魔法少女リリカルなのはvivid×仮面ライダーキバ 〜戦いの運命〜   作:NAGI

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第12楽章 secret 暗躍と同居人

ある日のこと。ワタルは珍しく一人で学校を出ようとしていた。みづきは用事があるからと既に帰っていてリュウヤにいたってはこの次元世界にはいない

 

ワタルは若干の寂しさを感じながら門へ向かっていたが後ろから自身を呼ぶ声に振り返る

 

「ワ、ワタルさん‼︎」

 

後ろから追って来たのはヴィヴィオ、リオ、コロナの三人だった。ヴィヴィオが来た時点でワタルはリュウヤの事を知りたいのだと分かった。リュウヤがいないせいかいつもよりも微妙に距離があるが

 

「・・・ヴィヴィオちゃん。リュウヤを探しているのなら無駄だよ。あいつはしばらく帰って来ないから」

 

「何でですか?教えてください‼︎ワタルさん!」

 

リュウヤを心配している彼女には申し訳ないがワタルが話す事は出来無かった。それはリュウヤの頼みでもあるし、自身の立場からも軽々しく言う事が出来ないからだ。ワタルは一瞬、目を伏せて静かに返事を返す

 

「君が知る必要は無いよ・・・」

 

そう言って背を向けようとしたワタルにリオとコロナが呼びかける

 

「あの、私からもお願いします!教えて下さい‼︎ワタルさん!」

 

「お願いします‼︎」

 

頭を下げてお願いする二人だが、ワタルの答えは変わらない

 

「知る必要は無いさ。リュウヤはヴィヴィオちゃんよりも強いしね」

 

ワタルはヴィヴィオ達が自身の言葉で放心しているうちに立ち去るがその光景を見ている人物がいた事には気付かなかった

 

 

 

 

 

一方で同時刻。ある廃墟に十数人の男女が集まっていた。彼らの視線は自分達を見下ろすように座る神田に集中している

 

「よく集まってくれた。私が今回お前達を集めたのは意思確認の為だ。2回目のクーデターを起こす気があるのか否か。お前達はどっちだ?」

 

ガヤガヤとにわかに騒がしくなる。しかし、一人の男があると答えたのを皮切りに他の者達もそれに賛同する

 

「・・・私たちの目的はキングと側近達の抹殺とアインハルト・ストラトスの誘拐だ。二つに分かれてやってもらいたい」

 

しばらくすると意見が纏まり、一人二人と立ち去っていく。やがて廃墟の中にいるのは神田と白のワンピースを着た女性だけになった

 

「良いのですか?彼らでは・・・」

 

失敗するだろうと彼女はそう考えていた。神田を敬愛するがゆえに言い淀んでいたが神田自身失敗すると考えていた

 

「失敗するだろうな。だが、どうでもいい。私はあれの研究データが取れればな。気にならないか?私達を封印してきたブラッドストーンが兵器として使われたらどうなるのかを」

 

今回は実験の成果を見るというのが一つの目的だ

 

「はい。ですが、彼らは捨て駒としては使えるでしょう。今投入する必要性が私には分かりません」

 

「私にとって奴らは使えるだろう。だが、今の私に力はない。力を取り戻すのは早い方がいい」

 

神田の言葉の意図を理解した彼女は神田に尋ねる

 

「ならば、キングへの手勢は囮・・・という事でしょうか?」

 

「そうだ。今回の目的は改造ファンガイアの実験とアインハルト・ストラトスの誘拐だ。まあ、キングを倒せるに越した事はない。期待はしているさ。改造ファンガイアにはな」

失敗する事など考えていないかのような顔をしている。それを見て安堵する彼女は神田に背を向けて歩き出す

 

「それでは私も仕事をしてきます」

 

「そうか。頼むぞ。フェニックス」

 

「yes,my lord」

 

柔らかく笑うとそのまま廃墟から立ち去る

 

「期待しているぞ。我が僕達よ」

 

 

 

 

 

家に帰って来たワタルの携帯が鳴る。相手はリュウヤだ。電話に出たワタルは携帯を左耳に添えて話しかける

 

「リュウヤ。どう?そっちは」

 

『おう。俺の親父とお前の親父さんが残したっていう設計書を持っている人の情報は手に入った。これで作れるぜ。ライジングイクサが』

 

リュウヤは今、違う次元世界にいる。ライジングイクサの開発を進める為だ。オトヤが一時期住んでいたというそこは緑溢れる世界で科学技術が発展している世界ではない。その世界にいるある人物がライジングイクサの設計を持っているという情報を得た為にリュウヤは自身の育ての親 嶋と共にその世界を訪れているのだ

 

「そっか。良かった」

 

『そっちは大丈夫か?』

 

「早速問い詰められた。説明ぐらいしといてよ」

 

どうせちゃんと説明してないんでしょと続けるワタルにリュウヤは反論する

 

『したぜ。置き手紙で。少々、厄介な事件の解決に必要なものを得る為に留守にしますって。お前んとこの部下が』

 

「なんでそんなストレートなの?」

 

『そいつに聞けよ』

 

俺が書いたんじゃねえなら知らねと宣うリュウヤにワタルは溜め息をこぼすとどうせ聞いてもろくな回答が返って来ない事は分かっているのだ。聞いても無駄だろうと早々に考える事を放棄した

 

「まあ、いいや。頑張って。リュウヤが帰って来るまでの間ぐらい部下もいるし、守れるから」

 

『おう。俺もなるべく早く帰るぜ』

 

電話を切り、ワタルは目を瞑る

 

「そろそろあいつを呼び戻そうかな?」

 

 

 

 

 

アインハルトは街を歩いていた。天気はあいにくの雨で傘を差している。買い出しに向かっていたのだが、引き返す事になった。親からの連絡で同居人が来る事を知ったからだ。いきなりの事に驚きはしたが事情が事情なので仕方ないと思っていた

 

家に帰ると自身と同じ年齢の少年が座っていた。おそらく彼がそうなのだろうとアインハルトは考えていた。

 

「貴方の名前を教えてください」

 

彼女が親から聞いた話によると自身と同じ年齢らしい。らしいというのは本当の年齢が分からない為だ。俗に言う記憶喪失。自分の名前以外の事が分からないという。だからアインハルトは今、自分の目の前にいる茶髪の少年に優しく話しかけていた

 

「暁・・・・・・切羽」

 

 

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