そんな中でもダラダラっとifエンド回、その19、予告?そんなモン、ウソですわ
【そして荒野と空の間を】
【暗剣殺】
大人はウソをつくものですわよ!
【そして荒野と空の間を】
かつて、戦争があった…
母なる海を汚す人類に天誅を下すべく海の底より人類に戦いを挑んできた深海棲艦との戦い、世界中に繰り広げられたその戦いの決着は遂に現れた深海棲艦の大首領VS人類最後の希望の戦士とのラスト・マッチに委ねられた!圧倒的な力を持つ大首領の攻撃の前に、互角、否、それ以上の溢れる力、そして根性で立ち向かうその戦いは試合時間5時間45分を越える程の熾烈を極めた…
人類、そして深海棲艦双方からの声援はただ一度もなりやむ事はなかったが、試合開始から5時間46分、遂に決着の時は訪れたのだった…っ!
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人類と深海棲艦の来るべき対話の時から早数年…
人類は新たなるステージへと到り、対話による解決を是とする時流の流れから世界中の軍隊はその規模を縮小、俺の居た海軍でも早期退職金をチラつかせた大幅なリストラを断行、俺は早期退職金と言う名の小銭を掴まされ海軍を放り出された後、とりあえず仕事をしないと生活はできないので早期退職金を元手に子供の頃から夢だったオシャレなカフェを始めることにした…
「いらっしゃませー」
「…チッ」
オシャレなカフェことネコミミメイドカフェ“ABDA”…
当初、オシャレを目指してオシャレなお店を作るべくオシャレとはなんぞや?と考えつつ理想の物件を探すべく不動産屋を回っていた俺は街で軍時代の部下であったデロ子と再会、祖国にも帰らずJAPANでフラフラ遊び歩いていたデロ子は就労ビザが切れたー、ヤッバーイとかケラケラ笑っていたので俺が入国管理局に電話しようとしたらデロ子の右手の指で鼻フックを喰らいその場で殴り合いの喧嘩に発展したが、色々あってその後、俺達は意気投合!
互いにオシャレなカフェとは何か?とのアツいディスカッションで盛り上がった結果、やっぱネコミミメイド喫茶しかねぇよヤッバーイとの結論に至ったのだった…
「パースくん、キミ、 もうちょい愛想良くできんのかね?」
「は?」
「ダイジョーブダイジョーブ!パースはコレでいいんだって、いや、むしろコレがいい!コレがいいじゃあないか!」
デロ子はワカってないなーと馴れ馴れしく俺に肩を組み、いい?ツンデレには3つのTが大切なんだよ?わかる?とかワケのわからない事を言っていたので俺はデロ子の柔らかな手を優しくとり……
「零の●劇ィィィ!!」
ギリギリギリギリギリギリ!(握手)
「ギャアアアアアアアアアアアア!!ヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイヤバァァァァァ!!」
「ちょっと、アナタ達うるさいんだけど…」
この店を開店するにあたり、とりあえずネコミミメイドカフェに相応しいかわいいネコミミメイドを雇わねばならないと言う問題があったが、デロ子のアホが私に良い考えがある!とか言って連れてきたのがパースちゃん
戦いが終わった後、パースちゃんも祖国に帰らず山田ゼレフ先生の新刊が真っ先に読めるからとニホンにとどまっていたところをデロ子がイイ仕事あるとか言ってスカウトしてきたワケだが…
元が素材抜群のキンパツ美少女であるパースちゃん、それをさらにネコミミメイドで起用はまさに天才のそれだが………
だが、パースちゃん、お客様に対しブタを見る眼は当たり前と接客態度は最悪だった…
しかし、最悪の中にも希望と言うものはある…っ!最悪の接客態度を持つパースちゃんではあったが、その冷酷・冷徹・冷血な接客態度が真性Mブタどもに大きくウケているらしく、普通の客はムリでも普通でない客にはアリだったッッ!!
「チッ、わかっとるわい、ほれ、カフェラテだ、とっとと持って行け」
デロ子とパースちゃん、そしてたまにヒューストンくんのMUTEKIの3本の矢が揃ったこの店はそれなりに繁盛している…
ちなみに、ヒューストンくんは他のカタギな仕事を持っているのでウチには週2ぐらいだ
「わかればいいよ」
パースちゃんはカフェラテの載ったトレーを受けとるとテーブルのMブタどものところへ行った…
「オイ、デロ子、オマエ的にはどうなんだ?」
「どうってナニが?パースが意外とヤバイモン隠してる着痩せタイプってコト?」
「それもたしかにヤバイがそうじゃあない」
「じゃあナニ?」
「フーッ~……オマエらいつまでここに居座るつもりなんだ?祖国には家族がいるんだろう?」
デロ子もそうだが、パースちゃんにだって祖国はある、そしてそこには帰りを待つ家族だっているだろう、既に戦争も終わったのだ、早く帰って家族を安心させてやるのもまた親孝行ではないだろうか?
