不健全鎮守府   作:犬魚

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わりと間が空いてしまいましたがイベント海域編その3
前半戦に待つ悪魔の子

【登場人物】

北方棲妹(妹)
凶暴

Richelieu(美)
天と地のはざまに立つ美の戦士、かませ犬が主な仕事



敵戦力牽制!!第二次AL作戦①

第三ステージ!舞台は再び南方から一転、北方海域!安心のダブルゲージ戦!まず待ち受けるのは深海No.1瞬殺王の異名を持つ重巡棲…

 

『ヴェアアアアアアアアアアーッ!!』

 

深海No.1瞬殺王、舞う………っ!

激しくブッ飛んで宙を舞った重巡棲姫はきりもみ回転してグシャァッ!!と凄惨な音を立てて頭から海面に叩きつけられた…

 

「パーフェクト!」

 

那智はビシッとキメポーズをキメて一緒について来た駆逐艦達に今度デ●ドハウリングを教えてやると言って高らかに笑った…

 

◆◆◆

 

「フーッ〜……あ?北方棲姫だと?」

 

「いえ、北方棲妹だそうです」

 

五月雨から受けとった書類にはたしかに、クソガキ感溢れる写真と共にそう名前が記してある、北方棲姫と言うとアレだ、かつて俺達を散々苦しめた誰よりもムカつくクソガキであり、最優先の抹殺対象だ…

 

「名前から察するに、妹的なモノなんじゃないですか?」

 

「まぁ、妹だろーが姉だろーがブッ潰してやれ、親でも区別つかねーぐれーにな」

 

かつてのAL海域攻略戦、まだ偉●なる航路の実力を知らず、自分を無敵だと勘違いしていたあの頃………俺達は初めて立ち塞がる姫級の壁の前に大敗を喫した…

辛くも、北方棲姫に奇跡的から勝ちを拾いはしたが当時の俺達はそこから先に進む力は残されてなく、第一次MI作戦へ行く事は叶わなかった…

 

………だが今の俺達は違う!あの時のケツの青いルーキーじゃねぇ!ヤロウをブッ潰し、この先の海へ進む!

 

「ヤツにわからせてやれ、俺達の恐ろしさ、そして抵抗は全て無意味であることを…ククク、ハハハハハ…ハァーッハッハッハッハ!」

 

◆◆◆

 

深海北方艦拠点基地………

 

『オイテケ……ソノクビ、オイテイケ…!ヒヒヒ!』

 

北方棲姫の妹的な存在、北方棲妹は海で拾った人形の首をもいだり腕を引っ張ったりとサイコな行動をしていた…

 

『北方妹マジパネエ』

 

『誰ダヨ、コイツ連レテケトカ行ッタノ』

 

北方棲妹!生まれた時より深海少年院を出たり入ったりする生粋の問題児!その凶暴性は群を抜いており、喧嘩・恐喝・無免許暴走・ドラッグ!おそらくは殺人以外の悪い事はすべてヤったと噂されており、深海きっての純粋な悪のエリート!

その凶暴性からチームの和を乱す存在とし、深海棲艦の大物!中枢棲姫から深海少年院ではなく最近はスニオン岬の牢獄に幽閉されていたのだが………その悪魔が!今、解き放たれたのだッ!!

 

『オイ、オマエ話シカケロヨ』

 

『ヤダヨ、ツ級、オマエイケヨ』

 

『エ?ムリムリ、ゼッテームリ』

 

そんな悪魔の子に率いられたチームのテンションは低い、正直、海軍もヤバイがリーダーのコイツもヤバイと言うのがチームの本音である、本来ならば北方海域の戦いならば北方水姫にリーダーをお願いしたかったが、北方水姫はその尖りまくったファッションのせいで深海基地を出禁になったとかなんとか…

 

『ナァ…サッキカラナンカ変ナ匂イガシナイカ?』

 

『匂イ…?特ニ感ジネーケド』

 

『ソリャソーダ、ホ級!オマエ鼻ガネージャン!ギャハハハ』

 

北方拠点基地に漂う仄かな甘い香り、否、それは薔薇の香気…!香気は段々と高まり、そして、深海棲艦達はさすがにこれは変だと気付いたその時だった…ッ!

