不健全鎮守府   作:犬魚

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イベント終了お疲れ様ァ………ギリ、ギリ間に合った感でセーフで

【登場人物】

太平洋深海棲姫(太平洋)
太平洋の名を冠する長ったらしい名前の姫、海の仲間達と心を通わせる能力、シー・パラダイスがあるとかないとか…

長門(鉄の城)
今回のフィニッシャー、鉄拳すぎてウソだろオイとコーヒーこぼした


波濤の先に―

北太平洋ハワイ諸島南東沖に確認された不気味な謎の穴…ッ!そしてその穴の周囲に陣取るように現れた深海棲艦の精鋭達!人類と深海棲艦!最終ラウンドのゴングが鳴る…ッッッ!!

 

『ノコノコト……ヨクキタッ! …ウレシイゾッ!ワタシノスベテデ!カンゲイ…シヨー…カッ!』

 

立ちはだかるのは深海太平洋深淵任務群旗艦艦隊!その精鋭達を率いるのは巨大な海の生物を連れた白い人!太平洋深海棲姫ッ!

 

巨大な白鯨っぽい生物を連れた迫力満点のその姿たるやまさしく一軍を率いる深海の将に相応しき存在!その太平洋深海棲姫に相対するのは………

 

「うわ、デカいわねぇ…」

 

巨大な白鯨っぽいものにスマホのカメラを向けてパシャパシャと撮影する女、長き沈黙を破り、帰ってきた伝説の修羅!陸奥…ッ!!

 

「フッ、なるほど………これほどの海獣を従えるとは、これがヤツの能力か」

 

陸奥と並び、腕を組んで何かわかったようなツラをしてフッと笑う女、ステゴロならば誰にも負けないッ!!超A級戦艦が来てくれたッ!!戦艦長門だッ!!!

 

長門、そして陸奥率いる連合艦隊には今回がデビュー戦となるジョンストンを含むアメリカ、スーパーポ●スアカデミーからの刺客達も居るが、血気逸る彼女らに、まずはこの私が行こうと長門が前に出た…ッ!

 

「さぁ、開始めようか…」

 

『フッ、ナマイキナ…ワタシニ勝テルトオモウノカ…!』

 

太平洋深海棲姫はお供の白鯨っぽい生物にあのオロカモノをグチャグチャにして海にバラ撒いてやれッ!と命じると、白鯨っぽい生物は唸り声をあげて飛びかかって来たッッ!!

 

『GYAAAAAAAAAAAAAAS!!』

 

「フッ…」

 

これまでにない規格外のモンスターサイズ!!この重量差はあまりにも不利ッ!これほどの質量のタックルを喰らってはひとたまりもない!

 

………ですが、これは戦艦長門のハナシですよね?

 

当時その場に、連合艦隊の一員としてこの戦い同行していた空母サラトガは後に我々に語った…

 

ナガトですか?えぇ、はい、避けませんでしたね、はい、そんな素振りはまったく見せず、むしろ最初から正面から受け止める気満々でしたよ、えぇ…

 

え?潰れたと思ったか?ハハハ…ないない、ありえませんよ、えぇ、あの場の誰1人………あ、Johnだけはキャーキャー言ってましたけど、まぁ、あの子はまだ知らなかったんですよね?

 

え…?あぁ、アハハハ……そうですね、まさかあのBIG SIZEにGerman Suplexをキメるなんて発想はなかったですね、えぇ、投げたんですよ………そう、おもいっきり、えぇ、たぶんあのMonsterも自分がナニをされたのかすら理解できなかったでしょうね、まさか投げられるなんて…

 

「死ねェェェェ!!!」

 

『GYAAAAAAAAAAAAAAS!!??』

 

海面に脳天から激しく叩きつけられ、白鯨っぽい生物はその衝撃で意識を失い、ピクピクしていた…

 

『………マジカ』

 

◆◆◆

 

本日も晴天な梅雨入りしてない執務室…

 

「………マジか」

 

マジかアイツ、あのモンスターサイズにジャーマンとかもはやアイツの方がモンスターだろ

 

「お茶飲みますか?麦茶ですけど」

 

「あ、あぁ、貰おうか」

 

現場の中継をテレビで見ていた俺と五月雨、どうやらもうゲームは決したと言っていいだろう…

中継の先では長門のヤツが謎の輝きを放ち鋼鉄の6Pack-●ore Wonderとか叫びながらジャンプして巨大な海洋生物にさらなるアタックでトドメをさしている…

 

「さすが長門さんですね、お茶です」

 

「うむ」

 

