「新しいシステムを構築してください」
・・・
・・・・・・?
「新しいシステムを構築してください」
・・・?
「・・・意識の覚醒を促します」
・・・。
・・・・・・・・・・・・・!
「意識の覚醒が確認されました」
「おはようございます。良い夢は見られましたか?」
「・・・・おはようございます」
(・・・・・・・・・・・どういう・・・?)
「長い夢を見ていたのですよ。マスター」
「・・・・マスターというのは?」
「あなたのことです。マスター。
正式名称P-2055。試験体NO.100045。
これがあなたです」
・・・・・俺は夢を見ているのだろうか?
目を覚ましてみれば、知らない部屋に居た。
どこかのスイートかと思う気品に溢れ、しかし、派手さは気にするほどではない。
そんな、どこかの高級旅館を思わせる佇まいの部屋だった。
どうすればいいか分からず、ふと窓の外を見てみると、そこには植物が青々と茂っていた。
よく手入れされてあるであろう花々や、配置もよく考えられているであろう木々のひとつひとつ。
普段の生活ではお目にかかることの出来ないような光景に、俺は目を奪われていた。
そんなとき、目覚める直前に聞いた声が、また、聞こえてきた。
女性のような、男性のような。そんな中世的な声だった。
よくアニメなどである、AIのような声、といったらイメージしやすいだろうか?
その声の主が、朝の挨拶をしてきたと思い、周りを見渡したが、誰も居ない。
通信なのだろうか?
そう納得させ、とりあえずこちらも挨拶を返した。
どちらかというと、今の状況が夢みたいなものだと心の内に返した。
互いにしばらく無言でいたので気まずくなり、また窓の外を見ると、今度は奥の方に湖が見えた。
あまり湖には詳しくないが、テレビでみた諏訪湖くらいの広さがあるのではないだろうか?
直接見たことは無いので、断言は出来ないが・・・
こんな自然が豊かなところに来たのは初めてだったため、
俺は今の状況のおかしさも忘れ、またもや目を奪われていた。
いくらかまた時間がたったであろう時に、またあの声が話しかけてきた。(多分俺に対して)
夢を見ていたのは、なんとなく分かるが、「マスター」というのは何なのだろうか。
自分のことを指すのかもしれないが、理由が把握できない。
とりあえず確認してみると、すぐに返事をくれた。
やはり俺のことらしいが、いろいろと難解な単語を残していったようだ。
正式名称って・・・
試験体って・・・
さっきのマスターって・・・
いきなりのSFのような単語に、内心うきうき&冷や汗をかいていると、また声がする。
説明してくれるようだ。
「・・・あなたは、人間の化石から再生された試験生命体です。
過去に存在した、人間と言う種族のデータを得るために産み出されました。
最盛期の社会構造を、遺伝子や遺跡等の記録から再現し、心理や技術等の視点をリアルタイムで観測することによって、
現在の生命体に役立てようとする計画です。」
「・・・・○○リックス?」
「大体そのように考えていただいて構いません。
あなたが現実と思っていた~のくだりはそうです。
方法と原因はだいぶ違いますが」
「・・・・続けて」
「・・・はい。
方法としましては、今まで得られたデータを元に、人間の心理等を再現した完全なシュミレーションです。
オリジナルの人間はあなただけ、『あなた』ただひとりでした。
他の人間は、全て、私たちが用意したものです」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・続けて」
「はい。
原因は先程申し上げましたとおり、現在の生命体に役立てるためです。
あなたは、その役目を終えました。
よって、これからの人生はこの惑星で過ごして頂く事になります。
この星は地球の数分の一の大きさですが、テラフォーミングにより、人の住める環境になっています。
生物たちも、あなたの思っている通りですよ。
ただ、星座や月はありませんが・・・
希望されるのでしたら、千年単位で延命も可能です。
・・・ちなみに、本やゲームの世界といったものも、これからシュミレーションが可能です。」
「・・・・・
・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・マジで?」
「はい、今までの説明は全て現実のものです」
「いや、違くて、ゲームとかのシュミレーションも可能ってとこ」
「・・・・・はい」
「・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・
俺・・・・・・生まれてきてよかった・・・・・!!!」