不健全鎮守府   作:犬魚

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今週来週は疲れぎみ

【登場人物】

提督(メガネ男子)
好きなセリフはデータは嘘をつかない

Janus(ジェーナス)
ジャーヴィスの姉妹で妹、たるんどる


提督とJanusと豚饅頭

朝晩に冷え込みを感じる昨今、長良主将と陸上部がアツいナイスガッツで走り込みする姿に寒さに負けないアツい気持ちを感じずにはいられない…

 

「あ、テイトクだ」

 

「ん?君はたしか〜……」

 

そんな冷え込みを感じる秋の日、外出から基地に帰ると廊下のところにキンパツ強烈パーマのガキがエンカウントした……誰だっけコイツ?しかしスゲぇパーマだな、グリングリンじゃねーの?

 

「……誰だっけ?」

 

「シツレー!シツレーすぎ!私はJ級駆逐艦のJanusよ!」

 

「ジェーナス…?あぁ、そういや最近ウチに来た…」

 

あの御方の国、英国からの新たなる刺客……!たしかジャーヴィーくんの妹だったか?

 

「そうそう、ジェーナスくんだったな、ジェーナスくん、スマンスマン、ド忘れしていたよ」

 

俺はジェーナスくんに、どう?調子は?ウチにはもう慣れたかな?と親しみ易い上司らしく声をかけると、ジェーナスくんはまーまーネ!と無い胸を張り、俺を上から下までじっと見つめてきた

 

「…なにかね?」

 

参ったな、こんなにアツく見つめられるとは……悪いな、俺は自分の手に持てるものしか要らないんだ、俺のベッドは半年先まで予約で一杯なんだよ

 

「いや、ジャーヴィス、ケッコー趣味悪いなって…」

 

オイオイオイ、言いにくいコトをズバっと言ってくれるよこの子は!まったく、キンパツ強烈パーマにロクなヤツはいねぇなオイ!

 

「まぁ提督もそう思う、ちなみにジャーヴィーくんは前々からあんな性格なのかね?」

 

「う〜ん………まぁ、悪いやつじゃなかったわ」

 

「そうかね」

 

ジェーナスくん曰く、最近は飼い猫に手を噛まれてファーックス!とか言いながら床を転げ回っているのが特に印象的らしいが、英国に居た頃はわりと大人しい感じだったらしい…

 

「ねぇ、さっきからその袋からヘンな匂いするんだけど、それナニ?」

 

「変な匂いとか言うんじゃないよこの子は、ご覧の通り、肉まんだ」

 

「ニクマン…?ナニそれ?食べても大丈夫なもの?」

 

ジェーナスくんは俺の肉まんに興味津々丸らしく、ねーねーとまとわりついてきた

 

「百聞は一見にしかず、女は度胸、何にだってチャレンジしてみるものさ、ほれ、1個やろう」

 

俺は袋から肉まんを1つ取り出し、ジェーナスくんに手渡してやった

 

「……コレ、どーやって食べるの?ナイフとか使わないの?」

 

「イイトコのお嬢様か何かか?普通にかぶりついて食うんだよ」

 

「うえっ!?ホントに…!?」

 

「ホントだ、っーかなんだ?マジか?マジでイイトコのお嬢様なの?君?」

 

…たしかに見た目だけで言うならこのジェーナスくんもジャーヴィーくんも育ちが良さげっぽい、しかしジャーヴィーくんは見た目に反してかなりアレな感じだが、どうやら妹のジェーナスくんはジャーヴィーくんとは逆に見た目に反してアレなのだろう、人は見かけによらないものだ

 

「ウマー!!ナニコレ!オイシーイ!」

 

「そりゃ良かったな」

 

おそらくは人生において初めて食べるであろう肉まん…

その、最初の一口はとてもおっかなびっくりだったが、一口食べてその味に感動したのか、ジェーナスくんはヒャー!とか言って肉まんにがっつきだした

 

「オイシイ!これオイシイ!ね?ね?まだあるの?ねぇ!?ねぇ!」

 

「あるにはあるが…」

 

「チョウダイ!もっとチョウダイ!ね?ね?ね?いいでしょ?もっと食べたい!」

 

ジェーナスくんは目をキラキラさせてもっとくれ!もっと食わせろ!とまとわりついてきたが引っぺがし、それでもなお!まとわりつく!

