緋弾のアリアNo name   作:ロリss

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事件が終わった後、永二は毎日を武偵高で平和(?)に過ごしていた。だがある日、研修という名目で二人の男女が武偵高にやってきた。その人物とは…?本来、繋がるはずのなかった点と点が繋がる。その延長線上に何が待っているかは誰も知らずに…

緋弾のアリアNo name2話目です。タイトルはルビも含めると「怪人は夜に舞う(オープンアクト)」という感じです。わかる人はわかると思いますが今回から物語が永二のせいでさらに変わっていきます。


●2話「怪人は夜に舞う(オープンアクト)」1弾「謎の来訪者」

 僕、七子永二はあの『誘拐犯』での事件が終わってから何をしているのかというと…普通に学校に通っていた。武偵になれたって言ってもプロの武偵というわけではない。だから僕も一応、武偵高生なんだ。僕のクラスはというと先生方が気を利かしてくれて遠山さんとアリアさんと同じクラスにしてくれた。2年A組だ。そこでもいろんな人が話しかけてくれた。最初はすごく緊張したけど…今では友達もできている。まぁ、遠山さん繋がりなんだけど…

 

武藤「よぉ!七子!」

 

不知火「おはよう七子君。」

 

理子「おっはよ~ん♪ナッシー君。」

 

 この3人が僕の友達になってくれた人たちだ。みんなすごく良い人たちなんだ。ちなみに理子さんが言った『ナッシー君』というのは理子さんがつけた僕のあだ名だ。理子さんになんでその名前になったのか聞いたことはある。なんでもこの名前をつけた時、とある梨のゆるキャラにハマってたとか。それで僕の『七子』からピンときたと…。いや、なんでもいいんですけどね。梨汁は出ないけど『名無し君』とか言われるより何倍もいい。

 

永二「はい。おはようございます。」

 

キンジ「エイジ、お前やっぱり敬語なんだな…。」

 

永二「あはは…。どうにも治らないんですよねぇ。」

 

 やっぱりまだ周りの人たちは先輩って感じに思える。1年生の相手は慣れてきたんだけど、どうにも2年生になると同学年だけど敬語が抜けない。

 

キンジ「俺の『遠山さん』ってのも『キンジ』の方でいいからな。」

 

永二「あ、はい。じゃあ…『キンジさん』で。」

 

 さすがに『キンジ』と呼び捨てることはできないからそれで。と、そうしていると

 

アリア「おはよう。」

 

 アリアさんがやってきた。

 

永二「あ、おはようございますアリアさん。」

 

アリア「これ、あんたから借りてたやつ。返すわよ。」

 

永二「あ…はい。」

 

 アリアさんが返してきたのは…『L―ブレイカー』だ。アリアさんが調べてみると言ったので貸していたのだ。

 

永二「それで…何かわかりました?」

 

アリア「う~ん、まぁ…何もわからなかったわ。」

 

 結局、情報は掴めず仕舞いか。僕の記憶の手がかりはこれしかないから。これを調べれば何とかなると思ったけど…。でも、僕自身まだ記憶を取り戻すのが怖いと思っている。だからまだ今はいいんだ。今は…。

 

アリア「……。」

 

 アリアはこの時、エイジに嘘をついた。たしかにわかったことは無かったのだが『何もわからなかった』わけではない。アリアは調べていた時のことを思い出していた。

 

 

 

 

 アリアは装備科に来ていた。

 

アリア「ねえ?平賀さんいる?」

 

 アリアはある1人の女子生徒の名前を呼んだ。

 

平賀「はいはい。あややはここにいますですのだー。」

 

 すると変な喋り方をする小さい女の子が出てきた。いや、身長の面で言えばアリアも中々良い勝負なのだが。

 

アリア「この道具を見てくれる?知り合いが持ってた物なんだけど。」

 

平賀「これなんですのだー?ただの銃にしか見えないですのだー。」

 

 平賀は『L―ブレイカー』を「すっごい軽いですのだー」とか言いながら見つめていた。

 

