突然ですが、私スマホを持ってません。
課金超怖い。FGОプレイヤーの皆さんブルジョワにして勇者、なのに私はプレイしたいのに課金する勇気のない臆病者。
欲しいサーヴァントは低確率ガチャで課金しながら当てろとか、こんな残酷なシステムに誰がした……!
新作では桜セイバーさん加入を!! 菌糸類、桜セイバーさんの加入をぉぉぉぉぉ!! 後できればFGОもスマホじゃなくてゲーム機に移植してください!
怪奇現象に見舞って5年も経てば人間割と順応力が高くなるもので、雄也は視界が回復した後、沖田総司と名乗る謎の美少女を背負って家に戻っていた。本来なら病院にでも連れていきたいところだが、こんな正体不明の怪しすぎる少女をまともに見てくれる病院など想像もできず、かといって説明にも困る状況でゆっくり休める場所……竹林の中の家に向かうことにした。
ちなみにこれは余談だが、家に向かう道中、服越しからでは分からなかった背中に当たる豊満で柔らかな双丘の感触……着やせするタイプなのだろうか……全ての男たちが夢見た奇跡に『ウッヒョーッ!! 役得役得ぅっ!!』と初めは思いながらちょっと危ない人のようにニヤニヤしながら帰路についたものである。
「す、すみませんマスター……面倒をお掛けしてしまって……こふっ!?」
「いや……うん。……なんていうか、すんません……」
「……???」
その直後、病人相手に不謹慎なことを考えてしまって、軽く自己嫌悪に陥った。だからと言って血で服を赤く染めてくるのはやめてほしい。もし雄也が他の誰かの目に映るなら、間違いなく殺人犯的な者と勘違いされただろう。せめて顔を背けてから吐いてと言いたいがそこは我慢だ。
その後、居間に布団を敷いて彼女を寝かせて休ませること4時間。その間に着替えと服の廃棄を済ませ、老人が使っていたパソコンのインターネットで《沖田総司》について検索をしていた。
沖田総司。幕末の京都を中心に活動した治安組織、新選組の一番隊隊長。
剣客集団としても恐れられた新選組において、一番隊は剣豪ひしめく新撰組の中でも最精鋭の部隊で、芹沢鴨暗殺、池田屋事件など常に新撰組にとって重要な任務をこなしたといわれ、その中でも最強の天才剣士と謳われた。だが、病により床に伏し、局長や副長など新撰組の仲間達と共に最後まで戦うことは叶わず、没した。
ネットで簡単に得られる知識としては大体このくらいだ。
新撰組の特徴であるダンダラ模様の羽織と自らのことを新撰組の一番隊隊長と自称する以上、この沖田総司で間違いないのだろう。だが当然の話ではあるが、沖田総司は幕末の日本で病死した故人だ。今現代を生きているはずがなく、普段なら『あぁ、この子はちょっと頭がアレなんだろうな』と、受け流していただろう。 だが自分の現状、先ほどの化け物、そして彼女自身が虚空から出現したのは紛れもない事実だ。
「うーん……もう食べれません……むにゃむにゃ……」
「…………マ、マジで?」
なんか幸せそうな夢を見ている沖田総司(ほぼ確定)をみて思わず頬が引きつった。事情はともかく、自分を助けるために戦ってくれたことにはもちろん感謝している。その様子は美しくも凛々しいと思った。
だが……いきなり血を吐いたり、ベタな寝言を呟いている様子を見ていると戦っている時の印象や歴史に残る行いも相まって必要以上に残念な気がしてならない。
「とりあえず、コンビニで追加の朝飯買いに行こ」
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時計の針が7時半過ぎを指して日が昇った頃、 沖田総司はようやく目を覚ました。寝起きは良いのか、一瞬で思考がクリアになり現状を把握する。
………くぅ~
「はうっっ!!!?」
それと同時に彼女の腹の虫が可愛らしく、それでいてよく響く音で鳴いた。いくら名高い剣士といえどそれ以前に一人の乙女、朝一番に腹の虫が泣いて恥ずかしいと思うくらいの羞恥心はあるのだ。
「だ、誰も聞いてませんよね……?」
「ゴメン聞いてた」
