不健全鎮守府   作:犬魚

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春の通常運転運動

【登場人物】

提督(メガネ男子)
春コーデを考える

鈴谷(ビッチ)
春コーデを考えつつ予算と応相談


提督と鈴谷と通常営業【その4】

「お久しぶりです、誰もが羨むメインヒロイン鈴谷様です」

 

「…はぁ?」

 

「約二ヶ月ぶりにメインヒロイン鈴谷様です」

 

そうだったか?そういや最近コイツのツラ見てなかった気がするな…まぁ、ワリとどうでもいいんだが

 

「で?そのメインヒロイン(笑)が何の用だ?小遣いならやらんぞ」

 

「(笑)とかゆーなし、メインヒロイン様だし」

 

基地と俺を揺るがす大事件の脅威が去り、通常営業へと戻ってきた執務室、特に急ぎの仕事もないので五月雨は休暇を取って夕張のアホンダラとどっかに遊びに出掛け、今日は俺しか居ない執務室…

そんな一人きりのラグジュアリーな空間を有意義に使おうと考え、とりあえずメガス●アを読んでるとメガス●アみてーなヤツがやって来た…

 

「カレー食べに行こーぜ」

 

「やだよメンドくさい、だいたいオマエ、金持ってんのか?」

 

「持ってるし、ほら!」

 

鈴谷のヤロウは自分の財布を開き、ギッシリと詰まったキャッシュを見せつけてきた…ッ!!

 

「…どうしたんだオマエ?援交で荒稼ぎでもしたのか?」

 

「してねーし!」

 

「じゃあなんだ?ヌメヌメマットプレイか?」

 

「違げーし!ってか鈴谷そーゆーのヤらないから、こー見えても清純派だし!清純派!」

 

「はいはい、性ジュン派性ジュン派」

 

「……ナンかどうも言い方に語弊を感じる気がするんだけど…ま、いいや、カレー食いに行こうぜ!」

 

「俺、今日カレーの気分じゃねーンだわ」

 

「はぁ?フツー、カレーに気分とかなくね?」

 

コイツ正気か…?普通あるだろ、今日はカレーじゃないなって日が…

コイツがカレー好きってのは知ってはいたがまさかここまでイッちまっているとは、おそらくは朝昼晩カレーでも文句言わずに言わせないタイプだろう…

 

「いいから行こうぜ!最近メチャウマそーな店見つけたじゃん、2キロ先からスパイスの匂いが漂ってくる店!」

 

「鼻が良すぎか」

 

「鼻?普通じゃね?」

 

「まぁ、よく考えたらオマエなら2キロ先の童貞のザー●ンの匂いくらい感知できるか…」

 

「サキュバスかッ!んなモンわかるかっーの!」

 

「嘘つくんじゃないよこのビッチは」

 

「ビッチじゃねーし、ってかナニ?そんなに鈴谷とカレー食いに行くのイヤなワケ?」

 

「えぇ、とっても」ニコリ

 

「お……おぉう、遊び球無しのドストレート投げ込んできたよコノヤロウ…」

 

俺のハンサムスマイルに圧倒されたらしい鈴谷はストレートに手を出せずにカウントを1つ失った…

普通のヤツならここでの打席は諦め、とにかくファールで粘るところだが………このビッチは違う

 

「え?ナニ?なんでそんなにイヤなの?普通ならまだしも、この超絶美少女鈴谷様とカレー食べに行けるんだよ?普通なら金払うレベルじゃね?」

 

ここに来てまだ打ち気を緩めない…ッ!むしろその逆、その球スタンドにブチ込んでやる!と言うかの如く集中と気迫を上げてくる!

 

「だから、気分じゃねーって言ってるだろーが」

 

「じゃナンの気分なの?」

 

「ナンの………そうだな、うどん、いや……うどんか?」

 

「じゃ、うどんでいいや、うどん食いに行こうぜ!うどん!」

 

緩急にもしっかりと喰らいついてくる…ッ!些か強引に振ってくるがタイミングは合わせてきている

 

「…と、思ったけどやっぱ違げーわ」

 

「じゃナニ?今日の鈴谷はナンでも付き合うよ」

 

グゥゥゥム、こやつめ、今日に限ってかつてない大打者の風格を醸し出しおるわい、アレだろうか?今日のバイオリズムは絶好調ぅ!と言うヤツか?

