不健全鎮守府   作:犬魚

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その②です、とりあえずその②で終了です、はい
全てを叶えるのはさすがにムリなのでカンベンしてつかぁさい、そして、今回はたくさんご提案いただき本当にありがとうございました、クソありがとうございました

今回のお話は〜…

【サタンは良い子に制裁を与える】
【絶望からのメリークリスマス】
【トライアングルHEAT-灼熱-】

の、3本です


提督とキンキンキラキラクリスマス‐分岐②-

【その④ サタンは良い子に制裁を加える】

 

「ゲェーッ!」

 

………いや、まぁ、なんとなくわかってはいた、そう、浜風ちゃんが来るわけがないと、だが俺は心の底のほんのちょっぴりとした希望を胸に持っていたのだ

 

わかっていた、わかっていたコトだ…

 

だが何故、今このタイミングで白露ねーちゃんが俺に声をかけてきたのか…?見てやってくださいよ、あのアホ面、クリスマスだってのに芋ばっか食ってブーブー屁をコイてるオナラ製造機ですよ、コイツぁ…

 

「テイトク、もしかしてヒマ?」

 

「俺が暇に見えるのかァ?アァ?」

 

「見えるから聞いてんじゃん、ヒマならゲームしない?ゲーム、今から姉妹でプレゼント交換ゲームするの」

 

ナニ言ってんだコイツ?イカれているのか…?プレゼント交換ゲーム…?プレゼント交換はプレゼント交換、ゲームはゲームじゃないのか?

 

「なんだそれ?」

 

「え〜っとね〜……」

 

プレゼント交換ゲーム…

その起源は古く、一説には大陸公路を中心に栄えた国家パ●スとされている…

お互いに自身の持つプレゼント箱を賭け、行われたゲームの勝者は相手のプレゼント箱を奪い、制限時間内に最も多くのプレゼント箱を手に入れた者が最終的に勝者となる

ルールだけ聞けばあまりに単純な内容だが、行われるゲームに目突き・噛みつき・金的が禁止されている以外は全て合法とされており、その、あまりの残虐性の高さからパ●ス王国第18代国王、アンドラ●ラス3世は国法にてこれを固く禁止したと言う…

 

月刊men's海軍 恐るべき決闘歴史!より抜粋…

 

「…ほぉ」

 

さすがはプッツン駆逐艦と名高い白露姉妹、この伝統溢れる決闘を毎年行っているのか…

 

「テイトクはプレゼント持ってる?」

 

「持ってねーよ、チキンでいいか?食いかけだが」

 

「いいワケないじゃん、もっとプレゼントっぽいモンじゃないとみんな納得しないよ」

 

「プレゼントっぽいってなぁ〜………白露ねーちゃんは何を用意したんだ?」

 

「私?コーヒーメーカー、電気屋で一番安いやつ」

 

そこは一番高いやつじゃないのか……まぁ、白露ねーちゃんもオシャレしたい多感な年頃だし、金ねンだろ

 

「ちなみに時雨はアパート一棟とか言ってた」

 

「グレートぉ…」

 

さすがは時雨様、いきなりレヴェルの違うプレゼントをぶっこんできやがる

 

「ちなみにサミーは何か言ってたか?」

 

「ナニ?気になんの?えー?そこは気にしちゃうんだー?へぇー?」

 

「なるから聞いてんだよダボが」

 

ギリギリギリギリギリギリ!(魔のテイトククロー)

 

「あ゛あ゛あ゛あ゛ー!痛い痛い痛い!割れる割れる割れる割れるーッ!」

 

俺の顔面のテイトククローに対し、白露はヤメローと激しくキックで抵抗し、テイトククローが一瞬弛んだ隙に脱出した

 

「ハー…ハー……」

 

「フン、この俺に対して舐めた口を利くには2億年早いわ」

 

「クッ……!ま、まぁいいけど、ちなみに五月雨はコーヒーカップとか言ってたよ」

 

「ふ〜ん」

 

相変わらずつまらんプレゼントを選びおるわい

 

「あ、そーだ………そういやプレゼントになるかどうかわからんが、机の中になんか指輪入ってたな」

 

