不健全鎮守府   作:犬魚

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未来Monster編その②、戦慄の邪悪!テイトク・ブラック!

【登場人物】

提督(モレスター)
必殺技はア●ルアナライザー

仁科(元大佐)
今までもちょいちょいお借りしていた大佐の人
坂下郁様の作『逃げ水の鎮守府』の中ボス的存在


絶望の未来Monster 編②

絶望の未来に再び現れた新たな災厄、その名は“テイトク・ブラック”…

 

突如として現れたそいつは人造艦娘を遥かに超える戦闘力を持ち極めて凶悪、女だったら年齢を問わずに鬼畜レ●プ!イヤがる女に無責任●出しをキメてゲラゲラ笑う本物の外道…ッ!

 

もう何十人、いや、何百人がされるがままにその毒牙にかかったコトか…

 

「そいつはスゲェな…」

 

「とにかく最悪よ!最悪!」

 

現在、執務室に集まっているのは俺、絶望の未来から来た未来戦士のアヤセとちっこいの、そしてアヤセとちっこいのの正体を知っている潜水艦のボンクラ達…

 

アヤセの語る新たな災厄、テイトク・ブラックなる凶悪レ●パーは話だけ聞くにたしかにかなり凶悪なレ●パーらしい…

 

「テイトクマジ最悪なのね」

 

「近づかないでくれますか?」

 

「…ユーも、サイアクだと、思う…」

 

潜水艦どもは俺に対してまるで汚物を見るような目を向け、58はユーとローにアイツに近寄ったら孕まされるぞと言って可愛い後輩達を庇うように後ろに下げる…

 

「いや、違うからな!俺じゃないからな!俺じゃないでブラックとかゆーヤツだからな!?」

 

「えー…でも、そのブラックってヤツ、テイトクと同じ顔してるんでしょ?」

 

「どーせ未来のテイトクが女に飢えて凶悪レ●パーになっただけでち」

 

「だから違うって言ってるだろーが!っーか未来の俺はもう死んでるんだろ!?なぁ?」

 

アヤセ曰く、未来世界では俺は人造艦娘襲来より以前に死んでいるらしく、アヤセ自身は俺本人を話でしか知らなかったぐらいだ…

 

「まぁ、私も母さんからとう……提督は糖で死んだってコトしか聞いてないし」

 

「ほらぁ!死んだって!な?」

 

しかし糖か………甘いモンは控えようかな

 

「それに、母さんが言うにはたしかにブラックは提督じゃないって………うん、母さんはそう断言してた」

 

「なんでそう言いきれるのよ?」

 

「未来のユーバリさんは何かテートクとブラックの違いがわかってたの?」

 

「………正直、私には母さんの言ってるコトはよくわからなかったけど、母さんはこう言ってたわ…」

 

私の提督は問答無用で純潔を奪う鬼畜レ●プなんか絶対しない、ヤるなら問答無用で容赦無くア●ルよ!

 

「…って」

 

「どのみちサイアクなのね」

 

「あの……提督、14ちゃんにあまり近づかないでくれますか?」

 

「だから違うって言ってるだろーが!!」

 

だが、未来夕張はやはり夕張、俺の事をよく理解しているらしい………基本、俺は凌辱やレ●プは趣味ではない、俺が狙うのは“退屈な日常に飽き飽きしている女“や“痴漢願望、露出願望のある女”…つまりは“牝”の素質を持つ女だけだ、そんな“牝”を解き放ち極上の快楽を与えるのが俺の趣味だ…

 

既に“牝”として、ケツ穴隷奴として目覚めた夕張だからこそ俺とブラックの違いがわかったのだろう…

 

「まぁ、私には1㎜も理解できなかったけど、母さんが違うって言ってたから私は一応それを信じるよ…」

 

アヤセはイマイチ俺を信じきれていない目をしていたが、とりあえずは母、夕張の言葉を信じるコトにしたらしい

 

「チッ、どいつもコイツも……で?そのブラックってのは強ぇーのか?あ?」

 

「…強い、ハッキリ言って人造艦娘なんかより遥かに強いわ」

 

アヤセは悔しそうに顔をしかめる、人造艦娘を倒した自分が手も足も出ず、母親である未来夕張を犠牲にして過去に逃げざるをえなかったぐらいだと…

 

「だから!!とう……提督に、その……提督に、助けて、欲しくて…」

 

アヤセは頭を下げ、誇り高き未来戦士の、その誇りを捨ててまで助けて欲しい、アヤセは肩を震わせ言葉を絞りだし…

 

