不健全鎮守府   作:犬魚

517 / 940
秋のくせしてやや仕事が立て込む忙しさ、ダラっと更新中

【登場人物】

提督(眼鏡男子)
提督の眼鏡は現実を見なかった事にする為によく曇る

香取先生(眼鏡教師)
眼鏡がステキな先生、好感度は非常に高い

鹿島先生(女教師)
全身良い匂いするゲロマブティーチャー、姉さんは怖い


提督と秋の最大トーナメント

戦艦(いくさぶね)として生まれたからには誰でも一生の内一度は夢見る海上最強の戦艦、グラップラーシップとは“海上最強の艦”を目指す格闘士の事であるッッッ!!

 

開幕ッッッ!!全艦種最大トーナメント!

 

最強を諦めきれなかった馬鹿野郎達によるこの秋最大の血で血を洗うライブパフォーマンス!全席指定チケット(ワンドリンクサービス)の一般発売は来週末!こんなチャンス、滅多にないんだからね!

 

 

「………と、まぁ、こんな感じでいこうかと」

 

「素晴らしいお考えです、さすがは提督……ねぇ?鹿島」

 

「え?あ、うん…えぇ、いいんじゃないでしょうか?」

 

秋の集金イベ……ではなく、秋の地域密着型ふれあいイベント、基地開放祭りの時期も近付く秋の日、今年の目玉イベントはどうしたものかと談話室に置いてあった格闘漫画を読みながら考えに考えぬいた結果、よし!今年は最大トーナメントすっか!カーッ!ワクワクすっぞ!と思い立ち、とりあえず説明の為に作った資料を手に、俺は香取・鹿島両先生にアツく説明していた…

 

「こちらに詳しい詳細は記載しておりますので目を通しておいてください、もし不備や意見があれば遠慮なくどうぞ」

 

「はい、遠慮なく」

 

そう言ってエレガントに微笑む今日も眼鏡がステキな香取先生……まったく、香取先生はいつだってエレガントでいらっしゃる…

 

「あの……提督、一つ、宜しいですか?」

 

「なんです?鹿島先生」キリッ

 

おずおずといった様子で小さく手を挙げて発言を求めたのは鹿島先生、まったく、今日もむしゃぶりつきたいナイスバディでいらっしゃる……だって鹿島先生って絶対良い匂いするもん、しかもめっちゃ柔らかそうだし、これはもう全身●器だろ?もし俺が強靭な精神力を持ってなかったら確実にレ●プしてるね!

 

「コレ、全艦種って………誰でも参加できるってコトですよね?」

 

「その通りです」

 

「あの……それって、戦艦の人と駆逐艦や海防艦の子とがヤる可能性も…?」

 

「如何にも」

 

艦種は問わない、目突き・噛みつき・金的、全てを認める、強くなりたくば喰らえ!を推奨する完全決着デスマッチルールである

 

「鹿島、そんな心配は無用よ」

 

「でも香取姉ェ……じゃない、姉さん、いくらなんでも実力差が、せめて艦種別とかにした方がいいじゃ…」

 

「鹿島、アナタにはまだワカっていないようね…」

 

香取先生は妹、鹿島先生にアナタには失望したわと溜め息まじりに小さく首を振り、愛用の教鞭を取り出した

 

「たしかに、戦艦と駆逐艦や海防艦の子達には圧倒的な実力差があるでしょう、鉄壁の硬度を誇る大戦艦級の艤装を打ち破るのは非常に難しいと言えます」

 

「はぁ…?」

 

「しかし、戦い決めるのは艦種の優劣ではありません、小●宙(コ●モ)の大きさです」

 

香取先生曰わく、たとえ駆逐艦や海防艦のチンカスくんであろうとも、小●宙(コ●モ)の究極、第七感(セ●ンセンシズ)まで燃やす事により決して大戦艦級にも劣りはしないと…

 

「素晴らしい、さすが香取先生です」

 

「いえいえ……私の考えなど提督には既にお見通し、そうですよね?提督」

 

まったく、謙遜なさる香取先生もエレガントでいらっしゃる

 

