魔法戦記リリカルなのはIS 高町なのはのIS学園見聞録   作:ピロッチ

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VTシステム使用の疑いで出されたラウラへの捕縛命令。
それは国際刑事警察機構(ICPO)によるIS学園への干渉の前例を作り、
将来シャルロットをスパイ容疑で捕縛する際に
他国のISを押収する口実とする事を企てた
デュノア社社長夫人アリエノールの策略だった。

だが、この行為は我等が暴走核弾頭、高町なのはの逆鱗に触れる。
なのはは怒りに任せ専用機ヤマトを完全展開。
捕縛に来た帝国かげ…IS犯罪対策課(ICD)のIS隊と
ドイツ代表操縦者セルベリア・ブレス大佐をワンサイドゲームで叩き潰し、
とっておきのスターライト・ブレイカーでベルリンへと吹き飛ばしたのだ。



第19話  見よ!これが高町流交渉術…なのか?

『き、貴様…何者だ!!』

 

「げぇっ!!何だ、こ奴は!」

 

「あの時のメス猿…まさか…」

 

「おおおおおおお!!私がタバネ・シノノノの専属操縦者、暴走核弾頭なの!!

よくも私のクラスメイトにふざけた冤罪を着せてくれやがったの!!

お返しにそっちの代表操縦者と帝国華撃団はぶちのめしてあげたのぉぉっ!!」

 

「「「「「『な、何ィィイイーーーーーーーーーーーーーッ?!!』」」」」」

 

 信じて送り出した代表操縦者とICD隊員が、

たった1人にボロ負けして全員仲良くアへ顔を晒す。

この予想外の事態に一同びっくり仰天。計算が台無しとかそんな問題ではない。

 

「貴様!我が国の代表操縦者にこんな事をして、タダで済むと…」

 

Was(What)?!」

 

 ボゴォ!!

 

「ぶ!!」

 

「おわ!」

 

 なのははB・フランメA3を蹴っ飛ばす。

機体は国防相のすぐ側を掠め壁に激突した。

 

「隣の大麻合法王国からの煙でラリッた尻穴野郎(アッシュロッホ)!!

こんな見かけ倒しの凡骨の100や200、私の前じゃいないも同然なの!!

スワスチカでも振ってチョビヒゲ上等兵閣下と国防軍に

助けを求めた方がよっぽど戦力になるの!!このビール脳!!!

芽だらけの毒ジャガイモみたいなタ○キンぶら下げた短小包茎!!

原生林で豚の血でもかっ食らって引き込もりやがるのぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」

 

「ヒイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイ!!!」

 

 国防相の胸倉を掴んでブンブン揺さぶりながら罵声を浴びせるなのは。

情け容赦ない暴力と暴言に一同は震え上がる。

更にICPOにも怒りの矛先は向けられる。

 

「あ!どこかで見たと思ったらワイン狂いのへべれけバゲット盆暗蛙BBA!」

 

「ヒィ!この前より罵倒が酷い!!」

 

「パパに泣きついてICPOを引っ張り出せば勝てるとでも思ったの?!

ICPOは大人しく裏方でもやってれば良いの!!

明治生まれのBBAしかいないなんちゃって正義のヒロインチーム如きが

私と張り合おうなんて2000年早いの、アカポンタン!!」

 

 怒りが収まらないのか、怒鳴り散らしながら

ICPO-ICD隊員を壁に叩きつけるなのは。本当に頭大丈夫か?

 

『お、おのれ!さてはフランス各地の官庁を吹き飛ばしたのも貴様か?!』

 

「そうなの!!シャルロット・デュノアをスパイとして送り込んで、

何をする気なのか社長から全部聞いたの!!

あの娘にも濡れ衣を着せて連れ戻す魂胆だろうけどそんな事はさせないの!!」

 

『な、何だと?!

今度の事と言い、貴様もテロリストとして国際指名手配されたいのか?!』

 

「やれるものならやってみやがるの!!」

 

「「「「「『?!!』」」」」」

 

「この前言った事を忘れたの?!!