「え?帰らないけど?」
「帰らねぇのかよ!?」
「だって私、海軍入るって言ったら親に絶縁されたし」
コイツ、バカそうに見えて実は闇が深いのか…?
「パースは知らないけど、たぶん帰る気あんまないんじゃない?ヤマダなんとかセンセイの新作読みたいって言ってるし、あ、でもなんかたまに実家に電話してるみたい」
「そうか」
さすがにパースちゃんはまだ真っ当みたいだな、うん
「ってかテイトク、私とテイトクは付き合ってるんじゃないの?」
「付き合ってねぇよ、どこからそんな勘違いしだしたんだテメーは」
「いやいやいや、付き合ってるでしょ?ってか私とテイトクはステディな関係じゃない?」
「付き合ってねぇしステディな関係でもねぇ。存在しない記憶か!」
「いーや!!付き合ってる!だって前に私のア●ル犯したじゃん!!」
「ア●ルぐれーでカノジョ面するんじゃねぇよ」
「メチャメチャにしたくせに!」
「ハッ?あの程度でメチャメチャとか片腹痛いわい」
デロ子はなめてんのかー!と掴みかかってきたので俺は身をかわして逆にデロ子の身体を掴み上げ、デロ子の両膝を自分の両膝に勢いよく叩きつける!
ガゴォン!!(ダ●ルニークラッシャー)
「うっぎゃああああああああー!!お皿が!お皿がァァァァ!!」
ダブルニーをクラッシュされたデロ子はうっぎゃあー!とか言いながら無様に床を転げ回った…
「ちょっと、テイトクもロイテルも遊んでないで仕事しなさいよ」
「こ…コレが遊んでいるように…見えるの…っ?」
パースちゃんの冷酷な目で見下されたデロ子だったが、ダブルニーの痛みからなんとか立ち上がった
「パース!聞いてよ!テイトクってば私のア●ルめちゃくちゃに犯したのに私とステディな関係じゃないってゆーの!」
「は?」
「ア●ル犯したのに!!」
ビタンッ!!(ビンタ)
「ぶべらっ!」
パースちゃんの冷酷なビンタがデロ子の頬に炸裂し、デロ子は再び床に転がった
「ア●ルア●ルうるさい、今、営業中なんだけど?お客様の前でア●ルとか連呼しないで、恥ずかしい」
「クッ、パパにはぶたれたコトないのに…」
「パパ以外にはワリとぶたれてるんでしょう?」
パースは冷酷な目でデロ子を見下したままため息を吐き…
「いい?ロイテル、ヤマダゼレフセンセイの書いてるnovelにも書いてあるわ、ア●ルならセーフと…」
パースちゃん曰く、山田ゼレフ先生の作品“鬼畜上司-性社員の仕事-”にもア●ルには愛が無いのでステディな関係ではないと、山田ゼレフ先生の作品がそれを教えてくれていると…
「アナタは遊ばれたの」
「ガ、ガーン!SHOCK…ッッ!!ウソでしょテイトク!私とは遊びだったの!?」
「バカ言うんじゃないよこの娘は」
俺はウソダウソダドンドコドーンと俺の足に縋るデロ子を優しく抱きしめ、力強く言った!
「酔った勢いだ!」どんっ!
「さ、サイアク!!サイアクだよ!!パース!コイツホントにサイアクー!!」
この後、コス●コでピザを買ってきたヒューストンくんがやって来たがデロ子の機嫌は直らず、ヒューストンくんにどうすればいいかね?と尋ねたところ、普通に愛の告白すれば良いのでは?と冷静で的確な意見をもらい、仕方ないのでデロ子にオマエに一目惚れじゃあ、抱くぞ!と漢気告白したら、なんか違うー!とかゴネられた…
おわり
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
【暗剣殺】
かつて、戦争があった…
長い旅路の終着点、ついに深海棲艦の本拠地、深海の館へと辿り着いた艦娘達、その胸には決して揺るがない覚悟、そして勇気、正義の心を胸にそれぞれ館へと突入したが敵の罠によりチームを分断、館の奥を目指すリシュリュー達だったが生命反応も匂いも気配も感じない脅威の深海棲艦の急襲によりいきなり阿武隈が暗黒空間にバラバラにブチ撒けられて死亡、仲間であり友人でもある阿武隈を殺られた怒りでグツグツと煮えたぎっていたリシュリューと時津風は怒りを力に変えて猛反撃に出たが、敵の執念もまた凄まじく時津風は暗黒空間にバラ撒かれずにボコボコにされ、リシュリューは窮地に追い込まれる!そして、リシュリューが最後の時を迎える覚悟を決めたその時だった、最後の力を振り絞り、時津風は命と引き換えにした最後のエネルギーでリシュリューを救ったのだった…!
