不健全鎮守府   作:犬魚

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今回もドロップ漏れなし、パーフェクト新人面接回

【登場人物】

Perth(軽巡)
イギリス生まれのオーストラリア育ち、コアラってよく見ると目つき悪い

De Ruyter(軽巡)
オランダから来たヤバイ系ヤバイ、実は去年から密入国してバイトしてたとかなんとか…

神州丸(陸軍特種船(R1) 揚陸艦)
陸軍から来たらしい新たなる刺客、たぶん気配遮断や隠密行動のスキルを持っている、今の仕事に就く前はよく笑う明るい子だったらしい

Houston(重巡)
ノーザンプトン級の5、一目で尋常ではないマグナムだと見抜いたよ!



続続続続続続続続続続・提督と新人と面接①

「ん~…今日は思わず鼻唄でも歌ってしまいそうな爽やかな朝………と、思わないかね?サンドロックくん」

 

「雨ですけど、あと、五月雨です」

 

「ジョークだよ、小粋なテイトクジョーク、相変わらず卿にはユーモアのセンスがないな」

 

今日も冷たい冬の雨、この、どんよりとした良き日に、新たにウチに配属されるクズどもとはいったいどんなツラしてるんだろうな…

 

「で?サミルトンくん、今日の面接は何人の予定かね?1人か?2人か?いや、ひょっとすると3人くらいかね?」

 

「7人です、ちなみに外国の方が4人います、あと、五月雨です」

 

多いなオイ、7人もいるのかよ……ったく、ただでさえ新人の面接なんて嫌いなのに、はー…まったく、やる前からテンション下がるわー

 

「ちなみに、オパーイの大きめな方が3人います」

 

テンション上がってきたなオイ!7人中3人ってコトはだいたい2人に1人はオパーイがデカいってコトだろ!カーッ!まったく…オラワクワクすっぞ!

 

ーーー

 

「私はPerth級軽巡洋艦Perth、イギリス生まれ、オーストラリア育ちよ」

 

7人抜き新人面接先鋒、最初に入室して来たのは………これまた正統派の美少女ッ!

 

「ほぉ、パースくんか……ふむ」

 

手元の資料を見るに、軽巡としての性能は尖ったものもなく、特に目につくものは無い…平凡、あくまで平凡か、しいて特徴があるとするなら彼女は美少女であると言うコトぐらいだろう…

 

「…なに?」

 

「いや、パースくんはアレかね?イギリス生まれのオーストラリア育ちってコトだが、アレかね?実家は騎士か何かで?」

 

「別に……騎士とかじゃないけど?それがなに?」

 

「いや、大した意味はない」

 

この娘、見るからにPRIDEの高そうだし、馬術とかフェンシングとかの部活やってそうだなと…

 

「意味のない質問はやめてくれる?そう言う無駄なコト嫌いなのよ」

 

疑惑は確信へと変わった、PRIDEめっちゃ高いわ、この娘…なんてトゲトゲしい娘だ、だが、そんな気が強いパースちゃんだからこそア●ルは弱いだろう

 

「ま、とりあえずはファームで鍛えてからだな、ウチは実力さえあればいつでも即登板する機会はある」

 

「そうなの?ふ〜ん…」

 

グゥゥゥム、なんともクールな娘だ、まぁいい…今はツンツンしててクールのパースちゃんだが、70時間耐久スライムア●ル浣腸でもすれば俺の奴隷になるのは確実ぅ!

 

「………なんなのその目?まるでケダモノね」

 

「ケダモノじゃない、提督だ」

 

ーーー

 

「Hoi!オランダ生まれの軽巡洋艦、De Ruyterよ!」

 

7人抜き新人面接、パースちゃんに続いて次鋒はなんかどっかで見たコトある気がする赤い髪の女…

 

「でろ…?でろ……え?なんだって?」

 

「De Ruyterよ!」

 

「あー……デロイテルね、デロイテル、あーはいはい」

 

「うわっ……ナニこの人、いきなり超失礼っぽいんですけどー」

 

「やかましい、何が超失礼だ、むしろ超失礼なのはキミの方なのだよ」

 

「え?なんで?」

 

デロイテルくんは、え?何が失礼なの?と本気で理解してなさげに首をかしげているが………今日面接って事前に伝えてあるよな?

