魔法戦記リリカルなのはIS 高町なのはのIS学園見聞録   作:ピロッチ

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大変長らくお待たせ致しました。
やっとの思いで完成させた2か月ぶりの更新です。
果たして、なのはの鍛錬の結果、生徒達はどこまで成長したのか…?
それでは通算第71話、始まります。


第19話  二度ある事は…

「では、対戦表を発表します!!」

 

 楯無の声で巨大ホログラムモニターが現れ、1回戦の対戦表が掲示された。

気になる1回戦第一試合のカードは…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【山田真耶&日高舞】

 

VS

 

【セシリア・オルコット&相川清香】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ええええええ?!山田先生が一回戦の相手なのぉ?!!」

 

「ワタクシ\(^o^)/オワタ」

 

 2人が嘆くのも仕方がない。何しろ千冬を除けば教員勢の最高実力者であり、

一時除名されていたとはいえ、現役の国家代表候補生でもある。

その実力は、かつて千冬の後継者最有力候補とまで言われ、

模範演武でセシリア&鈴音ペアに量産機で互角に渡り合った事からも明らかだ。

他の参加者もメンバーも不憫そうな視線を向けている。

 

「あらま…いきなり山田先生と当たるとか、ついてないね。」

 

「1学期になのはさんに当たったアタシ等よりはマシだけど…

ホントに『なのはさんよりはマシ』レベルの不運ね。同情するわ。」

 

「……ノーコメントだ。」

 

 しかし決まってしまった物は仕方ない。そして試合の時間がやって来た。

1回戦第1試合、セシリア&清香と真耶&舞のペアの教員対生徒対決である。

尚、清香は打鉄、真耶と舞はR・リヴァイヴに搭乗している。

 

『それでは1回戦第1試合、

セシリア・オルコット&相川清香 対 山田真耶&日高舞の試合を始めます!』

 

「はぁ…遂にこの時が来ちゃったよぉ…」

 

「あ、諦めてはなりませんわ!こんな時の為に策を考えておきましたから

上手くいけば、まだ勝ち目は有りますわよ!」

 

「そ、そうだと良いんだけど…」

 

「ただ、くれぐれもBT兵器の射線には出ないで下さいまし。

1学期の模範演武の時はそれで色々と苦労しましたから…」

 

「あ、うん…出来るだけ努力はするよ。」

 

「それと、ワタクシが開始直後にアレをやりますから、

その時に備えて行動なさいませ。」

 

「うん、OKだよ。」

 

『…始め!』

 

 遂に試合が始まった。

 

「今度こそ先手必勝、参ります!」

 

 セシリアは早速ミサイルを発射し、残るビットを展開して斉射を仕掛ける。

4月以降なのはに鍛えられた結果、セシリアは遂に本体とビットの同時攻撃を

自由に行えるまでになっていた。

 

「何の!」

 

 真耶がすかさずミサイルを撃ち落とすと、ミサイルが起爆し、閃光が発生。

 

「「うおっ、まぶしっ!!」」

 

「良し、早速掛かりましたわね!」

 

 何が起こったのかと言うと、セシリアは教員ペアに挑むに当たり、

ミサイルの弾頭を照明弾に換装していたのだ。

 

 真耶の射撃の腕なら、ミサイルは難なく落とせる。

そう読んで逆手に取り、撃墜した瞬間発光して目晦ましとし、

隙を見せた所に集中攻撃を仕掛ける構えだった。

 

 案の定ハイパーセンサーが遮光するが若干間に合わず、

教員ペアはほんの一瞬だけ閃光を直視し、目を眩ませる。

 

「今です!!」「うん、分かった!!」

 

 当然、生徒ペアは最初からバイザーの遮光機能をオンにしているので、

視界はきっちり確保していた。早速ビットと光線銃に加え、

清香もアサルトライフルで援護射撃を加える。

 

「って、ひゃあああっ!!」

 

 2機がかりの集中砲火でたちまち被弾してSEを奪われる真耶。

 

「させない!!」

 

 しかし教員ペアも何とか立ち直り、すかさず舞がセシリアに斬りかかる。

 

「くっ!」

 

 セシリアも護身用の近接ブレード、

インターセプターで受けながら後退して間合いを取る。

 

「真耶、まだSEは残ってる?!」

 

「は、はい、まだ半分程…」

 

 辛うじて切り抜けた真耶。

 

「さ、流石は織斑先生の後継者最有力候補だった人…

この程度では倒し切れる筈も有りませんでしたわ。」

 

「ど、どうしようか?」

 

「取りあえず山田先生への集中攻撃は続けますわ!

