魔法戦記リリカルなのはIS 高町なのはのIS学園見聞録   作:ピロッチ

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さて、またしても始まったオリジナル展開。
過去最長の9000字オーバーの上、地の分多め。
しかも、深夜のノリで連ねたDQNな発言も含まれる上に
とっても右寄りと非常に読む人を選ぶ内容です。そこだけはご注意の程を。

それでは通算第76話、始まります。


第24話  魔王再臨

 基礎体力訓練終了後、N○Kのニュース番組から入った報道で、

なのはが宿舎食堂から立ち去った同時刻、東京の首相官邸では…

 

「ええい、何なのだこれは!懲りない奴等め!」

 

 官邸の執務室では、1人の老人が憤っていた。

彼こそは他ならぬ日本国首相、山口和豊(ヤマグチカズトヨ)その人である。

 

『どうする、山口さん?ノー一択しかないだろうが、今は状況が悪いぞ!』

 

 そんな山口首相とホログラフモニターで会話しているのは、

これまでにも少しだけ登場した防衛大臣の米田一基。

 

『暴走核弾頭がソウルの各建造物をぶっ壊したのは

捏造、歪曲の欠片も無ぇ明白な事実、言い逃れは出来っこ無ぇ!

おまけにIS操縦者をあの一件で10人以上停職させちまった事で、

連中が逆恨みして寝返るかも知れねぇ!!』

 

 近接戦至上主義者学園乗り込み事件の結果、

そのシンパだった操縦者達は停職する羽目になっている。

彼女達はなのはの代表就任を「モンド・グロッソ制覇最大の功労者」

故真宮寺一馬の犠牲を愚弄して踏み躙るに等しい行為と見ている為、

山口内閣に対して恨みを持っていることは明白であった。

 

『一応防衛相権限で停職を解ける様に手配はしてある。後は山口さん次第だ。

だが、寝返りでもしたら…』

 

「うむ、彼女等についての判断は時期尚早だ。

それよりも、防衛軍がいつでも動ける様にデフコンを2に引き上げておけ。」

 

『了解…おい、聞いたな!最高司令官命令だ!

統合参謀本部と各統合軍司令部はデフコンを2に引き上げろ!』

 

『『『『『ハッ!』』』』』

 

 ホログラフモニターで通信を聞いていた統合参謀本部の構成員と

各統合軍を率いる将軍、提督達が一斉に反応し、

部下達に防衛体勢の強化を命じていく。

 

「まさか軍制改革が日の目を見る…否、見せられる事に成ろうとは…

こんな物が役に立つ日、来て欲しくは無かったのだがな…。」

 

 日本にとって唯一の救いは、防衛体制が徹底的に強化されていた事だった。

白騎士事件を期に憲法を書き換えて防衛軍の配備を明記した事に加え、

元自衛官だった山口首相と米田防衛相の二人が延べ200兆円もの大金を投じ、

米軍を参考に徹底的に軍制を再編した結果、

米軍自身が「小さな米軍」「実戦経験が無い事以外質は米軍と同等かそれ以上」

と評する程の体制を築いていた。

その真価が、まさかこんな所で発揮されることになろうとは。

 

「さて、当座はこれで良いとして、問題は…」

 

 と、その時、首相官邸にあの雄叫びが響き渡った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「なのおおおおおおおおおおおおおおおっ!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ズドォォォォォォォォォォォォオオオオオオオオオオオオオオオオオオン!!

 

「な、何だ、何だ、何だ!!!」

 

 突如降って来た謎の人影、もう誰が来たかは明白だ。

 

「こうして直接会うのは初めてなの!!私が暴走核弾頭、高町なのはなの!!」

 

「ぼ、暴走核弾頭…!!」

 

「ど、どうも~!皆の天才、束さんだよー!」

 

 なのはが首相官邸に乗り込んできたのだ。

例によって、その隣には束も一緒である。

 

「う、うむ…わしが内閣総理大臣、山口和豊である。

こっちの米田防衛相は…。」

 

「既に警視庁で直接会っているの!!」

 

「左様か…それで、いきなり乗り込んで何の用なのだ!」

 

「今さっきニュースは見たの!!これは戦争なの!!

日本に対する宣戦布告と解釈して、早速打って出るの!!」

 

「んなっ…!」

 

『お、おい!暴走核弾頭!!いきなり乗り込んでしゃしゃり出られても…』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

⌒*(◎谷◎)*⌒

 

手温いの!!!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「これは侵略なの!!奴等はがこの国を侵略しようとしているの!!

