不健全鎮守府   作:犬魚

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イベント終了ですって

【登場人物】

提督(メガネ男子)
自称ハンサムの鬼畜系メガネ上司、Sを越えたSS






続続続続続続続続続続・提督と作戦終了と…

「えー…今回も皆さんのおかげで無事、作戦を完了する事ができました、えー…皆さんが普段から努力し、頑張った結果が、この、無事に完了すると言う素晴らしい結果に繋がったと提督は思いますし、それに、なにより!また皆さんが誰一人欠けることなく揃ってこの場に集まった事を提督は心から嬉し……えー…嬉しく思います、えー…今回の作戦では〜…」

 

『ハナシが長げぇーんだよボケーッ!』

 

『早く終われやオッサン!』

 

『テイトクはオ●ニー週何回ですかー?ギャハハハハ!』

 

…クズどもが、相変わらずこの提督様の有難い談話を真面目に聞いておるヤツなどおらぬか、やれやれなのだよ…

だが、真面目に聞いていないとは知っていても提督は今日の為にガッツリ原稿用紙5枚分の談話を書いているのだ、キサマらは足ガクガクになってもうやめてくださいと懇願しても終わる事はないのだよ…

 

…と、まぁ、全艦集会恒例の提督様からの有難いお話にたっぷり50分を費やし、睦月型のクソガキどもや海防艦のクソガキが苦しむ顔を見つつ提督からの有難いお話は終わり、香取先生に次のプログラムをと目で合図を送った

 

「はい、提督からの挨拶でした、では続きまして冬の基地SUMO大会キュウシュウ場所の表彰に移ります…」

 

ーーー

 

「えー………それじゃ、皆さんお待ちかねのお給料の時間です」

 

舞台袖から台車に載って運ばれてくるジュラルミンケース、中身はモチロン、金…ッッッ!!この世の欲望を全て叶える魔性の権化ッ!金の前では、愛情も、友情も、全てが無に等しい…ッ!

 

「えー…今回MVPチケットランキングでMVPチケットを最も多く獲得したのは〜………え〜……秋津洲くん」

 

ざわつく会場…ッ!名前を呼ばれた本人すらも、え?マジかも?と困惑しているようだがランキングに不正や操作はない、当基地ではきわめてクリーンな開票を行っているのだ

 

「え?え…?ええぇぇ!?マジかも!?」

 

壇上に上がってきたものの、未だ信じられないといった様子の秋津洲クン、まぁ、無理もないだろう………彼女はウチに来て以来、目立った活躍をしたことなかったからな

だが、今回は大事な大事な最終戦、その、最終決戦の場へとスムーズにチームを導く大きな役割を与えられ、見事これに応えた事が大きかった

 

「おめでとう」

 

俺はジュラルミンケースから取り出したブ厚い紙幣の束を秋津洲クンに手渡した

 

「こ……こんなに…っ!」ゴクリ…

 

おそらくは秋津洲クンの生涯で初めて手にするであろう大金、そのズシリとした重みは、今まで経験した事がない紙の重み、秋津洲クンの目は、そっか……紙って、こんなに重かったんだ…と語っていた

 

「現金で…っ!」ゴクリ…!

 

秋津洲クンはブルブルと震えつつ現金を大事に大事に抱きしめて壇上を降りて行った…

 

「えー…次、今回怒りの絨毯爆撃でチームの勝利に貢献してくれた龍驤クゥーン」

 

前半戦、人、一人殺すには十分すぎる火力でチームの仲間と深海の皆さんを震撼させた当基地ではビッグママと同じく古株の軽空母、龍驤…

 

「感動した!」

 

「オーゥ!久々やなぁ、こんなブ厚いの貰うんは…」

 

龍驤は受け取った札束を懐にネジ込み、壇下にいる空母の仲間達に今日はウチの奢りやー!ママの店オールで貸し切りやー!と叫び、壇上から下にダイヴした!

