魔法戦記リリカルなのはIS 高町なのはのIS学園見聞録 作:ピロッチ
闖入者の正体の答え合わせの時がやって参りました。
先人の犠牲を盾に近接戦至上主義を蔓延らせる異国からの回し者、
倉林美也子に正面切って喧嘩を売り、日本代表の一人、飯田奈緒諸共
一方的にKOしたなのは。だが止めの一撃を射ち込もうとしたその時、
何者かが割って入るのであった。
「!!」
なのは達が声の方に目を向けると、そこにはパトランプに白黒塗装、
アーマースカートには桜の代紋こと旭日章と警視庁の3文字が刻印された
3機の打鉄。そして、その先頭には同じカラーリングだが
専用機らしき見慣れない機体が在った。恐らくはあれが隊長機なのだろう。
「あ、あの人達は…!」「知っているんですか、山田先生?!」
「はい、彼女達は警視庁IS小隊、SATを超える警視庁の最高戦力です!!」
その正体は警視庁IS小隊。
機動隊、SATと同じ警視庁警備部に所属する部署である。
その任務は災害救助支援、化学兵器除染、果ては暴徒鎮圧に海難救助と、
あらゆる任務への備えを持つ、日本警察でも最高の精鋭の集まりであった。
恐らく、高木理事長辺りがこっそり通報したのだろう。
だが、この闖入者の行為は今のなのはを刺激するには十分すぎた。
「こちらは警視庁のIS小隊です!!全員、すぐにISを解除し…」
ガッ!!
「え、ちょっ、まっ…」
なのはは4基のアームを遠隔部分展開してISを掴むと、
有無を言わさず引き寄せて殴り飛ばした。勿論、活殺自在は発動済みだ。
「どーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーん!!!」
「「「「うわーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーッ!!」」」」
なのはのマッハパンチ!こうかはばつぐんだ!
あいてのISたいいんAはたおれた!
あいてのISたいいんBはたおれた!
あいてのISたいいんCはたおれた!
あいてのISたいいんDはたおれた!
けいしちょうISしょうたいとのしょうぶにかった!
「……………………………………………………………………………なんなの?」
「ちょぉぉぉっ、い、いきなりぶん殴っちゃたよ?!」
「マジで警察だろうがお構いなし?!」
「やばいよ…やばいよ…誰かこの人、何とかしてーっ!!」
野次馬連中もびっくり仰天。もう滅茶苦茶だ。
「なっ!何をするだァーッ、ゆるさんッ!」
勿論、吹っ飛ばした隊員は即座に立ち上がって食って掛かる。が、次の瞬間…
「あ~ん?」
ガシッ!!
「ちょ、やめろ!!HA☆NA☆SE!!!」
遠隔部分展開したアームで締め上げられ、ヤマト本体まで引き寄せられると…
ゴッ!!
「ぶわ!」
情け無用の左ストレート。しかし、それだけでは済まされない。
ガン!!
「おぶ!!」
一旦距離を取ってから再度引き寄せ、追撃の腹パン。そしてトドメに…
ゲシ!!
「あべし!!!」
顔面を思い切り蹴った。
「な、何すんだよぉ~!!」
勿論、活殺自在の効果で隊員は痛いだけで傷一つ付かない。
だが、なのはは追い打ちとばかりに
アイアンクローで頭部を鷲掴みにして持ち上げた。
「遅いの!!!通報してから何分かかってるの?!!
暴徒鎮圧ならとっくに終わってるの!!!この遅刻魔どもめ!!!!」
「「「「「(え゛?!そこが怒る所なの?!!)」」」」」
戦いの邪魔をされた事でキレたのかと思ったが、どうやら違うらしい。
しかし、まさかなのはが通報していたとは。いつの間に通報したのだろう?
「ギャーッ!!ヤメロー、ヤメロー!!