もう対話では解決できないの!!奴等のやっている事は、

先祖の冤罪を子孫に押し付けているの!!これは二重の意味で冤罪なの!!

 

本人に罪が無いのに先祖が犯してもいない罪を犯したと難癖漬けて

償わせようとする獣にも劣る所業なの!!

私は冤罪を絶対許さない!!人に冤罪を着せる様な奴は

先んじて撃ち!!  しこたま撃ち!! すかさず撃ち!!  背中から撃ち!!

それからO☆HA☆NA☆SHIをしてやるのぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!」

 

『「………。(一番話をする気が無いのはコイツじゃないのか?)」』

 

「だ、だが…勝ち目はあるのか?通常戦力なら防衛軍に分があるだろうが、

問題はISとNBC兵器だ。旧北朝鮮のICBMとSLBMは廃棄された筈だが

奴等の事だ、何発か隠していてそれを基に新規開発している可能性もある。」

 

『それだけじゃねぇぞ!

ISの軍事利用はアラスカ条約で禁じられているたぁいえ、

連中はそんなもん守るたぁ思えねぇ。間違いなく繰り出して来る筈だ。

奴等は10個、俺達は50個ISコアを持ってるから数では優位だが、

この前しょっ引いた近接戦至上主義者のシンパが寝返る可能性がある!

もしそうなっちまったら、ISの戦力は韓国が優位になる!』

 

「それに、敵は韓国だけではない。

この機に乗じて、中国が加勢してくる可能性もある。

仮にも安保理常任理事国だ。もし中国が動こうものなら

国連憲章の敵国条項を盾にした武力制裁に正当性が加わる事に成ろう…。」

 

 確かに元自衛官の2人の言う通りである。

但し、「日本にはなのはがいる」と言う事実を見落としている事以外は。

 

「そんなのどうだって良いの!!例え奴等の全戦力数に

0がもう2つ付いていたとしても、私が勝って当然なの!!

奴等に如何程の戦力が有ろうと、それは形骸でしかないの!!

敢えて言うの、カスであると!!」

 

「『!!』」

 

「私は強い!!奴等は弱い!!

力の強い私が、力の弱い韓国を撲滅するのが道理なの!!

どんな倫理道徳の上を行く弱肉強食、優勝劣敗の真理は

人の世以前からの自然の摂理!!

よって、打って出てぶちのめす以外の選択肢は無いの!!」

 

「……しかし、敵は国外だけではない。国内の反日勢力がゲリラ化でもすれば…

鎮圧行為を民間人虐殺と銘打って国際社会が韓国側に付く可能性は…」

 

「全部私がぶっ潰す!!何事も暴力で解決するのが一番なの!!」

 

「…そ、それは…極端過ぎるのではないのか?!」

 

「そんな事言ってたら極東アジアの中華主義反日体制一極化を

正当化する事に成るの!!

私は『反日とは現代のアパルトヘイト』と考えているの!

あの政策の野蛮さ、醜悪さ、残酷さは誰でも知っている事なの!

 

日本はそんな国に屈する為に存在するのではないの!

完膚なきまでにぶちのめして、終わらせる為にあるの!!

これこそ聖徳太子の頃からの由緒正しい日本の有るべき姿!!

アンチ中華主義!!アンチ平和主義!!そしてアンチ儒教道徳!!

これが日本の掲げるべき題目なのおおおおおぉぉぉぉぉ!!!」

 

『「(駄目だコイツ…早く何とかしないと…)」』

 

 このままでは勝手に韓国に乗り込むかもしれない程怒り心頭のなのは。

流石の山口首相もなのはの後ろにいた束に視線を合わせ、

「何とか言ってくれ」と無言のサインを送るが…

 

「あー、ゴメン。この束さんが言いたい事は

もうなーちゃんが全部言っちゃったからさ、もう腹括りなよ。

ほぼ100年ぶりの戦争、やっちゃおうよ。絶対勝てるしさ。

何なら無人ISを10機程貸してあげても良いんだよ?」

 

「む、無人IS…だと…?」

 

「うん、今まで黙ってたけど、

この束さんはね、ISコアの生産を再開してたんだよ。

それで、今研究してるのが無人IS。

取りあえず第3世代機相当の機体が10機手元にあるからさ、

それを使わせて上げるから、早く命令出しなよ。『韓国をぶっ潰せ!』って。」

 

「………。」

 

 山口首相は米田防衛相に目配せするが、米田は無言で首を振るのみ。

 

「最早やるしかないのか…わしは元自衛官故、

歴代のどの首相よりも人一倍平和には拘っていた積りであった。

だが、それをわしの代で終わらせる事に成ろうとは…

しかし、ISの母と暴走核弾頭がそこまで言うなら、最早何も言わん。

……防衛相!!」

 