アリア「それね、銃弾の代わりに人間の機能のリミッターを外す特殊な電流が流れるようになってるの。どう?そういうの聞いたことはある?」

 

 アリアは平賀の腕を知っている。最新技術に関しても作る武器の発想に関しても武偵高では随一だ。だが期待とは逆に…

 

平賀「う~ん。そんなもの見たことも聞いたこともないですのだー。それにこんなもの、あややでも作れないですのだー。」

 

 この言葉にはアリアも驚いた。平賀の作る武器こそ「見たことも聞いたこともない」という感じだ。その平賀がここまで言い切ったことにアリアはビックリしていた。

 

アリア「一応、訳を聞いてもいいかしら?」

 

平賀「そもそもな話ですのだー?こんな技術、少なくとも今の日本とかには無いですのだー。外国の方でも怪しいくらいの技術ですのだー。」

 

 この言葉にさらなる驚きをアリアに与えた。これでなおさら『七子永二』がこれを持っていたことがわからなくなった。一体、彼は何者なのか?ここのところずっとそうだ。彼は調べれば調べるほど謎が深まっていく。

 

 結局、何もわからず「謎」だけ手に入れた形となったアリアはそれで装備科を後にした。

 

 

 

 

 (ほんと何度も思うけど…あんたは何者なのよ…)

 

 キンジ達と笑いながら話している永二を見ながら思うアリアだった…。

 

 

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ゆとり「は~い。皆さん席についてくださいね~。」

 

 この人は高天原ゆとり。このクラスの担任で探偵科の先生でもある人だ。キンジさんは「武偵高の良心」って言ってたかな。たしかになんでこんな優しそうな人がこんなところにいるのかが不思議に思うほどだ。僕はてっきりこの学校の先生っていうのは蘭豹や綴みたいに狂った人ばっかりだと思っていた。ちなみに僕の席はキンジさんの隣になっている。これも先生側が気を利かしてくれたのだ。キンジさんも「男が来てくれて助かった」と言ってくれた。

 

ゆとり「今からこのクラスに新しい生徒が入ってきます。」

 

 この言葉にクラス中が騒ぐ。

 

「ん?聞いてないぞそんなの。」

 

「男か?女か?どっちだ…。」

 

「前も七子君が入ってきたけど…」

 

「七子が男だったから今度は女がいいなぁ~」

 

 それぞれが思ったことを言っていた。にしてもこの時期に入ってくるやつなんて僕ぐらいだと思ってたけど…

 

ゆとり「はいはい静かにしてください~。え~っとですね。今から入ってくるのは『研修制度』で1週間だけ武偵高にいる子です。」

 

 『研修制度』―インターンと似ているがそれは年々、武偵という職業人口が減ってきている中、様々な武偵高がとっている制度だ。これは本来は武偵高間での移動が主だが別の所からも来てもOKとなっている。例えば自衛隊などを目指す一般高の人でもいい。まぁ、武偵高が狙っているのはそういう学生を武偵の道に引き込ませるってことなんだけど。

 

ゆとり「入ってきてください~。」

 

 ゆとり先生にそう言われて入ってきたのは…これと言って挙げるところがない平凡そうな感じの男だった。その男は何か棒状の物を布にくるんで持っていた。

 

ゆとり「はい。自己紹介をどうぞ。」

 

 先生が自己紹介を促すと

 

?「あ、はい。『原田静刃』って言います。よろしくお願いします。」

 

 その男は黒板に名前を書いてそう名乗った。周りの反応はというと

 

「男かよ…またこのクラスがむさ苦しく…」

 

「なんかあんまりパッとしない男ね~。どことなく根暗なキンジっぽい。」

 

 歓迎ムードとは言えない感じだった…あとキンジさんって周りの女の人からそんな感じに見られてるんだな。

 

ゆとり「原田君は武偵高からではなく無所属から来てくれました。学年も2年生が見てみたいとの要望でこのクラスに来てくれたので仲良くしてくださいね。じゃあ、原田君の席は…どこか希望はありますか?」

 

静刃「じゃあ…あそこの席で。」

 

 そう言って指をさしたのはキンジさんの前の席だった。そこに1つ席を足して原田静刃が座ることとなった。にしてもこの『研修制度』って武偵高生しか使わないって聞いたけど…。実際に一般の人が来ることってあるんだな。しかも無所属ってことは高校にも入ってない人ってことだ。そんな人がなんで?