「わかった、わかったから頭を上げろ」

 

「あ…」

 

「たとえ未来だろーが俺のニセモノが女子供関係ない鬼畜レ●パーだとか俺の名誉が傷つくわい、そのブラックとかゆーパチモノヤロー、なんとかしてやろーじゃねーの?」

 

「あ……ありがと、その……期待してる、うん」

 

「なんだよオマエ?ツンデレか?流行らねーぞ、今は」

 

「ハァ?ツンデレじゃねーし!」

 

どうやら親に似ずにツンデレ属性持ちらしいアヤセはぶっコロすぞと汚い言葉を吐いて俺の膝に強烈な蹴りを入れてきた

 

ズダァン!!(膝キック)

 

「うっぎゃあー!お皿が!お皿がーッ!」

 

「…フン」

 

◇◇◇

 

太平洋に浮かぶ南の島、かつてはリゾート地として隆盛したものの、深海棲艦と言う名の人類の脅威が現れて以後は観光客が減り、全盛期よりは幾分かリゾート地としては落ち着いていた…

 

そんな南の島に、1人の東洋人風の男と、男の助手的な少女が住んでいる…

 

「もしもぉーし?あぁ、はいはい、えー…お久しぶりですねぇ、えぇ、どうしました?あ、もしかして先日アップグレードした新バージョンのソフトウェアに何か気に入らない点でも?あぁ、えぇ?あぁ、違う?えぇ」

 

男はスタイリッシュにケイタイ電話を手にしつつ助手的な少女が淹れたコーヒーの香りを愉しんでいる…

 

「はぁ?未来ユーバリ?あぁ、はいはい、アレですか、えぇ、はー……なるほどなるほどぉー、それはなかなか興味深いですねぇ、えぇ、それで?はぁ…なるほどなるほど、えぇ、別に構いませんよ?えぇ、モチロン!天才超特急で仕上げて差し上げますよ」

 

男はケイタイの通話が終わるとスタイリッシュにカップを手に取り、グイイィィ!と勢い良くカップの中身を飲み干し…

 

「大鳳、出かけますよ」

 

「お出かけですか?えぇ…と、どちらへ?今日はマヒマヒを頂いたのでバジルと合わせてソテーにしようかと…」

 

助手的な少女こと大鳳は帰りが遅くなるようなら今日のディナーは別のメニューにしようかと提案してみたが、彼女の主は首を横に振り…

 

「何を言ってるのですか?アナタも行くんですよ?」

 

「あ、そうなんですか?」

 

てっきりまた街で家電の出張修理でもするのかと思っていた大鳳は己の浅慮を恥じ顔を紅くした…

 

「…まぁ、別に留守番したいと言うならそれはそれで構いませんが…」

 

「いえ!行きます…っ!」

 

「結構、ではすぐに発てる支度をしてください」

 

そう言って男は穿いていたパンツの紐を引っ張り、パチンと鳴らしてスタイリッシュに自室への扉を開ける

 

「あ、大佐、ちなみに今日はどちらへ…?」

 

「ニホンです」

 

男はニホンと言っても古巣である中央ではなくキュウシュウ、それもなんとも辺鄙な場所ですよと嗤い、あぁそうそうと付け加える…

 

「以前のアナタが可愛いがっていたサンプル、えぇ…なんでしたか?シーチャンとやらも居るそうですよ?」

 

「ホントですか!?」

 

「えぇ、アナタにとても会いたがっているそうです、私はアナタにやはり留守番を命令をした方がいいですか?」

 

「いえ!命令しないでください!」

 

「結構、ではすぐに支度を」

 

「はいっ!」

 

男の名は仁科、かつて軍の研究機関で闇深い研究を極めた生粋の“外道”であり、どこに出しても恥ずかしい程の吐き気を催す“邪悪”…!だが、彼はそれと同時に不世出の“天才”であり……

 

“変態”であった…

 

◆◆◆

 

基地施設内にある工廠…

 

「う〜ん、基本構造は私の艤装に似てますけどなんか色々と違いますね」

 

アヤセのバカがブッ壊した未来夕張型艤装をマジマジと見つつ、夕張は時折ホーホーと感心したようにうなづく

 

「修理できるか?」

 

「う〜ん、まぁヤりますけど、ってかコレなんなんですか?軍の試作品的なアレですか?」

 

「そんな感じだ」

 

とりあえず、ブラックに壊された艤装を修理しない事にはアヤセのヤツは戦力半減なので修理はしなくてはならない、となると、やはりコレを作った本人が一番いいだろうと言うワケで夕張に診せているのだが…

