不健全鎮守府   作:犬魚

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バスケしてない回

【登場人物】

夕立(2)
好きな教科は保健体育、嫌い教科は保健体育以外

村雨(3)
好きな教科は保健体育、嫌いな教科は保健体育以外

春雨(2)
好きな教科は国語、嫌いな教科は数学

白露(4)
好きな教科は特にない、嫌いな教科も特にない、最近真っ白なフライングVを買ったがすぐ壊した


提督と白露型とエンドオブサマー

「やべーっぽい、やべーっぽい」

 

「何がやべーんだ?」

 

朝の運動、速吸クンとのダイマイトキャッチボールを終え、俺は自販機に缶コーヒーを買いに来ていた

しかしさすがは速吸クンだ、150キロの速度で落ちるフォークは最早魔球と言っていいだろう

 

「あ、提督さん、マジやべーっぽい」

 

「だから何がやべーんだ?やべー過ぎてワクワクしてんのか?」

 

白露型駆逐艦、夕立

白露型キセキの世代の1人で天才的センスと恐るべき野性を持つ駆逐艦っぽいヤツ

 

「夏休みの宿題が終わってないっぽい」

 

「ふ~ん」

 

「ふ~んじゃないっぽい!夕立、殺されるっぽい!」

 

「別に殺害までされねぇだろ?ちょっと厳しい躾が待ってるだけだろーが」

 

夏休みの宿題か…

別に休みではなかったがそんなものがあったんだな

流石は香取ーヌ先生だ、如何なる時でもクズどもへの熱血指導を忘れない素敵な方だ

 

「…そういや、こないだ先生が通販で“禁鞭”買ったって珍しくハシャいでたな、俺も見せて貰ったけどありゃスゲーよ、ハンパじゃねぇ」

 

「間違いなく殺されるっぽいッ!!」

 

「ハァ…ま、宿題ぐれー誰かに見せて貰えよ、キセキの世代の仲間とか」

 

「全部終わってるっぽい時雨に頼んだら、僕に宿題を見せて欲しいのかい?頭が高いよ、って言われたっぽい」

 

モノマネ上手いな、コイツ…しかし、教わったのは勉強ではなく身分の違いだったか…

 

「あと五月雨には人事を尽くしてないヤツに見せる宿題はないのだよって言われたっぽい」

 

何がなのだよだ眼鏡でもないくせに

しかしそうか、たまに何か書いてたがアレは宿題だったのか

 

「夕立と村雨と春雨は終わってないっぽい」

 

「ふ~ん」

 

正直、コイツらがシツケられようが折檻されようが新たなプレイに目覚めようが興味が無いな、禁鞭の威力にはちょっと興味があるが…

 

「あ~…夕立居たぁ~、っと、提督」

 

「何やってるんですか、今日中に夏休みの宿題終わらせないと!」

 

夕立がぽいぽい言っていたら、同じくダメ仲間らしい村雨と春雨もやって来た

 

「あ~…缶コーヒーだ、提督、私オレンジジュース飲みたい」

 

「金」

 

「え~…?買ってくれないの?」

 

「誰が買うかボケ、俺はビッチには厳しいんだよ」

 

白露型駆逐艦、村雨

いつの頃からか急成長を遂げ、駆逐艦離れした超肉体となった白露型キセキの世代の1人

 

「ビッチじゃないし」

 

「フーッ~…オマエらバカどもは部屋に帰ってベンキョーでもしてろよ」

 

「バカども……私は別にバカじゃないです、バカなのは夕立姉さんと村雨姉さんです」

 

そして駆逐艦春雨、白露型キセキの世代の1人で、キセキの世代の1番下っぱらしい

 

「春雨もやってないから仲間っぽい」

 

「そうそう、仲間ぁ~」

 

「っーかアンタらが無理矢理色々付き合わせるから私も間に合わなくなったんだよっ!バカ!バーカ!」

 

下っぱなりに色々溜まっているのだろう

いつの日かコイツもプッツンして両脚と引き換えに闇の力を手にする事があるかもしれんな

 

「そうだ!春雨のパーフェクトコピーで時雨か五月雨をコピーしたらいいっぽい!」

 

「お~、それならスラスラできそう、夕立冴えてるぅ~」

 

「出来るかッ!」

 

そんな写●眼みたいな便利な使い方出来るなら苦労はないわな

 

「提督、何かいい考えないですか?」

 

「ねぇよ」

 

「そこをなんとかっ!」

 

「…そうだな、ま、時雨か五月雨の宿題をちょっと拝借してコンビニでパーフェクトコピーでもするしかねぇな」

 

「まさにパーフェクト…」

 

「コピー…っぽい!」

 

「いや、それマズいですよ、時雨姉さんにバレたら両目くり抜かれますし、五月雨にバレたら膝の皿叩き割られますよ」

 

「…春雨、覚悟を決めるっぽい」

 

「目覚める時は今しかない!」

 

「まずは作戦っぽい、とりあえず春雨がスティールを決めてコンビニにダッシュ、シグかサミをパーフェクトコピーしたらすぐさまフルドライブで戻りつつ私達にパスを出し、あとはバレないようにリターン!」

 

「完璧ね」

 

「完璧っぽい」

 

「いや、それ、私のリスク高すぎじゃないですか!?それ私だけ実行犯じゃないですか!?」

 

「よォし!ヤるっぽい!」ゾォ~ン

 

「村雨もちょっといいトコ見てみたい!」ゾォ~ン

 

「なんでゾーンに入るんですか!今、入るタイミングじゃないですよね!」

 

下っぱピンクはバカどもに引きずられて去って行った…

俺は煙草の煙を吐き出し、明日は禁鞭の威力を見に行こうと心に決めた

 

「あ、提督だ、ティーッス」

 

「ん?………お前は、トルコ?」

 

「誰だよトルコって!白露だよ!」

 

白露型駆逐艦、白露

妹達と違って1番先に才能に恵まれなかった事に気付いた

 

「オマエ、夏休みの宿題終わってんのか?」

 

「1番先に終わってるけど?」

 

「ふ~ん、ジュース飲むか?」

 

「買ってくれるの?じゃコーラ!」

 

「コーラな」

 

俺はコーラのボタンを押し、取り出し口からコーラを取り出すと力の限り缶を振った

 

「ア゛アアァァァ!!ナニすんのォォォ!!」

 

「僕からの教訓入り、じゃあな」

 

嗚呼、とても晴れやな気分だ、さて、部屋に戻って仕事するか…

 

「バカッ!バカァァァァァ!!」


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