 

静刃「……。」

 

 この時、静刃は数日前のことを思い出していた。

 

 

 

 

  ~数日前~

 

イヴィリタ「ではまず鬼払結界をどうにかしましょうか。」

 

 イヴィリタが眷属一同に話の議題を出した。だが眷属一同は何も言わない。策が浮かばないのだ。玉藻をどうにかするにしても眷属では顔バレもしている。

 

イヴィリタ「ここでまたしてもあなたよ!」

 

 そう言って原田静刃を見た。

 

静刃「俺…?何をするんだ。」

 

イヴィリタ「あなたともう1人一緒にいた相方の女で武偵高に潜入してもらいます。ああ、心配しなくても大丈夫。武偵高には『研修制度』というものがあって―」

 

静刃「待て待て!なぜ俺なんだ。」

 

 静刃は待ってくれとばかりにでイヴィリタに反論する。

 

イヴィリタ「あなたはこの眷属の中でも黒コートで顔半分隠してるおかげか顔バレは薄い。もう1人の女の方は顔はバレているだろうがまだ日本の連中には顔写真は送られていないと思われるわ。まぁ、日本に帰ったジャンヌには気を付けることね。あなたが倒したんだし。」

 

 そう、ワトソンはここにいるイヴィリタとカツェが倒した。だがジャンヌは静刃と戦闘になったのだ。そこで顔半分を隠してはいたが実際に出会っている。2人には上手く逃げられたがジャンヌが日本に戻っているとなると危険だ。

 

静刃「だが、顔写真が日本に届いてないってなんでわかるんだ。」

 

イヴィリタ「それは私たちでリバティーメイソンを襲撃したからよ。あそこは極東戦役の欧州戦線情報を管理していたところだったから。大ダメージを受けた今、最低でも2週間は機能が停止するはず。だから1週間で潜入までの準備をして残り1週間で玉藻を潰しなさい。」

 

 この言葉に静刃は溜息をついた。なぜならこの作戦、失敗すれば自分と相方の女―アリスベルの命は無いからだ。たった2人で師団の中心部に殴り込みなんて…まぁ、所詮は傭兵だからかと無理に納得するしかない静刃だったが…

 

静刃「言っとくが殺しはしないぞ。」

 

 これだけは譲らないという感じでイヴィリタに言った。

 

イヴィリタ「甘いわね。まぁ、いいわ。玉藻ってやつをどうにかすればいいだけだから。」

 

 こうして静刃とアリスベルは武偵高に潜入することになった。

 

 

 

 

 (まったくメチャクチャな作戦だぜ…。だが遠山キンジを見つけられた。この作戦で遠山キンジを…!いや、ダメだな。ここで遠山キンジをどうにかしても他のメンバーにボコられるだけか…)

 

 静刃はまたも溜息をつくのだった。

 

 

永二「えっと…原田君…だよね?僕は七子永二って言うんだ。よろしく。『エイジ』でいいよ。」

 

 僕は貴重な友達を作ろうと早速、休み時間に原田君に話しかける。

 

静刃「あ、ああ。よろしくな…エイジ。俺のことも『静刃』でいい。」

 

 もう名前呼びでOKになった!静刃君も友達作りたかったのかな?すると横から理子さんが…

 

理子「う~ん、『静刃』だから…『せー君』?」

 

静刃「……!」

 

 するとその時、一瞬だけ静刃君が悲しそうな顔をした。

 

理子「あ、ありゃ?気に入らなかった?」

 

 理子さんがさすがにマズイことをしたかと焦る。

 

静刃「いや…ありがとう。えっと…」

 

理子「あ、マイネーム・イズ・理子りん♪」

 

 いや、『理子りん』ってそれ愛称でしょ…

 

静刃「え…リコリン!?外国人なのか…?」

 

 ほら…静刃君も混乱してるし。

 

キンジ「おい理子。いきなりそのノリで絡んでやるな。そいつは『理子りん』とかふざけた名前じゃなくて『理子』だ。」

 

 キンジさんが静刃君に助け舟を出した。すると静刃君は顔が少しだけこわばった。これは…警戒しているのか?