 

ただ、なんやかんやでコレは未来の情報が詰まったシロモノ、現在の夕張に詳しく話をするワケにはいかないので、とりあえず夕張には夕張型艤装っぽいモノで通しており、そして…

 

「えー…アヤセさんでしたっけ?14のトルクスください」

 

「あ、はい」

 

夕張にアヤセのコトは他所んちの夕張型のヤツと説明した、まぁ、いくら夕張が些かアレなヤツでもいきなり未来から来た自分の娘とかドン引きするだろうしな…

世の中には知らない事は知らないままの方がいいと考えていると、アヤセは俺の腕を掴み、壁際までズルズルと引きずった

 

「ちょっと!どーゆーつもり!?なんで母さんと一緒に修理を…私、工廠貸せって言っただけ…」ヒソヒソ

 

「仕方ねーだろ、先にアイツが工廠居たんだから、それよか俺の神の如き誤魔化しを褒めろ」ヒソヒソ

 

「まぁ、息を吐くようにあんな嘘をベラベラと……ある意味感心するわ、ついでに軽蔑も」ヒソヒソ

 

なんで軽蔑されにゃならんのだ、ったく…

アヤセは余計なコト言うんじゃねーぞ俺に釘刺し、夕張のところへと戻った

 

「何の話ー?」

 

「あ、いや…別に大した話じゃなくて…」

 

「ふ〜ん、まぁ別にどうでもいいけど、あ、13のレンチ頂戴」

 

「あ、はい」

 

夕張的には所属は違えど自分と同じ夕張型同士、仲間が増えたみたいで嬉しいのだろうか?普段より若干イキイキとして見えるがたぶん気のせいだろう、アイツも変なスイッチさえ入ってなけりゃ普通に良いヤツなんだがな…

 

「あ、それ配線ちょっと特殊だよ……じゃない、です」

 

「?、あはは、そんな気ぃ使わなくていいって!ね?」

 

…しかし、よく考えたらアイツ、見た目はたしかに夕張似だし母親は夕張なんだろうが父親は誰なんだろうな?

 

そう考えるとアレだな、今はマゾ隷奴一直線のアイツもいずれは誰かに貰われる日も来ると言うコトか…実に感慨深いものだ、俺、たぶん暁ちゃんが彼氏連れて来たら、その男1000%ブン殴るね、佐渡さまなら2000%ブン殴る

 

ーーー

 

執務棟にある教務準備室…

 

「これうまい」

 

「そうですかそうですか、それは良かった」

 

未来から来たアヤセともう1人のちっこいの、事情を知っているとは言え、潜水艦のボンクラどもに面倒をみさせたらワルの道一直線と考えた俺はボンクラどもチンピラでもなくやはり頼れる大人の女性、香取先生にちっこいのを預けた、名目はモチロン“親戚の子供”だ…

 

「失礼します」

 

「あら提督、お疲れ様です」

 

「やぁ〜…スイマセンなぁ香取先生、急に親戚の子の面倒を押しつけてしまいまして」

 

「いえいえいえ、そんなコトありませんよ」

 

そう言って上品に微笑む香取先生はいつだってエレガントでいらっしゃる、まったく…落ち着いた大人の女性と言う言葉は香取先生にこそ相応しい

 

香取先生はちっこいになにやら菓子を与えていたらしく、欠食児童はアメリカの子供がワイルドにプレゼントの包装を破るようにバリバリとお菓子を口に入れていた…

 

「やはり子供は可愛いですねぇ」

 

教育者としてではない香取先生の一面か…

 

「ハッハッハ、そうしているとまるで親子のようですなぁ、ハッハッハ」

 

「まぁ、提督ったら…フフッ」

 

香取先生はエレガントに微笑み、褒めても何も出ませんよ言いつつも新たなお菓子の箱を開け、よろしければ提督もどうぞと勧めてくれる、まったく……香取先生はいつだって俺の心をアツくしてくれるのだよ

 

 

 

「………うわ、なにこの手の込んだトレンディ小芝居」

 

「鹿島…?何か言った?」

 

「な、何も言ってない!何も言ってないよ香取姉ぇ…!」





オス!オラ提督!かーっ!ブラックってのはスゲー悪りぃヤツだな!オラ久々にキレそうだぞ!ゼッテー許さねぇ!準備が終わったらいよいよブラックとの戦けぇだ!ゼッテー負けられねぇ!次回、絶望の未来!テイトク・ブラック脅威のパワー!ゼッテー見てくれよな!

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