『ハッ!』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「宣戦布告だ。今回の韓国政府の要求は我が国への宣戦布告と解釈する。

直ちに全軍に防衛出動を命じる!!デフコン1だ、全力で韓国を潰せ!!」

 

『了解、デフコン1を全軍に発令します。』

 

 そう言うと、米田は通信を切った。

 

「さて、わしも行くとしよう…。(椅子から立ち上がる」

 

「何処へ行くのかな?」

 

「皇居じゃ。宮内庁に連絡し、

今上陛下に『最早開戦やむなし』と報告せねばならん。」

 

「……ならば付いていくの!!折角だから顔合わせをしておくの!!!」

 

「え?ちょ…待て!!アポなしで陛下の下に参内するのは…」

 

「国家元首に会うのに一々アポを取ってたら暴走核弾頭じゃないの!!」

 

「よ、止せ、止めろ!!た、助けてくれぇ~!!!」

 

 有無を言わさず山口首相の背広の襟首を摘むと、なのはは皇居へワープした。

 

 

 

 

 

 

 

 一方、ここはソウル市。

 

 IS誕生の5年前、米国の助けを借りて不倶戴天の敵、北朝鮮を打倒し、

建国から80年の時を経て遂に半島を統一した韓国の首都である。

その大統領官邸「青瓦台」では…。

 

「遂に、民族第二の悲願を達成する時が来た!!」

 

 会議室に居並ぶ閣僚の前で気勢を上げるのは韓国大統領、金道均(キム・ドキュン)

彼は3か月前、日韓断交が原因で辞任した前任者に取って代わると、

「韓流民主主義」を旗印に韓国固有の理念「国民情緒法」を

正式に憲法として採択し、国民の熱狂的支持を受けている人物だった。

 

「首相、国連総会への工作は無事に済んでいるな?!」

 

「如何にも!『先生』の力により、賛成多数は間違いなしとの事です!

あの豚足共はともかく、安保理常任理事国の5か国を含め

他加盟国の4分の1程が棄権の構えですが、

どのみち敵国条項に基づく武力制裁は止めてはならないのが原則。

最早我等の勝利は確実です。」

 

 尚、国連憲章の敵国条項だが、国際社会は既に削除する方針を固めているが、

批准する国が規定の数に達しておらず、未だに削除されていない。

削除されていない限り、同条項は有効と言うのが韓国の主張である。

 

「IICは何と言っている?」

 

「はい、数分前にリーバーマン新理事長から

『ICCが理事長の花小路への逮捕状を出した』と連絡が有りました。

併せて、テロリストを代表に指名した事を口実に

日本のIS保有・開発の禁止と全ISコアの没収も内定したとか。」

 

「うむ、これで日本、いや…ネトウヨ・キモオタ帝国は終わりだ。

アジアは共和主義中華思想の下、真の恒久平和を実現する時が来た!」

 

 実は韓国、日本に国交を断たれた腹いせに「これからは日本を日本と呼ばず、

『ネトウヨ・キモオタ帝国』と呼ぶ」事を国会で議決してしまった。

国民情緒を考えての決定らしいが、

日本が米国経由で猛抗議した事は言うまでもない。

そんなこんなで、まだ見ぬ勝利に陶酔する金大統領。と、そこに…

 

「「「待て待て待てーい!!」」」

 

 突如閣議に怒鳴り込んで来たのは3人の軍装の男達。その正体は…

 

「あ、貴方方は…」

 

「南北統一最大の英雄、陸軍参謀総長、金甲煥(キム・カッファン)大将!」

 

「李舜臣の再来、海軍参謀総長、全勲(ジョン・フーン)大将!!」

 

「そしてIS部門の長も兼ねる空軍参謀総長、琴全力(クム・ジョンリョク)大将!!!」

 

 この男達は韓国の3軍の長であった。何をしに来たのかと言うと…

 

「大統領、この度の行為は何事ですか!!我が国が日帝に敵うと御考えか?!」

 

「左様!!日帝軍は最早自衛隊時代とは比較に成らない程強大化している!!」

 

「1対1で戦えば、勝ち目はあるまい…」

 

 3大将の言う通りこの2国は戦力は圧倒的な差が有る。

まず兵員の数は日本60万に対し、韓国は80万。

数こそ韓国有利だが、これには裏が有る。

韓国は国境を接する中露が両方とも陸軍大国の為、

80万の内実に8割が陸軍と海兵隊で占めているのだ。

つまり、海を隔てた日本は韓国にとって相性が極めて悪い相手でなのだ。

 

