2話目の2弾目です。今回は日常回です。戦い(?)はあります。ネタをお楽しみください。
永二が蘭豹と特訓して(ボコられて?)いた時、キンジは静刃に学校案内をしていた。
キンジ「もう、1通り学校内は見て回ったから次は専門科でも回っていくか。」
静刃「なるほど。ここにもそういうのがあるんだな。」
静刃は何か引っかかることを言った。
キンジ「ここにもって?」
静刃「いや、なんでもない…」
それならと気にせず2人は専門科を回っていった。
静刃「キンジはどこに入ってるんだ?やっぱり強襲科なのか?」
静刃は回っていく中でキンジに聞いた。
キンジ「やっぱりってなんだよ…。俺は探偵科だ。っていうか俺はそんなに物騒なイメージなのか…?」
キンジは若干落ち込んだ。
静刃「悪い…」
数十分後~
そうして2人はそんなこんなで専門科を見終わった。
キンジ「これで終わりだ。なんか夏にもこんなことあったなぁ…」
キンジは粉雪が来た時のことを思い出していた。そうしていると静刃は急に
静刃「なぁキンジ。1つ質問していいか?」
キンジ「なんだ急に。別にいいけど。」
静刃が真剣な顔でこちらを見ていたのでキンジは何かあったのかと思った。
どこか学校でわからないところでもあったのか?とキンジはそう考えていた。
静刃「もし自分の大切な人が自分のいないところで誰かに襲われたら…キンジはその襲ったやつのことをどう思う?」
キンジ「なんだよそれ。」
学校のことかと思っていたキンジは静刃のこの質問にキョトンとした。
静刃「真剣に答えてくれ。」
静刃はどこか自分を試しているように見えた。キンジもその空気を感じ取り真剣に自分の考えを話す。
キンジ「最初は…憎いと思うだろうな。でも、次はそいつに何か理由があるんじゃないかとかを考える。」
静刃「何か…理由?」
静刃は意外な答えが返ってきて驚いた。
キンジ「ああ。仕方がなかったとか…立場上とか。善と悪は人の見方だからな。自分から見て善でも他人から見れば悪にだって見える。特に武偵とかの仕事をやっているとそういうのは多い。」
キンジは自分の兄がかつていろんな人になじられたことや眷属との戦いの中で悪いやつだけじゃなかったことなどを思い出しながら語った。
キンジ「例えば静刃が誰かを悪と見て戦ったとして、その悪も自分の信念があるなら静刃のことを悪と思っているわけだろ?まぁ、犯罪行為をしていたらさすがに庇いきれないが…善と悪なんてそんな曖昧なものなんだよ。」
静刃「善と悪は見方か…。なるほど…な。ならあのことも…」
キンジ「静刃?」
キンジは何事かと静刃を見る。
静刃「キンジ、お前のイメージは最初は物騒なやつだと思っていたんだが…」
キンジ「おい失礼だな。」
静刃「相手のことも考えるって…お前は良いやつなのかもな。俺はお前のことを誤解していた。それに…俺はお前のことが気に入ったかもしれない。」
キンジはその言葉に苦笑いする。
キンジ「お前も中々面白いやつだぞ。目の前で相手に気に入ったって普通言うか…?」
静刃「ははっ!それもそうか。」
2人はそのまま帰路についたが…
静刃「キンジ、せっかく仲良くなれたんだ、お前の部屋に行ってもいいか?ゲームでもあるなら一緒にやろうぜ。」
静刃は良いことを思いついたとばかりにキンジに聞いた。
キンジ「別にいいが…たまにうるさいやつがいるから気をつけろよ。それに理子あたりがゲームにうるさいから絡まれるぞ。」
キンジは一応、静刃に忠告をしておく。ゲームというのなら特に理子を要注意人物として。
静刃「こんなことならエイジも呼んでおくべきだったか?」
キンジ「あ~エイジならまだ強襲科にいると思うから後で俺が連絡しといてやるぞ。」
こうして2人はキンジの寮の部屋に行こうとしたのだが…
キンジ「さすがに腹が減ったな…俺はコンビニで弁当買っていくから先に行っててくれ。そこから前に進んでいけばわかるから。静刃も何か弁当いるか?」
キンジは静刃の分の弁当も買っておくという意で静刃に言った。もちろんキンジは奢るつもりはなく後で金額を徴収するつもりだが…
静刃「そうだな………じゃあ『ハンバーグ弁当』を頼む。」
