不健全鎮守府   作:犬魚

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キンパツ美少女パースちゃん現る

【登場人物】

Perth(パーす)
チームABDAの一員、ニホンゴは熱心に勉強した

提督(うどん人)
調子が悪い日はうどんに限る…

天霧(脳筋)
最近の趣味はイメージトレーニングと言う名の独闘

狭霧(山田ゼレフ先生)
好きな漫画は快●フレーズ



提督とPerthと美しきケダモノ達の楽園

雨が降るだの降らないだのよくわからない天気に頭を悩ませる昨今、平然と嘘を吐いても許されるのは天気予報と政治家と宗教家ぐらいだろう…

 

「今日はうどんにでもすっか、うどん」

 

「そうですね」

 

今日は真面目に倉庫の資材チェックでもするかと朝から真面目にお勤めを果たし、秘書艦サミー子と廊下を歩いていると、執務棟と食堂の間にある中庭的スペースのベンチのところに見覚えのないキンパツ美少女が居るのが目についた…

 

「オイ、ウチにあんなキンパツ美少女いたっけか?」

 

「キンパツ…?あぁ、最近来た新人のパースさんですよ、たしか…」

 

「パース…?」

 

…あぁ、そういや最近なんか外人が来たっけな、巨乳のヒューストンくんと巨乳のアトランタくん以外はあまり覚えが薄かったが、いかんいかん、ウチに来た以上は彼女もまたファミリーだ、ファミリーを蔑ろにするのは良くないな

 

「よぉ、パースくん」

 

「…ん?あぁ、テイトクと、秘書の人」

 

俺はキンパツ美少女のパースくんに気さくに声をかけ、どう?最近?ウチには慣れたかね?と親しみ易い上司らしく接してみた

 

「そうね、まぁまぁかしら」

 

「ハッハッハ、まぁまぁか、ハッハッハ」

 

パースくんは当たり障りのない答えを返すと、こちらにはあまり興味なさげに手にしていた文庫本みたいなのを読み始めた…

 

「ちょっとちょっと五月雨さん、この娘、ちょっとカンジ悪くない?ちょっと可愛いからってお高くとまっちゃってるんじゃない?」

 

「JKか!」

 

「イイトコのお嬢様かナニかかしら?ちょっと五月雨さんから言ってやってくださいよ、あんまチョーシ乗ってると家の力とかパパの権力とか知ったこっちゃねーぐれーマワしちゃうぞって」

 

「陵辱か!」

 

我が秘書艦五月雨の冷静で的確な意見はさておき、このパースくんの態度の悪さはやはりこの基地を預かる指揮官として捨ておけぬな…

ちょっとキンパツで可愛いからってツンツンしてるとパースくんはみんなからハブられて孤立してしまうかもしれん、そうなるとやはりPRIDEの高いパースくんはPRIDEの高さ故に周りと溝を埋めきれずにドンドンと状況は悪化、多感な青春の時期を孤独に過ごすコトになるだろう…

 

………しかしだ、そんな周りに馴染めずに孤独を強いられているパースくんに気さくに声をかけ続ければ、最初は邪険にされつつも好感度がグングン上がるのは必然

俺が長年蓄積したデータによればこの手のタイプはグイグイいけば勝手に堕ちるタイプの意外とチョロいメンタル…

好感度さえ上げれは誰もいない風車小屋で行為に及ぶぐれーワケがない

 

「………なんなの?何か用事があるの?ないならどこか違うところに行ってくれない?」

 

フンッ、そのキレーな顔を快楽で歪ませて可愛い声で啼かせる日が楽しみなのだよ

 

「ハッハッハ、元気があって大変宜しい、なぁサミダレイオス」

 

「そうですかね、あと、五月雨です」

 

「ちなみにパースくんは何を読んでいるのかね?見たところニホンゴの本みたいだが…」

 

もしかしてニホンゴのベンキョーでもしていたのだろうか?

 

「ニホンの…novelよ」

 

「ほぉ、ニホンの…」

 

「ヤマダ・ゼレフって人、知ってる?」

 

ヤマダゼレフ…?はて、なんかどっかで聞いたような気がする名前だな

 

「ヤマダ・ゼレフは以前はネットで書いてたけど今はニホンの出版社と契約してこうして本になってるの」

 

「ふ〜ん」

 

パースくん曰く、パースくんは以前からニホンの娯楽小説、その中でもいわゆるライトノベルの熱心な読者らしく、インターネットを利用して読んだり、通信販売でニホンの本を買ってみたりしていたそうな

 

ちなみに、ニホンゴの本を読む為にニホンゴめっちゃ勉強したらしい

 

「私、このヤマダ・ゼレフが好きなの、なんと言うか……作品の中にある作者の本性みたいなドス黒さが気に入ってるわ」

 

…それは褒めてるのだろうか?