 まして国防の自給自足を掲げ、全装備の国産化を進めてきた日本海空軍は

量どころか質も大きく韓国海空軍をリードしている。

 

 10年前の白騎士事件直後、日本は世論の突き上げを食らう形で

憲法を書き換え、自衛隊を防衛軍に再編して予算5倍増を宣言したが、

その結果中韓と一触即発状態に陥り、米露の介入で戦争は回避したが、

中国が日米安保条約廃止と在日米軍の完全撤退を主張し、米国がこれを承諾。

 

 おまけに国際社会(主に米国)からはIS技術の公表とIS教育機関の

創設及び管理義務を負う事を迫られこれを受け入れる羽目となったが、

日本には救いがあった。

当時の総理大臣(=山口総理の前任者)が希に見るやり手だったのだ。

 

 何と交換条件として白騎士事件の際に無力化され、

退役が決まったニミッツ級空母3隻の輸出を米国に認めさせ、

これを7年掛けて修繕と改修を行い、自力で運用可能としたのだ。

そしてニミッツ級の代替として自前でもう3隻の空母を建造する予定を立て

既に1隻の戦力化が完了している。

 

 これに加えて、イージス艦の代替として

空母の護衛専用に18隻建造する予定の巡洋艦12隻と、

それ以外のDD型護衛艦の代替として36隻建造予定のイージス艦が24隻、

そしてもがみ型+改もがみ型フリゲート計24隻が戦闘可能であり、

以上計64隻が日本の主力艦の全てである。

 

 一方潜水艦はと言うと、そうりゅう型以降を全て代替する

燃料電池式48隻の内36隻とこれに加えて米国から

空母のついでとばかりに退役したシーウルフ級攻撃原潜を購入し、

これを基に16隻建造予定の内4隻が今月から戦力に加わっている。

 

 今までの日本から考えれば、ちょっとでも攻めいった日には

「海に沈めてやる!」と言わんばかりの殺意満々の陣容である。

 

 一方韓国はと言うと、何とこちらも空母を持っていたりする。

どういう事かと言うと、対中国海軍対策として当初米国に建造を依頼したが、

「通常動力の空母の作り方なんか忘れちまったよ!」と袖にされ、

仕方がないので英国にクイーンエリザベス級を基に設計図を作って貰い、

自力で通常動力の中型空母3隻を建造したのだ。

 

 他の水上艦はと言うと、イージス艦は就役から30年超の

オンボロと化している某大王級3隻と追加で建造した改良型が3隻。

これに非イージス駆逐艦12隻とフリゲート24隻が全てである。

潜水艦はドイツ製から卒業して建造した国産潜水艦がたった16隻。

 

         日本   韓国

空母        4    3

巡洋艦      12    0

イージス駆逐艦  24    6

非イージス駆逐艦  0   12

フリゲート    24   24

原子力潜水艦    4    0

通常動力潜水艦  36   16

 

 これを纏めるとこうなる。はっきり言って、数も質も全く話にならない。

 

 当然空も似た様な物で、

日本は総勢千数百機もの戦闘機を全て第5世代機のF-35とF-3で統一。

F-35は金の力で米国からライセンス生産の許可も貰い、

日本が自由に生産可能である。

 

 万一米国から手の平返しを食らってライセンスを失っても、

代わりにF-3を作ればいいので、全く困る事は無い。

予算に余裕が出来たので整備面も盤石になり、

稼働率に限っては米軍を超えて世界一を達成し、常に8割が行動可能だ。

 

 一方韓国もF-35を20年以上かけて増量してはいるが、

やっと200機に達したばかりである。

しかも韓国は日本程信用されていないので

ライセンス生産は許可して貰えず全て米国からの輸入品である。

一応数の上の主力として国産戦闘機も作ってはいるが、

技術不足で性能に問題があり、本土防空が精一杯。

おかげで日本ではとっくに退役した第4世代機のF-15とF-16も

前線に引っ張り出さないといけない始末である。

 

 おまけに物量モンスターの中国が怖くて数を揃える事を最優先した結果

未だに整備を軽んずる風潮が改善できず、事故や故障は中々減らない。

ちょっと軍事の知識があれば「こんなの勝てる訳が無い」と言う事は明らか。

だが、それがわかっていない奴がいた。言わずもがなこいつである。

 

「しかし所詮、相手はネトウヨ・キモオタ揃いの弱卒であろう。

実戦経験者を有し、新兵ですら彼等が鍛えた精強極まりないわが国の兵士とは

士気も練度も比較にならないはずだ。」

 

「完全志願制の上、米軍が鍛え続けた旧自衛隊が前身の連中が

そこまで軟弱とは思えませんな。

実戦経験なら、災害派遣と言う形で毎年出動しております。

殺し合いだけが実戦とは言いませんぞ。」

 

「それだけではない!大統領はあの『暴走核弾頭』をどうする御積りか?

