帰ってきた通常営業回
【登場人物】
提督(24)
子供にアイスをぶつけられるモクモクの能力
長門(5)
高段位ロリコン、携帯のシャッター音は鳴らない仕様に闇を感じる
アイオワ(2)
ダイナマイトパッキンガール、困った時はとりあえずアリウープ
「ナイッシュー!キサラギィー!」
「オフェンス1本ーッ!ガンガンに攻めるぞォ!」
作戦も無事終了し、体育館にはいつものアツい活気が帰ってきた、夏の鎮守府杯、通称チンハイ初日
陸奥率いる睦月型VS瑞穂率いるチーム瑞穂
「キター!アラシ止まんねー!」
「アラシの連続ポイントーッ!」
「いかせねーぞ!アラシィ!」
「止めてみろよォ!キサラギィ!」
両チーム共に前回の対戦から数段レベルアップしているらしく、エース同士はほぼ互角の実力と見える
「…チッ!ハギィ!」
「パス!このタイミングでッ!」
「違うナガツキ!ハギカゼじゃない!マイカゼだーッ!」
「なっ!?」
「キター!マイカゼのスリー!また逆転したーッ!」
「っしゃあ!!」
このクソ暑いのに跳んだり走ったりよくやるものだ、これが若さか…
思えば俺もまだ学生だった頃は夏だろうが部活動に勤しんだものだ、今、やれと言われたら無理だろう
「古い血はお互い絶たんといかんな、なぁ?長門」
「なんだ?今ちょっと忙しいのだが?」
駆逐艦達のハジケる青春の汗が飛び散る瞬間を逃さないシャッター音が鳴り続ける中、俺は体育館出禁の長門に副流煙と言う名のホワイトランチャーを浴びせてやった
「ブホァ!!クッ!眼がァ!」
「お前の能力じゃ俺には勝てねェ」
「まったく…邪魔をするな同志大尉」
「だから同志じゃねーっての、あと大尉でも無い」
「そう言えば提督よ、今度入った新人に、かわいい駆逐艦が居ると聞いたが?かわいい駆逐艦が」
チッ、さすがは一級ロリコン、耳が早いな
「このビッグセブンにもペロペロさせてくれないか?独り占めはこのビッグセブン感心せんなぁ?ん~?」
「水無月きゅんならあのベンチに座ってるのが水無月きゅんだぞ」
「ん?」
俺はチーム陸奥のベンチに座って試合を応援している水無月きゅんを指差して教えてやった
「…なんだ、ショタボーイか」
「ご覧の通り、ショタボーイだ」
長門は一気に興味を無くしたらしく、カメラのレンズをキュキュッと吹き始めた
とりあえず水無月きゅんにはチ●ポついてる事にしておこう
「お、次の試合は浜風ちゃん出るじゃねーか、オイ、バッチリ撮れよ、あとビデオも!」
「次の試合…?あぁ、大型選手が多いな、このビッグセブンあまり興味が湧かんな」
「ゴチャゴチャ言ってんじゃねーよ、とにかく浜風ちゃんな!浜風ちゃん!」
「自分で撮ればよかろう、ほら、予備で持ってきた、この“伝染るンです”を貸してやろう」
「バッキャロー!そんなロークオリティで撮れるかッ!オマエのライカで撮るンだよォ!」
この野郎ォ…どうやらコイツとはオウガバトルで白黒つけねーといけねぇらしいな
「Hi、Admiralとナガトじゃない?ナニしてんノー?」
「…アイオワ」
「何の用だショウガールが、このビッグセブンと殴り合いに来たのか?」
やって来たのは米国生まれのヒップホップ育ち、ダイナマイトパッキンガール、アイオワ、熟れた女だ
「No、今日は私のStudentのGameがあるからネ」
「スチ…?提督よ、このパッキンはなんと言っている?」
「studentな、まぁ、教え子とかそんな感じだ」
「Yes、本場のBasketballを教えて欲しいってGirlsに頼まれてネー」
なるほど、まぁたしかにアイオワなら詳しそうだな
だがコイツ、たしか入隊前はカレッジで4番打っててメジャーに誘われたとか言ってたような…
「クッ!なんとなくしか意味はわからんがこのビッグセブン!なんか負けた気がするッ!」
「オマエ、バスケできたのか?」
「Yes、アイダホではNo.1だったワ、ちなみにコレがワタシのTeamよ」
アイオワは不二子ちゃんみたく、豊かなそれの間から選手名が書かれた紙を取り出した
「読めん、同志大尉、コレはなんと書いてあるのだ?」
「読めろよ、っーか同志じゃねーし、大尉でもねぇっての、え~…まるで外人部隊だな、Libeccio」
「なん……だと?」
「あ?」
「提督よ、今、りべっちおと申したか?」
「申したが?」
「次のGameだからよかったら見て行ってネー、バーイ」
バーイと言い残し、アイオワは体育館の中へ入って行った
「…フィルムよし、バッテリーよし」
「オイ、浜風ちゃんだぞ」
「…ほら、“伝染るンです”だ」
「オイ!!浜風ちゃんだぞ!」
「やかましい!!」