魔法戦記リリカルなのはIS 高町なのはのIS学園見聞録   作:ピロッチ

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今回は終始この二人の特訓です。
あんな暴走核弾頭に任せて大丈夫かって?
もちろんです。プロですから。


第5話  一夏とセシリアの特訓(?)風景

 今日も今日とて、IS学園第3アリーナでは、

千冬の依頼でなのはが一夏とセシリアを鍛えていた。

 

「さあこれから5分間私の攻撃を避け続けるのっ!!!

5分間避けきるか、隙を見て攻撃を一度でも当てるかすれば勝ちなの!!!

ミスしたらカウントが巻き戻るから頑張って避けるの!!!では始めるの!!」

 

 

「どーーーーーーん!」

 

 

「ンアーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーッ!!!」

 

「セシリアッー!!」

 

 専用機のどーん!の雄叫びと同時に無数のレーザー光線が飛び掛かり、

セシリアは呆気無く撃墜された。

 

「アクセルシュータァーッ!!!」

 

更になのはの声に合わせ、

本来の相方レイジングハートからも追尾式の光線が容赦なく射ち出される。

なお、学園内でレイジングハートの存在はなのは以外誰も知らない。

 

「ぶっぺきっぼっ!!!」

 

 悲しいかな全方位から来る攻撃を避けるだけの腕が無い一夏は全弾直撃。

あっさりグラウンドに墜落した。

 

「ダメダメなの!!」

 

「いやいや、あんなの避けられるかよ!!」

 

「死にゲーと思って食らって覚えるの!!」

 

「理不尽極まりねえーっ!!ってまた来たー!!」

 

 ツッコむ暇すら与えず、一夏に弾幕を浴びせかけるなのは。

それを間一髪避け距離を取る一夏。

 

「くっそ、滅茶苦茶だな!!

そう言えば、一発当てても終わりとか言ってたな…やってやる!!」

 

 半ば自棄で雪片弐型を構える一夏。

セシリアもスターライトMk.Ⅲを手に立ち上がる。

 

「一夏さん、お手伝い致しますわ!!」

 

「ああ!どうしたって一発入れなきゃ気が済まねえ!」

 

 そんななのは達の特訓を千冬と真耶の教員コンビ、

そして箒がアリーナ管制室から観戦していた。

 

「ちふ…織斑先生!止めさせて下さい!これじゃ一夏が当日まで保ちません!」

 

「わ、私もあれはちょっとやりすぎかと…」

 

箒と真耶は訓練が苛烈すぎると千冬に文句をぶつけている。

 

「心配するな。

あいつらも私も奴の攻撃を真面に食らったが生き延びたではないか。信じろ。」

 

「しかし……!」

 

 真耶は納得いかず、尚も言葉を続ける。

 

「はぁ…解ってないようだな山田先生。とにかく安心しろ。

今の一夏とオルコットが死ぬ事は断じてないさ、

例え奴等が死にたがりだったとしてもな…。」

 

「それはどう言う事でしょうか?」

 

「言葉の通りだ。」

 

「全然意味が分からないんですが…」

 

「とにかく黙って見ていろ、今言えるのはそれだけだ。」

 

「は、はぁ…」

 

 

 

「うおおおお、零落白夜を食らえーっ!!」

 

「えい。」

 

「ギャーッ、またこのパターンかー!!」

 

 一夏が瞬時加速(イグニッションブースト)で急接近して斬りかかるが、

あっさりクラス代表決定戦の二の舞を踏まされる。だが…

 

「この!!」

 

 一夏の影になっていた所からセシリアがスターライトMk.Ⅲを連射。

隙を生じぬ二段構えだ。

 

「おっと。」

 

 しかし、惜しくも紙一重の差で避けられた。

 

「くっ、スターライトだけでは手数が足りませんわ、

やはりこれを使わなければ…行きなさい、B・ティアーズ!!」

 

 セシリアの専用機、B・ティアーズには秘密兵器があった。

それは機体と同じ名前の第3世代兵器通称「BT兵器」。

所謂ビットと呼ばれる4基の分離式機動レーザー砲で、

本体から誘導されながら多方向から射撃出来る優れものだ。

 

「踊りなさい!私とB・ティアーズが奏でる円舞曲(ワルツ)を!!」

 

「だーめ。」

 

「!!!」

 

 だが、それは悪手だった。BT兵器が起動した瞬間、

何と200mは離れていた筈のセシリアとなのはの間合いが

一瞬で1mと少しばかりに縮まってしまっていた。

 

「な、速…」

 

 

「どーーーーーーん!」

 

 

「ンアーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーッ!!!」

 

 実はBT兵器には弱点があった。

それは「使用中本体は行動不能になる」という物で、

セシリアは避けるに避けられずアッパーで上空に吹っ飛ばされ…

 

「もいっぱつ、どーん!

