不健全鎮守府   作:犬魚

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帰ってきた白露型カスタム回

【登場人物】

江風(5)
改白露型の赤い彗星、若さ故に過ちが多い

海風(4)
改白露型の白い悪魔、ピコピコ片付けなさい!ピコピコ!


提督と江風とノスタルジック

「テイトクテイトク!ちょっと!」

 

明石の店で缶コーヒーと菓子パンとジ●ンプを買い、廊下を歩いていると廊下の陰から赤いのが手招きしていた

 

「オマエは…エカゼ?」

 

「カワカゼだよ」

 

声をかけてきたのは白露型キセキの世代とは別の進化を遂げたキセキの世代、改白露型のエース、江風

 

「いい加減覚えてくンねーすか?」

 

「わかったわかった、今日はネーちゃんと一緒じゃねぇのか、珍しいな」

 

「ネーちゃんがいると鬱陶しいから撒いてきたンすよ」

 

「ふ~ん」

 

鬱陶しいとか結構ひでーコト言うなこの赤いの

まぁ、あのネーちゃんがやや鬱陶しい気持ちもわからんでもないが

 

「で、提督にハナシあるンすけどー」

 

「小遣いならやらねーぞ」

 

「小遣いのハナシじゃねーンすよ」

 

「じゃ、なんだよ?ハマカZならまだ販売してねぇぞ」

 

「なンすか?ハマカZって?っーかンなこたぁどーでもいいンすよ!」

 

悪魔の薬ハマカZ、最近、裏のルートで更なる危険な薬、アタGO!などが流通しているらしく、取締が強化されている

 

「や…その、アレなンすよ?ほら、アレ、アタシも免許取りたいな~って」

 

「ふ~ん、まぁいいんじゃねぇの?AT限定とか」

 

「AT限定?」

 

「なんだ?今時MTに興味があるのか?」

 

「提督、それ、なンのハナシすか?」

 

「なにって…?車だろ?」

 

「いやいやいや、車の免許じゃねーすよ!アタシが欲しいのはマーダーライセンスっすよ!」

 

「あ~」

 

そういや前もバカみたいにバカなツラで食い付いてたな、なるほど、だから今日は姉ちゃんが居たら邪魔なワケか

 

「それで~…アレなンすけど?強襲所ってドコで申し込ンだらいいのかな~って」

 

「オマエ、そんなモン勝手にしたら姉ちゃんに怒られるぞ」

 

「ダイジョーブ!姉ちゃんにバレる前に先に取っちまえばこっちのモンっすよ!そしたら姉ちゃんも諦めるし!」

 

あかん…コイツ完全にアホの思考だ、反抗期と思春期が混ざり合ったピュアソウルの十代みてーな頭してやがる

 

「大丈夫っすよ!金ならあるっすから!アタシのお金は姉ちゃんが管理してるけどプレ●テ買うって嘘ついて出して貰うっすから!」

 

「…んな高いプ●ステあるかよ」

 

「大丈夫っすよ!姉ちゃんゲームとかよくわかってねーンで!ファミコンもピコピコってゆーし!」

 

オカーサンかッ!!今時ピコピコはねぇだろ!ピコピコはッ!!アイツ、ラノベヒロインみたいな顔して中身完全に昭和のお母さんじゃねーかッ!

 

「保護者の同意書がいるぞ、保護者の」

 

「そこは提督のサインをもらえねーすか?」

 

「ヤだね」

 

「頼ンます!!ほら!土下座するから!提督、美少女が土下座するの好きなンだろ?」

 

「なんだその歪んだ嗜好は、誰情報だよッ!?」

 

「え…?違うンすか?あ、違った、全裸土下座だった、ちょい待って、すぐ脱ぐから」

 

「脱ぐなァァァァァ!!ちょっと待てオマエ!脱ぐな!フツーに脱ぐな!な!」

 

「あ?うん、じゃ脱がねーけど」

 

「ったく、嫁入り前のガールが人前で脱ぐと言うんじゃないよ、そーゆーのはな、ケッコンして、好きな人の前でやりなさい」

 

「ハァ…?」

 

コイツ、ホントにわかってんのか?もしかしなくてもコイツ、本物のアホなんじゃないのか?

 

「いいか?エカゼくん」

 

「カワカゼっす」

 

「そもそもケッコンってのは好きな人と、幸せで、幸せで、幸せの絶頂の時にするモンなんだ」

 

「ハァ?よくわかンねーすけどわかったっす!」

 

ダメだ、わかってねぇ…

風紀とは何かを考えさせられていたその時、廊下の先から白いのが歩いて来た

 

「江風ぇ~…江風ぇ~、あ、居た!」

 

「ゲェーッ!姉ちゃんッ!?」

 

「なにがゲェーッよ、あ、提督、こんにちは」

 

改白露型の白いやつ、海風

 

「江風、アナタまた提督に失礼なコトしてるんじゃ…」

 

「いやいやいや!してねーし!なぁテイトクぅ!」

 

「ん?あぁ、俺の菓子パンが美味そうだから一口くれよってハナシだ」

 

「…ハァ?江風、アナタ、提督にそんなコト言ったの?」

 

「いやいやいや!言ってねーよォ!」

 

「ちょっとこっちに来なさい、それに江風!今日は部屋の掃除するってお姉ちゃんと約束したのにまだやってないでしょ!またお尻ぶたれたいの!」

 

「すいませン!!」

 

「では提督、失礼します」

 

「ん?あぁ、ガンバレよ」

 

こうして、江風は海風に襟を掴まれて連れていかれた、まぁ、免許についての話をしていた事を黙っててやったのだから感謝しろ、江風よ


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