夫婦転生 二度目の人生を彼女と ~異世界にヲタク夫婦が兄妹で転生するらしいです~ 作:リムル=嵐
展開が遅くて申し訳ないm(__)m
次回は鑑定まで行けるはずです、多分、きっと……(目逸らし)
改めて考えてみるとやっぱり家の親は可笑しいな、はっきり言ってチートだろ、上級以上の魔物を何十体も支配してるなんて。
それに父さんと母さんのギフトはシリーズギフトじゃないか、これで災害級が倒せないってどんな化け物だよ。
『fa○e』の真祖や『Dies ◯rae』の流出レベルが、倒せない位の化け物とか、本当に洒落にならん。
そんな事をブツブツ考えていると馬車が止まった、動く気配もないから多分神社に着いたんだろう。
「初音起こしに行くか」
そう思い席を立つと、前のドアが叩かれ父さんが顔を出した。
「初、父さんと母さんは神主の人と話があるから、おとなしくしててね、遠くに行かないなら馬車を出ても良いから。」
「分かったよ父さん。」
さて、早く起こしますか、起こさなかったら文句言われるだろうし。
そんなこと考えながら初音が寝ている部屋のドアを開けたら
「……あ~えーっと、ゴメン」
「謝るんだったら、ノック位してよお兄ちゃん。それより片付け手伝って?この子がヤっちゃって、私シャワー浴びてくるから。」
そう言って初音が気怠そうに指をさしたので、その方向を見ると大魔狼の赤ん坊の一人がオネショしてて、初音の服にも少し掛かってた、あっ察し(納得)
アッハッハ流石に寝てる間にされたら不機嫌になるか。
まぁ、全部布団に掛かってて床まで広がってないのが、不幸中の幸いか。
「分かったよ、行ってらっしゃい、布団と服は洗濯しとくよ。」
「ありがとう、お兄ちゃん、行ってくるね。」
はぁ、とりあえず、洗濯した後は、この赤ん坊達のトイレを片付けないとな、ペットトイレの方も異臭が凄いことになってる。
取り敢えず、この子達に一番最初に教える魔法は、人化の魔法だな。
そんな事をオネショの後始末を式紙に任せて、ペットトイレの片付けをしながら考えていると、前世で飼っていたジョン(ゴールデンレトリバー)とマリー(シベリアンハスキー)の事を思い出した。
あの二匹は、俺たちが死ぬ一年前に死んだんだよな。
二匹とも、俺と初音の同僚から、譲り受けた犬だったんだ。
譲られた理由も、ありきたりな親の介護や、子供が生まれたからだったっけ?
理由はもう覚えてないけど、二匹とも長生きしたよな。
譲られた時に行った医者によれば十年以上は生きてるって言ってたし。
そのくせ死ぬ前日まで、元気いっぱいで走り回ってたんだから、ビックリだ。
死んだ時は俺達二人とも、仕事無理やり休んで夜まで泣いたっけ。
同じ日に二人とも寄り添うように死んでたんだ、犬の表情は分からないけど穏やかそうな顔で、俺たちの寝室と真逆の方向見ながら死んだんだ。
俺たちに死に顔見られたくないんだって勝手に思って、さらに泣いたっけ。
次の日泣きはらした顔で仕事に行ったら、皆から心配されたな、懐かしい。
そんなこと考えながら片付けを終えると、足元にオネショした赤ん坊が近寄ってきた、因みに性別はついてきた五匹のうち四匹がオスで、近寄ってきたこいつはメスだ家に居るのもメス。
「どうした?具合でも悪いのか?」
「くぅ~ん、くぅ~ん」
おぅふ、鳴きながらぺシぺシ前足で足を叩くな、可愛いなぁこん畜生!!!