死゛ぬー!脳ミソ潰れて死゛ん゛じゃう゛ー!!(ジタバタジタバタ」
「誰が喋って良いと言ったの?」
ミシミシミシミシ!!
「イダァァァァァァァァァァァァーーーーーーーーーーーーーーーーッ!!!」
臨海学校で千冬が束にやったのと同じ構図である。
違うのは、死人が出かねないという所だ。
「ちょっと!!いい加減にしなさいっ!!暴徒は貴女でしょ、ア・ナ・タ!!」
「あ~ん?」
なのははヤマトワープで隊長らしき隊員の眼前にワープし、
アームで後頭部の三つ編みを掴んで持ち上げた。
「あだだだだだだだだだ!!はなじでぇぇぇぇぇぇぇ!!(ジタバタジタバタ」
「遅いの!!!通報してから何分かかってるの?!!
暴徒鎮圧ならとっくに終わってるの!!!この遅刻魔どもめ!!!!」
「ちょっ、テイク2?!」
と、なのははここで矢鱈胸の平坦な隊員に主砲塔を向けてこう問いかけた。
「そこの貴女…」「な、何ですか?!」
「これ、離してほしいの?」「え、えーと…」
「引きちぎるまでのカウントダウン…5…」
「うわああああーっ!!おねがいですはなしてあげてください!!
やめてくださいしんでしまいます!!」
「チッ…なら離してやるの。」
意外や意外、すんなり解放するなのはであった。必死の訴えが通じたのか?
「でも、そのかわり…おら!!」
ヤマトは隊員を持ち直すと、掛け声一下同時に放り投げた。
ドンガラガッシャーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン!!!
「「「「おぶはっ!!!」」」」
当然、残りの隊員に直撃。4人仲良く地面に転がされた。
「い、痛たたた…。」「何なんだよ、この暴力女は…。」
「何でこうなるのよ…」「もうっ、とんだとばっちりね~。」
などと愚痴っていると…
ガシャン!!
「「「「ヒイイイッ!!」」」」
震脚の轟音につい其方を向く隊員達。その前には…
「さあ…怒らないからO☆HA☆NA☆SHIをするの!!!!」
明王の如く構えを取り、憤怒の形相で己を睨みつける魔王がいた。
「「「「嘘つけェーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーッ!!」」」」
そして…
「で、山田先生、この警視庁出オチ隊は何なの?」
未だに怒りが冷め遣らないなのはは苛立たしげに真耶に問いかけた。
その眼前にはIS隊員達が仲良く正座させられている。
「誰が出オチ隊だ!僕等は警視庁の…」
「聞・い・て・な・い。」
「はい…(シュン」
「えーと、この人達は警視庁IS小隊で、
右から小隊長で私の同期、飯田先輩と並ぶ日本国代表操縦者の秋月律子警部補、
織斑先生の同級生の三浦あずさ巡査部長、
そして私の2期後輩の菊池真巡査と如月千早巡査です。」
「そうなの?で、目的は?」
「どうもこうも無いわよ!私達は『学園にISで武装した暴徒が押し入った』
って通報を受けて、慌てて桜田門から飛んで来たんですよ?!!」
「それは知ってるの!!通報したのはこの私なの!!
その暴徒はちょっと前に〆た所なの!!早速拘束するの!!」
なのはの指差した方向には地面にめり込んだ倉林以下回し者達がいた。
「ムキーッ、出せーっ、出さんかーっ!!」
「はぁ…どうも、って、あれは代表監督じゃないですか?!」
「そうなの!!あれが暴徒なの!!」
「嘘おっしゃい!!どう考えても暴徒は貴女の事でしょう!」
「(ムカッ!)その根拠は?!」
「根拠って…たった今警察官である私達に暴力をふるったじゃないですか!
これは現行犯です!」
「そうです!!ISを用いての乱暴狼藉、この警視庁IS小隊がゆるさ…」
千早がそこまで言いかけた所で…
「じ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~っ。」
待機状態のヤマトが急接近し、ドアップでガンを飛ばす。
「ひいいっ、近い近い近い!
