第一高校の風紀員にて密かに行われているとされる不正行為。
その調査を行う事になった士道達。
そんな中、士道は今回の件に関係がありそうな取引現場を偶然見た。
そこから事件の解決を模索したが、相手に先手を取られ、取引相手は病院送りにされた。
折角掴んだ手懸かりであったが、取引相手が病院送りとなり、手掛かりが潰えたかと思った。
「それで、どうするの?」
「連中がメールで脅しをかけて来たのであれば、此方も同じことをするだけです」
士道は何か策が有るかのように真由美と摩利に作戦を説明した。
彼は早速、取引相手だった男子高校生の携帯を使い、相手に返信メールを送った。
「‥‥摩利さん包帯を持ってきてください。あと松葉杖も」
「包帯に松葉杖?」
「ええ、あっ、包帯はなるべく大量にお願いします」
「?一体何に使うか分からないが、分かった用意しよう」
摩利が士道に頼まれ、包帯と松葉杖を確保しに行くと、その直後に携帯にメールが入った。
「‥‥釣れましたよ‥‥獲物が‥‥」
携帯のメール内容を見て、士道はほくそ笑んだ。
そして、急ぎ達也にメールを送った。
「持ってきたぞ、包帯と松葉杖」
「ありがとうございます」
「しかし、こんなものを何に使うんだ?」
「もう少し待って下さい。今、達也にも連絡を入れたので、彼が来たら話します」
「わかった」
やがて、達也が来て士道は今回、自分が立てた作戦を摩利と達也に話した。
「天山のフリをして連中を釣る」
「成程、その為の包帯と松葉杖だったか‥‥」
摩利は何故、士道が包帯と松葉杖を用意してくれと頼んだのか漸く分かった。
「で、連中は連れたのか?」
達也が士道に尋ねる。
「ああ、連中も少し焦っている様だ。なにせ、完全に仕留めたと思った天山がこうしてメールを送ったんだからな」
士道は摩利と達也、真由美の三人に天山の携帯の画面を見せる。
そこには、
『残念だったな、僕はケガを負ったが、無事だ。そしてあの時、僕はある協力者を連れて、お前達を尾行させてもらった。お前達の正体は僕の協力者が暴いてくれた。その証拠の写真も今、僕の手に有る。公開されたくなければ、次こそ、例のSDカードと交換しろ』
「ハッタリで奴等を釣ろうって訳か‥‥」
「ああ、アイツらが今までやって来た事をそのままお返ししてやったわけよ」
「それで、連中は何て?」
次に士道は送られてきたメールの内容を三人に見せた。
『わかった。では、今夜10時に○×川の河川敷で取引をしたい』
と書いてあった。
「でも、連中取引なんてするかしら?」
真由美がこれまで生徒の不正に金銭を要求し続けた連中がここに来て真面な取引をするのかと疑問に思う。
「いや、絶対にしないでしょうね。それどころか今度は完全に息の根を止めに来ますよ」
士道はこれまでの連中のやり方から真面な取引なんてする筈がないと分かっていた。
でも、これで少なくとも連中の一人は確保できるチャンスである。
「で、俺を呼んだからには早速動くんだろう?」
「ああ、俺が天山のフリをして連中をおびき出し、注意を向ける。達也と渡辺先輩は奴等の退路を断つ感じで控えていて下さい」
「わかった」
「OK」
「あの‥私は‥‥?」
「生徒会長は来なくても大丈夫です」
「はぅっ!?私だけ仲間外れ!?」
「いや、五河の言う通りだ。連中は真面な取引をせず、暴力で物事を訴える連中だ。真由美の身に何かあったら大変だ。此処は私達に任せてほしい」
「うぅ~分かった・・・・」
摩利に言われ渋々真由美は引き下がった。
その頃、某所では‥‥
「おい、どういう事なんだ?なんで天山からメールが送られてきている!?ちゃんと病院送りにしたんじゃなかったのか!?」