 

なんなのそのオシャレな服は?今日面接だよね?なんなの?それ絶対私服だよね?どう見ても制服じゃないよね?なんなのこの娘、履歴書にプリクラ貼るイマドキの若い子なの?おじさんは理解に苦しむのだよ

 

「…まぁいい、で?ロイテルくんは軽巡で〜………まぁ性能的にはチ●カスってトコか」

 

「失礼すぎ!なんなの!?超失礼でしょこの提督!」

 

「やかましい、だが、ウチはチ●カスだろーが歯糞だろーが充実のプランで鍛える準備がある、とりあえずデロイテルくんはファームスタートな、地獄見せてやるからカクゴしとくよーに」

 

「うわ……ヤバーイ、いきなり帰りたくなっ………い、いやいや!ガンバリます!うん!ガンバる!」

 

デロイテルくんは殊勝にもガンバリマスと両手をグッと握りしめヨロシクオナシャース!と元気に頭を下げた

 

「………ちなみにデロイテルくん」

 

「なにー?あ、もしかして今穿いてるパンツの色?」

 

「やかましい、誰がパンツ色なんか聞いたよ……じゃなくて、ちょっとデロイテルくんに聞きたいコトがあるんだが?」

 

「え?ナニナニ〜?パンツの色?」

 

「だからパンツの色なんぞどうでもいいわ………まぁいい、デロイテルくん、最近来日したらしいが、キミ、もしかして去年から日本に来てないかね?」

 

「き、きききき!来てないよー!!」ギクゥーン!

 

「そうかね」

 

そうか、じゃ人違いかな……去年の年末、チ●コがギンギンの夜にデリ●ルでも呼ぶかとスマホで吟味していたら、赤い髪でメチャエロのミニスカサンタのプロフを見かけたのだが…まぁ、人違いか

 

「だよなぁ、まさか来日早々いきなりミニスカサンタとかないわなー、ガハハハ!」

 

「当たり前じゃーん!ガハハハー!」

 

ーーー

 

7人抜き新人面接続いて第三戦、パースちゃん、デロイテルとここまでオパーイが大きいとは些か言い難い感じだが、もしかしてサミーの野郎、俺を騙したのだろうか?

 

「で?次はどこの国だ?アフリカか?それともボリビアか?もう何人が来ても驚かんぞ」

 

「次は日本の人です」

 

「ほー…ジャパニーズか」

 

「しかも陸軍の方です」

 

「陸軍かよッ!!ウチ海軍だよね!?」

 

なんなのだ…?え?なんで陸軍?いや、まぁ、ウチにも前に陸軍所属のヤツが配属されてはいたが…なんだっけ?ア●ルきつきつの生白いヤツと潜水艦みたいな……まぁどうでもいいか

 

「まぁいい、で?その陸軍様はまだ来てないのか?面接に遅刻とはふてぇ野郎……」

 

ギラリ!!(ナイフ)

 

書類に目をやり、未だ現れない陸軍様がいったいどんなヤツなのか履歴書的なものを見ようとした瞬間、俺の首元に迫る白刃の輝き…ッ!!

 

「はおっ!!」

 

並の提督ならネックカットされるところだが、並の提督ではない俺はそのナイフの輝きに即座に反応し、大きく身を逸らしてナイフの一閃を回避し、反動をつけて飛び壁を背にすると、先程まで俺が座っていた執務机のところにいつの間にやら見慣れない黒フードが立っていた…

 

コイツ………何者、いや、暗殺者かッ!どう見ても暗殺者だ、黒フードはゆっくりとこちらに視線を向ける

 

「…」

 

なんて目だ、まるで機械…!目標を殺るコトに何の躊躇も感情もない、ただ、冷酷なだけの暗い瞳ッ!どうやら俺はとんでもない組織に目をつけられちまったらしい!

 

「………陸軍特種船、神州丸です」

 

「は?」

 

「本日よりお世話になります」

 

深々と頭を下げた黒フードこと神州丸?くんは、ナイフを服の中にしまい、執務机とは逆にある椅子のところへとスタスタと歩いて止まった…

 

「………え?ナニ?キミ、ウチに配属されたの?」

 

「はい」

 

「へぇ……陸軍からわざわざ」

 

「はい」

 

感情とかあるのか?この娘、どうにも調子狂うな…

しかしマジで陸軍なのか?むしろ暗殺ギルド出身とかの間違いじゃないのか?

