鹿島先生(6)
優しい方の先生、失禁のスペシャリスト
涼風
凶暴な方の五月雨、五月雨に似ているようでちょっと違う
以前は髪が長かったらしいが見分けがつく様に切られた
五月雨(11)
凶暴じゃない方の五月雨、55回目にしてついにキレる
皆さんこんにちは、鹿島です
夏休みも終わって新学期も始まりましたね、皆さん、頑張っていきましょう!
「提出物はこれで全部かな…」
ちょっと多めの書類だが、何度も確認したしこれで間違いないだろう
「あ…」
あれは…五月雨さん、丁度いいや、五月雨さんも提督さんの所に行くだろうし、ついでに持って行って貰おう
「あの~五月雨さん」
「ア゛ァ?」
「ヒッ!?」
に…睨まれたッ!?え?この子、こんなに怖い子だったっけ?
「誰がサミーだって?コラ?オォ?」
怖い怖い怖い!なんで!?なんでこんなメンチ切ってくるの!?超怖い!
超怖い五月雨さんに乱暴に胸ぐらを掴まれ、ちょっと漏れそうになったその時…
「ん?これはこれは、鹿島先生ではないですか?」
「て、テイトクぅ!タ……タスケテ!助けてください!」
丁度、消火器点検をしていたらしい提督が通りかかってくれた
「熱血指導中ですかな?ハッハッハ、熱心なコトで、ハッハッハ」
「そんなワケないでしょう、どう見ても絡まれてますよ」
提督の隣にはいつもの五月雨さんが………え?五月雨さん?え?じゃあ、この子は?
「冗談だ、オイ、スズカ、そのぐれーにしとけ、鹿島先生がビビって失禁したらどうするんだ?」
「ア゛ァ?誰がスズカだ、アタイは涼風サンだ」
す…スズカ?涼風?
別人?そう言われたらなんか髪が短いような気が…
「チッ、今度間違えたらブッコロがすぞ」
「ヒッ!?」
「アタイはソイツと間違われるとマジムカつくんだよ、ムカついて、ムカついて、ムカついてナニすっかわかんねーからな?」
こ…怖い、なにこの子、超怖い
ヤバい、漏らした、これ完全に漏らしてる
「すいませんねぇ先生、とりあえずコイツは凶暴な方の五月雨、五月雨Bと覚えてやって下さい」
「誰がBだコラ?タイマン張るか?」
「誰が張るかヤボスケが」
「涼風も少しは言動に慎みとか持って下さいよ、最近は減りましたが前はわりと間違われて困ってたんですから」
「あ゛ー?」
2人並ぶとやっぱり似てますね…姉妹か何かでしょうか?
「っーかオマエ、まだクソマズいコーヒー淹れてんの?」
「は?今、なんと…?」
「クソマズコーヒーって言ったんだよ」
以前、私も断り切れずに飲んでしまったが、たしかに五月雨さんのコーヒーは不味かった
なんと言うか、そう、不味い、何がどう不味いのか形容し難き不味さ、ただ、五月雨さんは凄く誇らしげな佇まいで出すので不味いとは言えない空気だった
「提督、ちょっと涼風とお話あるんで外していいですか?」
「あぁ」
「鹿島先生、コレ、消火器点検のリストです」
「え?あ、はい」
五月雨さんから消火器点検のリストを渡され、五月雨さんと五月雨Bは外の方へ歩いて行った…
「…あの」
「ハッハッハ、じゃれているだけですよ」
提督は笑いながら携帯を取り出し、ボタンを操作する
「…俺だ、まだ仙豆はあるか?」
「仙豆ッ!?」
「…そうだ、あぁ、念の為に長門と陸奥を待機させろ」
「あの…」
「ハッハッハ、じゃれているだけですよ」
じゃれているだけ…?