 

更に追い打ちの巨大光線に飲み込まれてしまった。

 

「セシリアッー!!うおおおおおお、これ以上やらせるかーっ!!!」

 

 その隙に零落白夜を発動させた一夏が再度背後からなのはへ突っ込む。

斬りかかってはまた掴まれるので、今度は突きで勝負だ。

 

 

「どーーーーーーん!」

 

 

 なのはは振り返らずまたしても専用機の声と共に弾幕を張って応戦。

だが、運が良かったのか、あるいは見切ったのか、一夏は全て回避して見せた。

 

「おおおおお!!」

 

 今度こそ当てられるか?しかし、そのあと少しがとんでもなく遠いのだ。

 

 フッ…

 

「! また瞬時加速か?!」

 

 セシリアに急接近した時と同じ謎の瞬時加速で間合いを取られてしまった。

これでは当たらない。

 

「当てれば勝ちとは言ったけど、避けないとは言ってないの!!

卑怯とは言わないの!!」

 

「畜生、何でもありだな!でも俺だってこのまま「どーん!」

 

 専用機の声と共に光線が「後ろから」直撃。

一夏の意識はそこで無くなった。数分後にはセシリアがアリーナに墜落し、

 

「地球は、青かったですわ…」

 

 と一言残してばったりと倒れた。

 

 

 

「ま、また負けた…」

 

「ふっふっふ、そんな直線的な動きでは移動先がバレバレなの!!」

 

「仕方ないでしょ!瞬時加速は直線行動しかできないし、

通常移動だと全部読まれるし!」

 

「上体を動こうとする方向に傾け過ぎるからいけないの!!

イギリスの娘を見習って、上体を過度に動かさない移動を心掛けるの!!」

 

「は、はぁ…。」

 

「(た、高町さんが真面にアドバイスをしてる…?)」

 

 管制室では真耶が心の中で驚嘆していた。

そりゃ、今までが今までだから仕方ないね。

 

「さあ、もう一回なの!後、山田先生は訓練が終わったら〆るの!!」

 

「ナンデ?!!」

 

 インガオホー。この夜真耶はなのはから

18歳未満にはとても見せられないお仕置きを受け、

翌日、目が♥になってなのはにすり寄っていた。

 

 

 そんなこんなで一夏とセシリアはなのはに稽古(?)をつけて貰っているが、

稽古が進むにつれ、意外な効果が出始めた。

 

「キィエエエエエエエ!!食らいになってぇぇぇぇえええええええええ!!!」

 

 まずセシリア。本来ビットが起動中に本体は行動不能の筈が、

今のセシリアはビット起動中にも関わらず本体を操作しながら攻撃し、

移動している。そして本体の攻撃も格段に進歩した。

セミオートの筈のスターライトmkⅢをアサルトライフルの如く連射している。

その連射速度は毎秒10発を超えているだろう。

尤も、肝心のセシリアが平静を失った状態での話なので効果は半減だ。

 

「(平静を失っているのは頂けないけど、

普段からこれができる様になれば化けるかもね。)」

 

「凄い…あのミス・タカマチとかいう人、私よりも上手く指導してる…。」

 

 クラス代表決定戦の際、

セシリアに特訓を付けていた先輩のサラも実態を見て驚嘆しきりだ。

 

 尚、今回の訓練内容は3分間只管なのはを攻撃し続けると言う物で、

3分経ってなのは専用機のSEに500以上のダメージを与えられれば合格。

次段階へ進めるという事だ。

 

「ふふふ、あと20秒なの。覚悟はいい?私は出来ている。」

 

するとセシリアは、突如射撃を止め…

 

「…………行け!!」

 