「こふっ!?」
「あああああ布団がぁぁああ!?」
リビングからひょっこり顔を出した雄也を見て思わず吐血する。寝起きとはいえ《マスター》……それもよりにもよって男に聞かれる。不覚とは正しくこの事だろう。
「ち、ちちちち違うんですよマスター!? これはですね、私の独り言を誰も聞いてないですよねという意味でしてそもそも英霊はどこぞの腹ペコ王みたいに食事が必要というわけではないですし決してお腹が空いたというわけではなくせっかくの初対面だからせめてカッコ良くしようとていうかどうしてお腹が鳴るんですか私――――――!!?」
「うん、分かった。分かったから、とりあえず顔洗って来い。その間に布団洗っとくし」
「うぅ……すみません」
「いや、謝ることじゃ……」
語るに落ちた彼女に洗面台のある場所を教えるとトボトボと歩き出す。その背中を気まずそうに眺めながら、どうにか話題を変えれないかと考え、コンビニの袋に目を向ける。
「あ、朝飯買ってきたんだけど、団子とか甘いもの食べれる?」
客の出入りが激しい場所にあるコンビニは時折品数が急に少なく時が偶にある。本来ならおにぎりとかを欲しかった雄也が食事を買いに行ったのも運悪くその時間帯で、朝一番で食べれそうで、尚且つ食べ慣れていそうな軽食は1パック3本入りの三色団子しかなかったのだ。これで彼女が甘いものが苦手ならまた1から買いに行かなければならないのだが――――
「お団子があるんですか!? やったー!! それじゃあすぐに顔を洗ってきますね!」
いきなりテンションが爆上がりして今にもスキップしそうな軽い足取りで洗面台へと向かっていった。
チョロい。団子1つでチョロ過ぎる。色々棚に上げつつ、あんなんで人生大丈夫かと割と本気で心配しながら雄也は布団のカバーを取り外しにかかった。
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その後、布団を洗って少し遅い朝食をとる2人。今日の献立はコンビニの三色団子、1人1パックだ。
「正直、現代の食文化を侮ってましたねー。知識として知っていましたけど、〝じゃんくふーど〟のお団子がこんなに美味しいとは。これも技術の進歩ですねー」
消費税込みで108円の安物の団子を幸せそうに頬張る彼女を見て、思わず頬が緩む。元の家主であった老人とは生活リズムが合わない上に食事も適当に済ましていたようなので、食事も共にした回数は割と少ない。これは実に半年ぶり近くの誰かとの食事だ。
「ふぅ。ご馳走様でした。……さて、それでは自己紹介と……事情の説明からですかね」
最後の一口を呑み込み、ペットボトルのお茶を胃に流し込んでから手を合わせると彼女は姿勢を正し、真っすぐ雄也と目線を合わせた。
「えーと、俺の名前は桜木雄也だ……っす。さっきは危ないところを助けてくれて有難うございやした」
話し始めてから、相手が年上で昔の偉人であることを思い出す。敬語というものをきちんと習ったことが無い為たどたどしいが、とりあえずまずは助けてくれたことの感謝を言葉に乗せて頭をペコペコ下げた。
そんな様子を見て、彼女はどこか可笑しそうに穏やかな笑みを浮かべてやんわりと雄也の言動を制した。
「そんな急に畏まって敬語で話さなくても大丈夫ですよ。サーヴァントとして沖田さんは当然の事をしたまでですから」
「え? そ、そう? じゃあ遠慮なく。……えーと、それで確かキミの名前は沖田……総司? だっけ? 幕末に活躍したっていう」
「はい。その沖田さんですね」
「……なんかいろいろ意味が分からないんだけど、どうしてそんな昔の人が俺のところに?」
どうやって虚空から現れたのか、あの怪物は何者なのか、そもそも君は何者なのか、その答えの全てはこの質問に秘められているとどこか確信していた。
「……マスター。まさかとは思いましたけど、あなたは本当に何も知らなかったんですね。………わかりました! それではこの沖田さんが、マスターの疑問をパパッと解決しましょう!」
