【登場人物】
提督(糖)
未来では糖が原因で死亡したらしいものの詳細は不明
夕張エンドの先はキケンが危ない
アヤセ(夕張型)
未来夕張の娘、多少マザコン気味だが未来が未来だけに仕方ない、好物は母さんのオムライス
仁科大佐(闇)
未来での動向は不明、たぶん色々と報いを受けてる
テイトク・ブラック(鬼畜)
未来に現れた提督と同じ顔をしたパチモノ、その正体はよくわからない
「今噛んだよね?溢れる知性で返り討ちにって言いたかったんだよね?ねぇ?」
「か、噛んでねーし!はぁー?噛んでねーしぃー!」
テイトク・ブラックとの決戦!!未来の街、ア●ルシティ・ハカタを舞台に始まった超決戦は熾烈を極めた…
アヤセを一度はフルボッコにしたテイトク・ブラックの力は提督の予想を遥かに超えており、その圧倒的なパワーの前に知性溢れる提督は追い詰められ、遂に提督は禁断の
「な、なにぃ!?」
「フォー!フォフォフォー!」
海軍三大奥義!テイトク・リベンジャーすらテイトク・ブラックには通用せず、提督は再び追い詰められた…
しかしッッッ!!“
…1人ではテイトク・ブラックには勝てない、PRIDEを捨てた提督は元海軍技術大佐、仁科大佐ことDr.モロと力を合わせる道を選んだ!!
そして今、最強の戦士が
「な…なんだ?この力は……!キサマはいったい…!?」
『『フッ…俺は提督でもDr.モロでもない、オマエを倒すもの…』』
どこかよりスタイリッシュに取り出した純白の覆面で顔を覆い、妙にキレのある動作でビッ!とポーズを決め、身体の内側からとてつもない変態力が溢れ出すッ!!
変態を超えた変態、その、変態を超えた変態を更に超えたド変態、禁断のさらに先にある秘技“海軍式フュージョン”により誕生した
「ちょ……!?ウソ!?ちょ、待てよ!!」
スカートの下が急に涼しくなったアヤセがスカートを両手で抑えブッコロスぞと叫び声をあげている気がしたが、それは無視した
「キサマァ…このヘンタイがァァァァァ!!」
『『フン、鬼畜レ●パーのキサマにヘンタイとは言われたくはないが、たしかに私はヘンタイだ!』』
WELCOME!と、よくわからないが高度なポーズをキメ、遂に最終決戦の幕が開く!!
『『イくぞォ!!世界中のヘンタイよ!俺にヘンタイを分けてくれーッ!』』
◆◇◆◇◆◇
………絶望の未来、人造艦娘、そしてテイトク・ブラックと言う恐怖に晒されたこの世界、そんな絶望の未来にもう絶望はない
「…一応、お礼は言っておくわ」
「オイオイ、素直じゃねーなコイツは?なぁオイ?」
「まぁ年頃の多感な時期ですからねぇ」
提督とDr.モロ、2人のド変態は互いにガハハハとかハハハとか笑いつつ下半身を謎の光が遮っていた、なんだろう……このやるせない気持ちは
この2人のド変態の活躍…活躍によりブラックは倒された、ま、まぁ…ド変態ではあるけど、うん、とりあえず、世界は救われたのだろう…
「これで未来は今度こそ平和になったってワケだな!」
「え、えぇ…そうだね、たぶん」
そうだ、過程はどうあれ、ブラックの脅威は去り、今度こそ未来は平和になったのだ…!目の前にあるメチャメチャに破壊されたア●ルシティ・ハカタの廃墟、しかし、人々はまだ生きている…
ブラックの毒牙から逃れた娘だってまだまだ大勢いるハズだ…!
「清霜さん………母さん………やったよ」ホロリ…
人造艦娘、それにテイトク・ブラック、多くの犠牲と悲劇を生み、思えば哀しみと怒りと絶望だけの人生だったけど今度こそ…
「オイオイ泣くんじゃないよこの娘は、ガハハハ!」
「うっさいなぁ…ってか泣いてないし、ってかアンタら!いい加減服を着ろ!服を!」
「おっと、これは失礼」
「年頃のお嬢さんの前では少々刺激が強すぎましたね」
「うるせぇーよ!!」
………こうして、テイトク・ブラックの脅威は去り、私は生き残っていた娘達にそれを伝えると街は喜びの歓声に包まれた
ーーー
そして、未来から戻ってきた現在…
「今度こそお別れね、今回は……その、ホントに助かったわ、ありがと」
俺達を無事、現代へと送り届けたアヤセは些か照れ臭そうに礼を言った、まったく、ツンデレとか今時流行らねーぞ
「しーちゃん!荷物持った?忘れ物ない?大丈夫?」
「だいじょーぶ」
そして、再び自分のいるべき世界、未来へと戻るべくタイムマシンの準備をつい先程終え、いよいよ別れの時はやって来た…
アヤセに預けられているDr.モロの貴重なサンプルっ子はDr.の助手的な存在である大鳳にアレもコレもリュックサックいっぱいにお土産を貰っているらしく、2人はしつこく別れを惜しんでいた…
「いつでも帰ってきていいからね!私も大佐もいつだってアナタを歓迎するからね!」
「うん!」
「私は特に歓迎はしませんが、あと、私は大佐ではありません」
俺達が未来で全世界の存亡を賭けたアツい戦いを繰り広げている間、このチビスケェは美味いモン食って散々甘やかされたらしく、アヤセは美味いモン食い過ぎると後々ツラいぞとボヤいていた…
「そう言いつつ、お前も昨日オムライスたらふく食ってたな」
「うっさいな……いいでしょ?別に」
未来から戻り、帰りのタイムマシンの準備をしていたアヤセに何か食いたいモンあるかと尋ねると、夕張の作ったオムライスが食いたいと返ってきたので、先日、夕張にオムライスを作らせてみたらワリとスタンダードで普通なヤツを作った、何故アイツはオムライスはスタンダードで普通に作るのに開発関係はロクなモンを作らないのだろうか…
「よし、準備かんりょー、そろそろ出発するよー」
アヤセとチビスケェはタイムマシンに乗り込み、タイムマシンはガタガタと振動して淡い光を放ち出す…!
