オーク村 ホーム トロールの拠点
という位置関係です。
トロールの拠点のもっと右(東)がトロールが元々居たエリアとです。
広場での出来事の翌日
勲司は周辺の調査で一日のほとんどを費やすことになった。
幸い拠点は最初の1箇所のみであとは所々斥候に出ているぐらいであった。
またノエミのおかげで相手を数え間違えてなければゴブリン102匹、トロールが51匹、それとオーガが34という構成である。
それを伝えた上でハガンと作戦会議を行った。作戦内容にはグルムもハガンも心配そうにしていたが闘う場所さえ間違えなければ勝つのは容易だろう。一番の問題はどうやって勝つかだ。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
広場でのできごとから2日後
オーク村から全軍が出立した。
文字通り、一人残らず村から出たのである。
勲司は先に先行し、ノエミと合流をする。ハガンたちにはその間に渓谷に陣を張ってもらってるうちに別の仕事をするためだ。
ノエミから一抱えもあるモノを受け取るとノエミに姿を隠すように命じた。
そしてそのままトロールの拠点まで歩を進めたのである。
「トロールの指揮官よ!聞こえるか!私は西のオークの者である!話に参った!面通しを願う!」
すると奥から他のトロールより一回り大きいトロールが出てきた。
「俺を呼ぶのはお前か!弱い豚よ!」
「そうだ、貴様がこの拠点の主か。」
「その通りだ。我名はズ。この地で最も勇敢な者だ。」
「ズ……よ。私の名は勲司。貴様に話があってやってきた。」
「なんだ弱き豚よ。命乞いにでも来たか?しかしそれは認められない。お前たちは俺たちの食料だ。全部食らうまで逃しはしないぞ。グワハハハハハ。」
ズと名乗ったトロールに釣られて周りのトロールも笑い飛ばす。
「いいや、違うさ。ズよ。お前は数日前ゴブリンから報告を受けなかったか?斥候に出てたトロール2体とゴブリンが5体殺されたと。」
その言葉に笑ってた表情が険しいものに変わった。
「頭の悪いお前たちでも今の言葉でさすがに気づいただろう。そうだ、俺が
続けた言葉にトロールたちが戦闘態勢に入るが勲司は構わず続ける。
「これは手土産だ。受け取ると良い。」
そういって先ほどノエミから受け取ったモノを放り投げた。
先ほど斥候に出てた部隊をノエミに狩らせて持ってこさせた1匹のトロールの頭である。
「俺は、いや俺たちはすでにお前たちを殺せる。どうだ恐ろしいか?いままで餌としてしか見ていなかった相手が自分達を殺せる牙を手に入れた。それに恐れる臆病者ならこの土地からさっさと立ち去れ。このあたりは我らオークの土地だ。《7日後》ここに我らの仲間が取り戻しに参る。臆病者の貴様らはさっさと尻尾を巻いて逃げるがいい。逃げる臆病者は慈悲をもって追わないでおいてやる。」
その言葉に怒った他のトロール達は勲司に襲いかかる。
が、勲司はそれも織り込み済みでありメイスを振るい、襲いかかってきた全てのトロール足を破壊する。
「今日は話にきただけと行っただろう。頭の悪い臆病共。今は殺さず動けなくするだけにしてやる。だが《7日後》必ず貰い受けに参る。それではさらばだ。」
そう言い残すと勲司は立ち去ろうとする。
するとズは声を張り上げてこう言った。
「弱き豚よ。我らが逃げるはずがない!7日後来るというならすべてを食らってやる。首を洗って待っていろ!」
その言葉を聞き勲司は陣を張る予定の場所に戻りハガン達と合流した。
それほど開けた場所ではなく、辺りが丘で隆起している場所である。
その丘と丘の間に陣を貼っているのだ。そしてそこはトロールの拠点からオークの村までの進むのに必ず通る道である。
「クンジ殿、戻られたか。首尾はどうであった?」
「あの様子なら間違いなくやつらは明日か明後日にはここを通るだろう。ただ思ってたよりは少し手強いかもしれないが許容範囲だ。」