「…とりあえず、小●宙(コ●モ)云々はわかったけど、あ、そうだ、提督!コレって誰が出るんですか?」

 

「さぁ?とりあえずポスター貼って募集しようかと…」

 

鹿島先生の揺れるオパーイをガン見しつつ、俺は紳士として冷静で的確に答えた

 

「なるほど…」

 

「他には何かありますかな?」

 

「他に………あ、コレって優勝したら賞金とかあるんですか?」

 

「さぁ?特に考えてないですなぁ」

 

そういや優勝したらどーのこーのとか考えてなかったな…

 

「現金10万円ぐらいでいいですかね?」

 

「宜しいかと」

 

俺の冷静で的確な優勝賞金に、香取先生は笑顔で賛同してくれる、まったく…香取先生は笑顔もエレガントでいらっしゃる

 

「や、それはどうかなと…?」

 

しかし、鹿島先生は現金10万円には賛同しかねる様子…っ!

 

「鹿島、提督のお考えが間違っているとでも…?」ギロッ

 

「ヒッ…!?ち、ちが……」

 

俺は右手を挙げて香取先生に良いのですと制すと、香取先生は出過ぎた真似を…と頭を下げる、いや…別にそんなつもりはなかったのだが……

 

「それで…?鹿島先生の意見を聞かせてくれませんか?」

 

「え…?あ、え~っと、そうですね、賞金だけでなくもっとこう、ほら、やる気のでる賞品みたいなの……とか?」

 

「ふむ、賞品ですか…」

 

さすがは鹿島先生、俺に足りていない忌憚の無い意見、若さと瑞々しさと新鮮さを感じるお考えだ、素晴らしい

 

「香取先生、何か案はありますか?」

 

「そうですね………賞品としてSams●niteのスーツケースのペアセット、ダイヤモンド大●のプラチナダイヤモンドネックレス、ES●LLからグ●チの時計など如何でしょう?」

 

「素晴らしい」

 

さすがは香取先生、実に完璧なラインナップを提案してくれる、まったく…香取先生はいつだって俺をアツくしてくれる

 

「や……そんな視聴者参加型クイズ番組みたいな賞品はどうかと?」

 

しかし鹿島先生は香取先生の提案を微妙な感じなご様子…

 

「ふむ、では鹿島先生、ナニか他に妙案が?」

 

「え?あ、そうですね~……あ、そーだ、提督が1日なんでも言うコトを聞いてくれる券、とかどうでしょうか?アハハハ…」

 

ふむ、どうやら鹿島先生は大して妙案を思いついていなかったらしい、アハハと曖昧に笑う鹿島先生はいやぁスイマセンと頭を下げ…

 

「それでいきましょう」

 

「は?」

 

香取先生は鹿島先生の肩を軽く叩き、アナタはやればデキる子だと姉さん信じていたわとエレガントに囁いた

 

「え…?か、香取姉ェ…?え?」

 

「提督、鹿島の案でいきましょう」キリッ

 

「は?……はぁ?いや、しかし香取先生…」

 

「提督!」

 

執務机を勢い良くダァン!し、珍しく香取先生がグイグイくるッ!!ち…近い!顔が近い…ッ!あ、そしてとても良い匂いがする、おそらく毎日のトリートメントはかかしていないだろう…

 

「あ、あぁ……うん、いいんじゃないですかね、うん、鹿島先生の案で」

 

そんな香取先生のアツい熱意に圧され、俺は鹿島先生の案“提督が1日なんでも言うコト聞いてくれる券”通称、T-TICKETの発行を許可した

 

「さすがは提督………なんてお心が広い、この香取、感動いたしました」

 

「え?あぁ、うん…そうですか」

 

「鹿島、早速秋季祭の準備と告知に取りかかりましょう」

 

香取先生は鹿島先生の肩をガシッと掴み、それでは失礼しますとエレガントに一礼し、両先生方は執務室から去って行った…

 

「…フーッ〜…もう秋か」

 

なんか、とんでもない許可を出した気がするが、まぁ、大丈夫だろ、たぶん…





次回から最大トーナメント編
いつもの見切り発車なので、見たい対戦カードとかあればお気軽にどうぞです(他力本願)

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。