不健全鎮守府   作:犬魚

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近所のカレー屋でなんかやってたよ

【登場人物】

提督(辛い派)
カレーは最後に白いライスで〆たい人

鈴谷(辛い派)
自称カレー大好きっ子、実は自分で作れる




提督と鈴谷とフェアなカレー

「カレー食べに行こーぜ」

 

「…はぁ?」

 

ナニ言ってんだコイツ?イカレているのか?

 

特に急ぎの仕事のない初秋の日、執務室でTarz●nを読んでいると、ビッチ臭をプンプン放つサキュバスハイスクールザー●ン絞りランキングタイトルホルダーみたいなのがやって来てワケのわからん事を言いながら執務机に腰掛けた…

 

「行こーぜ!」

 

「…とりあえず、そのビチグソ臭いケツを机からどけろ、あと、出来るだけ苦しみながら俺に迷惑をかけない形で自決してくれ」

 

「ヒドい…っ!?」

 

「ヒドくない、提督だ」

 

「っーか、なんで鈴谷に対してそこまで厳しいかな…もーちょい鈴谷に対して優しさとかあっても良くね?」

 

「ねぇな」

 

「即答すんな!」

 

ったく、キィーキィーうるせぇ野郎だな、発情期のうーちゃんかっーの

 

「今、町のカレー屋でフェアやってるってチラシ見てさぁ、カレー大好きっ子の鈴谷としては行かざるをえないっしょ!」

 

「ナニが行かざるをえないっしょ!なのだよ」

 

「っーワケで行こーぜ!」

 

コイツ、今日はまた一段とグイグイとくるなオイ、グイグイ押しつけてきやがるよ、物理的に、おそらくは兵学校を卒業したての若き青年将校程度の小僧っ子(グリーンボーイ)ならコイツのエナジードレインでキンタマをカラッカラに絞り穫られて変死にするぐらい容易いだろう…

 

だが、私のような経験豊富なベテランの実力派にはたかが鈴谷程度の下等サキュバスのエナジードレインは通用しない!!

 

とりあえず、ヘラヘラと締まりのない顔で行けるっしょ!とか言ってる鈴谷の右手をソフトに掴み…

 

「零の悲劇ィィィィィ!!」

 

「ウッギャアアアアアアアアア!!」

 

俺の完璧握手の危険性をすぐ察したらしい鈴谷は左腕で俺のボディを連打し、掴みが甘くなったところで即座に脱出、インファイトの射程から離脱した………なるほど、なかなか冷静な判断力だ

 

「ハー…ハー…」

 

「褒めてつかわす」

 

「…ハー…?ハァ?ナニが…?ま、まぁ…褒められるのは悪い気しないけど」

 

自称褒められて伸びる子である鈴谷はヘヘッとか笑いながらまるでイタズラっ子のように鼻の下を指で撫でた

 

「で?なんだっけ?近所のカレー屋でカレーフェアやってるとか言ったな、それでお前はそのフェア実施中のカレー屋に興味津々丸だと…?」

 

「平たく言えばそうじゃん」

 

「行ってくりゃいいじゃねぇか?」

 

「や、鈴谷、今ちょっとばかし持ち合わせがアレと言うか、懐事情が厳しいと言うか…」

 

「ほぉ…」

 

「それで、つきましては提督にカレーを奢って頂けないかとお願いしに参った次第で…」

 

「なるほど…」

 

鈴谷のアホンダラは、いやぁ~お恥ずかしい限りですとか苦笑いしつつ、とりあえずパンツで良ければ今すぐお見せいたしますが?とスカートの裾をエレガントに摘んだ

 

「つまり………“殺してくれ”ってコトでいいんだな?」

 

「言ってないじゃん!?今の話のドコにそんな要素あったの!?」

 

「まぁ、半分は冗談だ、小粋なテイトクハーフジョーク」

 

「あ、残り半分はマジなんだ…」

 

本来ならジョークもクソもなくそのアホ面に怒りのスネークジェ●サイド叩きつけて壁だか床だかにメリ込ませたいところだが、今日の俺は機嫌が良い、許してやろうじゃないか…