部下を静止しなかったが自身が怒りに任せてあの場で襲い掛からないぐらいには冷静なトロールだと判断できた。部下をぶつけさせてこちらの個の力を見るというのもあったのかもしれない。
あとは奴らが動くのを待つだけだ。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
広場での出来事から3日後、トロールの拠点を見張らせていたノエミから『
「トロール達が動き始めました。今日は斥候を放っていません。全戦力だと判断できます。数はゴブリン102匹、トロールが51匹、それとオーガが34と先日報告した数と相違ありません。」
「わかった。ご苦労様。それでは予定通りこちらへ戻ってきて援護を頼む。」
「畏まりました。」
報告を受けたあと、クンジは襟で口元まで隠れた白いローブに着替える。金糸で刺繍がしてあり、格式の高さを感じさせるローブである。
着替えた後、全オークを一箇所に集まるよう指示した。構成は前衛20、射手20と半分に分けることにした。
トロールの行動が早かったおかげでこちらの士気は依然高いままで保たれている。
今回は広場のときとは違う、上に立つ者のような口調で話すべきだなと考え咳払いをしてから口を開く。
「皆の者!まもなくトロール全軍がこちらへやってくる!我らはこれより迎え撃つ心してかかれ!この一戦に部族の命運が決まる!生き残り繁栄するか、はたまた死に滅び行くか。だがバラブシオ神の加護があるかぎり我らは負けない!この度に戦、誰ひとりとして死なず勝つと心得よ!」
決死の覚悟で挑み誰も死ぬな。
矛盾しているようだが不可能ではないとクンジは確信している。
「一時的ではあるが我らの神の加護を皆にも分け与えよう。」
そういうと勲司は詠唱を始めた。
「『
魔法攻撃を持たないオークに必要そうなバフを一通り詠唱をすると、対トロールに必要な属性付与そ前衛10人と射手10人を1組として、片方の組に『
「今から始まる戦いは、我ら
「ウオオオオオオオオオオ!」
鬨の声が響き渡ると同時にトロールの軍団がやってきた。
こちらの姿を確認すると相手は全軍突撃と言わんばかりに全力で突っ込んでくる。
40人VS184匹
小規模の戦ではあるが数では圧倒的に不利である。
しかし絶対に覆しようのない質の違いがその数の差を覆す。
「前衛は射手を守るようにして壁を作れ!絶対に単独で突出するような真似はするな”囲まれたら死ぬと思え!射手は無理に当てようとしなくていい。相手は密集しているため山なりに射れば必ず相手に当たる!」
それだけの指示でオークが一方的にトロール達を押し返し始める。
聞いた話では元々オークとトロール達の戦いでは序盤はオークが押さえ込めていたが治癒能力により徐々に後退し敗走したと言っていた。
つまり治癒能力を差し引いた素の性能ではオークに軍配があがるということにほかならない。
そして今回その治癒能力を殺すために全員に火属性と酸属性を付与したことによりトロールの優位性は崩れ、士気が高く強化魔法をあれほどかければ正面からぶつかっても逆に相手を押しつぶせるだろう。
しかしそれでも問題点はいくつかあった。
今回の戦いで重要なのは勝つことと同時に「どうやって勝つか」である。
トロールを倒すだけならそれこそ自分とノエミで一匹残らず全滅させればいい。しかしそれではまた別の種族に攻められた時、闘う意思が生まれない。また逃げて助けを待つ弱い部族にしかならない。
自身のホームをオークの支配地に組み込ませ安全を確保するという目的を考えると未来永劫支配地を維持してもらわなければならないのだ。
そして今回
それには夜襲などの奇襲や伏兵を利用した絡めてよりも、正面からぶつかって打ち勝ったというわかりやすい構図にしたかったのだ。
この場所で陣を張ったのも、昨日挑発したのもそのための布石だった。
場所に関しては両側が丘であるため横に展開しずらしく、囲まれないようにするためである。
