魔法科高校のデート・ア・ライブ   作:破壊神クルル

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今回は、森崎が入学して士道との模擬戦が終わるまでのストーリみたいな感じです。

ではスタートです。


森崎駿の恋路

 

森崎 駿‥‥

 

百家の支流である森崎家に生まれ、魔法そのものよりも、CADの操作技術の修練によって魔法の発動スピードを高めようとする技術「「早撃ち(クイック・ドロウ)」と呼ばれる技を得意とする男子で、家業は代々続くボディガードの家系で、森崎自身もボディガードのサポートを経験している。

数字持ちである百家本流に比べると先天的魔法力で劣っているものの、それを技術の向上で補う愚直な努力と上の者に必死に喰いついていこうとするその姿勢は周りの大人達からの好評であった。

そして、中学卒業後は、最難関の高等魔法教育機関である第一高校へと入学をはたし、入学直後には教師推薦枠で風紀委員入りしている。

その事実から彼自身も今の自分に絶対の自信とエリート意識を抱いて来た。

しかし、同時にそれは自分よりも下の者に対しては、見下し蔑むと言う選民意識も植え付けてしまった。

 

 

森崎 視点

 

春、最難関の高等魔法教育機関の第一高校へと入学した僕は、入学直後に教師からの推薦で風紀委員へと入った。

風紀委員‥‥それは、教師以外で生徒を取り締まる事の出来る言わば、学園警察の様な組織だ。

僕の技術、そしてボディガードのサポート経験から、即戦力になると判断されて抜擢されたのだ。

これは、第一高校開校初めての事で、実に幸先の良い高校生活をスタートさせたと思っている。

両親もこの件に関しては大変喜んでくれた。

これで、あとは可愛い彼女が出来れば、高校生活はまさにバラ色だ。

クラスに居るのは僕と同じ一科生‥‥つまり、エリートだらけの女の子達‥‥。

僕の彼女に相応しい女の子達だ。

百家の支流である森崎家の跡継ぎであるこの僕と付き合えるのだから、彼女達にとっても決して悪い話では無い筈だ。

さて、誰にするかな?

 

森崎がクラスの女子たちを品定めするかのような視線でクラスの女子たちを見渡す。

そんな中、

 

「五月もえかです。よろしくお願いします」

 

ちょうどクラスの女子の一人が自己紹介をする。

ふと、森崎がその女子生徒を見た時、彼の身体中に電気が走った。

森崎はその女子生徒から目が離せなかった。

薄紫色の瞳をしたパッチリとした目、ふんわりと柔らかそうな灰色がかった黒髪、知的で大人の女性の魅力が出始めている顔立ち。

そして屈託のない笑み‥‥。

彼女の微笑んでいる顔を見ているだけで、自分の顔が熱くなる。

 

(五月‥‥もえかさん‥‥//////)

 

彼女の名前を呟くだけで、心臓の鼓動が速くなるのが分かる‥‥。

 

森崎はまさに人生で初めての恋心を抱いたのだ‥‥。

所謂一目惚れと言うやつだ‥‥。

 

その日から、森崎は彼女の動向をチラチラと見ていた。

同じクラスと言う事で彼女は一科生と言う事で、最初の基準は満たしており、顔も合格。

次に彼女の性格をチェックした。

僅かな時間であったが、彼女の性格は大体掴む事が出来た。

これも実家がボディガードを営んでいる賜物で、人間観察は得意だった。

森崎の人間観察とクラスメイトや周囲からの聞き込みから分かった事は、彼女、五月もえかは成績優秀で、今回の入学試験を何と主席合格を果たしている秀才だった。

また、人を引っ張るリーダーシップがあり、好きな言葉は『努力に勝る天才無し』 だそうだ。

努力に勝る天才無し‥‥それは森崎がこれまで歩んできた人生そのものであった。

彼女とならばまさに相思相愛ではないか!!

更に同じ中学出身者の話では、中学時に交際している相手は居なかったと言う。

つまり、今彼女はフリー‥‥ならば自分が彼女と付き合っても何ら問題は無い。

彼女こそ、まさに将来の僕の妻に相応しいと思いつつ、森崎は最後のチェックへと入った。

それはもえかの家柄であった。

支流とは言え、森崎家は十師族に次ぐ百家に連なる家柄の名家‥‥。

一般家庭とは言え、それなりの収入や格式がある家柄でなければ、この僕とは相応しくない。

森崎はもえかの実家が最低でも中流階級ぐらいの家であってほしいと願った。

あんな上玉の女、この先そうそうお目にかかれないかもしれない。

此処で、家柄がダメと言う理由で落したくは無かったのだ。

森崎は早速、家の者に頼んで、もえかの実家の調査に当たらせた。

そして、彼の期待はある意味、別の形となり彼の耳に入る事となった。

 

「若様‥‥」

 

その日の夜、もえかの実家の調査に当たらせた者からの報告が森崎の下に届けられた。

 

「それで、彼女の家柄は分かったのだろうな?」

 

「は、はい‥‥で、ですが‥‥」

 

しかし、調査を命じた者は心なしか震えている様に見える。

 

「なんだ?何を震えている?」

 

「そ、それは‥‥」

 

「ああ、もういい!!さっさと報告書を寄こせ!!」

 

「あっ‥‥」

 

