【登場人物】
提督(42)
お土産はひ●こ饅頭一択
五月雨(18)
お歳暮はハムだと嬉しい
「会議か…面倒くせぇな、なぁオイ?」
「まぁ、会議と言う名の公開処刑ですしね」
将校以上の者が招集される軍の定期会議、先日、その招集令状が俺の元にも届いた…
正直、うちの戦果は可もなく不可もないと言ったところだが、どうにも素行が悪いと評判なので目を付けられており、そこら辺を叩かれ、毎度言い訳を考えるのもなかなか苦労する
「勲章ものの活躍でもしたら少しはマシになるのでは?」
「どうかねぇ」
まぁ、下げる頭には不自由してない、ちょっと頭を下げて下手に出ればエラい人は溜飲を下げるだろう
「お菓子持って行くか?お菓子、ひ●こ饅頭買って行かねぇとな」
「ひ●こ饅頭で偉い人が懐柔できるワケないじゃないですか」
「バカ言うんじゃないよ、ひ●こ饅頭貰って嬉しくねぇヤツがいるかよ」
「そうですか…ちなみに、今回は誰をお供に連れて行くんですか?」
会議に出席する際、一応、秘書艦を一人連れて行く事ができる
上が言うには所属の違う艦娘同士の交流を図り互いの切磋琢磨を促す場、艦娘が言うには艦娘同士のプライドがぶつかる社交場らしい
「別に私でも構いませんけど?」
何度か俺と共に会議に行った事のある五月雨曰わく、カーストの最上位は若くて有能でイケメン提督の秘書艦、もうオーラが違うらしい、ちなみにカースト上位は同じく上位の気品と自信溢れる艦娘と優雅にティーとかするらしく、そのテーブル周辺には近寄れないそうだ
「別にオマエでもいいが、行きたいか?」
とりあえずうちはカースト下位組になるらしいので部屋の隅っこで紙コップでオレンジジュース飲みながら上司の悪口を言ってるそうだ
ちなみに、カースト関係なく首輪とか変な振動するナニか付けられた比較的ヤバい子も多数いるらしい
「他に候補がないならですけど?」
「そうだなぁ~」
前回の会議、たまには五月雨も肩身が狭いのもアレだろうと思い、香取先生にお願いして付いて来てもらったが、そこらの秘書艦をSかMか分別しただけではなく若くてイケメンの提督をMに変えてしまい危うく内戦勃発になりかけた
彼は有望で有能だっただけに惜しい事だ
「あ、どうせなら浜風さんとどうですか?」
「バカヤロウ!浜風ちゃんがカースト最下位でイジメにあって肩身が狭い思いするかもしれんだろーが!」
「その優しさと配慮を私にも分けて貰いたいですね」
「会議に同行した時は帰りに好きなモン食わせてやってるだろーが」
まぁ、ドレスコード必要な高級店とかは選ばない庶民派の五月雨はなんとなくオシャレな気がする店程度、香取先生に至ってはラーメンでいいってラーメン屋だったな…
「鈴谷さんとかどうですか?仲良いじゃないですか?」
「ビッチと一緒に歩けるか、エンコーと思われるだろーが」
「余所の提督で鈴谷さんと同行してくる人いるじゃないですか」
「余所は余所、うちはうちだ」
五月雨曰わく、会議で会う鈴谷の半数ぐらいが処●膜から声がしてるらしい
「…もうめんどくせぇからうーちゃんでも連れて行くか」
「ロ●コンの烙印を押されますよ、たぶん」
「それは宜しくないな…」
ゴン!ゴン!
うーちゃんならデパートの屋上でフィーバーしてくれるのでは考えていた時、ぶ厚い鋼の扉がノックされた
「失礼します、あの…書類にサインを」
「鹿島先生ェ…」
そうだ!鹿島先生なら!鹿島先生ならやってくれる!うちのバカども違って謙虚で真面目、エロくて可愛い、練度も申し分ない!鹿島先生ならッ!
「鹿島先生ェ!!」
「はい!?」
「行こう!!」ドンッ!
「え?あ…はい?あの、どこへ…?」
「うるせぇ!!行こう!!」ドンッ!