不健全鎮守府   作:犬魚

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自称メインヒロイン大暴れ

【登場人物】

提督(クズの人)
たいたいクズの丙提督、勲章が欲しくないのかだと?君、上層部に伝えてくれないかね、クソ食らえってな!

鈴谷(自称メインヒロイン様)
言動がちょいちょいゲスい航巡、たまに軽母
ポーラと違う意味で、脱いだり吐いたりしてる


提督と鈴谷と青春の問

男はときに、一人フラリと買い物に行きたい日もある…

 

日々の様々な煩わしさから解放され、好きな物を好きな時間に好きなだけ食べ、特に興味がないものに溢れかえる街を意味もなく散策する、ゴキゲンな休暇だ………

あ?なんだって?オマエ、そこのオマエ!今俺のコトを宇宙的にサミシーヤツって言ったろ?言ったよな?はいキレた、オモテでろ、タイマンだよ!誰がマンモスサミシーヤツだって?ア゛ァ?たしかに聞いたぞコラァ!

 

ーーー

 

…楽しいお買い物を終え、我が基地へと戻って来た俺はとりあえず自販機コーナーで缶コーヒーでも買うかと自販機コーナーへと向かっていると、運悪く鈴谷に遭遇した

 

「お、提督じゃん、ナニやってんのー?ってかナニその服?私服?マジウケるんですけど、どこでそのダッサダサの服とか売って…んギャァ!!」

 

ギリギリギリギリギリ!!(顔面クロー)

 

「今こそ汝が右手にその呪わしき命運尽き果てるまで高き銀河より降りたもう蛇遣い座を宿すものなり…」

 

「やめて!本気の詠唱やめて!マジやめて!ってか痛い痛い痛い痛い痛い!割れる割れる割れる割れるぅぅぅぅ!!」

 

いきなりヒトをディスっといてナニ言ってんだコイツは?鈴谷のヤツは俺の右腕を掴んでバタバタもがき蛇の顎から脱出を試みた結果、俺の股間にキックが入りつい力を緩めてしまった

 

「ハー……ハー……痛い!!いきなりナニすんだテメェーッ!」

 

「いきなりナニじゃねーよ、まぁいい、今日の俺は機嫌が良いからこれぐらいでカンベンしてやる、消えろ」

 

「ハァ?この鈴谷様のキレーな顔をランボーに掴んどいてそれですか?ハナシにならねーな!誠意!誠意みせろよ!誠意!」

 

「性器…?」

 

とりあえず俺はジッパーを下ろし…

 

「誠意!なんで提督のチ●コとか見せろとか言うの!?鈴谷変なヤツじゃん!」

 

「冗談だ、小粋なテイトクジョーク」

 

「全然小粋じゃねーし、っーかジッパーあげろし」

 

俺はジッパーを上げ、とりあえず油断してる鈴谷のお腹にパンチを入れた

 

「オゴォ!!う、ウゲェェェ……」ビチャビチャ…

 

「うわ、汚っ…」

 

「な、なんで今、鈴谷のお腹殴ったの…?今、その流れだった…?」

 

「俺はな、お前の苦しみ歪む顔が好きなのだよ」

 

「とんだドS発言だよ!!とんでもないドS上司だよ!」

 

とりあえずお腹パンチのダメージから復活した鈴谷はキィーキィーと文句を言っているが、俺の射程にはギリギリ入らないポジションを維持している、大したヤツだ

 

「………む、テイトク、その袋ナニ?」

 

「あ?」

 

コイツめ、目ざといな……俺がお買い物してきた袋を目ざとく見つけた鈴谷はフンフンと鼻で匂いを嗅いだ

 

「…この匂い、アマイモンですね?」

 

「如何にも、甘いモンですが?」

 

「へぇ、ナニ?秘書子さんにお土産かなんかですかぁ?」

 

「お土産ですが?」

 

「マジか!!マジか提督…ッ!マジか!」

 

鈴谷は俺の襟を掴んでガクガクと揺らしながらマジかよオマエ!ウッソだろオマエ!と勢い良くまくし立ててきたのでとりあえず股間を蹴り上げた

 

「ンギィィィ!!」

 

「うるせーよ、あと顔が近い、顔が」

 

「ちょ……股間はマジやめて、股間は…ホントアレだから」

 

「ナニ言ってんだオマエは?チ●ポついてんのか?」

 

「ついてねーし!」

 

「ホントかぁ?よし、なら下全部脱いでみろよ、壁に両手をついてこっちにケツ向けろ」

 

「へ、ヘンタイ!!ヘンタイか…ッ!!」

 

「冗談だ、小粋なテイトクジョーク」

 

「だから小粋でもナンでもねーし、ただのセクハラじゃん………ハッ!?もしかしてコレセクハラ相談ダイヤルに電話したら鈴谷勝ち確じゃね!?」

 

「んなワケねーだろ、ビッチがとか言われてガチャ切りだよ、ガチャ切り」

 