 

「ちなみに、なんで今、提督を殺ろうとしたの?差し支えなければ理由を教えてくれないかね?誰に依頼されたの?」

 

「本気ではありませんでした、単にこれから世話になる海軍の提督殿がどの程度の御仁か、興味があっただけであります…」

 

いや、本気だったよ、アレ確実に殺る気だったよ、たぶんあのナイフ、ご丁寧に毒とか塗ってあったよ、しかも避けた後に含み針吹いたよこの人、だって机に針刺さってるもん…

 

「マジで、誰?誰が依頼したの?俺、身に覚えないんだけど」

 

「提督殿の求める回答はお答えできません」

 

「あぁ、そう…」

 

グゥゥゥム、なんてこったい、天海みたいな話せばわかる殺し屋ならまだ話し合う余地があったが、この神州丸くんとやら話せばわかるタイプなのだろうか?むし、これから俺は安心して眠れる夜はくるのだろうか?

 

しかしこの神州丸くん、さっきはナイフとか使っていたが………よく見るとその太腿はトンデモない凶器だ、いや、そもそも暗殺者でそのミニスカは無理でしょ!と言いたくなるが、あのミニスカと太腿はターゲットを確実にクギヅケにするな……むしろあの太腿に挟んで圧迫されたい、圧迫祭りしたいわ!

 

「神州丸くん」

 

「はい」

 

「挟むのは得意かね?」

 

「挟む…?ホチキス留めなら少々……であります」

 

---

 

闇ギルドからの刺客を無事に撃退し、折り返しの四戦目…

 

「Northampton級、Houstonよ」

 

「オーゥ!」

 

コレだよぅ!提督はこーゆーのを待っていたッッ!!海を渡って現れたMAJORからの新たな刺客は一目で戦慄するマグナムおっぱい…ッ!!マグナムおっぱい!!

 

「サミー、彼女にティーを、あと冷蔵庫にティラミスあったろ?ティラミス出してあげて、ティラ・ミス」

 

オイオイオイ、テンション上がっちまうなぁ!オイ!コレだよ!やっぱコレがMAJORだよな

 

「えー……ヒューストンくんはノーザンプトンで重巡と?」

 

「えぇ、実力は~………まぁ、今後に期待して頂ければと」

 

「オーケーオーケー、そんなコトは些細なコトオーケー」

 

「はぁ…?」

 

見た目のタイプ的にはデキるお姉さん的キャラ感のあるヒューストンくんだが、どうやら中身もそんな感じで間違っていないらしい、まったく…提督はさっきからヒューストンくんと話をしているのかおっぱいと話をしているのかわからないぐらいクギヅケだよコレは

 

「そうそう、こちらの基地には私の他にもStates出身の娘が配属されてるとか…」

 

「えぇ、ワリとたくさん居ますよ、何か生活に困ったコトがあれば同郷の仲間にでも相談して頂ければ…」

 

「そうですね、あ、それとPerthとDe Ruyterもこちらに来ていると…?」

 

パースちゃんとデロイテル?なんだ?知り合いなのか…?

 

「えぇ、来てますよ、たぶんその辺で蟻の巣でも観察してるんじゃないですか?」

 

「そうですか」

 

「ヒューストンくんはパース、デロイテルとはお知り合いで?」

 

「はい、生まれも育ちも違いますが………まぁ、あの2人とは色々ありまして」

 

「ほぉ、色々」

 

なるほど、ナニか因縁があるのだろうか?金貸して逃げられたとか、保証人にされて逃げられたとか……まぁ、話したくなさげだし、ここはツッコんで聞かないのが良い提督だ

 

「まぁ、ヒューストンくんはファームからスタートして貰う事になりますが、キミならすぐ上へ上がってこれるでしょう、期待しています」

 

「はい、ご期待に応えられるよう頑張りますね」

 

オイオイオイ、MAJOR特有のナマイキさもなく、それでいてこのマグナムおっぱいとか………まるで“良い人”…っ!“善人”…っ!何故こんな良い人がウチみたいな無軌道・無慈悲・無秩序の三重殺が揃ったクズ揃いの基地に配属されたんだ…?わからん

 




次回は②後半の海出身!
平戸・秋霜・アトランタ…!

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