静刃はよくあるハンバーグ弁当を選んだ。だがキンジは静刃の表情に少し陰りがあるのが見て取れた。一応、Eランクとはいえキンジは探偵科だ。人の表情は注意して見ている。
キンジ「別にどうでもいいことかもしれないが…ハンバーグ……好きなのか?」
キンジはこれも苦笑いしながら聞いたのだが…
静刃「ん?ああ…………好きだ。」
静刃はどこか懐かしむような…悲しそうな笑みで俺を見て言った。静刃はところどころ引っかかるやつだが…悪いやつじゃないし、それにこんな俺を気に入ったって言ってくれてるからなぁ。静刃とは良い友達になれるかもな。貴重な男友達だし。
そう考えていたキンジであった…
そこから遡ること数十分前、アリアとアリスベルも同じく学校を見て回っていた。そしてアリスベルも静刃と同様に専門科まで見終わった。
アリア「とりあえずこれで武偵高を全部回ったわね。何か質問は?」
アリスベル「いえ大丈夫です。本当にありがとうございましたアリア。」
アリスベルはこれで終わったと思い帰路につこうとしたが…
アリア「ちょ、ちょっと。あんた今から時間ある?」
アリアが私を呼び止めてきました…どうしたのでしょう?どこかそわそわしていますが…。
アリスベルは過去、静刃と共にアリアと交戦している。そこでは完膚なきまでに叩きのめされたのだ。そのアリアは今のアリアではなくここから少し未来のアリアのことなのだががそれでも警戒はしている。
アリア「あ、あんた…あの静刃ってやつと一緒の部屋に住むんでしょ?入ってくるのも一緒であんたもあいつのこと知ってるみたいだったし…その…つ、つ、付き合ってる……の?」
アリアはものすごく赤面した顔で私に聞いてきました。でもその質問に私も赤面してしまいます。
アリスベル「そ、その私は…静刃君とは…その…。」
2人して赤面して口ごもってしまう。
アリア「場所変えようかしら…。その…聞きたいことも…あるし…。」
アリスベル「そうしましょうか…私も誰にも聞かれないところで恋バナはしたいです。」
アリア「こ、こ、恋バナなんてっそんなものじゃないわよっ!ただちょっとあんたは…その…静刃ってやつと付き合ってるのかと思ってたから…話を聞きたいだけで…」
それを恋バナと言うのではないでしょうか?アリアは顔が真っ赤になって言ってることも矛盾していた。
アリア「あたしの部屋で話しましょ…。その前にコンビニ行っていい?」
アリスベル「あ、私も買いたい物があるので一緒に行きます。」
なんでしょう…。こうして見るとアリアは1人の普通の女の子に見えます。あの戦った時とはまるで別人です。もっと怖いイメージを抱いていたのですが…。
アリスベルはある意味、肩透かしを食らったような感じだった。
アリア「ももまん15個。」
アリスベル「このいちごのお大福を15個買います。」
コンビニに2人のツインテールの大食いが現れた。これが店員の抱いた感想だった。ピンクのツインテールが、ももまんをありえない量買っていくのはいつものことだった。そのため、ももまんは大量に入荷していた。だが今度は黒いツインテールがいちご大福をありえない量買うという光景を店員は見てしまった。店員はこの時、「いちご大福も大量に入荷するか…」と、そう思うのであった…。
アリアの部屋で~
アリア「アリスベル、あんたそれ好きなの?」
アリアはももまんを1つ、また1つと食べながら話した。
アリスベル「アリアこそ。その…『ももまん』でしたっけ?それ好きなんですか?」
アリスベルはいちご大福を1つ、また1つと食べながらアリアの質問に質問で返した。
アリア「あたしたちある意味似たもの同士かもね。同じツインテールだし。」
アリスベル「そうかもしれませんね~」
2人ともありえないスピードで食べながら話していた…。
アリア「そ、それで…あたしの話…じゃない!あたしの友達のAってやつの話なんだけど…」
アリスベル「A…ですか?」
アリスベルは嘘だな…思った。あきらかに赤面しているアリアを見てこれは友達ではなく自分の話だろうなと思った。
アリア「その…Aには好きな人がいてね…。Kってやつなの。」