欧州全国家の全軍を差し向けたとて、この私を超える事はできぬぅ!!!

この通りICDも私の前ではいないも同然!!!

さっさとあの娘と部下を無罪放免にするの!!!

私は冤罪を絶対に許さない!!何故なら冤罪は絶対に贖えないから!!

人に冤罪を着せる様な奴は

先んじて撃ち!!  しこたま撃ち!! すかさず撃ち!!  背中から撃ち!!

それからO☆HA☆NA☆SHIをしてやるのぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!」

 

 ドギュルルルゥウン!!ドギュルルルゥウン!!ドギュルルルゥウン!!

 

 轟音を立てて主砲を矢鱈滅多に乱射し、官僚共を吹っ飛ばすなのは。

 

「「「「「「『アイエエエエエェーーーーーーーーーーーッ!!』」」」」」」

 

 更にミサイルも大盤振る舞い。もう手が付けられない。

 

「うおおおおおおおおおおおおお第5世代パゥワァーーーーーーーー!!!!」

 

「なーちゃ~~~~~~~~~~~ん、やーーーーめーーーーてーーーー!!」

 

 と、ここでストップをかける声が。なのはそっくりな声の主は…

 

「! ……何だ、束さんか。」

 

 なのはを止めたのは束だ。無人ISに掴まりハンブルクから飛んできたのだ。

 

「これ以上やったら死人が出ちゃうよ!!ってか、皆失神してるし!!」

 

 確かに、この部屋で動いているのはなのはと束だけだった。

 

「…チッ。それで?束さんが来たと言う事は…決着がついたと言う事なの?」

 

「まあね。この束さんが今日の戦闘を録画して

閣僚連中に見せたら簡単に折れてくれたよ。

全員を不起訴処分とするって首相と大統領にも一筆書かせたし。」

 

「それはめでたいの!早速あの娘にも知らせてあげなきゃ!!」

 

 なのははそう言うと、ヤマトワープでベルリンを去っていった…

 

 この後国防省が纏めた損害報告によると、捕縛任務に従事したIS操縦者は

「全員全治1か月以上の重傷、リハビリ期間も含めれば

向こう3か月は職務への復帰不可能。」

と医師に宣告され、他の一般兵達も死者は出なかったが、

全員が負傷していたと言う。

 

 ラウラとその部下の黒兎隊員達は約束通り

全員証拠不十分につき不起訴処分とされ無事釈放。

その後、黒兎隊はなのはと束の同席の下で今後の方針を話し合った結果、

「隊長のラウラが軍の命令で入学した手前、

卒業まではケジメとして軍に残る。

ラウラが卒業したら全隊員が一斉に除隊して束の護衛に転職する。」

という密約を交わした。

 

 また、生徒に冤罪を着せられた学園もドイツとICPOに謝罪と賠償を要求。

後日謝罪の為に訪問した駐日独国大使と高木理事長及び学園の事実上の責任者、

轡木十蔵(くつわぎじゅうぞう)学園長代理が日本政府の仲介の下で話し合った結果、

学園とラウラ以下黒兎隊の各隊員に賠償金を支払う事で手打ちとした。

 

 但し、学園側にも生徒がICD隊員と一国の代表操縦者、

更に現職の大臣や官僚達に暴力を振るい負傷させたという重大な非がある。

その為ラウラ達の不起訴処分及び賠償、そして独仏での官庁爆破も含む

なのはの今までの行為一切を不問とする交換条件として、

 

・VTシステム開発の件は「末端研究者の暴走であり、独政府は無関係」

 である事を束の協力の下でIICとICCに証言し、証拠資料を用立てる。

 

・今回の一件は秘密とし、全ての記録をICPOと独政府に引き渡す。

 

・今回の捕縛任務の従事者及び関係者全員に対し、一切の処罰を行わない。

 

・なのはが破壊したR・R・ICDモデル6機の修復は学園の責任で行う。

 費用はなのはと束持ちとする。

 

 の4件を仲裁役の日本政府が提案し、双方共に合意。

これによりこの件は一件落着となった。

 

