不健全鎮守府   作:犬魚

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ブロックB二回戦、戦慄!ノーリスペクトの恐怖!

鈴谷VSノーリスペクト サバイバルマッチ

であります


ブロックB【二回戦】

一回戦にて多くの死者と重傷者を出し文字通りの死のブロックとなったブロックB!

もはや戦える者は鈴谷しかいなくなったこのブロックには大会ルールにより3人の超A級リザーバーが送り込まれるコトになったッ!!

 

全員、未だ正体が謎に包まれる3人のリザーバー……その名も、ノーリスペクト!

 

そして、唯一実力で勝ち上がった鈴谷と、ノーリスペクト3人は不気味な笑いを浮かべながらリングの上へと集まっていた…

 

「はい、それでは!4人集まったところでそれぞれの対戦相手を決めたいと…」

 

『そんな必要はねぇーぜぇーッ!』

 

青葉の実況を遮り、ノーリスペクト1号は対戦相手を決める為に用意された荒縄をリングから蹴り飛ばし、ノーリスペクト2号はバク転しながらコーナー最上段へと飛び上がったッ!

 

『そんなまどろっこしいコトは必要ねぇーッ!今、この場で全員が殺り合って決めちまえばいいってコトだーッ!』

 

『ジョワジョワ!生き残った者が強い!強い者が生き残る!ここはそーゆールールのハズだぜぇーッ!』

 

ノーリスペクト1号と2号は不気味な笑い声をあげながら一回戦を唯一実力で勝ち上がってきた鈴谷を挑発するように指差した

 

「え……えー……?これはルール的にどうなんでしょうか初春様、アリなんですか?」

 

「ん?まぁ良いじゃろ」

 

「はい!初春様のOKが出たんでOKにします!ブロックB二回戦はまさかのサバイバルマッチ!4人の中で生き残るは誰だァァァ!!それでは初春様!ゴングを!」

 

「うむ、死ぬまでやれい」

 

ブロックB二回戦サバイバルマッチッッッ!!

鈴谷VSノーリスペクト1号VSノーリスペクト2号VSノーリスペクト3号の戦いの鐘が鳴ったッ!

 

「クッ…!こーなりゃ全員ギタギタにしてやるじゃん!誰もが羨むメインヒロイン様を舐めんなよ下等どもがーッ!」

 

鈴谷はとりあえず一番近くに居たソフト帽にトレンチコートのマフィアルックな大柄1号に仕掛ける!

 

「死ねッ!」

 

先手必勝ッ!鈴谷のフィッシャーマンズスープレックスが炸裂し、ノーリスペクト1号はリングに叩きつけられ………その身体がバラバラに砕け、中身が飛び出してきた!!

 

メリッ!メリメリ…!バリィィ!!

 

「な、なにィ!?」

 

「ウェッヘッヘ……世の中にはオーバーマスクとゆーのがありますがぁ~~…ポーラはオーバーボディを着ていたのですよぉ~」

 

ノーリスペクト1号!その正体はイタリアからの刺客メチルモンスター!ポーラ!

 

そして…ッ!!

 

ノーリスペクト2号も着ていたトレンチコートを勢い良く脱ぎ捨てその正体を現す!!

 

「テートクが秘蔵していると噂されているお高価な焼酎、これほどの勝利の美酒はそうはあるまいーッ!」

 

ノーリスペクト2号!戦慄の3スロットミズギダイバーエース、伊14!!

 

「優勝するのはイヨたちノーリスペクト改めノーアルコールズよーッ!」

 

「クッ…!こ、コイツら!」

 

14とポーラ、どちらかが優勝すればいいと手を組んだ2人は、アル中とは思えない抜群のコンビネーションでまずは鈴谷を仕留めにかかるッ!

