【登場人物】
集積地棲姫(ゲーマーレベル20)
辛いものは好きだが食べすぎてア●ルがヤバい日も多々ある
比叡&霧島(金剛姉妹)
金剛姉妹の次女と四女、この世のなによりも長女を崇拝している
深海太平洋中枢泊地部隊VS海域攻略空母機動部隊!
『深海舐メテンジャネェゾォ!オラァ!!』
『飛行場ォォォ!!ソウカ!飛行場ノ対空カ!助ッタゼーッ!』
『“覚悟”ッテンナラヨォー……オマエラヨリオレラノホーガ出来テルッテコトダゼーッ!!』
稀に見る激戦、攻略中にはただの一度もS勝利を与えないと言う深海棲艦チームの気高き“覚悟”ッッッ!!まるでダイヤモンドのような輝きと高潔さすら感じずにはいられないその姿はまさに母なる海の守護者!この地球が作り出した青き生命の源を
『ヤッタァ!アイツラ!尻尾ヲ巻イテ逃ゲテイクゾォー!』
『二度ト来ルンジャネーゾ糞ヤロードモメェーッ!』
『勝ッタ!守護リキッタンダ…!コノ海ヲ!ヤッタンダ!』
最凶最悪のカンバンを持つ強敵!凶悪性能を誇るドラ●ン・T・ブレイカーの猛攻すら耐え抜き、深海棲艦達は海軍空母機動部隊をついに追い払った、そう、この海は無事
『…ヘヘッ、オレ、深海ニ帰ッタラ部屋ニ引キコモルンダ…!げーむバッカシテンジャネーヨッテ空母オバサンカラ小言言ワレルノ悪クナイカモナ…アツアツノ麻婆春雨モ食イテェ!クック●ゥジャネェ!ハルサメチャンノ作ッタ本物ノ麻婆春雨ダ!』
今回、前半海域からワリと悲惨な目にしか遭っていなかった集積地棲姫はまるでイタズラっ子のように鼻の下を指で拭って笑った
『…マダダ、マダ油断スルナヨ、オマエタチ…』
空母機動部隊を退け、勝利に沸く中枢泊地部隊のメンバー達………しかし、チームのリーダーである中枢棲姫だけは浮かれる気持ちはわかるがまだ警戒は怠るなよと冷静で的確な指示をメンバー達に伝え…
『!』
『ナ……ナンダコノ矢?ドコカラ…?』
『オ…オイ、集積地ハ…?集積地ハドコダ?アイツハサッキマデ…』
どこからか飛んで来て、海面に漂う木に刺さった矢…
その、突然にして不気味な状況に、中枢棲姫は即座に反応し、チームに警戒しろォ!!と声を荒げると同時に、お腹に内火艇が突き刺さった集積地棲姫が海面に転がっている姿があったッッッ!!
『』死ーン
『シュ……集積地ィィィィィィ!!』
『バ……バカナ、コンナ……』
『オソラクハ一撃ダ、集積地ハ悲鳴ヲアゲルコトナク、一撃デ……』
動揺するチームの中で、中枢棲姫は考える…
どうやら自分達はとんでもない勘違いをしていた……
あの空母機動部隊は自分達を倒す為にやって来たワケじゃあない、こちらの戦力を確実に“削る”為に来ていたのだ、思えばヤツらは残忍で狡猾だが今までの戦いに“必死”さが感じられなかった、確実に殺すという確かな“覚悟”が!
そして今!我々が“戦力”が“削れた”と判断したのか、確かな“殺意”を持った“本隊”が姿を現したのだと…ッ!!
「赤城さぁ〜ん、アイツらマジビビってますよォ〜」
「さぁ〜…今日もケチョンケチョンに負かしてやりましょうかねぇ〜」
“純粋種”として覚醒した真の正規空母、赤城率いる水上攻撃部隊…ッ!!
赤城は噛んでいたチューインガムをプッと海に吐き出すと同時に基地航空隊がゴキゲンなエギゾーストを響かせて飛ぶ、それが攻撃の合図であった…!