アリスベル「K…ですか?」
これは誰かはわからなかった。アリスベルもとりあえずはアリアではなくAの話として聞いてあげようと思っていたので誰とは聞かない。
アリア「Kはね。Aのことが好きっていうんだけどね。他の周りの女の子にもそんなことを言ってる疑惑があるの…。」
アリスベル「な!?Kはそんな女たらしなのですか…。」
アリア「そう!そうなのよ!あたしに…じゃなかった!Aに優しくしたかと思えば他の女の子にもそういうことをしてるの。それに…変態なのよ!」
アリアのこの言葉にアリスベルは固まった。Kは…アリアの好きな相手というのはそんな最低な男だったのかと衝撃を受けていた。だが…
アリスベル「わかりますよアリア。私の方もそうなんですよ!静刃君もたまに素敵な言葉をかけてくれたかと思えば私の下着を盗むんです!」
アリア「なによそれ…バカキンジと同レベルのバカじゃない…」
ん?あれ?今、アリアは『バカキンジ』と言いましたか?もしかすると…『遠山キンジ』のことなのでしょうか?眷属で聞きましたがどうやら2人はパートナーを組んでいるみたいですし…。それって私と静刃君の関係と一緒じゃないですか!
アリスベルはこの時、アリアに何か近しいものを感じていた。アリアの言う通り自分とアリアは似ているのかもしれないと思った。
そして恋バナにも区切りがつき話は別の話題に移った。
アリア「それにしてもあんた…デカいわね。」
アリスベル「な、なんのことですか!どこ見てるんですかアリア!」
アリアの鋭い眼差しはアリスベルの胸(Dカップ)を射抜いていた。
アリア「どうすればそんなになるのよ…。」
アリスベル「こんなのただ邪魔なだけですよ。生活の中でもすごく気を使いますし。アリアはスレンダーでいいじゃないですか。」
アリスベルはアリアの方が羨ましいと言う。だがそれはお互いが無い物を羨ましがってるだけだ。
アリア「周りは幼児体形って言うばかりよ。こればっかりはあんたの方がいいわ。」
アリスベル「そんな!アリアの体にも需要はあると思いますよ?」
そこからはお互いで「いやいやそんな」と言い合うばかりだった…
僕、七子永二は蘭豹との特訓の後にあかりちゃんと会って少し話をした後、キンジさんに電話で呼ばれた。なんでもゲームをしようということらしい。なぜにゲーム…?
不思議に思いながらキンジさんの住んでいるところに向かい玄関のドアが開いていたので勝手に入らせてもらうと…
キンジ「おい静刃、結局なんのゲームするんだよ。」
理子「ギャルゲーでもやる?くふふ…エッチぃゲームでもいいよ?」
静刃「そんなものしない…普通にこの『大乱闘スマッシュブ○ザーズ』でいいんじゃないか?」
なぜか部屋へのドアから覗く形で見ている僕は3人がそんな会話をしていたのを見た。。けど、疑問に思ったのはこの3人だけじゃなくてあと2人ほど知らない人がいる…。
GⅢ「おい兄貴、ゲームなんか俺やったことねえぞ。」
かなめ「う~ん、あたしもそういうのはやったことないな~。妹を攻略する系のゲームはやったことあるけど。」
なんだこの人達…女の子の方は可愛らしい容姿をしていて守ってあげたいって感じがする女の子だ。ただ注目したのは男の方。すごくキンジさんに似ている。でも、オーラって言うのかな?そういうのがキンジさんとはまったく違う。まるで野生の獣のような…戦いの中に身を置いてるって感じがする。あと…ファッションが派手だ…。なんかおかしい。
そんな風に僕が隠れて見ていたら
GⅢ「おい、さっきからそこで見てるやつ出て来いよ。バレてねえと思ってんのか?」
かなめ「あ~あキンゾー言っちゃった。もう少し覗かせても良かったんじゃない?」
うわ…バレてた。まぁ、バレるとは思ってたけど意外なのは女の子の方にもバレてることだった。見た目で判断しちゃいけないよな…。この子も相当やるんだろう。
キンジ「ん?なんだよエイジ来てたのか。空いてるとこに座れよ。」
永二「あ、はい。ありがとうございますキンジさん。」
キンジさんが一声かけてくれたおかげでなんとか猛獣の目から逃れることができた。いや、マジで怖かったからな!