 

キンジ「ん?ああ、悪い。その…遠山キンジだ。よ、よろしく。」

 

 キンジさんはこういうのは慣れてないのか自己紹介がたどたどしかった。

 

静刃「ああ…よろしく。」

 

 静刃君はまだ警戒は解いてない感じだった。なんだろう?

 

永二「静刃君はここの寮に住むの?」

 

 僕は気になってたことを聞いた。僕は武偵高の男子寮に住んでいる。キンジさんのところが余ってるって聞いてキンジさんのところに住もうかなと思っていたけど、キンジさんは「満員だ」って言った。どうやら、キンジさんの所属しているバスカービルのメンバーが居座っているらしい。僕はそれならと遠慮したのだ。

 

静刃「俺は武偵高が用意してくれた特別寮がある。俺と一緒に来たやつとそこで住むことになった。」

 

 へぇ~、もう1人研修で来ているのか。ここにいないってことは別のクラスにいるんだろうな。

 

アリア「あんた、そこにある棒みたいなの何?」

 

 とアリアさんが自己紹介もせず急に現れて静刃君に聞いてきた。これには静刃君も驚いていた。そしてなぜかキンジさんの時と同様に警戒している感じだ。

 

静刃「ここは刀剣やら拳銃を持ってなきゃいけないんだろ?だから一応、刀を。つっても俺は戦えるわけじゃないけど。」

 

 静刃君は笑いながらそう言った。だがアリアさんはさらに追及する。

 

アリア「あなた、なんでこんなところに来たの?失礼だけど『研修制度』で武偵以外が来るなんて今まで無かったってぐらいなのよ?あなた一体、何が目的―」

 

 アリアさんはいきなり静刃君を怪しい者のように問い詰める。

 

キンジ「おいアリア、いくらなんでもそれはひどいんじゃないか?」

 

 キンジさんはアリアさんを止める。たしかに今のアリアさんはちょっと失礼だ。

 

永二「アリアさん…今のは僕もそう思いますよ。いきなりそんな…。」

 

 でもアリアさんは止まらなかった。

 

アリア「こんな時期に、しかも無所属で来るなんておかしいわ。よく入ってこれたわね。たしかに『研修制度』の審査はゆるいけど―」

 

キンジ「いいかげんにしろアリア!お前何が言いたいんだ。」

 

 アリアさんのあまりの暴言にキンジさんもさすがに怒った。

 

アリア「な、なによ…そんなに怒らなくてもいいじゃない。あたしはただ思ったことを……もういいわよ!」

 

 そう言って結局、アリアさんはその場から離れて行った。理子さんはフォローにアリアさんの方に行った。

 

キンジ「まったく…なんなんだ…あいつは。」

 

静刃「な、なんか…スマン。たしかに…怪しいよな。」

 

 静刃君もさすがに参ったって感じだった。

 

キンジ「別に気にしなくていいぞ。」

 

静刃「ならいいんだが…」

 

 結局、そこからキンジさんとアリアさんは一日中、学校で話すことはなかった…。

 

 

放課後~

 

ゆとり「あの~遠山君か七子君に原田君の学校案内をお願いしたいんだけど…。」

 

 先生は申し訳なさそうな感じで僕たちにお願いしてきた。きっと僕たちが静刃君と仲よくしてたのを見たんだろうな。でも…

 

永二「すみませんキンジさん…。僕、今日用事が…。」

 

キンジ「そうか…。じゃあ俺になるか…。」

 

 キンジさんは面倒くさいというのが顔に出ていた。まぁ、わかるけど…

 

ゆとり「あ、これには単位が出ますよ。」

 