「ちょっと待ってろ、今翻訳魔法を……『自動』…『翻訳』…『複数』…よし、発動!!」
魔法を使う技術の一つに遅延発動と言う物がある。
魔法の発動を数秒から数分遅らせる技術だ。
リスクと言うリスクは無いし、慣れれば同時発動をリスクを下げて行使出来るから、魔法使いや魔術師と呼ばれている人間には必須の技術の一つだ。
魔法によって声を自動翻訳して日ノ本言葉にした、対象はこの部屋に居る生物で。
結構魔力が減ったな、体感二割ぐらい。
「良し、これで喋れるだろ、それで何かあったのか?」
「……おにいちゃん、いっぴきでそとにいっちゃった、どうしよう。」
ファ?!!!なんですと!!?
急いで母さんに連絡入れないとやばい、ここは神社だぞ、前世と違ってただお参りする以外にも、神社に来る理由が山ほどあるんだから、生後二日の赤ん坊とはいえ、上級魔獣が飼い主連れずにふらつくとか、問題なんてレベルじゃないぞ、下手しなくても赤ん坊の命が危ない!!
俺は式紙用の紙束を取り出しながら、大事にならない事を祈った。
「『式紙』!!お前は初音に事情を話せ、お前も母さんたちの所に言って事情の説明、他の奴らは二手に分かれて、赤ん坊の捜索とここに居る赤ん坊の見張りだ!」
出てきた十数体の、子供サイズの式紙に命令しながら、馬車の外に出ると、三人の巫女さんに可愛がられている、赤ん坊の姿があり。
驚きのあまり、地面に躓いてこけた。
「グフッ、痛てて」
「大丈夫?ぼく、怪我してない?」
そう言って赤ん坊と遊んでいた巫女さんの一人が、心配そうに話しかけてくれた。
うずくまって顔を抑えながら大丈夫だと言って、こっそり『治癒』の魔法を唱えて痛みを軽減する。
式紙達に頭の中で戻ってこいと命じながら立ち上がると、遊んでいた赤ん坊が俺の足元に寄って来た。
「ワン!?ワン!!」
「はぁ、『外』、『消音』。『内』、『結界』。『自動』、『翻訳』。ったくいつの間にか居なくなってて、心配したんだぞ!?」
魔法を使って話が通じるようにする、ついでに周りの人に聞かれないように結界も張る。
ついカッとなって衝動的にやったけど...もう魔力半分位使っちまったぞ!?この後何かあったらどうすんだよ俺!!
今度から軽はずみな行動は止めよう、今回の事にしたって色々危険すぎる。
「ごめんなさい、はじめさま。」
そんな俺の反省とは違って、この赤ん坊は素直に謝った。
うなだれて悲しく鳴いている所から見るに、心の底から悲しんでいるらしい。
普通の動物と違って、魔獣は知性がある。
勿論魔獣の格が上がる程、知性は高い傾向にあり、上級魔獣以上の魔獣は人類より知性が高いと言われている。
そのため、目の前に居る上級魔獣の大魔狼の赤ん坊も、人と同じ位の知性を持っている。
因みにマジック・ホークは、格の割りに知性が高く、魔法で翻訳しなくても、完璧な意思疎通が出来る、数少ない種族だ、聖獣と言われている理由の一つでもある。
「反省してるなら、これからはもう勝手に一匹で出歩くなよ?危ないからな。」
「はーい、もうしません。」
「なら良いんだ、馬車に戻って兄妹と遊んでなさい。外で皆で色んな事するために、母さんたちを待ってるんだから、お前だけ抜け駆けは狡いだろ?」
「わかったよ、おれがちょうなんなんだから、みんなのおてほんにならなきゃな!!」
そう言ってこちらを見ていた(俺が魔法を使った直後から)巫女さん達に、「あそんでくれてありがとう!」と言って、式紙が開けていた馬車のドアに走っていった。
ったく巫女さん達の返事も聞かずに走るんだから、それにしても魔獣は早熟だなぁ、あいつら生後一日なのにもう言葉覚えてるし、これで長命って言うんだから知性が高いってのも頷けるものだ。
そんなこと考えながら、式紙を紙に戻して回収していると、巫女さん達の中の一人が声を掛けてきた。
「ボク、ちょっと良いかな?」
巫女さんの事を見上げると、見た目小学校高学年位の、白髪を肩甲骨辺りまで伸ばした女性が、
「何ですか?」
色々質問されるだろうなぁ、しょうがないけど初音は混乱するだろう、馬車の中に俺が居ないから、置いていかれたと思って暴走しなきゃ良いけど。
馬車に未だ残っていた式紙に、待機命令を出して、予想できる質問に対するテンプレを、一つでも多く頭の中に思い浮かべる作業に入る。
「ボクの苗字ってもしかして、前今って言う名前?」
あ、その質問が最初ですか、確かに父さん達が出てきた馬車から子供が出てきたんだから、名前確認とかして、迷子にならないように見張るだろうけど(あんなでも二人ともこの国の重鎮だし)、もっと確認するべきことがあるんじゃ?