永二「キンジさん、この人たちは?」
キンジ「男の方がキンゾー、女の方がかなめ。俺の弟と妹だ。」
キンジさんが紹介してくれた。へぇ~キンジさんに弟と妹いたんだな…。
GⅢ「おいおい…じゃあこいつが兄貴の言ってた『エイジ』ってやつかよ…メチャクチャ弱そうじゃねえか。」
かなめ「お兄ちゃんが期待できるって言ってたからどんな化け物が出てくるかと思ってたけど…なんか期待外れ…。」
僕、別に悪いことしてないのになんか悲しい気持ちになってきた。あれ?目頭が熱い…。
キンジ「エイジは最近、武偵になったんだ。試験の時に俺と戦ったんだけど相当やるぞ。」
お!キンジさんが嬉しいことを言ってくれた!
GⅢ「兄貴、その時HSSは?」
キンジ「…途中からなった。最初はなってなかった。」
うん?なんだろうHSSって…。気にしちゃダメなのかな?
かなめ「な~んだ。じゃあ、普通のお兄ちゃんとやってたんだね。」
永二「あの…さっき言った『HSS』ってなんですか?」
僕は気になりすぎて聞いてしまった。すると…
静刃「それは俺も知りたいな。」
静刃君も気になっていたのか僕と一緒に聞いてきた。
キンジ「あ~ダメだダメだ。聞かなかったことにしろ。」
教えてくれなかったか…でもなんかそれっぽいのはアリアさんに聞いたことがあるぞ。たしか…
永二「あの…『バカキンジモード』ってやつですか?」
僕がそう言うと
理子「ぷぷっ!あはははははははは!!『バカキー君モード』!」
GⅢ「ハハハハハ!まぁ、兄貴はバカだからな!」
かなめ「あはは!じゃあ『バカお兄ちゃんモード』だね!」
3人はメチャクチャ笑っていた。あれ?僕はアリアさんに聞いたのをそのまま言っただけなんだけど…なんかマズイことだったか?キンジさんはプルプルと震えている。
キンジ「お前らなぁ…おいエイジ、それアリアが言ってたことだろ?あいつの言ってることは大体トンチンカンだから忘れろ。」
あ~、アリアさんが勝手に言ってるだけか…。まぁ『バカキンジモード』って普通おかしいか。
キンジ「それよりほら!準備できたぞスマ○ラ。」
理子「は~い!理子りん出撃~!!」
静刃「よし、やるか。」
永二「僕やったことないんで最初は見ておきます。」
かなめ「キンゾーやったら。あたしも最初は見てるし。」
GⅢ「マジかよ…」
ということでキンジさん、理子さん、静刃君、キンゾーさんでスマ○ラというゲームをやることになった。
理子「はいはい!まずはマリオキャラ縛りでいこう!」
キンジ「さっそくかよ…」
うん?なんだ縛りって…?あれか?今から綴がやってるような拷問が始まるのか?っていうか『縛り』っていう単語に僕の頭が綴を連想させるんだけどこれヤバイだろ。
理子「え~っとね。今から決められた枠内のキャラしか使っちゃダメっていう制限のことだよ。だから今回はこのスーパーマリオってやつの枠のキャラしか使えないってこと。」
僕(とキンゾーさん)が?マークを頭に浮かび上がらせていると理子さんがそれを察したのか説明してくれた。
キンジ「俺はマリオにするか。」
理子「じゃあ理子、ピーチ姫!ほらほら~ヒロインですよ~」
理子さんはそう言ってキンジさんにスリスリと体を寄せていた。キンジさんの顔がすんごいウザいって顔してる…。
静刃「じゃあ俺はワリオにするか。」
GⅢ「よくわかんねえが…このルイージってやつにするぜ。」
みんなのキャラ選択が終わった。なんか理子さんはキンゾーさんのルイージ選択に笑ってたけど。キンジさんは「まぁ弟だからな…」って言っていた。
そして戦いが始まった(ゲーム)
場はいきなりヒートアップしていた。だが気になったのは理子さんと静刃君だ。この2人は動きで分かるけど結構うまい。キンジさんは経験が2人より少ないのか2人の動きに追いつけていない。そしてキンゾーさんは…ただフィールドを右往左往していた。