キンジ「やります。」

 

 うわ…急にやる気を出していた。それでも「仕方なく」って感じが出ているけど。聞いた話によるとキンジさん単位がヤバイらしいからなぁ。

 

 まぁ、そういうことでキンジさんと静刃君が教室を出ていった。さて…僕はというと。

 

 

蘭豹「オラオラ!もっと本気でこいや!」

 

永二「クソ…!」

 

 蘭豹に先日の事件での活躍がバレて目をつけられ特訓をつけられている。今は実戦形式で蘭豹と1VS1をしているところだ。

 

永二「ここだ!」

 

 蘭豹の一瞬の隙をつき右フックをお見舞いしようとするが

 

蘭豹「隙を見つけたらもっと速く打ってこいや!」

 

 と、腹の右横からとてつもない衝撃が襲い掛かる。蘭豹がガードが空いた僕の腹に蹴りを入れてきたのだ。っていうか隙を作ったのはわざとかよ…

 

永二「かはっ!マジでなんなんだよその力…マジで化け物だ。」

 

蘭豹「なんやねん。お前、ちっとはやるって聞いたのはガセか?まったく手ごたえ無いやないか。」

 

 僕は『L―ブレイカー』は使ってない。やっぱりまだ怖いんだ。別に蘭豹がどうなってしまうとかは考えてない。そもそも『L―ブレイカー』使っても僕の方がやられるだろうし。ただ自分がまたあんな風になるということ自体が怖いんだ。

 

蘭豹「なんか隠してんのかは知らんけどなぁ、そんなんじゃ話にならんわ。」

 

 蘭豹の言う通りだ。力を使わないにしても僕自身が強くならないとダメだ。あれを使わないのを言い訳になんてできない。

 

蘭豹「まぁ初心者なりにはようやってんちゃうか?まだまだやけどなぁ。」

 

 蘭豹が珍しく励まして…くれてるのか?気持ち悪っ!

 

蘭豹「おいお前、今変な事思わんかったか?」

 

 ああ…顔に出てしまってた…。そこから僕は1時間ほど蘭豹にしごかれた。

 

 

 

 アリアは放課後になると強襲科に行かず装備科で銀弾などの発注をしていた。

 

アリア「さて…発注も済んだことだし、強襲科にでも行こうかしら。」

 

 だがアリアはあまり乗り気ではなかった。やはり朝の事をまだ気にしているのだ。

 

アリア「何よキンジもあんなに怒らなくてもいいじゃない。それに警戒が足りないのよ。今は極東戦役の真っ最中なのに。」

 

 アリアは独り言のようにキンジへの愚痴をブツブツと言っていた。

 

アリア「あーもー!今日はももまん祭りよ!ももまん祭り!」

 

 アリアは今日のように憂鬱なことがあったら「ももまん祭り」なるものを行っている。いや、ただいつもより食べるももまんの量を増やすだけなのだが…

 

 アリアはプンプンと怒りながら歩いていると1人の見慣れない女子を見つけた。

 

?「こ、困りましたね…誰かこの学校を案内してくれる人はいませんでしょうか?静刃君も知らない男子生徒とどこかに行ってしまったし…」

 

 今日、『研修制度』で入ってきたもう1人の方だろうか?たしか白雪のクラスに来たらしいが

 

アリア「あんた『研修制度』で来たやつよね。学校案内してほしいならあたしがやるわよ。」

 

 アリアは朝の事で怒っていたがさすがに反省しているところもあるのだ。だから今回は何も聞かないことにした。しかしその女の子はアリアの顔を見るなり驚き何やら警戒するようだった…ここは静刃と反応が似ていた。

 

?「! あ、ありがとうございます。えっと…あの…」

 

アリア「? ああ、あたし神崎・H・アリア。アリアでいいわ。あんたの名前は?」

 

 アリアは目の前にいるツインテールの女の子に名乗った。

 

?「アリア…ですね。ありがとうございますアリア。私は立花・氷焔・アリスベルと言います。アリスベルでいいですよ。」

 