ーーー
この戦い、自分は手を貸さない
出陣の前、金剛姉妹は自身ら姉妹専用の寮である天動宮にて長女である金剛から衝撃の言葉を、それと同時に比叡、そして霧島が自分の代わりを務めよと…
「し、しかし姉者…!金剛の姉者は新しい力を手にしたばかり…!」
「そうです!その力、存分に振るう良い機会なのでは…」
「No、バカを言っちゃいけまセーン…」
長女金剛曰く、この力はあくまで“ヤツ”を討つ為の力、正直、中枢だろうがなんだろうが今は興味がないと…
一撃必殺、その先を目指す拳の求道者金剛…
ロードワークに勤しんだり、読書をしていたり、食事をしていても“あいつ”の事が頭から離れない……
「しかぁ〜し、ワタシも可愛いシスターズの為にならワタシの力を少しだけ貸してあげマース」
「こ…コレはッ!?」
金剛は自らの艤装から主砲をもぎ取り、それを比叡へと手渡した
「35.6㎝連装砲改二ッッッ!!バカな!これは姉者の、姉者だけの…!」
「エンリョはいりまセーン、比叡」スマーイル
「あ……姉者ァ…」ポロポロ…
さらに、金剛はもう一つの主砲、35.6㎝連装砲改を霧島に手渡しナイスファイトを期待していると肩を叩いた
「姉者ァ!金剛の姉ェ…!!」ポロポロ…
「二人とも泣くのはドンクラーイ、ワタシの可愛いシスターズ…いつまでも姉っ子じゃ笑われちまいマース、そして行きなサーイ、ダレに喧嘩を売っているのか、ゴミどもにわからせてやりなサーイ」
………こうして比叡と霧島はこの世の何者よりも偉大で、尊敬する長女から力を貸し与えられ、この海域へとやって来たのだったッッッ!!
ーーー
「死ねッッッ!!インテリジェンスモンスターパワークラッシュ!」
『ドヘァ!!!』
霧島の猛攻の前に、飛行場は海上に激しく叩きつけられた
「なんて知性溢れるネーミングなんじゃあ!」
「グム〜…言葉の意味はよくわからんが、とにかく凄い技だのう」
水上攻撃部隊VS太平洋中枢泊地部隊の戦いも既に最終ラウンドに突入し、残る中枢棲姫と飛行場姫のタッグと比叡と霧島のタッグは飛行場姫を撃破していた…!
「残るは〜………テメーだけだぜぇ〜……中枢棲姫ィ?」
『フタタビココニ…タドリツイタノカァ…?キサマラガ!!』
比叡と既に多くの仲間を喪いブチギレ状態の中枢棲姫、二人の距離はもう互いに必殺の間合いに入っているッ!!シンプルに言えば、先に相手の身体に拳を叩き込んだ方が勝つ必殺必死の射程範囲ッ!!
『イイダロウ……スベテヲシズメテヤロウ、ナンドデモ……ナンドデモ、ダッッッ!!』
先に動いたのは中枢棲姫!しかしッ!!
「見えてるぜーッ!!テメーのそのトロくせー動きはよォー!!」
中枢棲姫必殺の拳を避け、懐に入り込んだ比叡は長女金剛より借り受けた力を、その拳に乗せて中枢棲姫の身体に叩き込み、撃ち抜いた!!
『ゴハァ……!!バ…バハァ!!』
「ヒェーッ!!」
さらに比叡は中枢棲姫の身体を空中に放り投げて掴み、急降下を開始ッッッ!!
「死ねッッッ!!金剛の姉直伝!!提督奈落落としーッ!!」
所謂、キン●ドライバーの形で海面に叩きつけられた中枢棲姫は激しく吐血し、倒れ……ない!立つ!それでもなお立ち上がる!
『………』
「バカな……こやつ!不死身とでも言うのか!」
「いえ、姉さん待ってください…」
あまりの不死身ぶりに狼狽える利根に、筑摩はよく見てくださいと言った………もう死んでますよ、と
「な…なんと」
「恐ろしい執念……やはりタダの深海棲艦とは違うのでしょうか…」
中枢棲姫は倒れる事なくゆっくりと足元から沈み、ブクブクと気泡を残して消えてしまった…
「しかし勝ちは勝ちです」
「えぇ、私の計算通りでしたね」
こうして、北太平洋ハワイ諸島攻略戦は無事に終了したが………それと同時に、この海の南東沖に謎の穴が出現するコトとなった