魔法戦記リリカルなのはIS 高町なのはのIS学園見聞録 作:ピロッチ
1、本作の最強キャラはなのはさん。
2、時系列はJS事件の5年後、24歳の頃です。
なぜこの世界に来たかは話が進んでからのお楽しみ。
3、IS側最強キャラの千冬ですが、
最終的になのはと互角の強さまで成長します。
4、一夏と嫁達は魔王なのはの生贄です。
死なない代わりに度々酷い目に遭います。
5、なのはさんはステレオタイプです。
当然、なのなの五月蠅いです。
6、コメディ寄りで話が進みますが、
1年次の冬からはオリジナルストーリーです。
オリキャラを中心に死人がバンバン出ます。
7、追記・修正はちょくちょく入ります。
それでも良いという方は、続きをどうぞ。
第1話 入学
西暦2043年4月某日 日本国某所 IS学園 1年1組教室
ここは世界各国からIS操縦者候補を集め、
ISの知識、技能を教える教育機関IS学園である。
ISとはインフィニット・ストラトスの略称であり、西暦2033年、
後に「ISの母」と称えられ、同時に史上最悪のテロリストとして戦かれた
希代の天才、
次世代パワードスーツである。
ISを扱えるのは女性だけ、つまりIS学園は本来女子校なのだが、
今年になって男の身でISを動かせる者が現れた。その名は
第1回
そんな彼が入学した次の日の事だった。
「えー、皆さん。今日からもう一人新入生の方が登校して来ます。
何でも『職場の都合で入学式に出られなかった』との事ですので、
皆さん宜しくお願いします。」
1組の副担任、
「職場の都合…?」「どこかの国の代表候補生とか?」「どんな人だろう?」
「で、では、どうぞ~。」
真耶が呼びかけた瞬間…
「なのおおおおおおおおおおおおおおおっ!!!」
ズドォォォォォォォォォォォォオオオオオオオオオオオオオオオオオオン!!
何者が謎の雄叫びと共に上から降ってきた。
「「「「「うわあああああああああああああああああああ!!!!!」」」」」
教室の上から降って来たその女は、右手に自分をモデルとした
高さ30cm程度の3頭身のぬいぐるみを掲げて口を開いた。
「私の名は
特技は篠ノ之束のモノマネで、将来の夢は実家の喫茶店を継承する事!!!
そんな私の目標はこの学園にいるブリュンヒルデと
友達になる事なのおおおぉぉぉッ!!!……以上!!!」
某ボディソープの妖精の如く捲し立てるなのはに一同目が点だ。
そして、なのはが持っているぬいぐるみは何故か声に合わせて
両手をパタパタ動かしていた。
その大音声で真耶と生徒の半数は失神、学園中の窓ガラスは木端微塵になる。
運よく後方にいて耐えられた生徒達は、
後にこの自己紹介が数分は続いた様に錯覚したと語っている。
ドォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォン!!
謎のジングルと共に教室の外で何かが大爆発。
一体何が何やらさっぱり訳が分からない。
「何…これ…?」
「何だろう…凄い人が来ちゃった…。」
「うわ、あの人の席私の隣じゃん。」
と、ここで漸くツッコミが。
「何が以上だ、馬鹿者!」
それはこのクラスの担任で一夏の姉の千冬だった。
「いきなり上から降ってきて、学園中の窓ガラスを破壊しおってからに!!」
出席簿でなのはをシバこうとする千冬だったが…
「What?!」
ガシッ!!
何故か英語で反応したなのはに腕を掴まれた。
「なっ…!貴様、止めろ!離せ!!」
千冬は離そうとするが、なのはの握力は強大で頑として動かない。
そして、なのはは千冬に詰め寄って一言。
「貴女がブリュンヒルデなの?!」
「な、確かに初代ブリュンヒルデとは私の事だ、分かったから手を離せ!」
「こちらの言い分も聞かず、遠慮会釈の無い先制攻撃……。」
「何の事だ!貴様は一体何を…?!」
⌒*(◎谷◎)*⌒
表゛出゛や゛か゛れ゛な゛の゛! !