 

「サミー、卿はこのヤマダゼレフ氏を知ってるか?」

 

「知ってますよ、女同士のドロっとしてスカッとしない陰湿で陰惨な喧嘩とか痴情のもつれとか得意ですよね、この人」

 

「アナタ、なかなか読み込んでるわね!」

 

パースくんはサミーの手をとり、アナタとはトモダチになれそうだわ!トモダチになりましょうとブンブン手を握った

 

「はぁ?別にいいですけど…」

 

「嬉しい!私、ヤマダゼレフについてお話しできるトモダチが欲しかったの、同じチームだけどロイテルはバカだし、ヒューストンはこーゆージャンルは読まないし、だからとても嬉しい!」

 

サミーは若干ウザそうな顔をしていたがパースくんのハシャぎっぷりに空気を読んだ…

 

◆◆◆

 

「ごぼう天うどん」

 

「ごぼう天うどんにおにぎりを二皿お願いします」

 

パースくんと別れ、昼飯を食うべく近所のうどん屋へとやって来た俺とサミー…

 

「しかしアレだな、クールに見えてもパースくんも年相応なトコがあるんだな」

 

「そうですね」

 

しかしヤマダゼレフか、どっか聞いたコトある名前な気がするんだが〜………なんだったっけかなと考えていると、うどん屋の扉を開き、新たなる客が“入店”してきた

 

「ん?お、オッさんとカミナゲーのじゃん」

 

「天霧、提督と五月雨ちゃんだよ…」

 

新たにやって来た客……と言うよりは顔見知り、いや、むしろウチの所属艦、たしかメガネの方が天霧で、幸薄そうな方がサギーくんだったか…

そんな天霧とサギーくん…と言うより、天霧は特に何の断りもなく俺たちのいるテーブルへ着席した

 

「おばちゃん、スタミナZENBUNOSEの大盛りとカツ丼、あと山盛りのキャベツ」

 

「天霧…っ!もぉ、提督に断りなく勝手に座って……すみません提督」

 

「ハッハッハ、なに、構わんよ」

 

キミも遠慮せずに好きなものを食べなさいとお品書きを渡すとサギーくんはとても申し訳なさそうにヘコヘコ頭を下げた

 

「狭霧ナニ食う?カレーうどん?」

 

「…食べないよ、服に付いたらイヤだし、私はかけうどんでいいかな…」

 

「かーっ!!バカかオマエ!遠慮すんなって!どーせオッさんが出してくれるんだからここぞとばかりに食えよ!そんなキリギリスみてぇーな身体してるとモテねーぞ!なぁオイ!ハッハッハ!」

 

「痛い…っ!痛い痛い!もぉ!背中叩かないでよ」

 

まったく、相変わらず対照的な姉妹だな

 

「あ」

 

「なんだよ?オッさん」

 

「オッさんじゃない、提督だ、いや…大したコトじゃないが今思い出した、山田ゼレフ」

 

ライトノベル界で最も凶悪だったと噂されている史上最悪の黒ラノベ作家、山田ゼレフ先生………その正体こそ、このサギーくんだ

 

「え…?な、なんですか?いきなり…」

 

「いや、さっき山田ゼレフ先生の熱心なファンに会ってな、なぁ?サミー」

 

「えぇ、とても熱心な」

 

「へ、へぇ〜……」テレテレ

 

あ、なんかちょっと嬉しそうだ

 

「もっと過激な性描写をお願いしたいとか言ってましたよ、エロ&バイオレンス」

 

「へ、へぇ〜……」

 

「へぇ〜、なんだ狭霧、オマエエロ本書いてんの?かーっ!オマエ相変わらずムッツリだなぁ〜!」

 

「書いてないよッ!!ひ、必要だから!必要なトコもあるって話で…」

 

「私としては親友だと信じていた幼馴染に裏切られてチンピラ達にマワされる展開はなかなか迫真だと…」

 

「かーっ!集団レ●プか!狭霧、オマエなんか悩みとかあんのか?潮のおっぱい揉ませてもらっとくか?」

 

「やめて!ホントにやめて!ほ、ほら!他のお客さんいるし!お店に迷惑だし!」

 

 

この後、俺たちはサギーくんこと山田ゼレフ先生の作品について熱心に語り合い、最終的に“格闘技とセ●クスは、似ている…”と言う結論へと至った

 

 

 

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