大魔狼が居たことに対することとか、いきなり魔法使ったことだとか、色々質問される覚悟していただけに、一番最初の質問が名前だったから、毒気を抜かれた気分になった、もういいや正直に答えよう。
この人たちが神社の人じゃなくても、俺一人なら対応可能だろう、魔力が使えなくなるとかの事態が起こらない限り、何とかなる。
「そうですけど…えっと、貴女達は?」
「私は
神社を貸切ったと言う言葉に驚いていると、巫女さんは、他の様子を窺っていた巫女さん二人を呼んで、紹介し始めた。
「この子は
そう言って、新庄さんは自分の右隣に来た、眼鏡を掛けた女性の事を紹介してくれた。
「高橋 綾って言うんだ、綾って呼んでくれ!!」
そう言って挨拶してくれた高橋さんは、文学少女のような見た目なのに中身は真逆らしく、ザ・体育系と言わんばかりの元気一杯な挨拶をしてくれた。
俺の返事を待たずに、次は左隣に来た人を紹介し始めた新庄さん。
新庄さんって絶対肉食系ですよね、ぐいぐい来る感じの異性って苦手な人多いらしいですよ(前世の友達が言ってた)。
「この子が
「ごめんね前今君、由奈っておしゃべりだから。私の事は、多嘉山さんでも美穂でも呼び捨てでも、呼び方は何でも良いわ。」
そう言って、さらっと自慢を混ぜた新庄さんに苦笑いしつつ、挨拶してくれた新庄さんは、茶髪で緩くカーブした髪をショートカットでまとめた、ボーイッシュな感じの見た目の人だった。
どことなく哀愁がただよっていて、何か無性に見てると同情したくなる人だった。
「自分は前今 初です。新庄さんに綾さんに多嘉山さんですね、家のペットがご迷惑をお掛けしました。失礼ですがお怪我はされていませんか?応急手当なら簡単な道具と魔法で
身なりを簡単に整えて、猫かぶりをしつつ出来るだけボロを出さないように話した。
まぁ、最初の言葉遣いで猫かぶってるっていうのはバレているだろうけど、そこは五歳児ってことで見逃して欲しいものだ。
そう思いながら三人の顔を見ると、軽く驚いたような顔をして小声で何か言ってた。
「ブツブツ 私にもこんな弟が欲しかったわ。」
「ブツブツ 兄貴より礼儀正しいって……」
「ブツブツ、啓太と同じくらいかしら。」
最後しか聞き取れなかったから断定できないけど、多分俺が年齢詐欺な挨拶したのを、驚いているんだろう。
因みに上から新庄さん、高橋さん、多嘉山さん。
てか新庄さんが最年長だよな?多嘉山さんが、俺と同い年の子供が居ても良い年齢って、前世基準で仮定すると(この世界の結婚可能な年齢は男女共に十五歳で、最も多い出産時の母体の年齢は、十七から二十前半位と言われている)、新庄さんって、若くても二十二歳か?