 

 その日の夜、○HKのニュース番組はこの話題で特番が組まれた。

 

「フランスに引き続き、ドイツでも爆弾による大規模テロが発生しました。

被害こそベルリンに集中しましたが、

 

国会議事堂、

大統領官邸「ベルヴュー宮」、

首相官邸、

国防省第二庁舎、

連邦警察局本部など、

計8か所の国家機関庁舎が破壊されました。

 

また、フランスに引き続き、

今回もいずれの現場でも死者は出なかったとの事ですが、

救助にあたっていた同国のセルベリア・ブレス国家代表操縦者と

ICPO、国際刑事警察機構から派遣された

IS犯罪対策課の職員6名の計7名が全治1か月の重傷、

〇△□国防大臣並びに国防省の職員計9名が軽傷を負い、

全員命に別状は無いものの、現在ベルリンの病院で治療中との事です。

 

この件に関してドイツ首相は声明を発表し、

『これだけの大規模テロを誰一人死なせずにやり果せられるのは

タバネ・シノノノ以外に有り得ない。

EU各国にタバネ・シノノノ捜索への協力を要請する積もりだ。』

と事態の解決に向けて全力を挙げる姿勢を示しました。」

 

 そして翌日…

なのはは一夏とラウラ以外のいつものメンバーと朝練に勤しんでいた。

だが、どうも様子がおかしい。

 

「さて、今日からはヤマトは完全展開の状態で朝練に参加するの!

やる事は今までと変わらないから…あれ?」

 

 ふとピットの視線の先を見てみると、

ラウラが専用機S・レーゲンを纏ってそこにいたのだ。

 

「あ、あれは!?」

 

「ラウラだ。どうしたんだろう。」

 

「あれ、この展開どこかで…」

 

「ナノハ・タカマチさん!!」

 

「?!」

 

 突然なのはの名を呼ぶとラウラは駆け出した。

 

「イヤーッ!!」

 

 連続前方転回でカタパルトから飛び出し…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「昨日は…」

 

 空中で前方3回宙返りを決めると…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「本当に…」

 

 そこから3回ひねりを加え…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「有難うございましたぁぁぁぁぁぁぁあああああああああああああああ!!!」

 

 着地と同時に両手と膝と額を地に付けた。

そう、ラウラはなのはの前で見事なジャンピング土下座を決めたのだ。

…この間の展開そのまんまである。

 

「ま、またこのパターン?」

 

「あのまま冤罪を着せられて消されてしまうかと思っていましたが、

なのはさんのおかげで助かりました!この恩は感謝してもしきれません!

どうか、師と呼ばせて下さい!」

 

 黒兎隊のメンバーが今の彼女を見たらドン引きだろう。

一夏達も皆凍結したように動けなかった。

 

「それに、我が嫁一夏にも恩がある。

今度事が起きたら、私が一夏の助けになりたいんです!」

 

「…それは構わないの!!でも一つ言っておくの!!!」

 

「?」

 

「誰に教えられたかは知らないけど、『嫁』は女性に対して使う言葉なの!!

男には『夫』若しくは『旦那』を使うの!!それが正しい日本語なの!!!」

 

「…えっ?」

 

 

 ドイツ某所

 

「ハックション!!」

 

「あ、大尉、風邪ですか?」

 

「まさか。誰かが噂をしてるのかもね。」

 

 一方その頃、上官(ラウラ)におかしな事を吹き込んだ張本人、

黒兎隊副隊長のクラリッサ・ハルフォーフ大尉は

いつも通りの業務に勤しんでいた。




 これにて一件落着。不届き者にきっちり警告を与えたので、
これに懲りて濡れ衣を着せる様な真似はしないでしょう。

 なお、華撃団メンバーの名誉の為に補足します。
華撃団ことICDのメンバーは全くの善人です。仮に前話の密談を聞いたら、
即座にIICに駆け込んで内部告発する位のシロです。
今回ドイツ軍に付いてきたのは単に命令に従っただけです。
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