「ヒィ!」
なのはは突然ブチ切れた。その迫力に千冬もビビる。
「戦わずして友にはなれぬ!いざ尋常にO☆HA☆NA☆SHIなの!!!」
有無を言わさず千冬を掴んだまま窓から外へ飛び出して行った。
「ちょ、待て!!ヤメロー!!一夏ぁ、助けてーっ!!」
「ちょおおおおおっ、千冬姉ーっ!!!」
「「「「「…………………………………………………………………。」」」」」
「何だったの、あれ…?」
「さあ?」
この間、わずか30秒足らずである。
IS学園アリーナ
「さあ、どこからでも掛かって来やがれなの!!!」
「ナンデ?!!!」
千冬は自分の置かれた状況が全く理解出来なかった。
新年度二日目に束の専属を名乗って編入してきた生徒が、
『友となる為』という意味不明な理由で喧嘩を売って来ると言う状況は、
流石の元世界チャンプも理解できないシチュエーションらしい。
そして目の前には訓練用の日本製第2世代量産機
これを装備して戦えという事なのか。
「何でもかんでも無いの!!此処で会ったが百年目!!
さあO☆HA☆NA☆SHIなの!!掛かって来るの!!」
「いやちょっと待て!!貴様対話したいのか戦いたいのかどっちなんだ?!」
「両方ッッッ!!取り敢えずぶっ飛ばす!!話はそれから聞いてやるの!!」
「(駄目だコイツ…早く何とかしないと…)良いだろう、
訳の分からん理屈で喧嘩を吹っ掛ける輩には灸を据えてやらねばならん。」
千冬は仕方なく打鉄を起動させ、日本刀型近接ブレード「
「それでこそ、天下のブリュンヒルデなのっ!!」
なのはは腕を組みながら頷いていた。
「その呼び方は止めろ!!大体、貴様ISはどうした?」
確かに、肝心のなのははISらしき物は何も身に着けていない。
「ならば専用機を見せるの!!
専用機を持ってきた人だけが私のISを見る事が出来るのっ!!」
「無茶言うな!!私の専用機は凍結中だ!!」
「ならばISスーツのみ披露するの!!さあとくと見るのっ!!」
そして、なのはの声と同時に全身が発光。光が収まったその場には…
「何…だと…?」
全身白に青の縁取りがされた、まるで少女アニメのコスプレのような衣装。
そして左手には金の穂先を持つ槍が一振り。
「(あれが奴のISスーツなのか?……………………………………ダサい!)」
千冬は吹き出しそうになったが、
笑うと何をしでかすか分からないので、何とか堪えた。
「ええい、どうなっても責任は取れんぞ!!!イヤーーーーーーーーーーッ!」
掛け声一閃、千冬はランダム蛇行で間合いを詰め、なのはに斬りかかる。
大上段から葵の刀身がなのはへと迫るが…
「ぬぅん!!」
ガシッ!!
