不健全鎮守府   作:犬魚

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クリスマス回後編、酒!女!金!ハードボイルド海軍ロマン、真紅の秘伝説!

【登場人物】

提督(悪酔いするのが悪い癖)
悪い大人の典型例、飲んだら吐くな、吐くなら飲むながスローガン

鈴谷(ミニスカサンタ)
自称、誰もが羨むメインヒロイン様、メインヒロインとは何か?メインヒロインとは死ぬことと見つけたり、見つけなかったり

五月雨(常時ニュートラル)
信頼アツき秘書の鑑、グチグチ文句言う係



提督とギラっとギラめくクリスマス 後編

「ティーッス、鈴谷が遊びにきましたよ!」

 

体育館の隅、なんか壁にある何の為にあるかよくわからない木の梯子みたいなものがあるとこでサムくんから取り上げたスパークリングワインを飲んでいると、今年もハジけるビッチ臭……否!ビッチ以上のドビッチがそこにいたッッ!!そいつは風貌(サンタコス)だけで俺にワカらせた、全国の(ピュア)な男児達の精●(ザー●ン)は、この女に搾り取られたのだと…ッ!!

 

「プレゼントくれじゃん」

 

「うるせぇよ、っーかビッチ臭いんだよオマエ」

 

「ハァ?ビッチじゃねーし」

 

サンタがプレゼントをくれとねだる凶行!なるほど、大したビッチだ…

 

「ってかナニそれ?お高価いお酒?鈴谷にもちょっと飲ませてー」

 

「お断る」

 

「ケチか!」

 

「ケチじゃない、提督だ」

 

鈴谷のヤツはケチかよクソが!と汚い言葉を吐きつつ、胸元に手を入れると、一枚のハンカチーフを取り出した

 

「じゃ、鈴谷が今から手品するから、手品がスゲェ!ってなったらプレゼント頂戴」

 

「やだよ、だいたい手品ってなんだ?人体切断か?」

 

「そんなもんハンカチ一枚で出来るワケねーし、ね?どーよ?」

 

コイツ、どうせド●キで買ったしょーもないウズウズした手品セットを使いたくてウズウズしているのだろう、コイツこそウズウズなのだよ

 

「…ま、よかろう」

 

「っしゃ!じゃ、ビックリしたら5……3万円で!」

 

そして流れるように金を請求してくるこの外道ぶり、まったく、金!金!金…っ!遊ぶ金欲しさに自分を売る事を躊躇わない、まっことビッチよ!

 

「よかろう」

 

「じゃ、まずはこのタネも仕掛けもないハンカチがあるじゃん?」

 

「待て」

 

「………ナニ?」

 

「タネも仕掛けもないと言うのなら、まずは本当にタネも仕掛けもないかチェックさせて貰おうか?」

 

「………別にいいけど?」

 

鈴谷はナニ言ってんだコイツめんどくせぇみたいな顔をしていたが、じゃ、チェックしてみるじゃん?とハンカチを俺に手渡した

 

「ふむ…」

 

「どーよ?なんもないっしょ?」

 

「ふむふむ…手触りは悪くない、新品だな」

 

「新品ですが?こないだ買いましたけど?」

 

「ふむ、匂いは………フンフン……クンクンクン…スーハースーハー」

 

「ちょ!!やめろし!!やめて!ホントやめて!!」

 

「………さっきまで人肌に温められていた形跡がある、それに、些か鼻に付く匂いが付着している、これはおそらく発情期の雌が雄を誘う際に発するフェロモ…」

 

「ホントやめて!!ってかマジキモい!!キモいから!!」

 

「キモくない、提督だ」

 

鈴谷は俺からハンカチをひったくるとマジキメぇとかブツブツ呟き、若干引いている様子に見えたが……まぁ、そーゆー気難しい年頃なのだろう、あの可愛い暁ちゃんだってそのうち、洗濯物は一緒に洗わないで!と言う日は来るのだ…

 

「ってか、ただのハンカチだったっしょ?」

 

「あぁ、手触り、匂い共に問題はなかった、後は味をみておきたいのだが…」

 

