不健全鎮守府   作:犬魚

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イベント海域最終回、英国の闇は深い…

【登場人物】

アンツィオ沖棲姫(オーバー体)
中身はおかわいいこと…

Jervis(J級駆逐艦)
通称ラッキー・ジャーヴィス、今日のオマエはメガアンラッキー!

Warspite(戦艦)
女王陛下、最近は頭痛だけでなく胃の調子も悪い

Ark royal(女騎士)
女王陛下の忠義の騎士、恋をした事がない

Nelson(大貴族)
余、物事はカネと力でだいたい解決できる



発動!シングル作戦②

最終ステージ後半戦、アンツィオ沖へとやって来た攻略チームと深海アンツィオ侵攻部隊旗艦艦隊の死闘が幕を開けるッッッ!!

 

「…なんだアレ?」

 

「丸いな、スゲー丸い」

 

攻略チームの前に現れたよくわからない丸い物体…

未だかつてない不気味なその形状のそいつはゴロゴロと海面を転がっていた

 

『ヒャアー!キヤガッタァー!』

 

丸っこいナニかこと、この海域のBOSSであり今作戦の討伐目標、アンツィオ沖棲姫はヒャアー!ガマンデキネェー!と言いながらゴロゴロと転がるローリングアタックを仕掛けてきたッ!!

 

「フッ…面白い!!」

 

ドンッッッ!!!(ローリングアタック)

 

アンツィオ沖棲姫の轢き逃げ必死のローリングアタックを正面から受け止めたネルソンはそのままアンツィオ沖棲姫を持ち上げ、頭?から海面に叩きつけたッ!

 

『ヒャア!!』

 

海面に叩きつけられ、やはりゴロゴロと転がるアンツィオ沖棲姫…

 

そんな敵旗艦の姿をチラ見して、女王陛下の騎士は仕えるべき主君に膝をつき恭しく頭を下げた

 

「女王陛下、御命令を…」

 

「Defeat, raise the battle」

 

Yes,Your Majesty!討伐の命は下った、ならば女王陛下の騎士が採るべき行動は一つ!!

 

「フッ、Arkよ、アレをやるか…?」

 

「Nelson………フッ、承知したーッ!」

 

ネルソンは自らの艤装を完全突撃形態、またの名をネルソン・タッチのフォームへと変形させ、アークロイヤルはそのネルソンにまるで馬に跨るように飛び乗ったッッ!!

 

その姿たるやまさしく“人 馬 一 体”の姿…ッ!!

 

「行くぞォォォォォ!!刮目せよ!」

 

「これが余の……いや、余らの!」

 

「乾坤一擲の一撃なりーッ!!」

 

◆◆◆

 

「やりやがった!あの野郎!やりやがった!」

 

秋の曇り空な執務室、陛下出陣のファイナルステージを応援上映するかと執務室のテレビで現場の中継を見ていると、バリッバリな荒技に、置いていたグラスがひっくり返る勢いでバシバシ机を叩いてしまった

 

「あー…これはかなりイイ感じですね」

 

「アイツらやる時はやるんだな」

 

ただの残念女騎士とただの余かと思っていたが…

さすがは女王陛下の忠臣、ネルソンとアークロイヤルは“フッ…我に”“断てぬものなし!”とか言いながら轢き逃げアタックを敢行し、あの丸っこいのをフッ飛ばしていた

 

ただ、その騎士と余の堂々たる姿に、女王陛下は何故か両手でお顔を覆っていたが…

 

「ガハハハ!勝ったな、コレは」

 

「そうですね〜……と、言いたいところですが」

 

「なんだ?」

 

「アレ見てください、アレ」

 

そう言ってテレビの画面を指さす五月雨につられ、中継の映像を見てみると………轢き逃げアタックされて勢い良く転がった丸っこいのがヒビ割れ、中から手足のようなモノが飛び出してきた

 

「ゲェーッ!!な、なんじゃアレはーッ!」

 

「アレじゃないですか?オーバーボディ…?」

 

「オーバーボディ、だと?」

 

グゥゥゥム!たしかに、世の中には覆面の上にはマスクを被るオーバーマスクと言うものがあるが、こやつめ!まさかメインのボディの上からオーバーボディを着ていたと言うのかーッ!

 

「ゲェー!オーバーボディが破れ!中から、若く!みずみずしい肉体がーッ!」

 

「…そうですか?」

 

◆◆◆

 

『ヒャー!!ヒャッヒャヒャ!ヤレバデキルンダネェ……ヤレバァ!』

 

オーバーボディを脱ぎ去り、ついにその真の姿を現した轟沈駆逐艦・アンツィオ沖棲姫…ッ!!

 

「Lady、ヤツはアタシに任せテ!」

 

「Jervis…?」

 

女王陛下の前に立ち、あのジャーヴィスがやる気に満ち溢れている、最近は英国淑女の誇りをドブに投げ捨て、一番の頭痛の種であるジャーヴィスがこの戦いでこんなにも頼り甲斐のある事を言うとは…

女王陛下は、その英国淑女の誇りを取り戻したであろうジャーヴィスの肩に手をやり、微笑みつつ、存分に励みなさいと激励を贈った…

 

『ヒャア!!ガマンデキネェー!』

 

「enemy is in sight!サァー!イこうかァー!!」

 

女王陛下の御前死合!最終決戦!!アンツィオ沖棲姫VSジャーヴィスのゴングが鳴り、まずは両者、正面から手ぇ四つでガッチリと組み合った!!