 その女の子はアリスベル…と名乗った。日本人ではない名前でもやはり朝のことから少し聞きづらいと感じるアリアだったが…

 

(こいつ…胸あるわね…。)

 

 と、自分の胸を触りながらアリスベルの胸を見てそんな残念な感想を持つアリアだった。

 

アリスベル「あ、あの~アリアが私の案内をしてくれるのですか?」

 

アリア「はっ!そ、そうよ!ありがたく思いなさい!!」

 

 そうしてアリアとアリスベルは武偵高の中を進んでいった。

 

 

 

永二「あぁ…体中が痛い。ほんと蘭豹は容赦ないなぁ。」

 

 僕は強襲科の時間が終わり、ふらふらと帰路についていると

 

あかり「あ、エイジ先輩!」

 

永二「あかりちゃん?」

 

 あかりちゃんと出くわした。実はあの事件の後から会ってなかったのだ。同じ強襲科なのに。

 

あかり「そ、その…先輩あの後、気を失ったから…アリア先輩は大丈夫だったって言ってたけど…その…」

 

 あかりちゃん、心配してくれてたんだな僕の事。なんだか人から心配されるってちょっと気恥ずかしいというか何というか…

 

永二「ゴメンねあかりちゃん。僕、もう大丈夫だから。」

 

 あかりちゃんの心配を取り除くように言葉をかける。

 

あかり「よかった~!あ、す、すみません…」

 

永二「あはは…敬語なんて気にしなくていいよ。あかりちゃんが姉弟子だろ?」

 

 と、あかりちゃんが前に僕に言ったことを返してあげた。

 

あかり「も、もう~!でも先輩が元気そうでよかったです。なんか前の事件の時、ちょっと怖い感じだったから…」

 

 前の事件の時ってことは…『L―ブレイカー』を撃った僕―過去の自分のことだろう。あかりちゃんもビックリしたよな。僕はあかりちゃんのその顔を見るともう『L―ブレイカー』は使わないという思いが強くなった。周りの人にこんな思いをさせるなら…!

 

永二「怖い思いさせたよね。ゴメン…」

 

 と、僕はまた謝った

 

あかり「これじゃ、どっちが先輩か後輩かわかりませんね。エイジ先輩、謝りすぎですよ…」

 

永二「あはは。」

 

 なんだか、あかりちゃんとは良い友達になれるかもしれないな。やっぱり同じアリアさんの弟子(自称&戦妹)同士、気が合うのかな?そうやって笑いあっていると…

 

志乃「あかりさん~何しているんですか~」

 

 佐々木さんがやってきた。何か様子が変だけど。そういえばあの事件の後、泡吹いて倒れて何日か入院してたって聞いたけど大丈夫なのだろうか。今も若干青ざめているが。

 

あかり「あ、志乃ちゃん!今ねエイジ先輩と…」

 

志乃「ダメですよ~遅い時間なんですからもう帰らないと。ほら、帰りましょう。リーフパイ食べに行きましょう。」

 

 佐々木さんはあかりちゃんと帰りたがっていた。まぁ邪魔するわけにはいかないから止めないけど。でも佐々木さん言ってること矛盾してるような…。家に帰るのか、リーフパイ食べに行くのか。結局、寄り道するんかい。

 

あかり「わ、わ!もう志乃ちゃん押さないでよ~。じゃ、じゃあエイジ先輩さよなら~!」

 

永二「う、うん。バイバイ。」

 

 ………。気のせいかな?今、佐々木さんに物凄く睨まれたような…。そんなわけないよな。気のせいだ気のせい。

 

 

 

これが今日の僕の出来事だった。だが僕はこの時、気づいていなかった。この何気ない一日に様々な人間模様が出来ていたことに。キンジさんとアリアさんはそれぞれがある出会いをはたし、それが後にどういう結果をもたらすのか。それはこの時誰も知らなかった。

 

 

 

  2話「怪人は夜に舞う(オープンアクト)」1弾「謎の来訪者」終了。2弾「モーレツに風穴!」(予定)に続く。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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