「いやいやいや!無理無理無理!ダメ!キモい!マジキモい!」

 

「冗談だ、小粋なテイトクジョーク」

 

まぁ、ハンカチにタネも仕掛けもないことなど最初からわかっている…鈴谷の手を注意深く良く見ると、指にはサムチップと呼ばれる肌色の指サック的なものが嵌められており、たぶんハンカチを出したり消したりする感じのヤツでもする気なのだろう…

 

「じゃ、じゃ…そろそろ始めたいと…」

 

「待て」

 

「…ナニ?」

 

鈴谷はまたかよコノヤロウめんどくせぇみたいな顔をしている

 

「ハンカチにタネも仕掛けもない事はわかった、だが、それ以外にあるかもしれん、ボディチェックさせて貰おうか」

 

「…ハァ?」

 

「ボディチェックさせて貰おうか?」

 

「や、ムリ、マジムリ」

 

かつてこれほど恐怖と嫌悪の視線を向けらた事があっただろうか?思えば常に紳士であれ、紳士たるもの優雅たれと心がけてきた俺だが、たまにはハメを外してみるのもいいのではないだろうか?そう、自分と言う殻にこもり続けていてはいけないのだ、時には自分と言う殻を解き放ち、欲望と本能を解放させる事こそ大人には必要ではないだろうか?

 

「タネも仕掛けもないと言うならできるハズだ、尻を出しなさい」

 

「なんで尻…ッッッ!!?」

 

古来より、くノ一はア●ルとかそんな感じの穴に密書を隠す(参考資料 大人が読む薄い本)

 

「隠さねーし!!っーか………ウゲッ!!酒臭ァ!!テイトクマジ酒臭せぇ!テイトクマジ酔ってね!?っーか酔ってるっしょ!」

 

「大丈夫だ、酔っていない」キリッ!

 

「や、酔ってる人はみんなそーゆーし……って!ムリムリ!マジやめて!マジやめて!!公共の場!公共の場ァァァァァァァ!!イヤァァァィァァァァ!!」

 

◆◆◆

 

………クリスマスパーリーはなかなかに盛況らしく、現在はステージで一航戦と二航戦のアホどもが玉座で待ち望みつつ向かってくる者だけを認める感じに歌って踊って飛んだりしており、ステージ下ではキャーキャー黄色い声が聞こえている…

 

「…うるせぇな」

 

…しかし頭が痛いな、飲み過ぎたか?まるで頭をボトルで殴られたように痛みと流血しているような気がするが、まぁ大丈夫だろう

 

「…ナニやってるんですか?提督」

 

「よぉ五月雨、多重影分身をマスターしたのか?」

 

「してませんよ」

 

どうやらメガネのピントが合ってないらしい、もしくは五月雨は陸奥の奥義を使用(つか)っているのだろう…

 

「珍しく悪酔いしたみたいですね、水でも飲みますか?」

 

「貰おうか」

 

五月雨から受け取った水をスタイリッシュに飲み干すと、メガネのピントが合ったらしく、ブレブレだった五月雨がシャッキリした

 

「提督、気をつけないと酒の勢いでトンデモない過ちを犯しますよ、たぶん」

 

「カッカッカ!こやつめ!カッカッカ!言いおるわい!」

 

「いや、わりとたぶんですよ」

 

オイオイ、俺がそんなヤワな男に見えると言うのかねこの青髪ロング子は?まさか俺が酔った勢いで誰彼構わずブチ●して無責任●出しキメて責任を問われ済し崩し的に責任をとる事態に陥るとでも言うのかね?ハッハッハ、ないない、それはない!例えどんな世界線の俺でもそんなバカな俺はいないねー!

 

「まぁ………一応、進言はしましたよ」

 

「ハッハッハ、卿は心配がすぎる、が……!それでいい、サミダリューン、俺には卿のその意見が必要だからな!」

 

「…まだ酔ってますね、余計なコトする前にさっさと切り上げて部屋に帰った方がいいですよ、あと、五月雨です」




次回は最大トーナメント、ベスト4!たぶん

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