不健全鎮守府   作:犬魚

654 / 940
メリークリスマスです、メリークリスマスは他力本願
最後にステキな選択があるので良ければ選んでやってください

【登場人物】

提督(クズ)
クズの人でおばあちゃんっ子、でもクズ


提督とキンキンキラキラクリスマス‐共通‐

ジンゴーベージンゴーベークリスマスー…

眩いLED…っ!盛られた料理…っ!注がれる酒…っ!そう、今年も当基地は福利厚生を忘れない安心の仕様!

 

「えー…と言うワケで、未だに絶賛作戦海域中の皆さん、ささやかながら酒と料理を用意してあるのでジャンジャンバリバリお楽しみくださいと~…」

 

…と、まぁ、アイサツしてみたものの既にクリスマスの宴は始まっている、たぶん俺の有難い談話を聴いてくれていたのは香取・鹿島の両先生くらいだろう

 

「やったぁ!ベイブ●ードだぁ!」

 

「今年もバットかよ!毎年バットしかくれねーのかよォ!サンタさんはよォー!」

 

「マジか!叢雲それプレ●テ2じゃねぇーか!マジかよチクショウ!こりゃ叢雲の部屋に集合だなオイ!」

 

駆逐艦以下のクソガキどもにはクリスマスプレゼントと言う名のプレゼントが配布される、まったくオモチャなんぞにハシャぎおって…どいつもこいつもまだまだ乳臭さの抜けんヤツらよ…

 

「アー?オイ高雄、オマエ、今この髪型のコトなんっつた?」

 

「サ●エさんみてーって言ったんだよ?聞こえなかったのか?アーン?ミョーコークゥゥゥン」

 

「高雄ォ!明日の朝刊載ったゾ!テメー!」

 

「上等だオラァ!タイマンだよ妙高ォ~…!」

 

…軽巡以上のクズどもには酒と料理、まぁ、クリスマスなんだから紳士として喧嘩の一つぐらいするだろう

 

俺もとりあえずシャンパングラスを片手にテーブルにあったチキン的なものをゲットし、誰とも関わり合いにならないように会場の隅へと移動した

 

「なるほど、これはいいチキンだ」ナポォ…

 

「あ、テイトク」

 

「む、オマエは………?ト●コ?」

 

「明石です、メリークリスマス」

 

「メリークリスマス」

 

明石の野郎も俺と同じく隅に移動してきたすみっこらしく、片手にシャンパン、片手に小粋なスイーツを手にしていた

 

「その肉、ウチのファーム産なんですよ」

 

「ふ~ん、チキンじゃねぇのな」

 

「まぁ、チキン的なものですよ」

 

さっき山風が見たことない笑顔でチキン美味しいとニコニコと肉を食べていたが、まさかこれが山風が可愛がっているあの鳥の肉とは思うまい……知らない事が幸せな事だってあるじゃあないか?

 

「提督提督、私にはクリスマスプレゼントないんですか?」

 

「そうだな、阿修羅バ●ターでいいか?」

 

「なんで痛めつける方向なんですか!もっとこう……金とか!宝石とか!貴金属とか!」

 

「甘えるな淫乱ピンクが、キサマにくれてやるものは発狂か死かの二つだけだ」

 

「淫乱ピンクゆーな」

 

俺は食べかけのチキンを明石の口にネジ込み、腹にパンチを入れてやると、明石はチキンを吐き出して床を転げ回った

 

「な……なんで今、殴ったんですか?」

 

「メリークリスマス」SMILE

 

「い………意味わかんね……ぇ」

 

‐‐‐

 

明石のダボと別れ、新しい美しき獲物でも探すかとテーブルへとやって来たワケだが……なるほど、炭水化物多めですねこれは、しかしその一つ一つが俺のグ●メ細胞を刺激している、さすがは超A級グルメ給糧艦間宮と言うワケか…

 

「ティーッス、クリスマスも元気MORIMORI、鈴谷様ですよー」

 

「…」

 

「オイ!無視かよッ!地味に傷つくじゃん!」

 

「悪いな、おばあちゃんからビッチと口きくなって言われてるんだ、俺」

 

「毎度毎度おばあちゃんおばあちゃん……おばあちゃんっ子か!」

 

「うるせぇな、だいたいなんだオマエ、その格好は?こんなトコにいねーで街に出てパパからプレゼントしゃぶってこいよ」

 

「鈴谷そーゆーのしねーし」

 

ナニ言ってんだコイツ?イカれているのか…?