 

「ほぉ、審判のロックアップか…」

 

「フッ、ジャーヴィスめ、まずは相手の力量を測ると言うワケか」

 

今が駆け抜ける時を終えた英国騎士と英国貴族の二人も、若き英国淑女の戦いを見守る…

 

「ぐぬぬぬぬー!!」

 

『ヤッテ…ミナヨォッ! ヒャヒャァアッー!!』

 

パワーはアンツィオ沖棲姫が勝っているのか、ジャーヴィスは苦しげな顔でロックアップを解き、得意の低空からのテイクダウンを奪う!!

 

「ッシャア!!」

 

ジャーヴィスはうつ伏せ状態になったアンツィオ沖棲姫の背に乗り、足を絡めて片足を極めると同時に両腕をフルネルソンに捕らえたッ!

 

『ウッギャアアアアアアアア!!アアアアアーッ!イタイイタイイタイイタイー!』

 

「か〜ら〜のぉ〜…」

 

S.T.Fを解除し、アンツィオ沖棲姫の頭部を片腋で抱え込み、そのまま勢い良くフィッシャーマンズスープレックスでアンツィオ沖棲姫を海面に叩きつけた

 

『ウピャア!!!』

 

アンツィオ沖棲姫はゴロゴロと海上を転げまわり、クソ!イテェー!と叫んだが、なんとか立ち上がった

 

「…チッ、まだ死んでない」ボソッ…

 

『コ、コイツ…!!』

 

アンツィオ沖棲姫は戦慄した、この、一見すると、とても可愛いらしく愛らしい容姿をしているキンパツ少女の中にはとてつもない邪悪が棲んでいる…!

さきほどまでのぶつかり合いの中でも、このキンパツ少女は金的以外の急所を執拗に狙っていたのだ…たぶん自分にタ●キンがついていたなら最低でも一つは潰されていただろう…

 

『チィ!!ナマイキナマイキ!ナマイキィィィ!』

 

「喰らいなさい!アタシとDarlingのBurning Love!!」

 

ジャーヴィスは真正面から突撃してきたアンツィオ沖棲姫を両足飛び蹴りで迎撃し、飛び蹴りに怯んだ相手の両腕を掴んでねじり上げるッッッ!!

 

「ゲ、ゲェーッ!あ、あの技はーッ!!」

 

「“難攻不落のビッチ兵”の異名を持つあやつの必殺技(フェイバリット)じゃないかーッ!」

 

ねじり上げた腕を解放すると、アンツィオ沖棲姫は上空に勢い良く放り投げられ、それと同時に!自らも飛び上がったジャーヴィスに腕、足、頭を側面からロックされ、そのまま勢い良く落下を開始したッッッ!

 

「J級駆逐艦殺法暫定超必殺技!スコティッシュ・スティール・エッジーッッッ!!」

 

『ヒャアー!!ウ、ウゴケナイー!!』

 

ガガアァァァン!!!

 

ジャーヴィスの必殺技が勢い良く炸裂し、アンツィオ沖棲姫は吐血しながら海面に転がった…

 

『グヘァ…』吐血!

 

決着ッッッ!!どう見てもアンツィオ沖棲姫はもう立つ事ができないッッッ!!しかし…ッ!

 

「マダよ……マダ、こんなのマダよ……」

 

まだ屈辱と言う屈辱を与えていない…

 

そう言ってジャーヴィスは口角を上げ、既に動くコトができないアンツィオ沖棲姫の身体を持ち上げ、仰向け騎乗位の形でアンツィオ沖棲姫の両足を抱え、更に膝の裏から通した手でその頭を掴んだ!

 

いわゆる、ア●ル固めの体勢である(※厳密に言えば、ア●ルには何も入っていないのでア●ル晒しとも言える)

 

その姿たるやまさに屈辱、大事な部分は強制的に全てさらけ出されたその姿たるやもはや表を歩く事はできなく程の屈辱…ッ!!

 

『ヒ…ヒィ……ヤメナッテェ…ッ!!ヤメナッテェ…ッ!!』ポロポロ…

 

「やめてください」

 

『ヤ…ヤメ…ヤメテクダ…』ポロポロ…

 

「ハイ聞こえなーい、もっと大きな声!I'll give you humiliation!アハハハハハハー」

 

ガンッ!!(ロイヤル拳骨)

 

「やめんか」

 

「って!痛い!!ナニすんのよArk!!」

 

アークロイヤルは屈辱のア●ル固めから解放されたアンツィオ沖棲姫にそっと布を被せてやると、アンツィオ沖棲姫はジャーヴィスにシネ!バーカ!と呪いと罵倒の言葉を吐きながら海の中に帰って行った…

 

こうして、地中海を舞台とした戦いは終わった…

 

終わったが…

 

「……………Jervis、話があります」ギロッ!

 

「ヒ、ヒィ!?」

 

 

戦いが終わり、無事、基地に帰ってきた艦隊…

その中には、磔にされて無惨な姿で晒されたJ級駆逐艦の姿があったと言う…




次回は

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