 

俺はポケットから財布を取り出し、100円硬貨を出して鈴谷に渡してやった

 

「ナニコレ?」

 

「100円やるから消えろ」

 

「オイオイオイ~…コイツぁマジでBADな対応だよぉ~、まさかこの鈴谷様が100円ぽっちで買えるとでも?」

 

「その100円でボンカレーでも買ってボンして食えよ、ボンして」

 

「やだし」

 

鈴谷は100円をポッケに入れ、再びズカズカとインファイトの間合いへと入って来た

 

「フェアだよッ!」

 

鈴谷は勢い良く黒檀の執務机をブッ叩き、フェアだよゥゥゥ!!と吠えた

 

「こりゃ食わざるをえないっしょ!だってフェアだよ!フェアじゃないとかじゃない!フェアなんだよッ!!」

 

「お…おぅ」

 

バカな……俺が気圧された?なんだこのプレッシャーは!?この航空巡洋艦には俺の知らない武器が内蔵されているとでも言うのか!?

 

「お願いします!食べたいんです!鈴谷!どうしてもカレーが食べたいんです!」ペコーリ

 

そして流れるように上体を45°傾ける美しさと気品すら漂う最敬礼…

 

「なるほど…卿の言い分は良く分かった」

 

「マジで!?」

 

「とりあえず着てるもん全部脱いで土下座しろ」

 

「ナニもワカってねぇ!!?」

 

「鈴谷ァ…ワカってないのはオマエだ、俺はな、オマエが苦しむ顔を見るのが好きなのだよ、絶望の中の微かな希望に縋り、それを掴んだと思ったらやはり儚い幻想だったと知り、より深い絶望の色に染まるのを見るコトこそ最高に愉快だ」

 

「な…なんと言うドS、まさに冷酷、まさに冷血漢、っーか魔王か!魔王かなんかか!?」

 

「魔王じゃない、提督だ」

 

そして魔王を討つのはいつだって人間の勇者だ、勇者でなき者では決して魔王を滅ぼす事はできないし、魔王を倒すのは勝者ではなくjust now、いつだって勇者だろ!

 

「まぁ、そんなコトはどうでもいい、脱ぐなら5秒以内にしろ、はい、ごー、よーん」

 

「はやっ!?ちょ…ちょっと!ちょっと待って!ちょい考えさせて!考える時間!考える時間頂戴!ね?ね?」

 

「よかろう、では考える時間を5時間与える」

 

「長っ………いや、まぁ…え?長くない?」

 

「不服かね?」

 

「や、別に不服とかねーけど……まぁいいや、ちょっと考えるから」

 

そう言って鈴谷は執務室のお客座ソファに座りブツブツと呟きながら熟考に入った、考えると言う行為は実に良い事だと提督的には思うが、アレだ

 

コレ、考える必要ないだろ…

 

普通に脱がないのがごくごく一般的だろ、バカじゃねぇのコイツ

 

「脱ぐだけでカレーが……いや、しかし鈴谷にも色々と失うものが……いやいやいや、しかしカレーが…」ブツブツ

 

バカだった

 

「俺ちょっとメシ食いに行ってくるわ、よーく考えとけよ」

 

「あ、うん、いってらっさい」

 

しかし鈴谷のヤツがカレーカレーうるさいせいか、カレー食いたくなったな、よし、カレーでも食いに行くか…

 

 

………5時間後、考える事に飽きたのか、むしろ疲れたのか、ソファーでグースカ寝ていた鈴谷にイラっときた俺は、鈴谷のア●ルにメン●スを入れてやるとウッギャアー!とか言いながら転げ回って執務机に後頭部を強打してアヘりながら気絶した…

 

おそらく夢の中でカレーを食べていただろう鈴谷に悪いコトをしたなと思った俺は、鈴谷のおっぱいをとりあえず揉み、胸元に1000円札をそっと挿入してやった





次回は最終海域、全力出撃!新ライン演習作戦の①

殺戮!恐怖政治!血祭り!

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