GⅢ「ク、クソ!どうするかわかんねえ…。」
キンゾーさんがボタン操作に苦戦していると
理子「おやおや~こんなところに美味しそうなカモがいらっしゃる~♪」
ピーチ姫(理子さん)がルイージ(キンゾーさん)をボコボコに殴り最後に場外にふっ飛ばした。
理子「う~む。美味いカモでしたな~。まいう~!」
GⅢ「は!?俺、死んだのか!?」
どうやらこのゲームは四角い画面のフィールドの場外に飛ばされたりしたら負けらしい。キンゾーさんは開始10秒くらいで1回死んだ。
キンジ「お前…初心者相手にひどいな…。」
静刃「躊躇が無かったな…。」
2人はドン引きしていた。さすがに今のは僕でもわかる。これはムゴイ。
理子「ふへへへへ~♪理子りんセンサーに引っかかった弟君が悪い!」
GⅢ「峰理子テメェ…!」
理子「これがRランクとかワロスワロス」
GⅢ「何言ってるかわかんねえがスゲェむかつくぜ…!」
キンゾーさんはキレて攻撃の標的を理子さんにする。だが操作が慣れてないキンゾーさんはすぐに理子さんに返り討ちにあっていた。
理子「いやぁ~今夜はカモ鍋ですな~♪」
GⅢ「ぐぬぬぬぬ…」
理子さん…まったく手加減してないように見える…。
キンジ「静刃、ここは俺たちで行くぞ!」
静刃「ああ…あの悪魔は早いとこどうにかしなきゃダメだ…」
と、キンジさんと静刃君は2人で理子さんに特攻していった。マリオ(キンジさん)が中距離から支援しながらワリオ(静刃君)が接近戦をしかけていた。
理子「くっ!う~ん、クッソ~」
おっ!あの理子さんが攻めあぐねている!そしてそこにまったくノーマークだったルイージ(キンゾーさん)が走ってきて
GⅢ「おらああああああ!!ふっとべ!!」
理子「ぬわああああああああ!」
ピーチ姫(理子さん)はふっとんで場外に飛ばされた。そうしてゲームは終わり、戦績は圧倒的に理子さんが上だったけど最後はみんなが楽しめていた。ゲームって面白いんだなぁ。見てる僕もやりたくなってきた。
キンジ「エイジもやってみろよ。ほら。」
キンジさんがコントローラーを渡してくれた。
永二「はい。キャラは…あ、これ強そうですね!これにします。」
理子「それはクッパって言ってね。マリオの敵キャラなんだよ~。しかもラスボス!小林幸子だよ!」
最後の『小林幸子』はまったく意味が分からなかったけど…へぇ~キンジさんの選んだマリオってキャラの敵なんだな~。なんかキンジさんの敵になった感じで嫌だな。いや、ゲームですけどね。
そこからまたみんなでコントローラーを交代で使いながら遊んだ。かなめちゃんが意外と上手かったり、キンゾーさんも上達してたり、いろんなことがあった。僕は現実と一緒でダメダメだったけど…すごく楽しかった。こんな時間が続けばいいなぁって…思った。
そうして時間が経ち
GⅢ「兄貴、俺たちはもう帰るぜ。ちょっと出かける用もあったからよぉ。今日は行く前に気分転換で来たんだが…楽しかったぜ。」
かなめ「またゲームしようねぇ~お兄ちゃん♪」
そう言って2人は去っていった。
理子「う~、理子も今日ははしゃぎすぎたからもう寝よ~」
理子さんも帰っていった。
静刃「さて…俺も帰る…と言いたいところなんだが、俺の寮の部屋の鍵はアリスベル―一緒にいる女が持ってるんだがな…さっきから連絡してもまったく出ない。なんか誰かの部屋に行ってるみたいだが。」
キンジ「ああ、きっとアリアのところにいるんだろ。コンビニに行った時にアリアと知らない女が一緒にいたから。」
静刃君の言ったアリスベルって子はアリアさんのところにいるんだな。女子は何をしているんだろうか?
