【登場人物】
梶輪大将(昔は主人公)
パワー、スピーチ、テクニック、タフネス、カリスマ、チ●コのデカさ、その全てが提督を上回る提督の上位互換的存在、若い頃は最前線でヤンチャしていたらしく、当時の秘書艦は五…
東西戦当日より遡ること数週間前…
事前に、現地の下見と打ち合わせを兼ねてヨコスカへとやって来た俺は、大将殿、そして川奈クンと全裸でサウナにいた…
中央司令部の地下にある軍の者でもその一部しか存在を知らないこの地下サウナ…
この部屋は別に健康の為に作られた施設ではなく、おおっぴらにはできない話をするべく作られた秘密の部屋であるとかなんとか、故に、この部屋で会合する際は一切の隠し事はあってはならないとの決意を表明するべく全裸で出席するのがルール…
そんな剥き出しの男と男が集うこの部屋で、俺と川奈クンは大将殿から衝撃の決意を明かされていたッ!!
「な、なんだってー!それは本当なのかクソオヤジィー!」
「誰がクソオヤジじゃい粗チンが」
「あ?オイ、今なんっつたテメー?今、誰のおち●ぽ様が粗末っつたか?なぁ?」ピキッ!
このヤロウ、大将だからってコケにしやがって……粗チンだと…?言ってくれるじゃあないか?
「まぁまぁ、落ち着いてください」
「でも川奈クン!アイツ川奈クンのち●ぽをバカにしやがった…!」
「いや、バカにされたのは俺じゃない気が…」
さすがはヨコスカきっての若手のホープ川奈クンだ、なんて広い心を持っているんだろう、俺は川奈クンにまぁまぁと嗜められ、おとなしくアツい座席にケツを戻した…
「しかし“元帥”ですか…………梶輪大将、本気ですか?」
「おう!本気に決まっておるわい!ガハハハハ!」
「“元帥”に挑むとなれば将奪戦………しかし元帥はその挑戦を拒否する事ができるハズ」
「そう、それが一番面倒なところでなァ~…」
自分より格上の相手に挑み、勝てばその地位を獲る、負ければ今の地位を失う古くから海軍に伝わる伝統の決闘法“将奪戦”!!
かつて大将殿に挑んだ俺は大将殿にボコボコにされ、二階級特退の憂き目にあった…
その“将奪戦”には一つのルールがある…
本来ならば自分より格上の相手に挑戦しその地位を奪うのがこの決闘のルールだが、あくまでもそれは“将”と言う地位を奪い合うものであり、大将より上は存在しない…
…が、大将より遥かに上にその地位は存在するッッ!!
大将を超えた大将の頂………海軍“元帥”!!
過去、この“元帥”の地位を賭けたという記録は長い海軍の歴史上一度もないが、将奪戦が始まったとされる遥か昔に制定されたその記述はたしかに存在している
「そこでだ、オマエらに協力を頼みたい」
「やだよメンドくさい、いこーぜ川奈クン、こんなイ●ポジジイほっといてよォー、バイア●ラでも飲んでろっーの」
「やかましい、誰がイ●ポだ!ワシのマラはまだまだ現役……生涯現役じゃあ!!」
「だいたい協力ってなんだよ?協力って、菓子折り持ってどうか挑戦を受けてくれませんかねぇ~って頭でも下げろってか?」
冗談じゃねぇっーの、舐めてんのかこのオヤジ…
「………梶輪大将の挑戦を受けざるを得ない、他の選択肢を全て潰す、ですか…」
「さすが川奈、このボンクラとは違うのぉ」
「誰がボンクラだコラ」
んなこたぁ知ってんだよォ!お利口さんか?テメーはよォー!だが、そんな愉快で痛快な方法がそう簡単にあるとは思えない、元帥の家族人質にでもして爆弾巻き付けてビデオレターでイェーイ!元帥クン見てるー?とかするのか?