何となのはは振り下ろされた刃を素手で受け止めた。しかも全くの無傷で。
「何ィイーッ!!!」
驚愕で目を丸くする千冬。
「ば、馬鹿な……ISの攻撃を生身、しかも素手で止めただと…」
千冬も生身でISの攻撃を止める事は出来る。
だがそれは相応の武器を持っていればの話だ。
まさか素手で成し遂げるとは流石の千冬も予想できなかった。
「ぐっ、剣で駄目なら……!」
千冬は打鉄の標準装備となっているアサルトライフル、
「
「(生徒相手に銃を向けるのは不本意だが、
ISの一撃を素手で食い止める奴相手に贅沢は言えん…やるしかない!!)」
しかし、それがいけなかった。
「織斑千冬、敗れたりっ!!!」
「な、何っ?!」
なのはは声と共に、千冬の視界から消滅した。そして、次の瞬間……
「どーーーーーーーん!」
雄叫びと同時に、強烈な一撃が千冬を直撃した。
一方その頃教室では…
「は、はらほろひれはれ~…。」
「山田先生!大丈夫ですか?!」
なのはの個性的な自己紹介で失神していた真耶が漸く目を覚ました様だ。
「あー驚いた…。あれ?織斑先生は…?」
「えーと、その事なんですけど…。」
一夏は真耶に事情を説明した。
「…………………すいません、訳が分かりません。」
当然の事だが、真耶の顔は引き攣っている。
「そりゃ俺達も同じですって!あの人いきなり天井から降って来たし、
自己紹介は暑苦しいし、やたらうるさいし…
誰なんですか、あの人の入学をOKしたのは?!」
「いや、誰って言われても…」
と、一夏と真耶が問答していると…
「どーーーーーーーん!」
アリーナから雄叫びと轟音が響いた。
「な、何だぁーっ?!」
「…あれはどう考えても、高町さんですね。」
そして…
「うわああああああああああああああああああああああああああああああ!!」
2人が見たのは打鉄から放っぽり出された千冬が
悲鳴を上げてこちらへ飛んで来る姿だった。
「「ナーアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア?!」」
千冬は開けっ放しの窓から教室に飛び込み…
「ぶ!!!」
何者かが開けたドアを通って見事に顔面から廊下に着地した。
「お、織斑先生ぇぇぇえええっ!!」
「千冬姉ぇぇぇえええっ!!」
慌てて駆け寄り千冬を起こす。
千冬は額に傷を負った様で、顔面が血みどろだった。
「千冬姉!!大丈夫か?!!」
「い、一夏…」
目を覚ました千冬、何と千冬は生きていた。
だが様子がおかしい、一夏に気付いた直後…
「いちかぁぁぁぁぁぁぁぁぁあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!」
突然泣きながら一夏に抱き着く千冬。
「どうしたんだよ千冬姉!!急に泣き出して…てか、顔中血みどろだぞ!!」
「負けちゃっだあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!」
「「負けた?!!」」
世界最強のIS乗りと言ったら織斑千冬。
ISに携わる人間ならこれは誰でも知っている。
その千冬が敗れた。それが意味する所を悟った2人は震え上がった。
「そんな…!」「嘘だろ…千冬姉が負けた?」
「あの織斑先生が…ブリュンヒルデが負けた?!」「じゃ、じゃあ…」
「え?嘘…」
「悔゛じい゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛!!
お゛姉ぢゃん゛も゛う゛お゛嫁に゛行゛げな゛い゛い゛い゛い゛い゛!!!!」
そんな千冬の肩を叩く者がいた。
「だ、誰だ…?ギャーッ!!」
「やあ。」
何とさっきまでアリーナにいた筈のなのはが廊下にいた。
先程ドアを開けたのは、他ならぬ高町なのはその人だったのだ。
「ちょっ、何でこの人廊下に?!さっきまでアリーナに…
って、そんな事言ってる場合じゃねえ!
アンタ何て事するんだ!!千冬姉が泣いちゃっただろう!!」
「そうだそうだー!!」
「鬼!!悪魔!!人でなし!!」
「謝れー!!」「外道ー!!」「帰れー!!」「馬鹿ー!!」
いつの間にか1年の他クラスの生徒や教員達も廊下に出て、
口々になのはへ罵声を浴びせる。
全てのIS操縦者の憧れともいうべき織斑千冬を傷つけ、
おまけに泣かせると言う行為は彼女達にとって最も罪深い行為なのだ。
だが、なのはは生徒達の方へ向き直ると…
ズ ド ム !
「「「「「ヒイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイ!!!!!」」」」」
何と言う気迫!なのはは震脚一つでその場の生徒と教員全員を震撼させた。
「戦わずして友とはなれぬ!!ぶつかり合えない友は友と言わないのっ!!!