 

「だから提督からプレゼント貰おうと…」

 

「ダブルニークラッシャーかストマッククラッシュ、好きな方を選べ」

 

「なんで痛めつける系!?おかしくね!」

 

「おかしくない、っーかオマエ、その袋はなんだ?オマエが配る係なんじゃあないのか?」

 

「え?ナニ?鈴谷の袋に興味あんの?」

 

「ねぇよ、そのまま死ね」

 

「い…いちいち言葉のトゲが禍々しすぎる……!もうちょい優しさとか…」

 

「来世で会おう、イタリアでな」

 

「やだし」

 

他人の話を聞かないビッチである鈴谷は手にした袋に手を突っ込み、なにやらゴソゴソとすると箱を取り出した

 

「ジャーン!空気清浄機ー!」

 

「ふ~ん」

 

意外とまともなモンが入っているコトに驚きなのだよ

 

「欲しい?ねぇ?欲しい?いやーでも良い子のプレゼントだしな~…鈴谷に厳しい提督にはあげたくないかな~」

 

「いらねぇし、っーかなんだオマエ、さっきから馴れ馴れしいんだよ」

 

「今ならなんと1980円!」

 

「売るのかよ!まぁ、買わないが…」

 

そもそも俺にこんなクソビッチの相手をしている暇などない、今日はアレだ、クリスマス…

1年かけて死ぬ気で上げた好感度が今、実戦でバクハツする日…………浜風ちゃんとのステキなエンディングを迎える為には間違いなくこのクリスマスは重要なイベントでありフラグ、ここでフラグを回収しなければ俺は然る後、残酷な死を迎えるコトになるだろう…

 

つまり、このクリスマスとはエロゲー的にも重要な天王山!

 

このイベントで二人は幸せなKISS、いや、もしくはパ●ズリくらいはイケるかもしれない…

 

「もしもーし?ノックしてもしもーし?テイトクー?」

 

「やかましい!俺は今忙しいんだよ!モブは引っ込んでろ!」

 

「誰がモブだし!この鈴谷様は誰もが羨むメインヒロイ…」

 

「何がメインヒロインだ、負け確ヒロインが」

 

「負け確じゃねーし」

 

とりあえず、俺はテーブルにあったチキンを手に取り、鈴谷の口にネジ込んでお腹にパンチすると、鈴谷は口に突っ込んだチキンを吐き出して床を転げ回った

 

「な……なんで殴ったし?」

 

「メリークリスマス」ニマァ…

 

‐‐‐

 

再び会場の隅へと戻ってきた俺…

さて………我ながら今年は1年かけて大事に大事に好感度を上げたハズ、ハズ………いや、上げた!うん!上げたね!こりゃもう絶対好きになっちゃてるよ!

 

信じよう、うん!信じるんだ…!自分を!

 

数々のエロゲーによるシミュレーションを繰り返してきた俺の予想では、おそらく、この会場を出た時……つまり、俺が確実に一人になる瞬間を狙い、最も好感度が高い者が声をかけてくるハズだ…!

 

「…………よし、行くか」

 

準備は完璧だ、俺は確かな手応えと確信を胸に、正々堂々と会場から外へと歩き、そして…

 

 

『『『テイトク!』』』

 

来た…っ!間違いない…っ!俺のハッピーエンド!

 

振り向いたその先に居たのは…!?

 




振り向いた先に居た人物は…!マルをつけてね

①勝った!不健全鎮守府・完!マジで浜風ちゃん
②自由解答ですって!
③誰もいない、現実は非情である

たぶん明日ぐらいまで感想欄とかで受付中です

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。