逆襲のオーク ~オーバーロード~   作:脳筋プレイ

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勲司は夜のうちに『千里眼(クレアボヤンス)』と『闇視(ダーク・ヴィジョン)』で以前ノエミが見つけていたトロールの拠点周辺を探索することにした。夜のうちならば夜目を持たないトロール達ならば一箇所に固まって動かないと判断したからだ。

相手の戦力が他にも居た場合挟撃や奇襲に会いどんなに有利に進めていても戦況をひっくり返されかねない。

広場での出来事のあとノエミには村の周辺を敵対勢力が潜んでないか探索するように命じておいた。

 

「こういうとき睡眠不要や食事不要、疲労無効のマジックアイテムは助かるな。不眠不休で活動できるからな。」

 

そんな独り言を呟くと同時に全く関係のない疑問がふと思い浮かんだ。

 

「そういえばマジックアイテムのおかげで睡眠欲と食欲がないのはわかるけど……性欲があまり沸かないのはなぜだろう。」

 

勲司は別に盛りがついた中学生じゃないが(多少倒錯した性癖ではあるが)人並みに性欲はあった。しかしこちらの転移してからあまりそういった感情は湧いてこない。

 

「ないわけじゃないけど転移前と比べてそういうことをしたいという感情があまり湧いてこないんだよなぁ。」

 

自分好みのデザインで選んだノエミを見てもそういった感情はあまり湧いてこない。

 

「ユグドラシル自体が18禁行為禁止の規則が案外作用してたりしてな。」

 

そう言いながら自らの下半身に視線を移す。

 

「でもR-18禁止のくせになんでこんな下半身に立派なナニがついてるんだ……。こういうのってウマナミって言うんだよな。」

 

現実世界の勲司からしたら恐ろしいサイズのものがぶら下がっていた。

 

「しかし性欲が沸かないんじゃ宝の持ち腐れだよ。正直そっちのほうが助かるけどさ。あっちのときと同じぐらい性欲湧いてたらきっと今頃……」

 

R-18行為が事実上解禁され、自分好みのデザインのキャラクターが目の前で動いているのに我慢できる男は居るだろうが。いや居ない。

勲司は自身がホームのベッドでノエミを押し倒してる姿を想像して軽く自己嫌悪した。(がそれはそれで少し興奮もしていた。)

 

「「今頃……」どうされましたか?」

 

後ろから女の声が聞こえ口から心臓が飛び出る思いした。

気配を一切感じさせず声をかけてくる者など勲司は一人しか知らない。

ノエミが辺りの探索を終えて戻ってきたのである。

 

「い、いやなんでもないです。いいいいつからそこに居たのかな?」

 

ノエミは動揺のあまり敬語のなってしまう勲司に対して優しい笑みを浮かべた。

 

「ちょうど今さっき、「きっと今頃……」のタイミングでございます。ということにしておきましょう。」

(「おきましょう。」ってどういうこと!もっと前から居たの!)

 

しかし下手に藪を突くと蛇はでないが確実に墓穴を掘る。気になるが聞けない。

 

「う、うむ。そうだったのか。しかし入室するまえにノックぐらいしたほうがいいんじゃないか?ほら従者としてさ。」

「境目が布のためノックができません。そのため入室前にお声をかけたのですがお返事はなく、それに時間も時間ですので大きな声を出しては同じ建物のものに迷惑がかかるため入室いたしました。」

 

主従関係のマナーとしてはどうかと思うが同居者への配慮と言われてしまっては仕方ないと納得せざるを得ない。ならば今やるべきことは……

 

「よしわかった。それで探索の結果どうだった?」

 

話を打ち切ることだ。

 

「報告いたします。周囲3kmほど調査いたしましたが敵対勢力および野生動物以外に確認できませんでした。」

「そうか、こちらでも『千里眼(クレアボヤンス)』を使って調べているが発見できないな。明日も念のため探ってみよう。ノエミは刻印(マーク)したトロールがいる拠点の見張りと調査を頼む。」

「畏まりました。それではいまから調査に向かいます。」

「頼んだぞ。」

 

立ち去ろうとしたノエミは一度立ち止まりこちらに振り向いた。

 

「ところで勲司様。」

「どうした?」

「オークは戦闘に長け、強靭な肉体と力を持つと言うの一般的ではありますが、とある界隈では性欲の権化であり村を襲っては異種族の雌を片っ端から孕ませて歩くという伝承も聞いたことがあります。もし我慢できなくなりましたらこの村の雌にでも声をかけていただけると私も安心できますのでどうかよろしくお願いいたします。」

「……!!」

「それでは失礼いたします。」

 

ペコリと頭をさげ姿を消した。

 

「……とある界隈ってどこだよ!」

 

勲司の声が深夜の村に響き渡ったのはいうまでもない。

 

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