「ナニそれ?オモチャの?」

 

「いや、なんか昔、本部から貰ったやつ」

 

なんかの試作品とかなんとか取説も付属してた気がするが………たしか装着するコトで限界のその先に行けるとかなんとか胡散臭いコト書いてた気が…

 

「や、それ…気軽にプレゼント交換しちゃダメなやつじゃない?」

 

「知らんがな」

 

たしか指輪は自ら相応しい者を選ぶとか貧弱な者では指輪のパワーを得るには務まらないとか…

まぁ、どうでもいいか、頂点は常に1人ッ!この世の真実はこの提督様がこの基地の頂点に選んでくれたのだ!

 

ーーーーー

 

【その⑤ 絶望の未来からメリークリスマス】

 

「ゲェーッ!」

 

………え?夕張?いや、違う…?コイツ、夕張によく似ているがよく見たら夕張じゃねぇ!!

 

「や、久しぶり、やっぱこっちのは何食べても美味しいわね……うん」

 

チキン的なものを片手に、ヨォーヨォー久しぶりぃーと馴れ馴れしく声をかけてきたのは夕張……ではなく、人造艦娘による絶望の未来からSOSをかけてきた未来軽巡、アヤセ…!

 

「オマエ、なんでシレっと居るんだよ?未来に帰ったんじゃねぇのか?」

 

「帰ったよ、で、また来たの」

 

アヤセ曰く、人造艦娘、テイトク・ブラックの脅威が去り、未来は今度こそ平和になったらしいのだが、何か急にイヤな予感がして再びタイムマシンに乗ってやってきたらしく、過去に来てすぐに俺に連絡を取ろうとしたら、たまたま散歩中の夕張に出会い、今日はクリパだから一緒にどう?と誘われ現在に至るらしい…

 

「まったく、母さんが強引だから…」

 

「そのワリには随分とクリパをエンジョイしてるみてーだな、テメーは」

 

「うっさいな、私はあくまで母さんに誘われて……ほら、変に断るのもアレじゃない?」

 

「そうだな、じゃ、まず食うのやめろ」

 

この未来軽巡アヤセ、人造艦娘に壊滅され絶望の世界となった未来での夕張の娘らしく、容姿は夕張によく似ているが中身は母親に似なかったのか、かなりが口が悪く、性格も短気である、父親が誰かは知らんが、まぁかなり性格の悪いゲスチンヤローなのだろう…

 

「で?そのイヤな予感ってのはなんなんだ?地球に危機でも迫ってんのか?そーゆー話はZ戦士の人にでもしてくれや」

 

「予感は予感だし、っーかナニもなさそう」

 

「勘の悪いヤローだな…」

 

アヤセはチキン的なものを平らげ、次はケーキ的なものでも食べようかな〜とか言いつつ俺の腕を掴んだ

 

「なんだその手は?」

 

「ケーキ選ぶから手伝ってよ」

 

「なんで俺がケーキの物色なんぞに付き合わにゃらならんのだ、夕張にでも頼めよ」

 

「…っさいなぁ、いいじゃん別に!いいから付き合えっての!チ●ポついてんの?」

 

「女の子がチ●ポとか言うんじゃないよ」

 

このクソアマ、なんて口の悪い……親のツラが見てみたいわい

 

「あ、テイトクだー!」

 

「テイトクだー!」

 

「む?」

 

アヤセのアホに腕をグイグイされていると、アホのツートップ、清霜とリベッチオがナニやってんのー?とこっちにやって来た

 

「き、清霜さん………」

 

「?、誰だっけ?ユーバリさん…?に似てるけど、違うユーバリさん?」

 

「………え、えぇ、私は違う…基地から来た夕張型です、はい」

 

「へー!そーなんだー」

 

清霜に絡まれるアヤセはなんとも複雑な笑みを浮かべ、清霜の肩に手を置き、これからも頑張って下さい!とかアツくエールを贈ると清霜は無邪気にありがとーと礼を言ってリベッチオと共に再びパーリーの中に走って行った

 

「………俺にはアホなガキにしか見えんな」

 

「清霜さんをバカにするな!あの人は……あの人がいたからこそ…!」

 

人造艦娘の手で1人、また1人と戦える艦娘達が殺られていく中、最後まで未来を守る為に、たった1人、人造艦娘達と孤独に戦い続けた超戦士清霜…

 

………一応、話だけは聞いているが、あのアホガキがそんな最高にカッコいいアニキみたいになれるとは到底思えない

 

「っーか食うモン食ったらさっさと帰れよ」

 

「言われなくともそーするわ、バァーカ」

 

…コイツに未来を任せて本当に大丈夫なのだろうか?

