不健全鎮守府   作:犬魚

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第三ステージ、戦慄!重巡ネ級・改!

【登場人物】

重巡ネ級(重巡)
深海レギュラー、自分に自信がない

妙高(重巡)
カッとなりやすい重巡、高雄とは入隊前から絶望的に険悪の仲

羽黒(サイコ重巡)
お姉ちゃん大好きっ子、姉のマジダチだから大淀は生かされている




激突!スラバヤ沖海戦

前半戦第二ステージを突破し続く第三ステージ!南方ジャワ島方面、まずはスラバヤ方面に巣食う深海の悪鬼どもを撃滅するべく、まずはいつもの輸送連合で軽くジャブを入れておこうと考えていた我々だったが………そんなチームの前に思わぬ強敵が立ち塞がったッッッ!!

 

重巡ネ級ッッッ!!

 

過去、何度なく現れた何のヘンテツもない深海の重巡級…

エリート、フラグシップ……過去にもそんなパワーを持つネ級達は居たが、誰一人として、己の内にある楔を打ち破ることはできなかった…

 

しかしッッッ!!

 

そんな重巡ネ級の中にッ!遂に施錠された鍵を開き、己の壁を超えるものが現れた…ッ!!重巡ネ級を超えた重巡ネ級!重巡ネ級・改!!

 

「あ…あのヤロウ、ハンパな気じゃねぇ!」

 

「クソッタレ!いったいどんな修行をしてきやがったんだ!」

 

「ハッキリ言って今のヤツはそこらの姫級や鬼級をも超えてやがるぜ…!」

 

対峙したスラバヤ沖攻略部隊すら戦慄させる戦闘力を身に付けた重巡ネ級改……そう、重巡ネ級はデビュー以来、そこそこの打撃力とまぁまぁの守備力で深海レギュラーに定着、派手さこそないものの、堅実に経験を重ね、チームの仲間達からも信頼を得ていた…

 

しかしッッッ!!

 

そんな重巡ネ級にも悩みはあった、生来のナイーブな性格が災いしてか、あくまでその活躍は地味

本気を出せばそこらの姫級も真っ青な生唾ゴックン!のビシバシボディだが人の目が気になってしまう彼女は自分に自信が持てずにいた、そんなある日…

 

休日、いつものように深海にある自宅のアパートで大好きなクマのぬいぐるみを抱いてテレビを見ていると彼女の目にある深海テレビCMが留まった…ッ!

 

一つ上!一つ上の男になれ!

 

『……』

 

涙が出た………重巡として自信がない!自分を変えたい!今のままじゃあダメだ!常々そう思ってきた…!重巡ネ級は大好きなクマのぬいぐるみをそっとソファーに置き、自分のタートルネックを掴むと、意を決したように、一つ上の重巡になるべく、深海上●クリニックへとコールしたのだった!

 

『クックック、サァ…ヤロウゼ!』

 

もう自分に自信がない重巡ネ級はどこにもいない!彼女は遂になったのだ!一つ上の重巡に!

 

「チッ、どいつもコイツもシャバ僧かァ?アァ?」

 

戦慄する攻略部隊、しかし!ただ一人、生まれ変わった重巡ネ級改の超絶パワーなど歯牙にもかけない者がいた!

 

「みょ、妙高クン!」

 

「ミョーコークン!」

 

「まさか妙高姉さんとやるつもり?ククク、死んだぞテメー」

 

妙高姉妹の頂点に君臨する長女、妙高ッッッ!!

妙高は吸っていたタバコを海上に吐き捨て、チームの仲間達にビビってんじゃねーゾ!と気合を入れた

 

「ったく、オイ羽黒、オメーたしか鏡持ってるよな?」

 

「持ってますよ、はい」

 

「サンキュ、フー…ったく、今日は風がツエーからイマイチ髪型がキマらねーのよ」

 

妙高は羽黒から借りた手鏡と自前の櫛を手に自慢のヘアスタイルのお手入れをしつつ、ネ級だかネトラレだか知らねーけどさっさと片付けとけよダボがと羽黒に命令すると、羽黒は笑顔で“誰に意見してんだ”と言った…

 

羽黒にとって、妙高はたしかに姉ではあるが正直なところ尊敬などしていない、むしろ妙高だろうが高雄だろうが羽黒にとっては便器に吐き出されたタンカスに等しい価値しかなく、むしろ、真の姉であり大好きなお姉ちゃんである足柄だけが居れば他は全てどうでもいいのだ…

 

『オイオイオーイ!ナニクッチャベッテンダテメーラァ!ヘアスタイルイジルノヤメネェーカ!鉄腕ア●ムミテーニ刈リ上ゲッゾ!』

 

「………あ?」

 

重巡ネ級改の挑発に、妙高が反応した…

そして、チームの仲間達は重巡ネ級改ではなく、妙高に戦慄したッ!!

 

「オイ、オマエ今、この髪型のコトなんっつた?」

 

「みょ、妙高クン!!」

 

「や、やばいわ!妙高クンはヘアスタイルをバカにされるのが一番ムカつくのよ!」

 

妙高は羽黒の手鏡を投げ捨て、自分のヘアスタイルをバカにした重巡ネ級改に殴りかかった!!

 

「オラァ!!」

 

『グオッ!!ナ、ナンテパワートスピード…!ハンパジャアナイ…!』

 

「誰の髪型がサ●エさんみてーだとォー?アァ?コラァ!?たしかに聞いたぞコラァ!!」

 

『イ、言ッテナイ!』

 

妙高の強烈なボディが重巡ネ級改のお腹に刺さり、重巡ネ級改は光る吐瀉物を吐いて海上を転げ回った

 

「あ、アイツ死んだぜ…」

 

「あぁなっちまった妙高クンは誰にも止められねー…誰にもな」

 

「あ、もしもし?足柄お姉ちゃん?うん、私、うん、大丈夫だよ、うん!なんか妙高姉さんがキレてるし、すぐ帰れそうだからすぐ帰るね!うん!え?もう一匹?水鬼…?うん、大丈夫大丈夫!みんないるもん!大丈夫だって!え?今日シチューなの?やったぁ!私足柄お姉ちゃんのシチュー大好き!うん、わかった!すぐ帰るから!」

 

羽黒は携帯を切りポケットにしまった

 

「オイ、そのゴミはよ片付けろやミョーコー、水鬼殺しに行くぞ」

 

「あ?誰にモノ言ってんだァ…?羽黒ォ…」

 

「ナニ…?やるの?私と?」

 

バチバチバチバチバチ!(メンチビーム)

 

「………チッ、オマエとはやらねー、妹だしな」

 

「そう、良かったぁ、妙高おねえちゃん、私、今日早く帰りたいからさぁ」

 

「…チッ、吐き気がする呼び方すんな」

 

 

この後、戦艦水鬼も妙高のヘアスタイルで逆鱗に触れお腹パンチされて海上を転げ回った

 

 





次回は前半戦最終ステージ
深海MO手術!
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