静刃「仕方ない…直接、アリスベルから鍵をとりにいくか…。キンジ、アリアの部屋番号知ってるか?」
キンジ「知ってるが…女子寮は男進入禁止だぞ?いや、ほんとは男子寮にも女は来ちゃいけないんだが…」
そんな規則があったのか…。危ない危ない、そんなことも知らずに女子寮に足を踏み入れたらまた拘束されて今度こそ綴の拷問だ。
静刃「だが、さすがにアリスベルが帰ってこなかったら俺、野宿だぞ?」
キンジ「別に1回くらいなら泊まっていってもいいぞ。泊まるつっても距離そんな変わんないけど。」
静刃「いや、今日は少し込み入った用があるからな。1人でやらなきゃいけないことがあるんだ。」
なんだろう?う~ん、あんまり気にしないでおくか。
永二「じゃあ、女子寮に行くの僕もついていくよ。静刃君1人じゃ危ないだろ?」
静刃「おお、助かる。」
僕が静刃君と一緒に行く宣言を出すと…
キンジ「おい…お前らあんまり場所知らないだろ…結局、俺も行かなきゃいけないんじゃないか…」
キンジさんも(半ば強制的に)参戦してくれた。
永二「そういえばなんでキンジさんは女子寮の中のこと知ってるんですか?」
キンジ「い、いや…まぁ、いろいろあるんだ…」
キンジさんは急に歯切れが悪くなった。なんだかこれも気にしちゃいけない雰囲気。これで何回目だろうかこの空気。
キンジ「それじゃ行くか。これはスピード勝負だ。」
静刃「おお!」
永二「はい!」
そうして僕たちはなんだかんだでアリアさんの部屋のドア前まで来た。来たのだが…
静刃「誰がドアを開ける?」
ドアは見たところ開いているのだがこれを誰が開けるのかという話になった。
永二「普通にインターホンは?」
キンジ「いや、音が…。ここは案外、音が外にも聞こえる。インターホンでも漏れまくるぞ。こんな状況だ、音が出るのは心臓に悪い。」
マジか…っていうかなんでキンジさんはそういうこと知ってるんですか?本当に疑問だ。まるで何回も女子寮に来てるみたいな。まさかキンジさんはそんな変なことしないよなぁ。
キンジ「よし、エイジいけ!」
永二「なんで僕なんですか~」
たしかによくよく考えたら僕来た意味無かったけど~!ん?そうじゃないか!今考えたらキンジさんが一緒にいるなら静刃君も安心だから僕は今からでも帰っていいんじゃないか?
永二「あ、僕、何もやることなかったんで帰りますね~。おやすみなさい~。」
僕はささっと帰ろうとすると静刃君が肩を掴んできた。
静刃「おい、逃げるなエイジ!男にはな、どうしても戦わなきゃいけない時があるんだ!エイジ、今がお前のその時だ!」
永二「そのセリフ今言われてもまったく心に響きませんよ!」
こんな時にそんなカッコイイセリフ聞きたくなかった…。
静刃「ほら行け!」
永二「うわっ!」
静刃君に押されてその拍子に前に倒れそうになる。そこで僕は倒れないように近くにあった何かを掴んだ。それは…
ガチャッ!
ドアノブだった…アリアさんの部屋の…。しかも倒れる時にバランスをくずし体が半回転するように倒れドアノブを引いてしまった!あ、死んだ。
アリア「へ?」
アリスベル「え?」
ドアが開いた先にいたのはバスタオル1枚姿のアリアさんと…アリスベルさんだろうか?可愛い黒のツインテールの子がいた。ここで重要(要注意?)なのは『バスタオル1枚』というところだ。すごい運の悪いことに風呂に入っていて出たばかりという感じだった。
アリア「あんたら…何してんのよ。」
アリアさんからゴゴゴゴッという擬音がついてそうなオーラが出てきた。あ、ヤバイ死ぬ死ぬ死ぬ。アリアさん今、般若みたいな顔してる!怖っ!
アリスベル「静刃君…あなたって人は…下着でも盗みに夜這いにでも来たんですか?」
うわっ!もう1人般若が!この威圧感、ヤバイ。直視できねぇ。あ、目から涙出てきた!あれ?僕、泣いてる…?