 突如、腰のパーツを切り離す。それはミサイル発射管だった。

B・ティアーズは機動砲台の4基のみならず、本当は6基装備されていたのだ。

しかし、セシリアはなのはの直近まで迫ったミサイルに

スターライトmkⅢを向けると…

 

「そこぉっ!!」

 

 何と自分で撃ち落としてしまった。当然、ミサイルは爆発四散。

遂に正気を失ったのか?いや違う。これでいいのだ。

 

「!!!」

 

 なのははミサイルが予想外のタイミングで起爆した事で一瞬だけ動きが硬直。

そして、その隙をセシリアは見逃さなかった。

 

「キィエエエエエエエエエエエエエッ!!覚悟ーッ!!!」

 

 セシリアは唯一の近接専用武装「インターセプター」片手に

全速力で爆風に飛び込み、なのはに思い切り斬りかかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 が、全ては遅かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「タイムアーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーップ!!!」

 

「ンアーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーッ!!!」

 

 まさかの時間切れ。同時にセシリアはアッパーで上空に吹っ飛ばされ、

例によって追い打ちの巨大光線に飲み込まれてしまった。

 

「あーーーーーーーーーーーーーーーれーーーーーーーーーーーーーーー!!」

 

 セシリアが昇天する様を見届けると、なのははこう一言。

 

「SEへの合計ダメージはおよそ300。まだまだ目標には遠く及ばないの。」

 

 かったいなぁ。

 

 

 

 

 一方、一夏はと言うと…

 

 

「どーーーーーーん!」

 

 

 何処からともなく飛んで来る弾幕の大嵐で周囲が大爆発する中を、

何とか躱してなのはに肉薄する一夏。

 

「くっそ!!何で何もない所から弾が飛んで来るんだよ!!」

 

「29分経過、残り1分なの!!」

 

「はやくここまでこないと、どーん!!だよ、どーん!!」

 

「ヤバい、もうそんな時間かよ!」

 

 と言いつつもなのはの攻撃を躱している一夏も十分強くなっているだろう。

 

 尚、一夏に課している特訓はセシリアの時は違い、

「近接特化型には弾幕回避の技術が不可欠」という理由で、

なのはが仕掛けてくる攻撃を掻い潜り30分以内に一撃でも当てれば合格。

途中で何度SEが0になっても敗北とはならず、

回復させてそこから仕切り直しと言う物だ。意外と甘いと思うかもしれないが、

時間切れ以外の敗北条件が無いので確実に30分〆られ続ける事になる。

とんだ鬼畜である。

 

「これがラストチャンス、瞬時加速(イグニッションブースト)ォォ!」

 

 一夏は瞬時加速が届く所まで何とか近づき、そこから瞬時加速を発動。

勢いに任せて吶喊する。

 

「食らえぇぇぇ!」

 

 そして雪片弐型を思い切り突き出した。

心臓狙いの一撃、当たれば一夏の勝ち、勝ちなのだが…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ガッ!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「え?ちょっ…」

 

「無刀取りパゥワァー!!!」

 

 なのははそう叫ぶと逆に一夏に突っ込み、

雪片弐型の柄を掴んで白式をいなし雪片弐型を奪い取った。

 

「おわ!!」

 

「ぎゃくてんさよならまんるいほーむらーーーーーーーーーーーーーん!!!」

 

「アイエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエーッ!!!」

 

 そして雪片弐型をフルスイング。

一夏は場外ホームランを決められ、海に落下した。

 

 

 

 

 

 

「一夏め、惜しい所までは行くのだがな。」

 

「いや、言ってる場合ですか?!早く助けないと…」

 

「何、高町がすぐに引っ張り上げるだろう。」

 

「それにしても、二人共上達速度が凄いですね。」

 

「まぁ毎日あんな目に遭えば当然の結果だな。

だが高町の教え方も随分手馴れているな。」

 

「確かに…私達よりも上手いかも知れませんよ。」

 

「まさか、そんな筈はあるまい。」

 

 口では否定するが、心の中では本当にそうなのかも知れないと

内心焦る千冬であった。




やけになのは専用機がどーん!どーん!と煩いですが、
どーん!している内はまだ良い方です。
本気を出すと、無言でもっとD4Cな攻撃が飛んできます。

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