雄也の不安を消し飛ばすように、彼女は明るく言い放った。
聖杯戦争。
それはあらゆる願いを叶える万能の願望器である聖杯を奪い合い、七人のマスターと、彼らと契約した七騎のサーヴァントがその覇権を競う殺し合いの儀。他の六組が排除された結果、最後に残った一組にのみ、聖杯を手にし、願いを叶える権利が与えられるという。
マスターとは魔術師または、その素質を持った生者であり、サーヴァントとは真偽や善悪を問わず歴史上に名を残し、確かな知名度と信仰を得た最高位の人間霊……英霊と呼ばれる存在である。
英雄として、はたまた怪物として伝説に刻まれた彼らの力は絶大で、時に天地を割り、時に神仏を切り、時に巨竜を屠るという、まさに人類の臨界を超越した存在……それが英霊だ。昨夜の怪物を屠った力などその一端でしかない。
この聖杯戦争では七つの
近接戦最強の性能を誇る
高い射撃能力を持つ
最高の敏捷性と高い白兵戦能力で戦う
高い機動力と多くの
近接戦闘には向かないことが多いが、絶大な魔術と搦め手を得意とする
ただ狂うことで破壊にのみ特化した
「マスターの天敵」とよばれる気配遮断能力を有する
本来ならしかるべき方法によってマスターを選別、しかるべき儀式によって呼び出されるのだが、どういうイレギュラーが起こったのか、魔術には門外漢の彼女には分からないらしい。
ちなみに生前の伝承を元に得られるクラスが振り分けられ、沖田総司の場合は剣の達人としての伝承と暗殺集団の一面を持っていた新撰組としての伝承を持つことからセイバーとアサシンの適正を持ち、今回はセイバーとして召喚された。
「ざっくりとした説明ですけど、こんなところですね」
「………何とか理解はしたけど、正直頭が痛くなってきた。世の中不思議で一杯なのな」
「あー、その気持ちわかります。私も座に招かれてから魔術やら英霊やらの存在を知ったので」
「それにしても、なんでも願いが叶うコップねぇ」
「あの、もうちょっと言い方変えません? 意味はあってますけど、なんかシュールな字面になってます」
「いや、杯って要はコップの事だろ? って、話がズレてるズレてる。……願いが叶うのはいいけど、よく昔の偉い人がわざわざ付き従うよな。プライドの高い人とか居たらマスターには従わないんじゃね?」
「中にはそういう人もいますよ。でもサーヴァント側も叶えたい願いがあるからマスターの意向には従いますし、何より令呪がありますから」
「令呪?」
「マスターの手の刺青の事です」
右手の甲に刻まれた三画の紋章に目を向ける。
「それは聖杯戦争のマスターの証であると同時に、サーヴァントを律する3回の命令権なんです。それを使えば可能であればサーヴァントが何でも叶えてくれる、戦略的にも重要な優れものです」
「………な、何でも!? ………ごくり」
思わず令呪を凝視した。
今、確かに
「い、いやらしいことは駄目ですよ!? えぇ、この沖田さんが許しません!」
「ええぇ!!? ………あ、いや、と、ととと当然じゃにゃいか。にゃにを言ってるんだ沖田しゃんは全くあははははは!」
「狼狽え過ぎですしなんでネコ言葉になってるんですか!? 今、絶対にエッチなこと考えてましたよね!?」
「し、しし知らないよ!? にゃにゃにか証拠でもああるにょかね!?」
「………本当に考えてませんか?」
「…………(ぷいっ)」
「そっぽ向かないでくださいマスター! はい、沖田さんの目を見て! いいですか、令呪はすごく貴重なもので――――」
動揺の余りにガタガタと震える手で団子の串をまるで葉巻に見立てて口に銜える雄也。そっぽを向く雄也の顔を両手で掴んで向きを変える沖田さん。令呪をエロに使ってはいけませんという彼女の説得は雄也の「だって美少女になんでもお願いできるなんて言われた仕方ないじゃん!!」と逆ギレしたことにより、4時間にも及んだという。
沖田さんのキャラ違ってたらすみません……!皆さんの意見、聞けたら幸いです!
令呪と美少女サーヴァント、この二つが揃ってエロを考えないやつは男じゃない!!