 

『グハァ!!』

 

『ナ、ナ級!!ドウシタンダ一体…!ソレニコノ花、ドコカラ…?』

 

『待テワ級!迂闊ニ触ルナ!コ……コレハ!毒薔薇!』

 

『マ、マサカ!魔●薔薇(デ●ンローズ)ノ陣!』

 

北方拠点基地の周囲を包む薔薇の香気の中で、一際眩い輝きを放つ光!それは、まるで獅子の如き黄金の髪をぶわぁっと靡かせていた…!

 

「フッ………ようやく気付いたようね、この戦艦リシ…」

 

『ゲェーッ!!オ、オマエハーッ!』

 

戦艦(かませ犬)戦艦(かませ犬)のりしゅりゅー……!!』

 

北方AL海域攻略部隊を率いて現れたのは自由・平等・博愛を謳う自称最強の戦艦、戦艦リシュリュー!

 

「………フーッ、ヒトの名乗りに割り込むとは、やはり美しくないわね」

 

リシュリュー曰く、遥か海軍基地より提督からの勅命を受け海軍に反逆する賊どもに誅を下しにきたと…

 

「提督こそこの地上を守る唯一無二にして絶対の力、その提督に逆らうなら容赦はしないわ」

 

『ナ、舐メヤガッテー!!』

 

『ヨセ!ワ級!オマエデハーッ!』

 

「フッ、敵・艦・発・見、いいでしょう!喰らいなさい、提督直伝………ピラ●アンローズ!」

 

『コ、コレハ…!?黒薔薇、グッ!グワアアアアアアアアアアアアアア!!』

 

『ワ級ーッ!!』

 

グシャァッ!!(ワ級)

 

「フッ、黒薔薇はまるでピラニアが獲物を喰い散らす如く相手をズタズタにする………アナタ程度のザコではこのピラ●アンローズの前では無力、力無き者は死になさい」

 

『ツ…強イゾ、コイツ!』

 

『ナンテ小●宙(コ●モ)、コレガ大戦艦級ノ実力カ…!』

 

「フッ、このリシュリューとアナタ達では神と虫ケラほどの差があるのよ、わかったなら全員まとめ………オゴォ!!」

 

ドゴォン!!(オイテケお腹パンチ)

 

『オイテケヨォー………ナァー?オイテケヨォー…?ナァー?アハ、アハハハハハ!アハハハハハー!』

 

先程まで、特に興味なさげに人形引きちぎり遊びをしていたサイコ妹が突然リシュリューのお腹にパンチをブチ込み、リシュリューは口から光る吐瀉物を撒き散らしながら海面に転がった…

 

『北方棲妹…ッ!?』

 

『ツ、強ェェ…!』

 

悪魔の子………ッ!!あの中枢棲姫が恐れた凶暴性が今、壊れた人形ではなく、艦娘達へと興味を移したのだ!

 

『シタガワナインナラヨォー……ナァ!シタガワナインナラヨォ!!』

 

ドゴォン!!(オイテケお腹キック)

 

「オゴォ!!

 

海面に転がったリシュリューに執拗なキックをブチ込み、ゲラゲラ笑うその姿はまさに悪魔、かつてこれほど凶暴な存在が深海に居ただろうか…艦娘、深海の敵味方の区別なく戦慄していたその時だった…ッ!!

 

『!』

 

北方棲妹は連続お腹キックを止め、周囲をキョロキョロと見回した…!

 

「フン………随分と好き勝手やってくれるな、ガキが」

 

『ナンダァ…?テメー…?』

 

長いコートを風に靡かせ、二人の“同志”を引き連れて現れたそれは、海面に転がるリシュリューを一瞥すると“惰弱な”と吐き捨てる

 

「だが、貴様のカタキはこの私が取ってやろう…」

 

燃える革命!史上、最もアツかりし革命戦艦!!戦艦ガングート!!




次回は②
闘争こそ本性!煉獄こそ故郷(ふるさと)!紅蓮の炎で体を冷やし、還って来たアツき極限革命!
次回、戦艦ガングート!地獄を見た戦士!

君は、小●宙を感じたことがあるか!

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