山田先生さえ何とかなれば…」

 

 しかし教員ペアも黙ってはいない。早速真耶がアサルトカノンで反撃に移る。

 

「さっきのお返しです!!」

 

 VARRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRR!!!

 

「う、わ、わ!!」

 

 セシリアはなのはの弾幕地獄で回避は慣れていたが、清香は何発か被弾した。

 

「畳みかけるわよ!!」

 

 更に、舞も加勢し斬りかかる。

 

「させませんわ!!」

 

 それをセシリアがビットからの射撃で迎え撃つ。

 

「これが漸く物にした同時攻撃ですわ!果たして見切れまして?!」

 

「くっ、この!もうここまで出来る様になっていたの?!」

 

「専用機が届けば、まだやり易くなってたんでしょうけど…」

 

 代表候補生の資格を返して貰った結果、

真耶にも新しい専用機が支給される事が決まっている。

だが、専用機が実際に届くのは来月以降である。

 

「だからって、押されてばかりでもいられませんからね!」

 

 真耶は回避しながら周囲に目を配り、精神を集中させると…

 

「……そこです!!」

 

 一点にアサルトカノンを向けてトリガーを引いた瞬間…

 

 BANG!!

 

 突如空間が爆発した。何が起きたのかと言うと…

 

「んなっ、ビットを撃墜されるなんて…!!」

 

 何と真耶は高速でランダムに飛び回るビットを撃墜したのだ。

これには生徒ペアも仰天。

 

「さ、流石山田先生…」

 

「1学期の模範演武では見せなかったと言う事は…

まさか、あの時は全力ではなかったので?!」

 

「(ダメ元で狙ってみましたが、案外当たる物なんですね…ホッ。)」

 

 動揺する生徒ペアだが、その実態はまぐれ当たりだったりする。

 

「隙を見せたわね…!」

 

 その隙を見逃さなかったのが舞。取り出したのは105mm無反動砲だ。

 

「これで決めるわよ!!墜ちなさい!!」

 

 舞が生徒ペアに突っ込んで105mm弾を発射。標的は清香だ。

 

ズッドオオオオオオオオオオオオオオオオン!!!

 

「ンアアアァァァーッ!!」

 

 至近距離で105mm弾が直撃し大爆発。ここで清香はKO。

生徒ペアは真耶を落として2対1に追い込む筈が逆に追い込まれてしまった。

 

「よし、片方は仕留めたわ!!」

 

「ナイスです、主任!」

 

「そ、そんな…いえ、まだ諦める訳には…!!」

 

 セシリアは上空に飛び上がり、

残ったビットと光線銃から全方位攻撃を仕掛ける。

 

「くっ、1基落としてここまでとは…」

 

「オルコットさんが凄いのか、育てたなのはさんが凄いのか…」

 

「そこです!!」

 

 頃合いを見計らって、セシリアがもう1発のミサイルを発射。

 

「またミサイルを…まさか、これも?!」

 

 照明弾の目晦ましを疑って手を出さない教員ペア。

しかし、今度のミサイルは照明弾ではない。

 

 ドッパァァン!!!

 

「くっ、これ…照明弾じゃない!!」

 

「高熱反応…って、これナパーム弾じゃない!!」

 

 なんと2発目の正体はナパーム弾。

高熱で地表付近を焼き払い、酸欠させる危険物には堪らず教員ペアも上空へ。

 

「またこんな危険物、よく渡しますね…」

 

「観客席は絶対安全だから良いけど…」

 

 しかし、不用意に上昇などすれば…

 

「軌道が丸見えの動き…不用心ですわ!!」

 

 セシリアの集中砲火が舞を襲う!

 

「しまっ…!」

 

 背後からのビットの一撃で被弾し、バランスを崩した所に

某名人と同じ毎秒16連射の弾幕を浴び、SEを全て失ってしまった。

 

「ぐっ…残りSEなし、私はこれまでか…」

 

 舞はここで脱落。これで勝負は真耶対セシリアのタイマンに持ちこまれた。

 

 ウオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!