 

「ねー!いいでしょー?まだあるんでショー?ねー?」

 

「えぇい、離れろ!離れんかい!鬱陶しい!」

 

「やだ、くれるまで離れない!」

 

「…仕方ない、もう1個めぐんでやるから離れろ、な?」

 

俺は肉まんではなくあんまんをジェーナスくんに渡すと、ジェーナスくんはあんまんにワイルドにかぶりつき…

 

「ウマァァァァァァ!!ナニコレぇ!さっきのと違う……さっきのはジューシィだったけど、今度のはなんかこう……口いっぱいに甘みがー…っ!」

 

ジェーナスくんは、美味すぎる…っ!犯罪的だ…っ!とか言いつつあんまんを口に放り込んだ

 

「じゃ、提督は急ぐからな、アバヨ」

 

「待って!待って!Stay!Stay!まだあるんでしょ?ね?もしかして他の味もあるんじゃない?ねぇ?ねぇー?」

 

「えぇい!離せ!離さんか!っーか俺の分も全部食うつもりか!?」

 

「頂けるなら頂くわ!」

 

ジェーナスくんは淑女的にスカートの裾をつまんで頭を下げてみるが、言ってるコトとやってるコトが一致しない!たとえこのお子があの御方の寵愛を受けているやもしれん子でも、ここで舐められるワケにはいかない!

俺はそんなジェーナスくんの頬を左右から引っ張った

 

「うえーっ!いひゃい!いひゃい!」

 

「スゲェ!なんだコイツ!めっちゃ伸びるぞ!めっちゃ伸びるぞ!」

 

「いひゃーい!!ひゃめてぇー!」

 

スゲェモチモチだ!スゲェモチモチだ!なんかしまりの無い頬してるなと思ってはいたが………スゲェモチモチだ!スゲェ伸びる!

 

「やめ、やめ!やめろって言ってんのよ!」

 

ジェーナスくんは俺の股間を蹴り上げ、頬うにょーん刑から脱出した

 

「痛いじゃないか」

 

「クッ…!キン●マ蹴り上げたのに!」

 

「女の子がキ●タマとか言うんじゃないよ、提督の股間は硬度10だから子供の金的など効かないのだよ」

 

…ウソです、めっちゃ痛かった

だが、舐められてはいけない、その大人としてのPRIDEが俺を立たせていた

 

「まぁいいや、君の頬が思ったよりモチモチだったのでもう1個だけあげよう、ピザマンをな」

 

「ピザマン!?」

 

俺は袋からアツアツのピザマンを取り出し、ジェーナスくんの口にブッこんでやった

 

「ほら、冷めない内に…」

 

ナポォ…(ピザまん)

 

「アッ!ッッッー!!」

 

まったく、良い事をした後は気分がいいわい

 

「アッツ……い!ケド!オイシーイ!」

 

「そりゃ良かったな」

 

「あ、テイトク、私喉カラカラ~!ねぇ!ティーにしましょ?ティー!」

 

「え?やだよメンドくさい」

 

「いいじゃない~?ね?ね?」

 

グゥゥゥム、なんか急に懐かれた気がするが……アレか?野良犬に餌的な…?まぁ、ジャーヴィーくんよりはグイグイこないっぽいし、別にいいか…

 

◇◇◇

 

その時、提督とジェーナスを廊下の影からじーっと見つめていた者がいた…

 

 

なんなのアレ…?

 

え?ナニアレ?なんなのJanus?ナンデDarlingにあんなナレナレ・シーの?

 

アー……アー…なるほどネー、Janus、そーゆーコトするんだ、へぇー、へぇー…

 

「うふふ、あは、アハハハハ!」

 


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