森崎はひったくる様に調査報告書を取り、その報告書に目を通した。

すると、彼もまた調査にあたった者同様、震え出した。

 

「こ、この報告に間違いはないんだな‥‥?」

 

「は、はい‥間違いございません‥‥五月もえか様の御実家は十師族の家柄でございます」

 

まさか、自分が惚れた相手が自分の家‥いや、本流である百家よりも上の家柄とは思いもよらなかった森崎はまさに歓喜で震えた。

しかも、十師族の女子ならば、将来の伴侶となるべき許嫁が居るかと思いきや、彼女には許嫁は居ないと言う報告も書かれていた。

五月もえか‥彼女は合格どころか、まさに僕の妻として生まれてきた女性だ‥‥

自分よりも上の家柄にも関わらず、もえかはまさに自分の妻となるべく女性だと勝手に決めつける森崎。

しかし、森崎家よりも格上の五月家が格下の森崎家の彼を認めるだろうか?

普通ならばあり得ない。

だが、彼はこれまで、自分より才能のある上位陣に喰らいつく姿勢で上へと上り詰めて、周囲の信頼を勝ち得て来た。

今回もそれと同じ要領で、もえか本人を落し、次に彼女の両親に認めてもらえれば、自分は将来、十師族へと仲間入りする事が出来る。

百家?支流?

それさえも霞んでしまう程の家柄と権力を持つ十師族‥‥。

此処はなんとしてでも五月もえか‥彼女を落し、男女交際‥いや、許嫁の関係にまで発展させなければならない‥‥変な使命感に燃える森崎であった。

 

しかし、彼はそれからすぐ知る事になる。

非情な現実と言うモノを‥‥

 

翌日から彼は五月もえか攻略作戦の草案を練り始めた。

 

(直球で行くか?いや、それではかなりのリスクを伴う‥‥ここはやはり、絡め手でいくか?まず、もえかさんと知り合う前にワンクッション置いてからの方が‥‥となるとやはり、そのクッション役に最適なのが‥‥)

 

森崎はチラッと自分の席から、もえかの様子を見る。

その頃もえかは、明乃と談笑していた。

 

(はぁ~もえかさん‥やっぱり、綺麗だ‥‥って、そうじゃなくて、やはり、クッション役は彼女が最適だな)

 

森崎はもえかから視線を移し、彼女と楽しそうに談笑している明乃へと視線を移す。

もえかを観察している中で、明乃は今のところ一番行動を共にしている事が多い。

森崎はまず、明乃と友人関係を築き、本丸であるもえかに近づこうと画策した。

しかし、彼は見てしまった‥‥。

もえかと明乃が一人の男子生徒の腕に抱き付いて笑みを浮かべているその姿を‥‥。

 

(な、なんだ!?あの男は!?)

 

(調査では、もえかさんと交際している男子は居なかった筈だぞ‥‥)

 

森崎の調査はあくまで、もえかが中学時代まででおり、高校入学直前に彼女らが助けた士道の存在は把握されていなかったのだ。

森崎はもえかと一緒に居た男の様子を窺うと、彼はE組の出身‥‥つまり、二科生と言う事になる。

 

(もえかさんにあんな雑草は相応しくない!!)

 

森崎は作戦を変更し、あの二科生相手に自分の実力をもえかに見せつけて惚れさせようとする作戦に移った。

そして、ある日の昼休み、それを決行した。

本当は言いたくは無かったのだが、もえかの実家を貶してまで、彼女を現実に引き戻す手段をとった。

しかし、それは悪手である事に森崎は気づかなかった。

だが、選民意識が高い森崎にはそれに気づかなかった。

彼の態度にもえかが嫌悪感を抱いたのに気づかなかった。

しかし、冷静に考えれば、誰だって自分の家の事をバカにされればイラつくのは目に見えているのに‥‥。

プライドが高く、もえかただ一人の事しか考えていなかった為、視野が狭くなり、考えがあまりにも早急過ぎたのが、彼の判断ミスだったのかもしれない。

彼は、士道に模擬戦を挑み、自分が勝ったら、今後はもえかに近づかない様に条件をつけた。

それほど、彼は自分の実力に自信があった。

たかが、二科生ごときに遅れをとる自分では無いと‥‥

そして、相手の士道は自分の出した条件を呑んだ。

それを聞き、森崎は心の中でほくそ笑んだ。

 

(これで、もえかさんは僕のモノだ!!)

 

と‥‥。

しかし、結果は彼の惨めな敗北で終わった。

その結果に彼は納得がいかず、其処でも新たに醜態を晒した。

 

でも、彼は諦めると言う行為を知らなかった。

それに対しては人としての美徳なのだろが、方向性がちょっとおかしかった。

しかし、相手の士道もあの時の模擬戦で、森崎が出した条件とは異なっていたので、今後も自分にはもえかと交際するチャンスがある!!

それにはまず邪魔なあの雑草(士道)の存在を摘み取らなければならない。

森崎は士道に対し、敵意を向ける事となった。

恋は盲目と言うが、彼の恋の薬にはどんな名医も草津の温泉も良薬でも効果は無いだろう。

 




うん。森崎…もう諦めた方が身のためだと思うんだけどなぁ…

士道を侮辱して家族までも侮辱してるんだから、最早恋人になる以前に友達にもなれないよ…

では次回です。
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