 

 教員勢相手にまさかの大善戦に、観客の生徒達も盛り上がる。

 

「主任が落とされちゃいましたか…でも、まだ勝負は決まってませんよ!!」

 

「さあ山田先生、1学期の模範演武のリターンマッチですわ!!」

 

「の、望む所です!!」

 

 仕切り直しとばかりに上空で正対するセシリアと真耶。さあ決着の時だ。

 

銃央矛塵(キリング・シールド)の本領、ここで見せます!!」

 

 互いに追いつ追われつ、相手の銃撃を避けながら射ちまくる両者。

射撃系同士の戦いがドッグファイトの様相を呈するのは必然だった。

 

「1対1なら、味方を射つ心配もありませんわ!!」

 

 しかしこの前とは違うのは、味方が射線に入る心配がない為

セシリアが全力でビットを使える事だ。

 

「(流石に手強い…高町さんの鍛錬で成長するのは、

見ている分には喜ばしいけど、敵に回すとここまで恐ろしいなんて…)」

 

 ビットからの攻撃を避けながら、合間にアサルトカノンで反撃する真耶。

教えた生徒でこれなら、なのは本人はどうなるのかと思った真耶だったが、

とても想像できる物ではない為、考えるのをやめた。

 

「でも、文句を言っても始まらないので…!!」

 

 真耶は今一度ビットの撃墜を狙う構えだ。

ビットさえ無ければ、セシリアの攻撃力はガタ落ちする。

 

「…見えた!」

 

 ビットが射撃の為、一瞬止まった隙を突いて一撃。

放たれた銃弾はビットに命中し、一撃で破砕した。

 

「これで残り2つです!」

 

「ま、またしてもビットを…これが教員勢の本気ですの?!」

 

 1度ならず2度までもビットを破壊され、動揺を隠せないセシリア。

その動揺が射撃にも現れ、射撃の精度が甘くなってしまう。

 

「くっ…何故当たらないんですの?!」

 

「(しめた!オルコットさんが動揺している今なら…!)」

 

 すかさず温存していた重火器を展開して攻勢に出る真耶。

セシリアはなのはの弾幕回避の経験を活かして回避するが、

真耶の射撃が僅かに上回り、何発か直撃弾を受けて大ダメージを受けてしまう。

 

「(さ、流石は織斑先生の後継者元最有力候補、

あっという間に追い詰められてしまいましたわ!

こうなったら、一か八かアレを使わなければ…!!)」

 

 セシリアは最後の賭けに出る。

それは、2学期に入ってからなのはから教えを受けたあの技である。

 

「相手もSEは残り僅かの筈、そろそろ終わらせないと…!」

 

 真耶も最後の攻勢に出て、勝負を決めにかかる。

セシリアの反撃を躱しながら、持っている重火器全てで猛攻を仕掛ける。

しかし、これらの火器は本命ではない。

 

「これなら当たれば確実に落とせる筈…勝負!」

 

 取り出したのは舞が落としたのを拾った105mm無反動砲。

教員ペアはこの時の為にR・リヴァイヴ同士で試合に臨んだのだ。

 

「あれは日高主任が持っていた…」

 

 真耶が無反動砲を発射。弾頭は広範囲に散弾をばら撒くフレシェット弾。

炸裂すれば逃げ場はない。

 

「避けきれない!!こうなったら…!!」

 

 セシリアは咄嗟にビットをぶつけて105mm弾を全く別の方向に弾き、

散弾から免れた。しかし、これでビットは残り1基に。

 

「弾かれた?!でも、ビットはもう1基のみ、今なら…」

 

「一か八か…行け!!」

 

 セシリアが光線銃と共にビットから光線を発射。

しかし真正面から狙った攻撃は躱されてしまう。

 

「お願いです、B・ティアーズ…修行の成果を!」

 

 精神を集中させたセシリアが空間を指でなぞると…

 

「え?!ビームが曲がっ…!!」

 

 何と光線が空中で湾曲。避けた筈の真耶に飛び掛かる。

 

 ズドォォオオン!!

 

「おっほぉぉぉおおおおおおおお!!!」

 

 真耶はまさかの事態に回避が間に合わず被弾。

珍妙な悲鳴を上げて墜落した。これで勝負あり。

 

『勝負あり!!勝者はセシリア・オルコット、相川清香ぺア!!』

 

 何と言う番狂わせ。教員勢の最有力ペアが初戦敗退してしまった。

 

ウオオオオオオオオオオオオオオオオオオッ!!!

