不健全鎮守府   作:犬魚

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この曲を我が友に、闘いに行く友におくります!

【登場人物】

Richelieu(自称最強戦艦)
好きなニホンのマンガ家はアキラ・トリ●マ

戦艦仏棲姫(ぽっちゃり系)
今デブったヤツ誰だ?オイ、オマエだよオマエ、たしかに聞いたぞコラァー!


ブレスト防衛作戦

第1ステージ、開幕戦の序盤を五十鈴パイセンが相手を寄せつけない完全勝利でキチっとシメ、姿を現した海域BOSSを叩くべく新たにチームは編成された…

 

『キタゾー!海軍ドモダーッ!』

 

『野郎ドモ!海軍ヲ滅ボセーッ!!』

 

最深部にて待ち受けるのは戦艦仏棲姫率いる北太平洋深海ブレスト侵攻艦隊、そして攻め入るのは…

 

「戦艦Richelieuよ!どきなさい!」

 

最強の戦艦(自称)リシュリュー率いるBOSS攻略チーム!

リシュリューとしては久々に帰ってきた地元でのマッチメイク、かつて地元で最強最強とちやほやされてチョーシに乗っていたリシュリューは自分が最強である事をまったく疑わずにニホンへと渡り、配属された基地でフルボッコにされ、この海には自分を“最強”と勘違いしちょるヤツがゴマンとおると思い知らされた…

 

そんな強者がウヨウヨ居る偉大なる航路の実力を知ったリシュリューだったが、尻尾を巻いて地元に逃げ帰るという選択はなかった!リシュリューがまだ幼かった頃に見ていたニホンのアニメでは、どんなに強い敵が出てきても、こんなにヤベーのにワクワクすっぞ!と主人公は笑っていたのだ…

 

『マタアナタ…?クッ、シツコインダヨォ!!テメェハヨォ!』

 

『戦艦仏棲姫クン!』

 

『戦艦仏棲姫クン!』

 

リシュリューにとっては因縁の宿敵とも言える戦艦仏棲姫、それは戦艦仏棲姫にとっても同じらしく、もはや顔を合わせるコト自体がイラついてしょうがないレヴェルへと達しており、戦艦仏棲姫はお供のイ級やツ級にちょっと退がってろと退がらせた

 

「フッ、過去何度かアナタには苦い思いをさせられたケド…」

 

リシュリューはその輝く黄金の長髪を手櫛でぶわぁっと靡かせる!その自信と気品に満ち溢れた堂々たる姿たるやまさしく黄金の獅子!

 

「見せてあげるわ、Mon amiralとのシューギョーの成果をね!」

 

そう……あの辛く、厳しくもあり、それでいてMon amiralの優しさを感じられたシューギョーの日々…

 

『ア、コイツ無駄ニ回想シヨウトシテヤガル!』

 

『誰カ止メロ!!』

 

〜回想〜

 

そう…あの夜、ニホンの夏は蒸し暑く、イライラしていた私が寮に置いてあるピアノを弾いているとamiralが通りかかった…

 

「うるせぇーよ!!何時だと思ってんだテメーは!」

 

「あら?Mon amiral、ナニか用?」

 

「オメーのそのピアノリサイタルがうるせーって文句が出てんだよ、とにかく今すぐやめろ」

 

「Vraiment?フッ…どうやらこの基地にはMusiqueを理解出来る高尚な者はいないようね…」

 

「やかましい」

 

しかしまぁ、Bruyantとクジョーが出たのなら仕方ないわね…

 

「しかしオマエ、ピアノとか弾けるんだな」

 

「弾けるわよ?まぁ、得意か得意ではないかと問われたら得意ね!」

 

「ふ〜ん」

 

「amiralは弾けないの?」

 

「弾けるワケねーだろ、ピアノどころか縦笛で諦めたわ」

 

amiral曰く、神より音楽を奏でる才能を与えられなかったとのコトらしい…

 

「amiral、そう言えば私、最近新しいニュースーパーブローを考えているのだけど?」

 

「なんだ?ライトアッパーか?」

 

「そうね、ただ……そう、ナニか足りないのよ」

 

そう、アッパーカットはこのChopinの旋律のように下から上へ何octaveも間隔があったらカンタンに相手にかわされてしまうが………それでも、いや!その常識を覆しまるで低空飛行から急上昇するジェット機のよう猛スピードでアッパーカットが打てたのなら…

 

「まるでChopinの旋律のようにッ!!」

 

バンッ!!!ジャジャジャジャーン!!!(ピアノ)

 

「だからうるせーって言ってるだろーが!!」

 

〜回想おわり〜

 

「喰らいなさい!20世紀最大のスーパーブローをッッッ!!」

 

リシュリューは猛スピードで戦艦仏棲姫の懐へと飛び込み、超低空からまるでジェット機のごとく仏棲姫の顎に右腕を振り上げるッッッ!!