文句が有るならO☆HA☆NA☆SHIなの!!!」
「「「「「やだあああああああああああああああああああ!!!!!」」」」」
他組の生徒と教員達は一斉に逃げ出した。
なのははそれを見届けると、千冬の方に向き直り…
「織斑千冬…」
「ヒィ!!な、何だ?!」
すっかり怯え捲っている千冬、なのはは千冬に近づくと…。
「そぉい!!!」
ムギュッ。
「おうっ…。」
なのはは千冬の胸を鷲掴みに。
「ちょおおおおおおおっ!!」
「え?え?!何ですかこの超展開!!」
いきなりの行為に全員思考停止。一体何のつもりだろうか?
「揉みしだいてくれるの!!!!!」
そして揉みしだき始めた。元上官の八神はやてを髣髴とさせるセクハラ…
もとい胸部マッサージ術である。
「やあっ!!ダメェ!!触るなぁ…」
千冬の抗議もお構いなしに容赦なく揉みしだくなのは。
「モミモミモミモミモミモミモミモミモミモミモミモミモミモミモミ…。」
「やらぁ!!揉むにゃぁ…揉まらいれぇ…おねひゃい、もう許ひれぇ…。」
感じてきたのか、舌足らずになっていく千冬。このままでは色々と危ない!
「モミモミモミモミモミモミ…さあ落ち着くの!!心を落ち着けるの!!!」
「落ち着けるかー!!」
「落ち着くのー!!!」
「らめへぇえええええええええええええええ!!」
数分後…
「う、うううう…汚された、汚されちゃったぁ…。」
(何故だ、嫌なのに物凄く気持ち良かった…!)
「何だかんだ言って、落ち着いた様なの!!」
確かに少しは落ち着いた様だ。だが素直に肯定できない。
しかし、なのははそんなのお構いなしに一言こう告げた。
「織斑千冬…今日のこの敗北の屈辱をバネに強くなるの。
私よりも強い奴になるのっ!!!」
「ぞん゛な゛の゛無理い゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛!!!」
酷い無茶ぶりを見た。
「大丈夫なの!!!この世には私より強い奴はいくらでもいるのッ!!!
かつて誰もが真の最強と認めた偉大なるブリュンヒルデ…
貴女ならば、いつか私と渡り合える強者になれるのっ!!!
その時こそ、貴女が真に私の友達となる時なの!!
こんな所で終わってはいけないの!!!!!」
「クスン…本当に?」
「その通りッ!」
「いやいやいや、発言内容と行動がかみ合ってないから!!
千冬姉に変な事吹き込むのはやめ…」
「What?!」
「(ポコッ☆)おうっ!」
見かねた一夏が割って入るが、
何処からともなく現れた拳でKOされてしまった。
「ううっ…そうか、そうなのか…分かった…私頑張る!!
いつか、お前に友と認められる様な女になってみせる!!」
何か良く分からないが、とりあえず千冬は元気を取り戻したようだ。
彼女も大概である。
「その意気なの!織斑千冬復活!織斑千冬復活!
復活!復活ッ!復活ッッ!!復活なのッッ!!」
「ああ!さあ皆が待ってる、授業を始めよう。」
「アッハイ…。(高町なのは、一体何者なんですかこの人……?)」
蚊帳の外に置かれ、一人困惑する真耶であった。
「イイハナシカナー?」
かくして1組の生徒の一人、
のほほんさんこと
なのはの編入初日は終わりを告げた。
「あの、織斑先生?」
「どうした?」
「出血…大丈夫なんですか?!」
「あっ…」
そうだった、千冬が流血していたのを皆忘れていた。
「イダーッ!!頭が割れる!!ってか割れてるーっ!!」
「と、とにかく保健室へーっ!!」
幸い千冬の傷は然程酷くなかったが、
怪我の原因を聞いた校医からは呆れられたという。
この時、誰が想像しただろう。この凶暴で騒々しい24歳の生徒が、
後に「暴走核弾頭」として世界を震撼させる伝説の主人公となる事を。
千冬、早速なのはの洗礼を浴びる。
まさかあの千冬が、後にあんな事になるなんて…