 

 まさかの結果に、観客の興奮は最高潮に。

まるで優勝が決まったかのような歓声だった。

 

「あーん、もう少しで勝てたのにー!!」

 

「わたしまけましたわ…ふにゃん。」

 

「はいはい、名前にあわせて回文で纏めない。

それにしても、彼女の性格はともかく

IS教官としての腕前は本物って事が良く分かったわ。」

 

「それと、私達の技量不足も証明されちゃいました…。

はぁ…織斑先生にまた〆られる~…。」

 

 敗退を悔しがる教員ペア。

なのはが「教員勢は自分におんぶに抱っこ」と言った通り、

生徒に敗れると言う形でその言葉を証明する結果となった。

 

「あ、危なかった…なのはさんの鍛錬の成果で何とか勝てましたわ…。」

 

「やった、やったよ!!セシリア凄い!!私達、勝っちゃったんだよ!!

ギリギリだけど、山田先生に勝っちゃったんだよ!!」

 

 一方、勝った生徒ペアはクタクタになりながらも大喜び。

ギリギリの勝利とはいえ教員勢の最有力者に勝った事で、

なのはの鍛錬の結果、自分達がどこまで成長したかを再確認したのであった。

 

「やったなセシリア!山田先生に勝つなんて並みのことじゃないぜ!!」

 

「や、やるじゃない…でも、直接対決になったら、アタシが勝つんだから!」

 

「お、おめでとう…と言っておこう。

その…私も負けぬ様に頑張らせて貰うから、期待してくれ。」

 

 他の生徒も祝福の声を掛ける。何度も言うが、これは1回戦第1試合である。

 

「皆さん…ありがとうございます!この調子で、2回戦も勝って見せますわ!」

 

 セシリア・清香ペアへの祝福の拍手はこの後しばらく鳴りやまなかった。

こうして1回戦は何の妨害も入らず、全8試合が無事に終了。

この日の日程は終了し、明日の2回戦に備える。

 

 尚、1回戦を勝ち残ったのはセシリア・清香ペアの他、

一夏・本音、箒・静寐、鈴音・ティナ、虚・ダリルと、

楯無とその同級生の新聞部副部長、黛薫子(マユズミカオルコ)の6組に加え、

教員勢からはキャノンボール・ファストでなのはと競った

小鳥・ちひろペアとエドワース・榊原菜月(サカキバラナツキ)ペアが勝ち残った。

 

 

 

 

 

 そして翌日、2回戦の組み合わせが発表される。

 

「2回戦の相手は音無先生か…

なのはさんにすっ飛ばされたイメージしかないんだけど、大丈夫かな…?」

 

「そうだね~。でも、おりむーなら、

キャノンボール・ファストの時みたく優勝取れると思うよー。

あ!シノノンはお姉ちゃんとぶつかるみたい!」

 

「お、おう…」

(そう言えばのほほんさんの姉貴のパートナーって、ダリル先輩だよなぁ…。

うっ、夏休みを思い出して…我慢、我慢…!!)

 

 彼女と一夏の間に何が有ったのかは、ここに記す事ではない。

と言うより記せない。と、そこにやって来たのは…。

 

「一夏、準備はできているな?」

 

「ああ、良いぜ。ち…織斑先生。」

 

「いい加減詰まらずに呼べないのか?舌打ちされているみたいだぞ。」

 

「そっちだって、休みの時の約束を守ってくれないじゃんか!」

 

「約束…?…あんなのは無効に決まってるだろう。(赤面」

 

「あー、そう言う事言うと、またなのはさんに…」

 

「やめろ!あの後私は奴等に地獄を見せられたんだぞ!」

 

「おっと、こうしちゃいられねぇ!!

じゃ、俺等は試合の準備が有るからこれで…」

 

「あ、ちょっと待て、まだ話す事が…」

 

 と、千冬が呼び止めた瞬間…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『ヒャッハアアアアアアァァァァァーッ!!!!』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 学園に響き渡る謎の歓声。世紀末のモヒカンか?はたまた梨の妖精か?

いや違う。この時世にこんな歓声を上げるのは一人しかいない。

 

『どーも、みんなの天才、束さんでーす!!!』

 

 その通り。ISの母、篠ノ之束まさかの降臨である。




何と、よりによって、まさかのISの母、篠ノ之束乱入。

次回、「第20話  生ける天災、篠ノ之束」
果たして、どんな騒動を起こす気なのか…?
そして、なのはにばれたらどうなるのか…?

そう言えば、外伝のアーキタイプ・ブレイカーの公式サイト曰く、
ISの舞台は2022年だそうですね。でも、あの世界観が
今から5年後というのは…ちょっと…と言う訳で、
本作は当初の通り今後とも舞台は2043年と言う事で話を進めます。
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