 

ならばこちらとしても一球外すなど弱気はヤメだ、真っ向勝負で討ち取ってくれるわ…

 

「………今こそ汝が右手にその呪わしき命運」

 

ズザァ!!(バックステップ)

 

「なんでいきなり本気モード…ッ!?」

 

ほぉ、あの一瞬で俺の射程範囲からバックステップで脱したか…ッ!良い判断だ

 

「おかしくね!?鈴谷ただカレー食べに行こうぜって誘ってるだけなのに仕打ちがおかしくね?」

 

「まぁ小粋なテイトクジョークってヤツだ、許せ」

 

「小粋なジョークの殺気じゃねーし、今、完全に殺る気だったよね?」

 

考えてみればコイツも第1回から登場している猛者、ここまで何度となく死線をくぐってきた経験は伊達ではないと言うコトか…

 

「わかったよ、オマエの勝ちだ」

 

「はぁ?」

 

「行こうじゃないか、カレーを食いに」

 

「え?マジで?マジでいいの?カレーだよ?鈴谷と行くんだよ?」

 

「だからそう言ってるじゃねーか」

 

「同じテーブル座るんだよ?提督の入店30分後に鈴谷入店させて離れたカウンター席に座るとかじゃないよね?」

 

どんだけ疑り深いんだコイツ、これまさに疑心暗鬼と言う名の鬼よ…ナニがコイツから人を信じる心を奪ったのだろうか?

 

「ねぇよ、オラ、さっさと行くぞビッチ、パンツ脱いだか?」

 

「ビッチじゃねーし、ってかなんでカレー食うのにパンツ脱ぐ必要あんの?おかしくね?」

 

「そりゃオマエ、オマエのケツにガラムマ●ラパウダーの瓶をブチ込んでア●ルの刺激と激辛カレーのダブルアタックに額と股間に汗水垂らしながらカレーを食べる姿を見たいだけだ」

 

「ヘンタイかッ!!ってかどんな高難易度プレイかッ!」

 

「でぇーじょーぶだ、オメーならヤれる」

 

「ヤるかッ!!」

 

「普通に食べてもつまらんだろう?オマエもエンターテイナーならオーディエンスを楽しませる方法考えんかい」

 

「別にエンターテイナーじゃねーし、ま、提督が土下座して頼むならノーパンで食べに行ってもいいけ…」

 

「えー…マジビッチぃ、ヒクわー」

 

「オマエがヤれって言ったんだろーがッ!!ってか土下座されてもヤらねーし!ジョーダンだし!冗談っ!」

 

「つまらんヤツだな、ま、どうでもいいか…」

 

「え?ってかマジで行くの?マジ無条件?」

 

「なんだ?やっぱ脱ぎたいのか?」

 

「脱がねーし、鈴谷そーゆーカルい子じゃねーし」

 

「股とア●ルは緩いがな」

 

「緩くねーし!キツキツだし!」

 

ナニがキツキツだよ、キツキツなのはウエストだろーがっーの、ウエス………

 

「…ふむ」

 

「ナニ?鈴谷のお腹ジロジロ見て」

 

「オマエ太ったか?」

 

「太ってねー………や、太ってないです、はい」

 

◆◆◆

 

近所のイ●ンモール…

 

「ワリとつまんなかったねー」

 

「そうですね、ぶっちゃけ金ローでやってたら見ていいやって感じでした」

 

休日を利用し、夕張さんと買い物がてら映画を観たが正直微妙でしたね

 

「しかし夕張さん、今日はズイブンとオシャレですね」

 

「そう?」

 

「いつもムカつくぐらい細い腰でヘソチラしてるのに…」

 

「え?ムカつかれてたの?私」

 

「えぇ、たぶん夕張さんのヘソチラウエスト見たら同性は90%がムカつぎすよ」

 

「そこまで…っ!?」


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