な、何ですかこのぬいぐるみ?何で私を凝視してるんですか?」
「……………………………………………………………………………つるぺた。」
「「「!!!」」」「ひ、酷い!!って、えっ…?」
喋るISなど見た事もないIS隊員。ヤマトの一言に顔を見合わせ…
「「「「ギャーッ!喋ったァァァァァ!!!」」」」
「え?え、え?何これ?!何でISが喋るんですか?!喋るナンデ?!」
「最近のISって、ここまで進歩してるんですね…ああ驚いた~。」
「山田先輩、何なんですかこのぬいぐるみ?!」
「ぬいぐるみじゃないんですよ、それ…。この人の専用機で、名前はヤマト。
篠ノ之博士直々の作で、世界初の会話できるISなんです。」
「や、ヤマト…?じゃ、じゃあ…。」
「ま、まさか…」
「こ、この人って…暴走…」
一斉に青ざめるIS隊員。
どうやら、ヤマトの名を聞いた事でなのはの正体に気が付いてしまったらしい。
なのはもここでネタばらし。
「そうなの!!私が暴走核弾頭、高町なのはなの!!!」
「「「「…………………!!」」」」
とうとう声が出なくなった隊員達。一呼吸置いて…
「「「「うわああああああ、暴走核弾頭だーっ!!」」」」
IS隊員は一斉に逃げ出した。そして、アームですぐに引き戻された。
「知らなかったの?私からは逃げられないの。」
「「「「いーーーーーーーーーーーーやーーーーーーーーーーー!!!」」」」
そして、隊員を落ち着かせてO☆HA☆NA☆SHIの続きに入る。
どうやって落ち着かせたかは…記さなくてもいいよね?
「警視庁に私の名が知られているのは意外だったの!!誰から聞いたの?!!」
「同級生のさくらを痛めつけた張本人の事くらい、知らない訳ないでしょう!!
私達警察関係者にとって、貴女は篠ノ之博士と双璧を成す
世界最重要危険人物なんですよ!!!」
「そうなの?でも何で?」
「何でって…不問に処されたとはいえ
フランスの3都市同時爆破テロ事件と、
ベルリン官公庁同時多発爆破事件の実行犯であり、
ICPO-ICDのIS飛行隊員の前で
ドイツ代表への暴行とセクハラ行為をやらかし、両者に喧嘩を売って
7人全員に全治1か月以上の重傷を負わせてるんですよ?!
死人が出なかったからよかった物の、
貴女のやった事は、国辱級の大悪行なんですよ!」
「………………………………………………………………………。(ムカムカ)」
「そして、今度は学園内で代表監督及び代表操縦者飯田少佐、
揚句に綿貫支局長への暴行と
防衛軍保有のISへの破壊行為、もう言い逃れは…」
ボゴォ!!
「ヒィ?!!」
なのはは足下をアームの鉄拳で殴りつけ、強引に律子を黙らせた。
「大人しく桜田門に籠っていれば痛い目に遭わずに済んだ物を…
さすが警視庁と褒めてやりたい所なの。致し方なし、纏めて相手してやるの。」
「やまと、ようしゃしねーのっ!」
なのははヤマトを展開、展開速度は0.2秒に満たない。
「さあもう一遍かかって来るがいいの、こいつらと同じ様に〆てやるのっ!!」
「ちょっと待てーーーー!
怒らないから全てを話せって言ったのはそっちでしょう?!」
「そうだそうだー!!自分で通報しといてそんな馬鹿な話があるかー!!
納得いく説明をしろー!!」
「O☆HA☆NA☆SHIをするとは言ったの!!
でも逮捕して良いなんて誰が言った?!!」
「いやいやいや!ちゃんと話聞いてたの?!
逮捕のたの字も出てこなかったでしょう?!」
「聞いてたの!!
