不健全鎮守府   作:犬魚

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戦慄!!死のブロック前半戦!
死傷者続出、戦わなければ生き残れないし、戦ってたら生き残れない!

前半戦は超雌対決!

武蔵 対 長門
大和 対 アイオワ


ブロックB ①

悪意と言う名の賽の目に満ちた最大級の組合せが揃ったブロックBッ!

 

一回戦五戦目に激突するのは誰もが事実上の決勝戦と噂する最大・最強の注目カード!

服を着る事により、新たなる力のステージに到達した戦艦を超えた超戦艦、その超戦艦を持った戦艦の超戦艦……武蔵改二・(きわみ)

対するは“ヤマト・ムサシ・アイオワと強い戦艦の御方は多くおりますが………やっぱりアレでしょうな、ステゴロならやはりナガトでしょう……”基地の誰もが口を揃えてその結論を述べる、怪物を超えた怪物!長門改二・フルパワー!!

 

誰もが期待した通り、その戦いはまさしくとびっきりの最強VS最強!小細工など無用、正面からの殴り合いはまさしく男雄漢比較(おとこくら)べッッッ!

 

そして、壮絶なベアナックルでの殴り合いは一進一退かのように見えていたが、時間と共に、やや長門の膝が沈んでゆき、遂にはその膝をついたッ!!

 

「ゴハァ!!……ハー……ハァ、ハァ…」

 

「ハァ…ククク、大したヤツだ、この武蔵の拳を喰らい、ここまで立っていたタフネスは認めてやろう」

 

殴り合いの末、立っていたのは戦艦武蔵…ッ!やはり正面きっての殴り合いならば武蔵か?と思われたその時、長門が再び立ち上がり…

 

「こ…このビッグセブンにも、負けるワケにはいかぬワケがあるのでな…」

 

「な…なんだ!?コイツから感じるただならぬ小●宙(コ●モ)は!まさかこの武蔵が知らぬ力があるとでも言うかーッ!」

 

立ち上がった長門に対し、底知れぬ不気味なプレッシャーを感じた武蔵!そして、長門は最後の力を爆発させ、武蔵の背後へと回り…

 

「な、ナニぃ!?」

 

「ウオオオォォォォォ!!オマエも地獄まで付き合って貰うぞォー!」

 

武蔵を羽交い締めにした長門!その力を極限まで燃やし、長門は武蔵と共に勢い良く天高くへと昇っていくッ!!

 

「バ、バカなーッ!長門ッ!貴様死ぬつもりかーッ!このまま上昇を続ければ摩擦熱に耐え切れずに溶けて天空のチリになってしまうのだぞーッ!」

 

「フッ、死はもとより覚悟の上ッ!」ニコッ

 

「な…なんて戦艦だ…」

 

二人の戦艦はみるみる天高く上昇してゆき、遂には成層圏に到達、さらに上昇高度を上げる…

 

「…フッ、どうやら間違っていたのは私らしい、艦娘として、ましてや戦艦として失格だ…」

 

 

…長門よ、オマエを死なせたくはない、だがもう遅いようだ、まもなく我らの体は溶け始める、そして…我らの体はチリとなってこの宇宙を永遠に漂う……これからせめて、せめて星となってこの武蔵と共に地上の愛と見守るか……なぁ、長門よ……

 

 

第五戦、武蔵・長門 共に死亡確認!勝者なし!

 

◆◆◆

 

壮絶な最後を遂げた武蔵・長門の戦いに続く第六戦、戦艦を終わらせた艦娘と呼ばれた戦艦界の最終兵器(リーサルウェポン)、大和とステーツから来たダイナマイツパッキンガール、アイオワの戦い…

 

「ワハハハハ!この虫ケラめがー!少しでもこの戦艦大和に勝てるとでも思ったかーッ!」

 

「グハァ!クッ!」

 

戦いが始まった当初、どちらかと言えばクリーンなファイトを見せていた大和だったが、アイオワに一度ダウンをとられた後、突如として豹変!クリーンさゼロのダーティーなファイトスタイルへと変貌し、ダウンしたアイオワに対し、お腹に何度も蹴りを入れてゲラゲラと笑っていた

 

「フンッ、虫ケラが…」

 

「クッ…ど、どーやラ、それがyouの本性みたいネ…」

 

---

 

「これはいったいどーしたコトでしょう初春様!大和さんと言えば仁・智・勇を兼ね備え、次期提督候補にも選ばれるほどの艦娘だったハズ……それが一体ナニが…」

 

「おそらくアレじゃろ、たぶんあやつの中にはとてつもない邪悪な心が棲んでいたのじゃろう」

 

「邪悪な心…っ!」

 

かつて提督が危惧していた通り、万人に愛され、神のように完璧だった大和の中に潜むとてつもない邪悪さ…それが今、姿を現したのだったッ!

 

「なんというコトでしょう!まさか大和さんが…ッ!」

 

「人は皆、陰日向を持つものよのぉ」

 

---

 

「クッ…!ぐぅぅ、やめろォ!わ、私の邪魔をするなッ!」

 

「…突然苦しみだしタ?」

 

邪悪な大和とアイオワとの戦いのさなか、大和は突如として苦しみだした、それは、大和の心の中に居るもう一人の大和、善良な心を持つ大和が邪悪な大和に抗っていたのだった!!

 

「クッ…!!早く、早く私ごとヤってください!(ふざけるなキサマぁ!)」

 

「グゥゥゥム!提督の座に相応しいのこの大和だ!!あのメガネに今まで一体何ができた!(もうやめなさい!正義の前では邪悪など無意味よ!)」

 

「………なんかよくワカンナイけどOK、meの拳で終わらせてヤルワー!」

 

アイオワは大きく脚を開いて構えをとり、必殺の拳にパワーを集中するッ!アイオワの自慢の必殺の拳、アルティメット・ジャスティス・マグナム!

 

「や、やめろォォォォォ!!(撃て!撃つんだァァァァァ!!私ごとこの悪魔をッ!うぅぅ…もう意識が保たない!!早く…早く私をッ!!私を大戦艦大和として逝かせてくれェェェェ!)」

 

「…Pray to God for your safety!」

 

「クソォォォォ!!バカなッ!この大和が!こ…この負けるなどッ!!そんなコトがァァァァァァァ!!」

 

BAKOOOOOOOOON!!(アイオワパンチ)

 

「グワアアアアアアアァァァァァァ!!」

 

アイオワのフィニッシュブロウを喰らい、大和はきりもみ状に回転しながらブッ飛ばされ、頭からグシャアッ!!とヤバい感じの音を付きでリングに叩きつけられ動かなくなった…

 

「You are not my match………メじゃないワ」

 

 

こうして、日米頂上決勝は米、アイオワが勝利した……

しかし、アルティメット・フィニッシュ・ブロウ、ジャスティスマグナムの代償は大きく、自らも拳を破壊したアイオワはこの先に行くのはNOネとここで棄権退場となった…


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