「ま、そこら辺の脅迫材料はだいたい集めてあるわい」
「あるのかよ」
「ワシを誰だと思っている?ガハハハハ!」
「コエーよ!なんだよこのオヤジ…オイ川奈クン、このオヤジヤベーぞ、個人情報がヤベーよ、もしかしたら川奈クンがオカズにしてるビデオのジャンルとか握られてるかもよ?」
「…それはさすがに困ると言うか、さすがに引くと言うか…」
「ガハハハ、そんなモン調べんでも川奈はオマエと違って真面目なモンしか見とらんじゃろ」
「オイ、誰と違ってだとコラ?俺だって真面目なモン見るわ!こないだ暇つぶしにサミーとT●UTAYAで借りた実写のデ●ルマン見たからな!」
「オマエ、ワシの可愛いサミちゃんになんてモン見せるじゃあ!!」
「テメーのじゃねぇだろォ!クソオヤジがァ!オ レ の!秘書艦だろーが!俺の!」
◆◇◆◇◆◇
「さぁ〜て……どっちが勝ったかねぇ〜」
上で行なわれていたウチのサミー子と川奈クンとこのナマイキガールのPRIDEを賭けたタイマン…
ま、あの青髪ロング子だ、まず負けないだろう…
「まぁいいや、とりあえず俺がブッ飛ばすのはあと何人だ?1人か?2人か?いや、ひょっとしたらあと3人くらいか?」
東西戦絶賛開催中の会場地下通路、事前に、大将殿がありとあらゆる汚い手で掴んだ情報をさらに汚く、最悪な形でリークを匂わせる…
あえて東西戦で人が集まるこのタイミングをわざわざ設定し、この祭りに乗じて誰もが動き出すように仕向けた徹底ぶりはさすがと言っていい、正直、あのクソオヤジの狡猾さはハンパじゃない…
「クソッ、梶輪のイヌが!」
「キサマァ!後悔するコトになるぞ」
「あー…はいはい、後悔ね、後悔、もうとっくにしてますよボカぁ」
…見覚えあるな、たしか東の陣営のなんたら大佐となんとか中佐だったか?フン、テイトク強度100万パワーといったところか…
瞬殺してやるわいとヨユーこいていると、奥の通路からなにやら地響きのような音が…っ!!
ズンッ!!……ズンッ!!……ゴゴゴゴゴ!!
「グハハハハハ!どいてろオマエら、こんなクソメガネ、このオレ様がひねり潰してやるよ!」
ドオォーン!!
「カ、
「
…いや、デカすぎだろ?誰だよコイツ、世紀末かよ!!5…いや、8メートルはあるぞ!?ナニ食ったらこんなデカくなるんだよ!!ホントに人類か!?
「ナニそいつ?反則だろ?」
「グハハハハハ!!俺の名は
スッ………
「な、ナニ!?き、消えた!ど、どこに行っ…!!」
「
「う、宇宙だと…ッ!!う、ウオオオォォォォー!!」
BAKOOOOOOOOOON!!
「ゲ、ゲェーッ!!バカなー!あ、あの
「た、たったイッパツでーッ!!」
バカめ、
「オイ、まだやんのかコラ?俺の
◆◇◆◇◆◇◆◇
『あー…あー…マイクテスマイクテス、あー…え?ナニ?もう聞こえとんのコレ?もぉー、恥ずかしいのぉー』
東西戦演習、いや、私と五月雨の戦いが終わり、互いに指揮官の待つ陸へ引き揚げが完了した頃、なにやら会場中にマイクの放送が響いていた……ってかこの声、梶輪のオヤジじゃない?
「…始まるのか」
「始まる…?何が?」
今終わったばっかなんだけど…?ただ、私の提督の顔はどうにも険しい
『えー……海軍中央司令部所属、梶輪だ、えー……これより、この場にて海軍中央司令部元帥、九条元帥に将奪戦を挑む』
「ハァ!?」
…え?え…?ナニ将奪って…?え?なんで!?え?今から…っ!?
『ワシの挑戦、受けてくれるかい?』
突然の大将から元帥への宣戦布告にざわつく会場ッ!!いや、え?いやいや、そりゃざわつくし、混乱するわよ!ってか提督、なんでこんな冷静なの?もしかして知ってたの!?
…マイクを手に演習会場へと降り立った梶輪大将、そして会場中央にある観覧席に座る九条元帥!
『オイ、とっとと降りてこいやジジイ!ワシが引導渡してやらァ!!』
ちょ…ジジイって、なに言ってんのよあのオヤジは…
「ちょ!提督!なにがどうなってんの!?なんなのコレ!?」
「…叢雲、高速修復材を準備してある、使ってくれ、あと…ゆっくり休んでくれ」
「あ、ありがと……って!違う!この状況はなんなのって!!」
提督は私の問いに答える事なく私の頭を優しく撫で、梶輪大将のいるところへと歩き出した
「ちょ!待ちなさいよ!!なんだって聞いてるのよ!答えなさいよ!!」