 

「トアーッ!!」

 

「スリャーッ!!」

 

「クッ!!コイツら~…ぁ!2対1なんて恥ずかしいと思わないのかーッ!!?」

 

「ウヒャヒャヒャ!!バーカーめぇー!!イヨ達は勝てばいいのよ!勝てば!」

 

「勝ってカブトのなんとやら…?そう!なんとやらですよぉ~!」

 

‐‐‐

 

「2人がかりで鈴谷さんを攻めるメチルモンスターズ!まさに残虐!まさに残忍!まさに残酷ーッ!オマエ達はルール無用の悪魔艦娘とでも言うのかーッ!初春様!このまま鈴谷さんは負けてしまうのでしょうか!?」

 

「どーじゃろなぁ~…子日、茶を淹れてくれぬか?」

 

未だリングの隅で座ったまま動かない正体不明のノーリスペクト3号をよそに、2人がかりで鈴谷を攻める14・ポーラ組だったが、コンビネーションの一瞬の隙を突かれ、鈴谷に捕まった14はデスバレーボムを喰らった

 

「い゛よ゛っ!?」

 

「よっしぇあーッ!」

 

「イヨティン…っ!くっ……よ、よくもイヨティンを~!」

 

「フンッ!よく考えりゃたかがアル中ごとき!何人集まろーがメインヒロイン様の敵じゃないじゃん!」

 

ポーラからのテイクダウンを取り、流れるような動きでスコーピオンデスロックを仕掛けポーラはうっぎゃあー!と叫びながらリングをバシバシ叩いた

 

「うっぎゃあー!痛い痛い痛いですぅ~!!たす……タスケテー!タスケテー!ザラ姉さまーっ!ザラ姉さまーっ!」

 

「ハッ!助けなんて来ないじゃん!うりゃー!!」

 

「ギャアアアアアアアア!!!ザラ姉さまー…ッ!」

 

ミシッ!メリッ…!メリッ…!!

 

「こ…このヤロー!ポーラさんを放せコラァーっ!」

 

失禁KO寸前まで追い詰められていたポーラを救うべく、デスバレーボムから回復した14は隠し持っていたビール瓶で鈴谷を殴打した…っ!

 

「アイタッ!?って!痛い!って痛いじゃねぇかコラァ!!」

 

スコーピオンデスロックを解除し、14に逆水平チョップを浴びせた鈴谷はさらに14を再び捕まえてパワーボムでリングに叩きつける!!

 

「い゛よ゛っー!!」

 

2対1と言う不利をモノともしない!自称最強戦艦を討ち取った実力派、自称メインヒロイン!

観客席からは強い・エロい・可愛いと鈴谷へのアツい声援が徐々に大きくなっている!

 

「くっ…!まさかここまでやるとはぁ~…」

 

「ポーラさん、もうアレしかないよ!」

 

「アレ……?え?あぁ、アレですねぇ!アレ!ポーラもそう思ってましたぁ~」

 

ノーリスペクト1号・2号ことポーラと14はニヤリと笑い、それぞれ酒瓶を取り出した…

 

「フッ、なんのつもりじゃん?まさか酒飲んでパワーアップするとかそんな感じ?」

 

 

「違いますよぉ…」ニマァ…

 

「この手だけは使いたくなったケドね……へへっ、鈴谷サンが悪いんだからね!イヨ達を……いや!“恐怖の将”を本気にさせてしまったコトをーッ!」

 

「きょ…?“恐怖の将”!!」

 

ポーラと14は酒瓶を蓋を開け、それを飲………まないッ!!むしろ、その中をなみなみと満たしている液体をリングの隅にうずくまり、座ったままのノーリスペクト3号にブチ撒けたッ!!

 

「なんとーッ!!まさか命よりもアルコールを優先するアルコールモンスターの2人が命の源とも言えるアルコールをブチ撒けたーッ!初春様!これは一体どーゆーコトでしょう?それに“恐怖の将”とは…?」

 

「ふむ、たぶんアレのコトじゃろ?」

 

ノーリスペクト3号の頭からスッポリ包んだ外套にアルコールが染み込むと、今まで何の動きもみせなかったノーリスペクト3号がまるでもがくように動き始めたッ!!

 

「さぁ!よみがえれー!“恐怖の将”よぉー!」

 

「よみがえるのですぅ~!」

 

“恐怖の将”はゆらりと立ち上がり着ていた外套を乱暴に掴んで力任せに引きちぎった!

 

ビリッ!!ビリビリビリビリィーッ!!

 

「ゲ、ゲェーッ!!お、オマエはーッ!!」

 

かつて相棒である美尻姫こと飛鷹をマジギレさせて以来、長い禁酒生活を送っていたアルハラ界最凶最悪と名高いメチルモンスター……否、その、酒癖の悪さからメチルジェネラルと呼ばれた存在!!