そもそもセクハラ以前にコイツが醸し出すビッチ臭の方がよっぽどセクハラなのだよ、前世はサキュバスじゃねーのかコイツ、いや、むしろ今もサキュバスか………もし俺のように強靭な耐魔力のない男児ならコイツからエナジーをドレインされてシオシオの変死体にされるだろう

 

「…ちなみに、そっちの袋は?」

 

「あ?」

 

「匂い的にはお菓子じゃなさそうだけど…」

 

ナニが匂い的にはだ、コイツやっぱサキュバスかなんかだろ?ザー●ンの匂いとか嗅ぎ取る感じのアレだろ…

まぁ、別に見られて困るモンでもないし、むしろ後でコイツに自慢してやろーと思ってたぐらいだし、俺は袋の中のブツを取り出して見せた

 

「オォ!!それアレじゃん!アレ!鈴谷超欲しいヤツ!」

 

「そう、オマエが欲しがって欲しがって欲しがっていたアレ、NE●GE● miniだ」

 

「マジか!提督!マジか!!」

 

NE●GE● mini、懐かしのMVS筐体風のデザインのコンパクトなそれには、かつてNE●GE●ブランドで一世を風靡した懐かしのタイトルがなんと40種類も入っているNE●GE●スキーにはたまらないアイテム!!

 

「ヤりたい!ヤりたいヤりたい!!ね?提督!鈴谷もそれヤりたい!ね?しよ!今すぐしよ!ね?ね?」

 

「バカ!オマエ、まとわりつくな鬱陶しい!」

 

「えー!いいじゃーん!ヤろーよ!あっちのテレビある部屋空いてたしさぁー!今なら訓練とか遠征とか誰も来ないしさぁー!ねぇー!シよーよぉー!」

 

「えぇい!離せ!離さんか下郎め!」

 

鈴谷のヤツは人にまとわりついてグイグイ腕を引っ張る、なんだコイツ?誘ってんのか?まったく、とんだビッチだなオイ

 

「お願いします!鈴谷にもヤらせてください!」

 

「よしわかった、じゃ、とりあえず服全部脱いで土下座な、あぁ…制服のリボンとニーソは片方残せよ」

 

「ヘンタイ!!ナニそのこだわり!マジキモい!!」

 

「キモくない提督だ、で?やるのかやらねーのか?3秒で決めろ、はい、さーん…」

 

「………っ!!しゃあっ!!」バサァ!!

 

鈴谷は勢い良く上着を脱ぎ捨てシャツのボタンに手をかけた、コイツ………マジか?まさか航巡のボウヤにここまでの覚悟があるとはッ!!

 

現役援巡鈴谷、大したヤツだ…その気高い“覚悟”しかと見せて貰った、俺はすでにパンツに手をかけていた鈴谷にもう十分だと言って止めてやった

 

「ここじゃなんだ、あっちの部屋でヤろうぜ」

 

「あざーっス!!提督!あざーっス!!」

 

ーーー

 

…談話室へとやって来た俺と鈴谷は、早速そのキラキラ光る宝箱のようなそれを取り出して机の上に置いた

 

「おー!」

 

「まるでMVSだな」

 

「…なるほど、あ、テイトク!コレ、どうやってヤるの?」

 

「知らん、このレバーとボタンでやるんじゃないのか?」

 

「へぇ〜………ってかコレ、対戦できなくね?」

 

「たしかに」

 

たしかに、コレでは対戦できないなと考えていると、取説を読んでいた鈴谷が驚愕の事実を発見した

 

「提督!コレ!コントローラー別売りだって!」

 

「マジか!チクショウ……このゲームを楽しくプレイする為にはコントローラーが必要なのか!」

 

なんと言うコトだ……なんか小さいなと思っていたが、なるほど、とりあえず、俺と鈴谷は互いに頷き合い、コントローラーを購入する為に街へと走った!

 

ーーー

 

「まさかコントローラーが必要だったとはねー」

 

「まったくなのだよ」

 

再び街へ行き、無事、NE●GE● miniパッドを購入した俺達は談話室へと戻り早速ゲームをプレイしようと…

 

「そういやコレ、どうやってTVと接続するんだ?オイ、なんか別の線ないか?」

 

「んー?ないけど…」

 

ば…バカな、まさかこの小さな画面でヤるのか!?と考えていると、取説を読んでいた鈴谷が驚愕の事実を発見した!

 

「提督!このゲームTVに繋げるにはHDMIケーブルが必要なんだって!」

 

「でかした!」

 

このゲームをTVで楽しくプレイするにはHDMIケーブルが必要なのか…

俺達は再び頷き合い、街へと走った…

 

…何故俺達はこれほどまで必死になれるのだろう

 

たかがレトロなゲームがしたい、ただそれだけの理由で…

 

ただ、そんなレトロなゲームには懐かしい青春が詰まっているからさ!




次回はイベント海域終了恒例のお給料の時間、そして、宴だー!

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