「元気でな!アヤセ!未来はオメーに任せたぞ!」
今度こそ!と付け加え、光を放つタイムマシンに手を振っていると、アヤセのヤツはなにやら口をパクパクし、最後にベーッ!と舌を出し、消えてしまった
「ほぉ、なるほど…」
「アンタ読唇術とかできるのか?」
「えぇ、まぁ、多少は…」
アヤセの野郎が最後に何と言ったのか………気にならないワケではないが、まぁ、どうせロクなコトじゃねーツンデレ発言だろ、どうせ
「何と言っていたか、聞きますか?」
「いや、やめとくよ、どうせロクなコトじゃない」
「ロクなコト……フフ、そうですねぇ、そうかもしれません」
Dr.モロは可笑しそうにクックックと笑い、これで私への依頼は全て完了ですねと言って助手の名を呼んだ
「では、私達はこれで失礼しますよ」
こう見えても私も軍を追われた立場ですからねぇと嗤い、白衣の裾を大きく翻して歩きだした
「オイ、料金は?天才超特急価格だろ?」
「既に頂きましたよ」
“未来”からの“遺産”をね、と言い残し、海軍の闇が生み出した怪人は颯爽と去って行った…
………Dr.モロか、ただのヘンタイじゃねぇとは思っていたが、まったく、世界にはとびっきりのヘンタイが居るんだな!
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
絶望改め、希望の未来…
ブラックの脅威が去り、人々と街にはこれから活気が戻って行くのだろう…
無事、タイムマシンで過去から未来へと戻って来た私としーちゃんはまだ無事だった私達の家へと帰ってきた
「ただいま〜…って、誰もいないけど」
「あら、おかえりなさいエイナス、しーちゃん」
誰もいない……?え?母さん…?え?なんで母さんが居るの…?
「え…?母さん、なんで生きてるの?」
「アンタ、親に対してなんてコト言うのかね…」
夕張母さんはバカな子を見るような目でため息をつき、よっこらセ●クスとか言いつつ立ち上がった
「ってか別に、私死んでないわよ、ブラックに前をブチ抜かれただけだし」
「えー………」
…言われてみると、たしかに
ブラックはただの強●魔であり、殺人鬼ってワケじゃない
母さんは腰イテーと言いつつ尻のあたりをさすっていた
「母さんア●ルなら大丈夫だけどマ●コはさすがに久々だからかなりマイったわ」
「マ●コとかゆーな!ストレートかッ!」
こ、この母は………!母さん曰く、つい先日まで鬼畜レ●プの後遺症でアヘっていたらしく、ブラックが倒されたと言うのもつい先程知ったそうだ、そんな母さんに、私はこれまでの事情を話すと…
「そっかそっか〜…テイトクが〜」
母さんはどこか懐かしそうな顔で、嬉しそう…たぶん、母さんが過去のとは言え、提督に一番会いたかったハズ…
「ってか、アレのどこが良いのよ…」
そもそも、私が過去で会った母さんはまだ全然マトモに見えたんだけど…母さんはどこで道を間違えたのだろう
「え?聞きたい?そっかそっかー?エイナスもそんな年頃かー?よし!じゃー聞かせてやろう!母さんが提督のア●ル隷奴に開発された話を…」
「聞きたくないわ!!」
「えいなす、ア●ルレードってなに?」
「知らなくていいわよ!」
これは、無数に存在する未来の一つでしかない
彼の未来が良い未来になるのか悪い未来になるのか、それはまだ誰にもわからない
だが、どんな絶望の未来が待ち受けていようとも、常に、絶望に抗うたった一つの希望があるのだと…
絶望の未来Monster 編 おわり
【登場人物2】
未来夕張(マザー)
艦娘の力と戦う力を失った未来の夕張、現代の夕張より若干マトモなようで根はそうでもない
未来清霜(死亡)
絶望の未来でアヤセことエイナスに修行を付けてくれた偉大な戦士、人造艦娘との戦いの中で、エイナスこそ唯一、人造艦娘を倒すことができる希望だと信じてその命を散らした
次回はなんやかんで600回、初心に戻ります、初心に