【登場人物】
提督(35)
相棒と言う名のもう一人のオレ!
夕張(6)
胸部装甲をメロンエナジーアームズしたい年頃
五月雨(15)
ハマカZが完成したら銀行で金を下ろそうと考えている
長門(6)
ビッグ・ザ・セブン、ダメな奴の印象を持たれがちだが、その背中は広くて大きい
爽やかな朝、顔を洗う為に洗面台の前に立った俺は鏡の向こうにバインバインの美女が居ることに気付いた
「…」
とりあえず、フロントダブルバイセプスのポージングをすると鏡の向こうの美女も同じくポージングで対抗した
「…」
続いて、サイドチェストのポージングをすると、やはり同じポージングで対抗してきた
「…」
コレはもしかしてアレだな?なんだ?ほら、アレだよ、漫画とかでよくあるアレじゃね?いやいやいや、漫画とかでよくあるけど実際あっちゃ色々マズいよコレ、ないない、そんなワケない、だってほら、俺の股間には俺と共に幾多の闘いを乗り越えてきた相棒が…
「………ない」
あ……あ…相棒ォォォォォ!!!
◆◆◆
「説明しろクソカスが、あ゛?」
匠が造ったコンクリート造りの執務室
今、この部屋に居るのは俺と五月雨、そして、冷たい床で正座した軽巡、夕張
「なるほど…思わぬ副作用にこの夕張、驚きです」
ビタンッ!(ビンタ)
「へぶしっ!」
「説明しろ、二度言わすな」
「…は、はい、提督、昨日の夜の事は覚えてますか?」
「メシ食って、風呂入って、ニュース見て寝た、それがなんだ?」
「いえ、そうではなくて…昨日の夜、自販機の前で私に会ったコトなんですけど」
「覚えてるからテメーを呼んだんだろーがボケ」
たしかに、昨日の夜、自販機のところで夕張と会い、俺と同じく夕張はカップ式の牛●屋さんのコーヒーを買い、オチのないどうでもいい話をしたな
「提督、アレ、私のと間違えて飲んだんですよ」
「なん…だと?」
「私の方のカップには試作品の巨乳薬ハマカ・Zが入ってたんです」
巨乳薬、ハマカ・ゼット…だと?コイツ、なんてどうでもいいモノを開発していたんだ、そんなものを作るなら2秒で雌に堕ちる薬でも作ればいいものを…ッ!
「まぁ、提督が飲んでる時に気付いてはいたんですが、男の提督が飲んだらどうなるのかな~と思いまして」
ビタンッ!(ビンタ)
「あぶろっ!」
「その結果がコレだ、今すぐ元に戻せ」
俺がバインバインになっても意味ねぇだろーが!なに?ガチレズ展開とか期待してんの?吐き気がするわ!
「………プッ」
「…あ゛?おい五月雨ェ、今、こっち見て笑ったか?あ゛?」
「これは…失礼しました、ププ…」
「ア゛ー?」
「いや…だって、言動も口調もいつもの提督ですけど、声が!声が可愛い系って!」
「だよねー!やっぱ五月雨ちゃんも必死に笑いこらえ…」
ビタンッ!ビタンッ!(往復ビンタ)
「ブホッ……!に、二度もぶった、オヤジにはぶたれたコトないのに!」
「オヤジ以外にはぶたれたコトあるならいいだろーがカスが、さっさと元に戻す薬だせよ、ないならドラ●ンボール集めてでも元に戻せよ」
ゴン!ゴン!
重厚な鋼の扉を叩く音が響き、重苦しい扉が開く
「フッ…提督よ、今からこのビッグセブンと駆逐艦のマラソンする姿を見にいかな…」
長門か…また面倒くさいやつが
「ん?提督はいないのか?…む、誰だ貴様は?」
「あぁ、この人がテイト…」
「万能戦艦ネオノーチ●スだよバカヤロウ」
「万能戦艦?聞いた事が無いな」
「今取り込み中だ、消えろ」
「ふむ…まぁ提督が居ないのなら仕方ない、ところでお前はなんだ?新入りか?その口の利き方にはこのビッグセブン感心せんな」
「あ゛?やんのか?」
「フッ、このビッグセブンに喧嘩を売るなど…」
バシンッ!!(ローキック)
「痛ァァァァァァ!!!お皿がァ!お皿がァァァァァァ!!」
膝を思いっきり蹴ると、長門は一撃で沈んだ
「つ…強いッ!」
「あのビッグセブンを一撃ッ!…このデータは貴重ですよ五月雨ちゃん!」
夕張曰く、ただ単にバインバインの美女になっただけではなく、身体能力も桁外れに上がっているらしい
「ア゛ア゛アァァァァァァ!!痛い痛い痛いーッ!」
「ふ…ふふふ!素晴らしい!素晴らしいですよォ!さぁ提督!もっとデータを採りに行きましょう!次は大和型で……がぎゃあ!!わ、割れる!割れる割れる割れる!」
「誰が行くかボケェ!!いいからテメーは元に戻る薬持ってこい、テメーの頭ぐれー生卵みてーにグシャっと割るぞ?あ゛?」
「痛い痛い痛いーッ!!わか!わかりました!すぐ戻します!戻しますから!アーッ!!」
後日、あのビッグセブンを痛めつけた謎の万能戦艦の噂が鎮守府内に囁かれる事となった…
ちなみに、俺の相棒は帰ってきたZE!