「あのヤローアドレスを消さずに残していやがったんだ!!」
「俺達相手に逆に取引を仕掛けるなんて‥‥」
「まぁまぁ、みなさん落ち着いて‥‥そう焦る事も無いでしょう?彼方は取引を持ちかけて来たのですから‥‥ならば、此方もそれに応じようではありませんか」
「しかし‥‥」
「大丈夫ですよ。要は、彼の持っているSDカードと協力者、そして彼本人を葬れば元通りなのですから」
そして、取引の時間となった午後10時、取引現場となった○×川の河川敷に顔全体を包帯で覆い、松葉杖をついた人物がやって来た。
人気のない河川敷に松葉杖をつくコッコッコッと言う音が鳴り響く。
やがて、松葉杖の人物の前に白い無地の仮面とフード付きのパーカーを纏った人物が数人現れた。
「こんばんは、天山君」
「‥‥」
その内一人が挨拶をしてきた。
そして、
「なかなかいい男になったじゃないですか」
皮肉めいたセリフも吐いて来た。
「それで?持ってきたんだろうね?SDカード」
松葉杖の人物は怪我をしているのか、ポケットの中のSDカードを取り出すのにもまごついたが、何とかSDカードをポケットから取り出して相手に見せる。
「ふむ、約束通り持ってきた様だな‥‥」
「やくそく‥‥SDカード‥‥」
すると、松葉杖の人物もSDカードは持ってきたかと尋ねるが包帯で顔を覆われていたので、聞き辛い声をしていた。
「ああ、こちらもちゃんと持って来たさ‥‥」
そう言って仮面野郎もSDカードを見せた。
「ただ、一つ教えてもらいたい。君の協力者‥‥一体誰かな?渡すにしてもその協力者の名前を是非知りたい」
「‥‥」
しかし、松葉杖の人物は答えない。
すると、松葉杖の人物の背後から同じ白無地の仮面にフード付きパーカーを来た仮面野郎の仲間が両サイドから迫った。
すると、松葉杖の人物は怪我をしているのが嘘のように松葉杖を振り回し、両サイドから迫る仮面野郎をなぎ倒した。
「なっ!?」
「やっぱり予想通りか‥‥」
松葉杖の人物は顔を覆っている包帯を取り始めた。
「っ!?き、貴様、天山ではないな!?」
「おう、俺は一年E組所属‥‥五河士道だ!!」
包帯が完全に取り払われると、そこから現れたのは天山ではなく、士道だった。
「ようやく会えたな、薄汚ねぇ害虫共」
「E組‥だと?ふん、雑草の分際で生意気な‥‥」
仮面野郎が指をパチンと鳴らすと河川敷の彼方此方から同じ仮面と服装をした連中がぞろぞろと現れる。
「俺達を舐めた事を後悔するんだな」
「セオリー通り、三流の悪役ぶりですこと‥‥でも、だからこそお前達の行動は読みやすかったんだよ」
「なに!?」
「ぐあっ!!」
「ぎゃああああ!!」
すると、背後から悲鳴が聞こえて来て、リーダー格の仮面野郎が振り返ると背後には、ボロボロになった仲間の姿と、
「大人しく捕まった方が身のためですよ」
「貴様ら覚悟は出来ているのだろうな?」
達也と摩利の姿があった。
(風紀委員長が何故此処に!?だが、まあいい。こうなれば、風紀委員長にも此処で斃れてもらおう‥‥問題を起こした雑草2人と差し違えたって報告をあげておけば問題ない)
リーダー格の仮面野郎は摩利の姿を見て、そんな考えを巡らせた。
「さあて、では戦争と行きましょうか!!」
士道が不敵な笑みをこぼすと、達也と摩利も口元をフッと緩め、仮面軍団に立ち向かっていった。
………のだが、どうやら仮面軍団は自身の実力を過大評価していたらしく、ものの5分で敢えなくお縄となった。
戦闘は何気に飛ばしました。瞬殺間違いないのでww
とりあえず活動報告にてアンケートを取ってますのでご意見下さいです。
では次回です。