そういや出撃前、長門のヤツは自信満々にこの長門には陸奥の知らぬ技があるとか言ってドヤ顔していたので猛烈にイヤな予感がしていたが…

 

「まぁ、勝てるならいいんじゃないですか?」

 

「いやだわこの子ったら、勝てばよかろうなどと…」

 

俺は麦茶をグイーッと飲み干し、グラスを机に叩きつけ……ずに静かに置いた

 

「戦いにはエレガントさが必要、そうは思わないかね?サミー」

 

「思いませんね」

 

「ハハハ、ハッキリ言うな、卿は」

 

まぁ、常日頃からこの基地では勝利とは………負かす事、蹴落とす事、つまずいたヤツを踏みつぶす事、ドブに落ちたイヌを棒で沈める事、ぱっくり開いたキズ口に塩をすり込む事、決して美しいことじゃあない、むしろ残酷!と教えているからな…

 

「あ、なんか中継の向こう……なんなジョンタローくんがなんか手ぇ振ってますよ?」

 

「ジョンタロー…?」

 

なんだ、ジョンくんか……たしかに、ジョンくんがキュートに大きく手を振っているが、っーかジョンタローってなんだよジョンタローって、コイツ、ジョンくんになんか恨みでもあ…………あぁ、あるな、そういや

 

◆◆◆

 

『ア……?ア…?』

 

深海エリート、太平洋深海棲姫は混乱していた…

満を持して登板したこの重要拠点海域、生まれついてエリートである自分がこの海域のBOSSを任せられるのは当然、たった一度の今日と言う日を胸ワクワクで待ち、たくさんの海の仲間達からガンバってと祝福されてやった来た…

チンアナゴ、カジキマグロ、クラーケン、みんなユカイで楽しい仲間達だ…

 

今日は記念すべき良き日となるハズだった…

 

それがナニか…ッ!?何故こんなコトに…ッ!?

 

『ナンナンダァ…?ナンナンダァ!!オマエハイッタイナンダァァァァァ!!!』

 

これが噂に聞いていたビッグセブン…!千年、神様に喧嘩を売っていると噂されている戦いの修羅…!?

 

『ムツ…!!』

 

「違う、長門だ」

 

『違ウノカ!?』

 

え…?違うの?これだけ強いんだから、たぶん伝説の修羅かと…

 

「あそこで目ヤニを取っているのが陸奥だ」

 

目ヤニ…?と言うか、睫毛にビューラーやってるあっちが…?え?あっちがそうなの…?ってか今、戦いの最中…

 

「フンッ!!見るがいい……!この長門には、陸奥には知らぬ技があると言うコトをッ!!」

 

飛んだッ!!天高く飛び上がったヤツは激しくスピンしつつ6体に分裂…!?え…?分裂したッ!?さらに、その腹筋から凶々しいビームを放つッッッ!!

 

「アンゴ●モアの牢獄ーッッッ!!」

 

『チョ…!待テヨ!!ナニソレ!?ナンダソレェェェェェェェェ!!』

 

「かーらーのぉー………死ねッッッ!!ローリングサ●ダーストームーッッッ!!」

 

『ウワ……アアアア……アアアアアアアアアアアアアアアアアアーッッッ!!』

 

オ、オーマイガッ!!この、この私が!!ここで!この海で!!コンナヤツニ!バカナァァァァァ!!!

 

ーーー

 

…こうして、北太平洋ハワイ諸島最終決戦は終わった……

PRIDEをコナゴナに砕かれた太平洋深海棲姫は断末魔の悲鳴をあげ、謎の大穴へと落ちて行った…

 

「フン、姫級気取りでチャラチャラしているからだ…」

 

「長門ォー?終わったのー?帰るわよー」

 

「ん?あぁ、そうだな」

 

妹の陸奥は既に帰り支度を終えているらしく、むしろ、来た時よりも美しくなっていた…

長門が妹の後を追うように歩き出すと、後ろから尻を蹴られたようなので振り向いてみると…

 

「…なんだ?」

 

「こんのォォォ!!Abdominal muscle!!なんで倒しちゃうノヨ!?アタシが!このアタシがカッコイイトコ見せられなかったじゃナイ!?」

 

プンスコと怒り、空気読めよタコと英語で罵倒するジョンストンが長門に怒りのファッキンガムをぶつけていた

 

「…すまん、日本語で頼む」

 

「ハァ!?Seriously!?」





次回は反省回、続いて今回の新人面接回の予定です
今回もなんとか無事に、新人を揃って迎えられそうで…

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