかったが、グッと堪えた…この妹は姉の言う事を真面目に聞いた試しなどない、反抗期とか反抗期じゃないとかそんな甘っちょろいモノじゃあない、この、ローマには姉に対する遠慮や敬意など最初から持ちあわせが無いのだッ!
「まぁ、姉さんがそう言うなら仕方ないわね…ここは姉さんの“顔”を立てるわ、良かったわねリベッチオ、もし姉さんの生●が重めでイライラしてたならアナタ、ソルベにされてたわよ」
「しないよッッ!!あと!なんで私が重めって知ってるの!?」
ギャーギャー騒ぐ海軍どもの様子を観察しつつ、船渠棲姫はここから自分はどうすべきか、どう行動すれば生き残れるかを、その、賢いオツムをフル回転させて考えた…
こっちは既に部隊はズタズタ、集ちゃんが既に半殺し状態、対してあっちは軽空母みたいなボインがこっちのパンチでゲロ吐いてピクピクしながら転がっている、たしかアク……アクなんちゃらだっけか?マジで雑魚すぎて若干引いた
「フッ、ここは私に任せて貰いましょうかぁ~」
ザッ!!
「お、オマエは…!」
Pola…!Zara級重巡の一人!アル中のPola!!
「ポーラ…やれるのかしら?アナタに?」
「大丈夫ですよぉ~…一人も倒さないで帰ったりしたらザラ姉様に殺されてしまいますし~…ここは一つ!ポーラの顔を立てる感じでお願いしますぅ~」
本来、この海域のメンバーに抜擢されたのはザラであったが、ザラは自分ではなくポーラを起用して欲しいと提督に嘆願し、提督はザラの妹を想うアツい心意気と、ザラの胸の谷間に心動かされ、ポーラを起用したッ!!
「そーゆーワケでぇ~ポーラが殺されない為に死んでくださいねぇ~」
『ナ、舐メヤガッテ…』
船渠棲姫はヘラヘラ笑うポーラに舐めてんじゃねーぞ!と手にしていたスパナをブン投げた!
『ナニ!?』
殺す気で投げたスパナはポーラにブチ当たらず、ポーラはウヘヘヘ~と不気味な笑みを浮かべて立っている
『コ……コノ!!イヤナヤツメェェェ!!』
船渠棲姫のマグナムストレートが、マグナムキックが、マグナム肘鉄が全て当たらない…ッ!その全てがギリギリの所で、最小限の動きでかわされている!
「ウヘヘヘ~…三人がかりですかぁ?ちょっと汚いんじゃないですかぁ~?」
『三人……?ナニ言ッテンダ、コイツ…?』
フラフラとしながらも不気味な笑みを浮かべているポーラに警戒を隠せない船渠棲姫、コイツは一体なんなのか…?三人…?三人に見えているのと言うのか…?船渠棲姫にはわからなかった
「スゲェ!ポーラさんスゲェ!」
「よく見ておきなさいリベッチオ、アレが身体が勝手に反応して避ける重巡奥義、身勝手のゴクーイよ」
「身勝手のゴクーイ!?」
ローマの適当な説明に大興奮するリベッチオはスゲースゲーとハシャぎ回り、ローマから意味なくぶたれて海面に転がった
「いや…アレ、ただ酔ってフラフラしてるだけなんじゃ…どっちかと言えばスイ・ケーン的なアレな気が…」
「へぇ、そこに気付くとはさすが姉さんね…いやらしい水着着てるだけあるわ」
…なんでローマは事あるごとに姉さんをディスるのかな?イタリアはそう言ってやりたかったが、グッと堪えた…
「ザラ姉様ぁ~…見ていてくださいねぇ~!ポーラちゃんと仕事しますからねぇ~」
ポーラは中継用のカメラにVサインして、両手を重ね、なにやらグルグルと回りながら不気味な踊りを始めた…
「打ち上がれぇー!ポーラの正義ーっ!」
ウーノ!ドゥーエ!トレー!と叫びながら飛び上がったポーラは勢い良く船渠棲姫の顔にキックをぶち込み、船渠棲姫はイテェ!とか言いながら大きくのけ反り、ポーラはそのまま船渠棲姫からマウントを奪った!
『クッ!!コノヤロウ!ドケヨ!』
船渠棲姫はマウントから脱しようと仰向けからポーラのお腹に拳を連打した、そう…連打した
「う゛っ………」
『オ……オイ?チョ……オマ!!』
みるみる青ざめていくポーラの顔色、そして、口元を抑える仕草!!船渠棲姫は一瞬でコイツがナニをしようとしているのか理解した…ッ!
コイツ吐くつもりだ!!
しかも!私の上でおもいっきり!!
「ウ、ウゴゴゴゴ…」
『チョ!ヤメテ!ホントヤメテ!ホントヤメテ!謝ル!ホント謝ルカラ!!マジデヤメテ!マジデヤメテ!イヤァァァァァ!!タスケテ!タスケテェェェ!』
そんな限界ギリギリぶっちぎりのポーラに、ローマはまだやれるか?と問いかける…
「ポーラぁ~、まだ我慢できるのー?」
「………」フルフル
「無理、だそーよ」
『イヤァァァァァァァァァァ!!!』
船渠棲姫
こうして、第四ステージを無事突破し、艦隊は次の海、最後の海へと挑戦する権利を得た……
この後、無事に帰投した艦隊だったが、ポーラは中継を見て大激怒したザラからマッハ往復ビンタを浴びて反省文を書かされる刑に処された…
ザラ姉から怒られない為に頑張ってみたら大激怒される
現実は非情である
次回は第五ステージ……ではなく、自称メインヒロイン様がカレー食ったりする回