また丘の上にノエミを配置する(オークには言っていないが)ことにより伏兵や奇襲にも察知しやすくするという役割もこなしてもらっている。
挑発はここまで出てきてもらうという点と斥候なども戻し全員で向かってきて欲しいという思惑があった。
こちらは背水の陣で挑んでいる。ノエミに警戒させているとはいえ強行偵察部隊などがまだ残っていて背後や側面を突かれたくないというのと、勝ったあと少数とはいえ支配地をトロールに彷徨かれてはこまるということだ。
そのため挑発した時に
トロールはオークを餌としか見ていないが目の前でトロールを殺した証拠を見せれば自分たちが殺されるかもしれないという焦りと食料に虚仮にされた怒りで先に責滅ぼしてやるという感情を利用したのだ。
戦術も戦略もない、知能が低いトロール相手だからこそ可能な作戦であることは疑いようもない。
「オーガとゴブリンは極力殺すな!トロールを優先して狙え!」
すでに流れが押しこむ形になり先ほど違う指示を出す。
ゴブリンとオーガはあくまでトロールによって従属させられてたにすぎない。トロールを倒したあと規模が縮小したこちらに引き込みたいと考えた。
「よもやここまで一方的とはの……」
唯一戦闘に参加せず、勲司の側で待機してたグルムは驚きの声をあげていた。
「短期決戦なら元々こちらが優位でしたからね。開戦前に
新参の自分の指示を素直に聞いて動いてくれたのも大きい。
『
これにより命令を無意識に従わせれる力を持つことができた。
これらのクラスも『カリスマ』と同じくそれぞれの陣形に応じた形の範囲で能力上昇の効果の仲間に与えることができる。
人数も少なくとにかく全員が自分たちの力で倒したということに重きを置いていたため単純な横陣を敷いたにすぎない。これは全能力微増というものだがデメリットもない。
「グルガ族の戦士!ハガン!敵大将を打ちったぞ!」
ハガンの大声の直後、戦場ではオークの鬨の声が上がった。
「まだ終わりではないぞ!全員敵を捕縛しろ!無駄に殺すことは認めない!速やかに捕縛せよ!」
「なぜ殺さず捕縛を?」
その指示を隣で聞いていたグルムは疑問の声を上げた。
「ゴブリンやオーガはこちらの戦力として取り込みたいからです。」
「ではトロールは殺してもいいのでは?」
「たしかにトロールのあの気性では味方に取り込むのはほぼ不可能でしょう。ならばそれはそれで使い道があります。」
トロールは戦闘で絶命したか捕獲できたがゴブリンは数が多いのもあり何匹かのがしてしまった。
「ゴブリンとオーガぐらいなら多少逃がしても脅威には成り得ないし逃げたやつは放おっておけ。こやつらの拠点に乗り込むぞ。おそらくもぬけの空だが警戒はしておけ。」
そしてそのまま連行する形で空になったトロール達の拠点を制圧し今回の戦は終了した。
オークの被害は死者0人、重傷者0人という結果に終わった。
多少のケガはあったが自然回復力を高める強化魔法をかけていたため明日には治っているだろう。
トロール側は捕縛したトロールが7匹で残りは死亡。
ゴブリンとオーガは指揮官トロールが殺された時点で武器を捨てて降伏したため半数近くが捕虜となり、恭順するならば安全を約束すると教えると素直にそれに従った。
ほぼ完璧といえる戦果だった。
その夜、オークたちは勝利と同胞への鎮魂も兼ねた宴が催される手はずとなった。
オリジナルの魔法
多いので文字通りのもの、原作にあると同一効果のものは説明を割愛します。
『
『
『
『
『
『|上位魔法防御上昇範囲化《グレーター マジックシールド オブ パラブシオ》』
『
『
『
『
『|上位全能力上昇範囲化《グレーター フルポテンシャル オブ パラブシオ》』
『
『
『
『
スポイトランスの劣化効果を付与。敵HPの上限を越えることはないため弱い敵を倒してもそんなに回復しない。
『
属性付与したエフェクトを偽装する。今回は火属性や酸属性付与をしたがそれが付与していないように見えるようにした。