 

JET!!!(ジェ●トアッパー)

 

『グワァァァァァァァァァァ!!』

 

戦艦仏棲姫はまるで車●飛びのように上空に吹っ飛ばされ、きりもみ回転しつつ落下し頭から海面にヤバい音を立てて叩きつけられた

 

グシャアッッ!!!

 

『セ…戦艦仏棲姫クン!!』

 

『ウ…ウソダロ?アノ、TOUGHナコトニ定評ノアル戦艦仏棲姫クンガコンナアッサリ……』

 

イ級!ツ級!ヌ級達に戦慄が走るッ!!まさかあの無駄な肉と言う名の超装甲に定評のある戦艦仏棲姫の超装甲がブチ抜かれ、無残にも転がっていると言う現実…

 

しかしッッ!!

 

『…ヘ、ヘヘッ…!』ユラァ〜…

 

『タ、立チヤガッタ!!』

 

『サスガ戦艦仏棲姫クンダ、並ノデブジャネェ!!』

 

『アァ、サスガデブダ!』

 

生きていた戦艦仏棲姫に深海の仲間達からアツいエールが送られる中、戦艦仏棲姫は血反吐をペッ!と吐き捨て、今デブっつたヤツ、顔覚えたからな?と言ってリシュリューをギロリと睨み…

 

『痛テェダローガァァァァァ!!オラァ!!』

 

ドゴンッッッ!!(マグナムお腹パンチ)

 

「オゴォ!!」

 

強烈なお腹パンチを喰らったリシュリューは光る吐瀉物を吐きながら海面に叩きつけられ、4〜5回転くらい転がった後………動かなくなった

 

『ペッ…!ヤレヤレダゼ』

 

『サスガ戦艦仏棲姫クンダゼーッ!』

 

『ヒュー!ボテッ腹ーッ!』

 

金髪の獅子を正面から切って落とし、歓声に沸き立つ深海ブレスト侵攻チーム、まさかあの凄絶ライトアッパーを受けて立ち上がるとはと攻略チームの誰もが絶望を…

 

………しなかった

 

「フッ、たかがキンパツ1人倒した程度でまさか勝ったつもりじゃあるめぇな?」

 

『ナニ…?』

 

沸き立つ深海ブレスト侵攻チームの前で腕を組んで微かに笑っていたのは………攻略チームのトリを務める軽空母、スーパースター!!

 

スーパースター剣埼こと祥鳳ッッッ!!

 

『ナニ…?次ハアナタガ相手ナノ?』

 

「フッ、オマエ程度じゃ相手にならねぇよ」

 

ただ、どうしても私とヤリたいってならそいつらをなんとかしてみせな…と言って祥鳳は戦艦仏棲姫に親指であっちを見てみなよとジェスチャーを送るとそこに…

 

『ア?』

 

「まずは私からでいいですよね?」

 

深海ビンゴブック危険駆逐艦ランキング第3位、初春姉妹のエース初霜

 

「僕は構わないよ」

 

深海ビンゴブック危険駆逐艦ランキング第2位、王者西村艦隊の帝王、時雨

 

「あ、そう言えば今日球磨姉さんが豆腐買って来いって言ってましたよ」

 

「えー、マジでー、また揚げ豆腐かなー」

 

深海ビンゴブック最強タッグランキング第1位、球磨ッスルシスターズ

 

『ア…?ア…?』ブルブル…

 

戦艦仏棲姫はあまりの絶望に震えた、そして涙した…

なんでこんな序盤からこんな殺意の塊みたいなチームがここに来ているのか?こんなのもっと後半戦で出るやん、なんでアリア●ンの近くでギガ●テス出てるやんと恐怖し、それから少しだけ漏らした、そして、下着を穿いたままする背徳感はちょっと興奮するかもしれないと自分の中にあるイケナイ性癖にちょっとだけ目覚めた

 

ーーー

 

苛烈な暑さは去っても蒸し暑さは悩ましい執務室…

 

「ナニやってるんですか?」

 

「ご覧の通り、ドクターマ●オだが?」

 

「はぁ?」

 

特にやるコトがないので執務室のテレビでドクターマ●オをやっていると、青髪ロング子が麦茶でも飲みますかと聞いてきたのでキンキンに冷えたヤツを所望した

 

「そう言えば、攻略チームはどうなってるんですか?なんかリシュリューさんが出撃前から負け犬臭をプンプンさせてましたけど」

 

「オマエ、さらっとヒデーヤツだな…」

 

まぁ、言われると気になるのでテレビのチャンネルを現場中継に変えてみると、北上と大井のKITA↓LAPが炸裂し、尻尾がデカいのがドヘァ!と血反吐をブチ撒けていた…

 

「あー、これは死にましたね、はい、麦茶です」

 

「ありがとう」


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