どう考えても〆は『○○の現行犯で逮捕する』とかそんなオチでしょう?!!」
「そ、そんな事は…(うわ、バレてる。)」
「なななな何の事でしょう?」
(こ、これ以上怒らせたら何をされるか解った物じゃない!)
「そうだよ!僕等は録画した映像を証拠に
現行犯逮捕しようとかそんな事はこれっぽっちも…」
「「「あっ。」」」
「ほうほう、それが本音なの?」
「真!何で相手を怒らせる事を言うのよ?!」
「いくら事実でも、言って良いタイミングを考えて!!」
「空気読みなさいよ、もう…」「えええっ、僕の所為?!」
この期に及んで仲間割れである。だが、そんな暇があると思っていたのか?
ガシッ!!
「「「「ギャーッ!何か鎖が出たぁ!!」」」」
隊員達はロケットアンカーのチェーンで縛り上げられた。
「…ヤマト、この出オチ隊を一発ずつシバいて。」
「ちょっ、よせ!やめろー!!」
「こっちは生身なのよ!!」
「ISでぶたれたら、死んじゃいます!!」
「我がISは活殺自在。張り手はおろか、
主砲の直撃で生身の人間を『殺さない事』すら造作もないの!(キリッ」
「そんな訳あるかー!
かっこよく決めセリフで決めたつもりでも、全然信用できないわよ!」
「張り手もう1発追加ね。」「「「「ナンデ?!!」」」」
「さあ出オチ隊、少し…頭シバこうか。」
「「「「やめてぇー!!!」」」」
「とりあえずぶっとばす、つづきはそれからきいてやるの。」
「「「「うわああああああああああああああああああああああああ!!」」」」
追加アームの張り手が放たれた。
直撃すれば、間違いなく学園の外まで吹っ飛ぶ一撃だ。
隊員達は恐怖に縮こまる。だが…
ガッ!!
「はい、ストーップ!」
「あ、あら?」
シバかれなかった。
ヤマトの追加アームが途中で突然止まったのだ。何が起きたのか?
「ね、姉さん?!」「篠ノ之博士?!」
アームの前にいたのは束。
何と束は片手でヤマトの追加アームを止めて見せたのだ。
「むむ、束さん……。」
「なーちゃん落ち着いて!!折角呼んだのにもう退場じゃ可哀想だよ!!
せめてあそこの汚物を回収して貰わなくちゃ!!」
「ああ、そうだった!!血が上って忘れてたの!!」
「え?!『たばね』って…」「まさか…篠ノ之博士?!」
「間違いないわ、彼女は篠ノ之束よ!!…ねえ、貴女束なんでしょう?!!」
あずさは千冬の同級生である。それは、即ち束の同級生でもある。
当然、あずさは束の顔を知っている。だが…
「ああ?誰だよ君は。
この束さんの知り合いにちーちゃんよりおっぱいのデカい女は
爆乳大明神と箒ちゃんの2人しかいないんだよ。
どういう了見でしゃしゃり出てきてるのかなぁ?って言うか誰だよ君は?」
「…そうだった、束は千冬以外には興味すらなかったんだった…。」
案の定、取りつく島もなかった。
「まあ、文句を言っても始まらないか。
そういう訳で、ここから先はこの束さんが説明してあげるよ誰かさん共、
在り難く聞いてね。」
「「「「は、はぁ…」」」」
と言うわけで、闖入者の正体はアイマス勢の皆さんでした。
雪歩、やよい、伊織、美希、そして双海姉妹の出番は、当分先になるでしょう。
なおアイマス勢の年齢ですが、
無印当時の歳に4を足したという扱いで話を進めます。
単なる顔合わせで、丸々一話が出来てしまいました、
もっと早く話を進めたいのに…このオリジナル展開に決着がつくまで、
この話を含めてあと2、3話はかかるでしょう。
それが終わって、ようやく夏休み編に突入です。
来月27日の特別企画、予定通りにできるかな?