母さん並みかそれ以上の年齢詐欺かよ。
やっぱこの世界何処かおかしいだろ!?
バンッ!!!
「あらっ?」
「なに?」
「あらあら、うふふ。」
久々のカルチャーショック擬きで唖然としていたら突然、馬車のドアが音を立てて開き、ゆっくり歩いてきた初音の声が、小声なのにやけに耳に響いた。
「お兄ちゃん、その人達誰?」
やばい、頭痛くなってきた。
「っあぁ~、この神社の巫女さんだ、赤ん坊を保護しててくれてな、お礼を言ってたところなんだ。」
そう言うと新庄さん達が挨拶をし始め、何故か険しかった初音の顔も、いつもの笑顔に戻っていた。
「ごめんなさい、私勘違いしてたみたいで、私の名前は前今 初音です。兄の使い魔を保護してくださり、ありがとうございます。」
そう言って丁寧に頭を下げる三歳児、……うん、奇妙過ぎるわ!!?
改めて思うけど、俺達
まぁ、前今家ってだけで狙われる理由としては十分だから、いたずら者ってバレても敵が少し増えるだけだからな。
それに完璧に隠せるものでもないから、どっちでも良いってのが俺と初音の考えだろう、多分。
そんなことを考えていると、予想通りの質問が高橋からされた。
「えっと、もしかして二人ともいたずら者?」
俺的にはおしゃべりな新庄さんだと思ってたんだけどな、意外だ。
「そうですけど、何か問題が?」
そう聞くと高橋さんが答えてくれた。
「問題って程でもないけど、いたずら者って珍しい存在だからな、でも最近多いんだよね、いたずら者の子供って。」
そんなことをさらっと喋ってくれた。
ハッハッハいたずら者の子供が多いって、どうなってんだよ。
あの
この世界に何が起こってるんですかね?
意味が解らんぞ、情報が足りん。
「いたずら者の子供ね……共通して言ってることとか無いですか?女神だとかスキルだとか、何でも良いんですけど。」
そう言って初音が、難しい顔をして一番近くに居た多嘉山さんに詰め寄っていた。
初音は何か思いついたのかな?嫌なことじゃなきゃ良いんだけど。
詰め寄られた多嘉山さんが、悲しそうな表情で答えてくれた。
「…大戦とか侵略とか、不吉なことを言ってる子供が多いわね、皆相手にしてないけど、暴走して軍に捕まった人間もいる位よ。怪我人も出てるし、最近だと……皆いたずら者って言葉じたい禁句にしてるわね。ボソッ(家の啓太も)………」
そう言って多嘉山さんは、それきり口を閉ざした。
新庄さんや高橋さん、俺達も励まそうとしたけど上手くいかず、ゴメンと言って社務所の方に行ってしまった。
「えっと、二人ともごめんね。」
申しわけなさそうに、新庄さんが謝った。
「いえ、悪いのは空気読まなかった俺達ですから。」
「そうです!私があんな質問しなければよかったんです。」
俺達がそう言うと、高橋さんが口を開いた。
「そんな事ないよ、二人とも昔はどうだったか解らねぇけど、今は子供なんだから失敗はするって!!」
新庄さんも高橋さんの考えには同意らしい、本当に優しい人たちだ。
「そうよ、それに正直、あの件は運が悪かったとしか…」
その言葉に引っ掛かりを覚えたので、質問してみることにした。
「新庄さんも高橋さんも、ありがとうございます。」
「無理を承知でお伺いしたいんですけど、多嘉山さんはいたずら者とどんな関係が?」
初音がお礼を言った後にそう言うと、二人は小声で相談を始めた。
五分ぐらい待っていただろうか、相談していた二人がこちらに方を向き、神妙な表情で口を開いた。
誤字・脱字の報告や感想などしてくれると嬉しいです。
皆さんの感想が、リムル=嵐の餌になります。
追記2017:4/9友人に、文がキツキツで読み辛いと言われたので、改行して行間開けました。