【登場人物】
提督(最低の屑)
海軍内部の反体制の急先鋒として一部の過激派将校に人気
夕張(ゲス)
実はスケートができるらしい
「新しい装備を開発しました、ハッキリ言って自信作です」
五月の爽やかな午後、執務室でチ●コパイを食べつつ雑誌を読んでいると頭のアレな軽巡がヘラヘラ笑いながらやって来たのでとりあえず顔面を掴んでからのスネークバ●トで壁に叩きつけた
「ドヘァ!!」
「くだらねーコト言ってんじゃねーぞ、どうせまたガラクタだろーが」
「だ…大丈夫です、自信作です!」ニマァ…
こやつめ、多少手加減したとは言え俺のスネークバ●トをマトモに喰らって立ち上がるタフネス、それにまだまだ余裕ともとれる不気味な笑みを浮かべている…
「まぁいい、見せてみろ、ダメなら俺の新必殺技でアヘ顔失禁KOしてやる」
「アヘ…ッ!?だ……大丈夫です!今回は提督もきっと気に入って頂ける自信があります!」
…アヘ顔失禁KOと言う単語に何故かちょっと嬉しそうにも見える夕張は今回はスンゴイですよー、もーホントスンゴイですよーとか言って今回の自信作とやらに被せてあったブルーシートを勢い良く剥ぎ取った
「名付けまして!プロトタイプです」
ガショーン!!
「…足があるな」
「足なんて飾りです」
………なんかコイツ見覚えがあるぞ、いや、なんかスゲー見覚えあるってばよ、っーかコイツ、過去2回(※第101話・第381話参照)似たパターンで現れた古代文明が作りあげた制御不能の殺戮マシーンだろ?たしか…
「こちらのプロトタイプですが、以前のオ●ガやオ●ガ改に比べてほぼ全てのパラメータが劣るぶっちゃけ劣化版のオ●ガです、波動砲すら付いてません」
「ほぉ…」
「一応、防御力だけはオ●ガと同等レベルに高いので無駄に硬いです」
夕張曰く、とりあえず火炎放射やらブラスターやらミサイルは搭載されているそうで、まったくのザコっぱちってワケでも無いらしく、防御力だけは一丁前のスペシャルなヤツらしい
「ちなみに一応聞くが制御できるのか?コイツ」
「できます」
「なん…………だと?」
「できます」
過去2回、この超古代文明の遺産を復活させては無責任に持て余していた夕張が制御可能だと…?
「まぁ、制御と言ってもできるのは自爆させるコトぐらいです」
「それは制御と言っていいのだろうか?」
まぁ、自爆させられるだけマシか、前回、前々回のは制御不能なあげくに放置したら世界が危ないレベルの殺戮マシーンだったしな、そう考えるとスペックはかなり劣るがある程度制御できるのはアリかもしれん…
ちなみに夕張曰く、このプロトタイプ、どうやらその見た目と名前の通りにオ●ガのプロトタイプの1つらしく、他にも防御力がヘッポコだが波動砲を搭載したマシンヘッドなるマシーンも存在しているらしい
たぶん古代人の中にもかなりキレたヤツがいて、そいつがオ●ガなんて言う制御不能の殺戮マシーンを作って無責任キメ込んだヤツなんだろうな…
ガショーン!!
「しかしキモいなコイツ…」
「キモくないです、よく見るとカワイイ感じです、ね?五月雨ちゃん」
夕張は自分の席で興味なさげにクロスワードパズルを解いていた五月雨に同意を求めてみたが、五月雨は興味なさげに顔をあげてそうですかねと言って再びクロスワードパズルを再開した…
「とりあえずコイツ、どう使ったらいいんだ?一応ミサイルとかあるんだろ?」
「はい、しかも超硬いのでタ級のパンチぐらいじゃ傷一つつきません!むしろ殴った手が砕けて転げ回ります」
「ふむ、となると盾とかか…」
「いえ、制御してると自爆しかできないので、とりあえず相手に取り付いて自爆しかないですね!」
「自爆戦法かッ!」
こやつめ、まるでマシーンのように冷徹な戦法を平然と提案しおるわい…
「オイオイオイ、自爆前提か……オマエもうちょっと愛着とかないのか?」
「愛着…?ありませんよ?」
そんなナニ言ってんだコイツみたいな顔されてもな、まぁ、よく考えたらコイツからしたら機械なんてものは壊れたらそれまでの使い捨てなんだろう、ただ、それが機械だけでなく生物も同じな最悪のゲスだが…
「よし!では早速自爆させてみましょう!」
「オマエ、俺が言うのもなんだがホントに最低だな…」
ガショーン!!
今から自爆するプロトタイプを哀れに想い、その硬い装甲をバシバシ叩いてやると、プロトタイプは急にギシギシと動き出し、その腕?で夕張を掴んだ!!
グワキイィィィ!!(マシンアーム)
「グハァ!!プ…プロトタイプ!!ナニをするんですかプロトタイプ!離しなさい!」
『2>64¥5〒#2〆+444€×6|8』
「グハァ!!ゴフッ……!!キ、貴様ァァァァァ!!」
き…機械の反逆!心を持たぬハズの殺戮マシーン、そのプロトタイプが今、確かな意思を持って反逆の意思を示している!!
…そ、そうか、おそらくは完成品であるオ●ガやオ●ガ改は心を持たぬ真の
『:12÷^gw→÷|<×36』
「ま、まさか自爆する気!?離せ!離せこのクソカスがァァァァァァ!!」
「いいや、夕張、オマエは負けたんだ、この機械の身体にたしかにある“正義の心”に…!」
プロトタイプは唸りをあげて執務室の壁をブ厚い壁をブチ破り、夕張を掴んで落下しながら爆発した…
きらめく自爆の閃光の中で、プロトタイプは最後にこう言った気がした、さよなら、と…
「………」
そして、そんな勇気ある正義に俺は自然と敬礼していた
ロボットに心は必要なのだろうか?昔、エロゲーで問われた質問の答えを、俺はまだ出す事が出来ていない…
ただ、確かな事が一つあるとすれば、俺は今でもなんやかんでマ●チが好きってコトだろう