 

「ヒャッハァー!水だァァァ!」

 

アルハラ界最後の刺客“恐怖の将”隼鷹ッッッ!!

 

‐‐‐

 

「なんとノーリスペクト3号の正体は隼鷹さん!隼鷹さんです!これはどーゆーコトでしょう初春様!」

 

「そういや最近禁酒しておったのぉ、あやつ」

 

命の水を浴び、甦ったメチルジェネラル隼鷹は仲間であるポーラと14に“ヘヘッ…アレをやるかい?”と伝え、それぞれが構えをとった…ッ!

 

「あ…あの構えはーッ!!」

 

「三位一体の構え、あやつら……まさかアレをやる気かッッッ!!」

 

「知っているのですか?初春様っ!」

 

「うむ…」

 

3人のアル中により使う事ができる禁断の技、メチル・エクス・ゲ●メーション…

極限まで体内のアルコール濃度を高め、三位一体の構えから放たれるこのゲ●は浴びた者に一生消えぬトラウマを与えると言われ、あまりにも卑劣すぎるとされし禁忌の技……

 

かつて提督がこの技を使用した際、その、あまりの卑劣かつ残虐な惨状をたまたま目の当たりにしてしまった暁ちゃんが一週間口を聞いてくれなかったと言う…

 

「バ……バカな、ゲ●とか浴びたら今まで積み重ねてきたメインヒロインとしての鈴谷のPRIDEがズタズタになるのは必至…ッ!」

 

自称メインヒロイン鈴谷はかつてない恐怖に戦慄した……もし、仮にここで鈴谷がゲ●まみれになろうものなら今まで守ってきたメインヒロインの地位は剥奪され、背景モブにすら劣るテキストのみの女子Aへと墜ちる…っ!

誰もが羨むメインヒロイン様(自称)である鈴谷にはもはやそれは死を意味するだろう…

 

「クッ…!」

 

鈴谷必殺のビッチベン・エッジでは1人が限界、1人を狙えば他の2人が撃ってくる、3人同時に倒さなければ確実にゲ●を浴びる追い詰められた状況ッ!

 

防御も回避も不能なこの絶望的状況に、鈴谷は考えた結論、それは………

 

「走ったァァァァァァァ!鈴谷さん!敵に後ろを見せて全力で走ったァァァァ!!逃げる!まさかの逃走!メチル・エクス・ゲ●メーションから逃げ出したーッ!」

 

逃げる…ッ!!とにかく逃げる!

 

「な、ナニぃ!!」

 

「うぇぇ…逃げるとかマジですかぁ〜」

 

「ゔっ……!!ヤバ、スマン……ヤベ、アルコール濃度が…!くっ!もぉ…抑えきれな…」

 

メチル・エクス・ゲ●メーションの発動の為に体内のアルコール濃度を高めていた事が仇になったか、恐怖の将こと隼鷹は高めていたアルコール濃度を抑え切れずに暴発した

 

「うぇっ…うええぇぇ……オボォォォォォォ…」ビチャビチャ…

 

「うえっ…!ジュンヨーさん汚いですぅ…って、ヴッ!ポーラももらいゲ●……ヴエエェェェェ…」ビチャビチャ…

 

「ゔっ……クサっ!ウゲエェェェェ!!」ビチャビチャ…

 

限界を超えたアルハラ界の刺客達の今日を捨てた汚いマックシングがリングにブチ撒けられるッッッ!その、あまりに汚い光景は観客席は静まりかえるほどだった…

 

そして、限界を超えた彼女達はそのまま前のめりに倒れこみ、動かなくなった…

 

「…」死ーン

 

「…」死ーン

 

「…」死ーン

 

 

「………け、決着ゥゥゥゥゥ!!ブロックBサバイバルマッチ!ノーリスペクト3人衆VS鈴谷さんの戦いはッ!限界を超えたノーリスペクトまさかの自滅と言う結果に終わりましたッッッ!誰が、誰がこんな結末を予想できたでしょうか!どうですか初春様!」

 

「…妾もちょっと気分悪くなったわい、はようアレ片付けよ」




次回はブロックC
礼号組頂上決戦、死ぬのはオマエだ!

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