こちらも何度か名前だけ出てた五航戦登場
【登場人物】
翔鶴
五航戦の姉の方、白髪
ストレスで白くなったらしい
瑞鶴
五航戦の妹の方、姉のおかげでノビノビ育った
テレビを見て、もしかしてウチの敷地内にも金の鉱脈があるのではと考えた俺は折り曲げた針金を手に基地内を歩いていた
「…む」
あの白髪、たしか五航戦の…
「よぉ、え~…ショウカク?」
「あぁ提督、こんにちは…」
五航戦の姉の方、翔鶴
扶桑姉妹に匹敵する負のオーラを漂わせる薄幸者で常に顔色が悪い気がする
医者に診せてたらいつもどうしてこんなになるまで放っておいたんだッ!と怒られるが俺のせいじゃない
「ナニやってんだ?お前も金脈でも捜してるのか?」
「金脈?いえ、私は日課の御百度参りにと…」
「またハードなコトやってるな」
「いえ、妹の健康の為ですから…ゴホッ!ゴホ!」
まずお前の健康が心配だよ!自分の健康からなんとかしろよ
「おいおい、大丈夫か?」
「大丈夫です、瑞鶴の健康が私の健康ですから…ゴフッ!」
「全然大丈夫そうに見えねぇがな、ちゃんとメシ食ってるのか?」
「えぇ、昨日も大盛りスタミナステーキ丼を食べました……瑞鶴が」
「なんだ、俺よりいいモン食ってるじゃねーか……って!待て、妹じゃねーでオマエだよ!オマエ!」
「私は半額弁当を…ゴホッ!ゴフッ!」
なんなのこの姉ッ!?妹想い過ぎだろォ!よく考えれば、ウチには姉妹みたいなヤツらは多いが基本的には長姉絶対君主制、姉より優れた妹は居ないがスタンダードモデルだ
まぁ、中には山城や筑摩みたいに姉を立て過ぎるブッちぎりブーストにヤバいヤツらもいるが…
「それに、ほら、私には一航戦先輩から248回払いで買った幸せになる有り難いお札もありますし…コブッ!!」
しかも騙されてやがるッ!!あのチンピラ空母どもロクなコトしねぇな
「…ちなみに、いくらなんだ?それ」
「なんと…3億のところを可愛い後輩だからって300万にまで割引してくれたんですよ、凄いですよね?」
「どんなまけ方だァァァァァ!!露骨過ぎるわ!露骨過ぎてさすがに引くわッ!!」
一航戦パイセン、タチ悪すぎだろ、ナニ考えてんだあのチンピラ空母どもは…
「あー…いたいた、ショーカク姉ェ~」
「あ゛?」
ハンバーガー店の紙袋を片手にやって来たのは五航戦の妹の方、瑞鶴
「バイトまでまだ時間あるしハンバーガー買ってきたから一緒に食べよ~」
姉の心、妹知らずか…
間抜けな顔してポテトなんぞポリポリ食いやがって、お前の姉ちゃんはお前の為に文字通り身を粉にしてだな…
「おいズイカクよ、お前の…」
「あら?瑞鶴、どうしたの?」
「ハンバーガー買ってきたから一緒に食べよ」
「まぁ、いいわね」
…おい、なんか翔鶴の様子がなんか違うぞ、さっきまで死人の顔色で吐血してなかったオマエ?
「私は少し用がある先に部屋に行ってて、すぐに行くから」
「わかった、じゃあね~」
瑞鶴はヘラヘラ笑いながら先に部屋に戻ると言って寮の方へ歩いて行った
「…」
「………ゴブッ!!!」
盛大な吐血ーッ!!?
「ショョカァァァク!!」
「フ…フフ、少し無理をし過ぎましたか…」
なるほど、コイツ…妹の前でだけは常に“完璧”を演じているのか!?
「よくやったァ!よくやったぞォ!バカだけど!」
この後、翔鶴は幽鬼のように立ち上がり膝をガクガクさせながら寮の部屋へと歩いて行った
後日、一航戦のバカどもはヘラヘラ歩いてたのでフライパンで頭をブッ叩いた