 

「ウォー!!さすがRJ!気分が高揚するぜーッ!」

 

「さすがRJ!女の中の男ーッ!」

 

「まったく…RJパイセンは最高だぜーッ!」

 

一航戦や二航戦のチンピラ空母どもを始めとする空母仲間達にRJワッショイ!RJワッショイ!とワッショイされながら流されて行った…

 

「えー…じゃ、ドンドン行くぞ、ドンドン」

 

ーーー

 

「最下位、秋雲ォー…」

 

「150円っすか…」

 

秋雲に150円を手渡すと、秋雲から今度ネーム会議するんで来てやってくださいと誘われた…

 

「えー…じゃ、今回の全艦集会はこれにて終了します、えー…今回も皆さんの労をねぎらう意味を込めまして、ささやかですが酒と料理を用意してあります、皆さん、遠慮せずにドンドン…」

 

「ヒャッハー!水だぁー!」

 

「オイ!ハンバーグがあるぞ!ハンバーグ!」

 

「マジか!ちょ、待てよ!オマエ、ちょ!待てったら!」

 

…クズどもめ、まぁいい、人のハナシを聞かないなど些細な事だ、当基地は自由な気風でノビノビと育つ環境を重視しているからな、多少ワンパクでもいい……他人様に、いや、俺様に迷惑をかけなければ…

 

酒、料理、そして喧嘩、いつもの光景が始まり、俺はそんなクズどもを心底見下しつつ自分もナニかつまんでおくかと適当なテーブルへと足を運ぶ…

 

「ふむ…」

 

相変わらず料理の茶色分多めだな 、肉食獣向けなのもいつものコトだが……今日の提督の気分はサッパリ系なのだよ

 

「あ!テイトクっしゅ!」

 

「ホントだー」

 

「む…?キミ達は…?」

 

アホの占守クンと、その妹達か………全員この提督とは話が合わない者達だな、適当に挨拶だけしておくか

 

「ナニ食う気っすか!カラアゲっすか!」

 

アホの占守クン、アホである

 

「えー?カラアゲとか食べるのー?ハチの飴わけたげよーか?食べかけだけどー?」

 

飴をレロレロしてるレロレロの八丈クン、レロレロである

 

「いや、姉さんもハチも…提督は提督で好きなもの食べるでしょ…」

 

姉妹唯一の良心、国後クン、髪の色はファンキーである

 

「王!王!ナニ食べるの?ねぇ?ねぇ?ねぇ?」

 

姉妹の末っ子、ガッキーこと石垣クン、悪い子ではないが悪い道に憧れている気難しくて繊細な年頃

 

「サッパリ系だな、っーか…まとわりつくな、鬱陶しい!」

 

「オラッ!口開けるっしゅよ!ナニ口閉じてるんしゅか!ありがとうございましゅって言え!」

 

やたらとカラアゲを口にネジ込もうとする占守クンをひっぺがし、俺はテーブルの皿にあったフランクフルトを1本手に取り、占守クンの口にブチ込んだ

 

「うげっしゅ!?」

 

「やかましいんだよガキがァ…オラッ、いきなり噛むなよ!丁寧に表面を舐めるんだよ、肉汁を味わうようにな」

 

俺はフランクフルトの串を占守クンの口に出したり入れたり、時にスロウに、時に激しくストロークしてやると占守クンは手でバシバシと俺の腕を叩いて抵抗してきた

 

「キャハハハッ!シム姉ぇ負けてるぅ!うわ、ザッコ!」

 

「ゲホッ!!ゲホッ……クッ!ハチィィィ!誰がザコっしゅか!シムは負けてな……げぼっ!?」

 

「うわ、ザコーい」

 

…この後、大人なんかチョロいもんよとシュークリームのクリームをレロレロしていた八丈クンだったが、口の中からクリームが溢れるほどシュークリームをネジ込んでやった

 

ちなみにこの姉妹、色々限界がくると尿漏れするタイプらしい………今度から気をつけよう

 

ーーー

 

適当に酒と料理をつまみ、タバコでも吸うかと体育館の外へ…

 

「フーッ〜…」

 

「タバコは喫煙所ですよ」

 

「カテェこと言うんじゃないよこの子は…」

 

外でタバコを吸っていると、いつの間にやらヌルりと現れた青髪ロング子は皿に載せたマカ……?マカロフだっけか?

 

「マカロンですよ」

 

「それな」

 

細けぇなコイツ、だいたい、マカロンだかマカロフだかややこしいんだよ、名前が

 

「明日は新しく配属される人の面接があるのでビッとクリーニングした制服でお願いします」

 

「へいへい、俺のロッカーに入ってんだろ?」

 

「入ってますよ、あと、靴も先っちょが削れてたので新しいの出してます」

 

「へいへい、ったく、テメーは俺のオカーサンかっーの」

 

相変わらずこーゆートコがムカつくな、コイツは…

 





次回は新人面接回
天より舞い降りし輝ける七つの星!

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