 

【その⑥ トライアングルHEAT-灼熱-】

 

「ゲェーッ!」

 

振り向いたその先に居たのは……いや、居たと言うか、むしろ振り向いた先で繰り広げられていた光景は…

 

「このブス!ブス!●ね!Fuckしろ!」

 

「オマエが●ね!キンパツチビ!チビ!」

 

サラサラストレートとトゲトゲヘアーの小さいのがキィーキィー言い合いながらマウントを取り合いつつゴロゴロ転がっていた

 

「アタシが先にDarlingに声かけたノ!引っ込みなさいヨ!トゲトゲチビ!」

 

「私が先!オマエこそ部屋の隅でガタガタ震えてろ!キンパツ!」

 

…なんてコトだ、この聖なる日になんて醜い争いを…

俺はとりあえずマウント取り合う両者をベリっと引き離し、オイオイ、ケンカはよくねーぜ、ファミリーがケンカしちゃあ俺は哀しいぜとアツく2人を説得した

 

「ジャーヴィーくんも、山風も、誰がトクベツだとかはねぇ!みんな大事な俺の“家族”だぜ」

 

「Darling…!」

 

「…テイトク」

 

「ほら、わかったら仲直りの握手しな、握手!それでこのケンカは終いだ!ガハハハハ!」

 

まったく、コイツらなんでこんなに仲が悪いんだ?同じ駆逐艦同士、同じ釜のメシ食って同じ風呂に入ってる同士じゃねぇかよ

 

「ハイ、アクシュュュュュウ!!」ギリギリ!

 

「クッ!その気なら…ッ!」ギリギリ!

 

一見すると和やかな握手に見えなくもないが、この2人は互いに相手の右手を破壊する気で力を込めているのを俺じゃなきゃ見逃しているだろう

 

「…はぁ」

 

まぁアレだな、たぶん神話の時代からの天敵とかそんな感じなんだろう、たぶん

 

「やぁ同志、ヒマかい?」

 

「ん?あぁ、タスケくんか…」

 

ジャーヴィーくんと山風の神話の時代からのいがみ合いに若干ヘキヘキしていると、ミソ・ラーメンみたいなのを持ったのがヌルっと現れた

 

「それ、ナニかね?」

 

「ミソラメーンだよ、同志も食べるかい?」

 

「いや、いい遠慮しとくよ」

 

「そうかい?美味しいのに」

 

旧ソから来たアツき革命同志、タスケくん

駆逐艦としてはワリと高身長でスタイルもいい、そして何より駆逐艦としては唯一無二の4スロットを使いこなすまさしく天賦の才能…

 

ガングート曰く“感情欠落”と“天賦の才能”を併せ持つ旧ソが作り上げた最高の殺戮マシーン、それがタスケくんだ

 

「ところでコレは何をしてるんだい?」

 

「握力自慢大会だ、タスケくんもやってみるかね?」

 

「いいのかい?」ニコニコ

 

いいのかい?笑顔でそう言ったタスケくんの言葉は、自分もやっていいのかい?ではなく、壊しちゃっていいのかい?と言う意味だろう…

 

「いや、やっぱやめよう、そのミソラーメン美味そうだな、どこにあった?」

 

「あっちだよ、カッポーギの子に作ってよって言ったら作ってくれたんだ」

 

「え?間宮に言ったのか?」

 

マジかよあのブタ乳女、俺が頼んでもゼッテー作らねぇのに………なんてヤローだ、チッ!あの尻、いつか絶対揉みしだいてア●ルぶち破ってヒギィ!言わしたる

 


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