アリア「言い訳、聞いてあげるわ。」
おお!アリアさんがチャンスをくださった!キンジさん、このチャンス無駄にしないでくださいね。僕と静刃君の命もかかっている場面だ。
キンジ「いや、静刃が―」
アリア「風穴!!」
キンジさんが弁明途中で顔面を思いっきり素足の裏で蹴られ後ろにふっとび壁に直撃した。ってアリアさん、言い訳聞く気ねえじゃん!!
アリア「人のせいにするのはよくないわね。」
うわ…まだ最後まで言ってなかったのに。キンジさんも完全に気を失っている…。
アリスベル「静刃君はどうですか?言い訳、ありますか?」
おお!再びチャンスが!もうなんか嫌な予感しかしないけど。でも静刃君はアリスベルさんが悪いってことを説明できるからまだ可能性はある!静刃君、君に任せた!
静刃「いや、そもそもお前が鍵を―」
アリスベル「モーレツ!!」
静刃君は弁明途中で顔面を思いっきり素足の裏で蹴られ後ろにふっとび壁に直撃した。ってさっきと一緒じゃん!やっぱり説明聞く気ないじゃん!
アリスベル「犯罪者はみんな自分の非を認めないものです。」
もうなんか…この人たちの超理論には追いつけない…僕はコソッと帰ろうとすると
アリア「ちょっとエイジぃ、あんたどこ行こうとしてるのよ?」
アリスベル「まさか逃げようとしてるんですか?」
2人の般若が僕をとらえた。今、『L―ブレイカー』を使わないっていう決心が揺らぎかけたわ!だがさすがに過去の僕でもこんな状況を前にするとお手上げだろう。いくら銃弾を投げても般若の足が飛んでくるのが速い。相手の骨を折るどころか僕の骨がバキバキにされる。あれ?これって『詰み』じゃ…。まさに『罪』ってか?おい!僕!今そんなうまいこと言ってる場合じゃないだろ!ヤバイ、頭が現実逃避に入ってる!!もう考えることを放棄しちゃってる!
アリア「最後に言い残すことはある?」
アリスベル「なんでも言っていいですよ。最後なんですから。」
もう2人の言動が武偵とかのそれじゃない。完全に犯罪者のそれだ。
永二「し、失礼しました~!」
アリア「風穴!」
アリスベル「モーレツ!」
僕はキンジさんと静刃君を引きづりながらアリアさんとアリスベルさんから逃れた…。
その後、キンジさんの寮の部屋に辿り着いた僕たち3人は力尽き…床で眠った…。(内、2人はまだ気絶中)
静刃「うん?頭が痛いな…ここは、キンジの部屋か?俺、気絶してたのかよ。」
静刃がむくっと起きるとあたりには人の気配はなく近くにいたキンジとエイジは眠っていた(キンジはまだ気絶していた)
静刃「ちょうどいい。誰にも見られてないなら…別にいいか。」
そこで静刃はある人物に電話をかけた。
イヴィリタ「む?随分、遅い時間にかけてきたな。報告はもっと早い時間にしろと言ったはずだが…」
静刃「すまない。少し、いろいろあってさっきまで気絶していた。」
静刃の込み入った用とは潜入作戦の報告をイヴィリタにしなければいけないことだったのだ。静刃は普通に気絶していたと言ったがイヴィリタには呆れられていた。
イヴィリタ「武偵高とはそんなに簡単に気絶したとか言う学校なのか?まぁ、いい。それより潜入はどうだ?問題ないか?」
静刃「ああ。問題はない。ただ……いや、なんでもない。」
静刃は1つ言おうとして…やめた。それはキンジのことだ。自分はキンジを倒すために雇われたのにその標的であるキンジと仲良くなってしまい、自分はキンジのことが親友のように好きになってしまっている。静刃はそれを言わなかった…いや、言えなかった。
イヴィリタ「よし。問題がないならこのまま続行だ。こっちはいつでもいいぞ。準備はできている。お前たちが玉藻を倒し次第、そっちに乗り込めるからな。」
静刃「ああ、わかってる。」
だが、静刃にもやらなければならないことがある。そして…自分とアリスベルをここから先の未来で待っててくれている仲間たちがいる…。
イヴィリタとの電話を切り、そんな事を思って静刃は床に寝っ転がり、再び眠った。使命を選ぶか、友を選ぶか。その選択から逃げるように。
2弾「モーレツに風穴!」終了。3弾「信頼の三角形(トライアングル)」(予定)に続く