ーーー
深海棲艦との戦いも終わり、軍縮との流れからようやく海軍と言う名のヤ●ザから足を洗えるとハシャいでいたら、軍在籍時に色々やってたのがバレ、軍法会議とか裁判なしで死刑でいいだろう!とヒットマンを送り込まれ、背後からバットみたいなモンで殴られて昏倒している隙にガソリンジャブジャブかけられて火を点けられてあわや志●雄さんみたいになるところだったが、そんな俺を、意外な人物が救ったのだった…っ!
「大丈夫でありますか?テイトク殿」
「これが大丈夫に見えるのならキミの大丈夫の基準には大いに矛盾があるね」
ヒットマンを皆殺しにし、返り血と言う名の血の雨をジャブジャブ降らせつつ手を差し伸べてきたのは見知った顔の美しき暗殺者、神州丸くん……そして
「ヘイヘーイ、早く乗るでありますよー」
ヒットマンの皆さんが乗って来たと思われるジープを強奪し、運転席でヘイヘイカマンと左腕を振る陸軍の間諜、あきつ丸…
「まぁ、乗るしかねぇか…」
これに乗ると言う事はすなわち、裏切り者になると言うコトだが、既に向こうから裏切られている俺にはあまり関係のない話か、俺と神州丸が飛び乗るとクルマは勢いよく発進した
「オイ、あきつ丸クンよ、コイツはどこまで行くんだ?」
「そうでありますなぁ〜…とりあえずは仲間と合流して共産圏にでも脱出するのがベターでありますなぁ〜」
「あきつ丸、このまま軍港に向かってください、仲間が飛行機を用意している手筈であります」
「了解…っ!ヒャア!」
あきつ丸クンの乱暴な運転でどうにか軍港まで辿り着き、仲間達と合流して奪った飛行機で飛び出した俺達はとりあえず北へ、北へと針路をとった………
そして、それからもう何年ぐらい経っただろうか…
逃げるように祖国を脱出し、この北の白い地に隠れるようになった生活、いや、まぁ、言うほど隠れてるワケでもないけど…街には普通に行くし、別に指名手配のビラが貼られてるワケでもないし
「むかしむかしあるところに視界に入られたら死ぬフクロウが〜…」
「オーイ、神州丸クン」
「む、なんでありますか?テ……神父さま」
今現在、この北の地にある教会で俺達は偽神父と偽シスターとして生活の基盤を作っており、神州丸クンはたまに近所のガキども相手にむかしむかしと昔話をするのが定番になっている…
「オジサンちょっと出かけてくるから、あとはまぁ、ヨロシク」
「了解したであります」
神州丸クンは懇切丁寧にお辞儀して、再びガキどもにむかしむかしと話の続きを語り始めた
しかしアレだな、キルモードの時は躊躇なく顔面にナイフとか刺してくるが、こうやってKILLじゃない時はちょっと死んだ魚みたいな目の良いお姉さんじゃあないか、うん
そんな神州丸クンに感心しつつ、教会の裏にある墓地に向かった…
「遅いであります」
「遅くはねぇだろ」
教会の裏にある墓地、その墓地にある俺の名前が刻まれた墓の陰からヌルリと姿を現したあきつ丸はニヤニヤしながら、もしかして神州丸と乳繰り合ってたでありますかぁ~?とゲスなジョークを交えつつアイサツしてきた
「バカ言うんじゃないよ、俺、神州丸クンのパイオツどころかフトモモも触ったコトねぇよ」
「なんと?やはり以前からの噂通りにテイトク殿はホ●、ハッキリしたでありますな」
「ホ●じゃねーし、その噂広めたヤツ、今でも許さねぇからな」
「ハッハッハ」
「ハッハッハ、じゃねーよ!で?どうなんだ?また殺しの依頼か?」
「それはもう済ませてきたであります」
あっさり言うなコイツ……あきつ丸はカネの入った袋を俺に投げてよこし、俺はあきつ丸にニホンから仕入れた巻物みたいな紙やら木の箱を渡してやった
「ヒャア!コイツは良質な呪物でありますなぁ!特級でありますか?」
「知らねぇよ、悪いが俺は悪霊だとか妖怪だのは信じてないんでね、俺からすりゃそんなモン、ただの気味の悪いオカルトグッズだ」
「ふむ、神父のくせに信心深くないでありますな」
「ニセ神父だしな」
北の地にあるニセ神父とニセシスターの居るとある教会…
敬虔で信心深い者はここには来ないが、神の裁きも届かない天誅を求める者はたびたびこの教会の門を叩くとかなんとか…
おわり
とりあえずビタミンCと鉄分が足りてないせいか、ifエンド回はここまで、次回は通常回ですの