奴は最高位レベルの国家代表操縦者をも一蹴する鬼神…

我が国の代表、韓蛛俐(ハン・ジュリ)に勝ち目はあるまい!」

 

「ドイツ大会でジュリは織斑千冬(ブリュンヒルデ)と直接戦い、負けました。

それ以上の奴にどうして勝てましょうか?」

 

「某の孫の慧弦(ヘヒョン)も『あれは無理』と申している。

それでも戦えと仰せられるか?」

 

「では、どうしろと言うのか?!」

 

「もっと味方を増やしなさいませ!!米中…否、露に英仏、

安保理の全常任理事国の全面協力を得てからでも遅くは無い!!」

 

「それなら間違いなく勝てます!!今は時期尚早、開戦はまだ早い!!」

 

「左様、現状では必勝は期待できまい。今一度御再考を。」

 

 だが、金大統領は3大将の諫言を一笑に付した。

 

「フッフッフッフッフ…ウェハハハハハハ!!心配無用!!

我々には秘策がある!!これを見るのだ!!」

 

 金大統領はある文書を3大将に見せた。

 

「こ、これは…!!確かにこれが事実なら、一発逆転も夢ではない!」

 

「夢ではないのだが…果たして、そう上手く行きますかな?」

 

「左様、一度失敗しているのです。過信は禁物ですぞ。」

 

「心配するな。国際社会の支持は粗方得たのだ。

諸君等は黙って作戦立案に専念しておればよい。」

 

「「「………………。」」」

 

 3大将は互いに顔を見合わせると、観念した様に返答した。

 

「分かりました。大統領がそこまで仰るなら、最早何も言いますまい。」

 

「ですが、もしも暴走核弾頭にソウルに乗り込まれた場合、

我等は助けられませんぞ。それだけは、良く覚えて頂きたい。」

 

「そして何より、戦争は終わらせ方が肝心。そこだけは肝に銘じられよ。」

 

 3大将は敬礼して会議室を去って行った…。

 

「口うるさい奴らめ…黙って従っておれば良いものを。

事が終わったら『勇退』して貰わねばなるまい。それでは…作戦を発動しろ!」

 

「はっ!」

 

 果たして、金大統領の秘策とは…?

 

 

 

 そして、ここはニューヨークの国連本部大会議室。

 

「以上を以て賛成多数により、日本国が先の大韓民国の要求を拒んだ場合、

国連憲章第53条に基づき、賛成各国は反日大同盟を結成し、

武力制裁を仕掛ける事を決議します!!」

 

事務総長の声が会議室に響き渡る。

一体どうしてこのようになったのだろうか?何を血迷ったのか、

国連総会は韓国の対日要求を支持する道を選んでしまった。

 

決議に賛成票を投じた国の総数、何と150。

この場にいる全ての代表が賛成票を投じた事になる。

そして、もう一つ異様な点を挙げると、

韓国国連大使の席の近くにはなぜか道着姿の男が侍っていた。

 

「流石は先生!!まさかこれ程呆気なく丸め込むとは!!」

 

「うむ、我が力を以てすれば、造作もない事。」

 

 国連がこんな荒唐無稽な決議をしたのはこの先生なる者が

原因である事は間違いない。だが、どうやって?その詳細は、定かではない。

尚、安保理常任理事国と日独及び伊・加を含む残りの国は

棄権して会議室から立ち去ってしまい、この場にはいない。

 

「さて、向こうではそろそろ始まっているようですな。」

 

「うむ!」

 

 何が始まっているのかと言うと…

 

 

 

 

 

「そ、総理ー!!!」

 

「何事だ?!」

 

 大慌てで山口首相に駆け寄る秘書官。いったい何が起きたのか?

 

「緊急事態です!!武装蜂起です、東京で市民が武装蜂起しました!!」

 

「何ィ?!誰だ?!誰が首謀した!!」

 

「野党の各党首が結託して対韓即時降伏を訴え、

前代表操縦者の飯田少佐と前監督の倉林美也子を引っ張り出し、

更に極左市民団体と韓国系の住人が一致団結し、デモ行進を起こしています!!

 

「警視庁は何をやっているのだ?!」

 

「IS小隊は倉林美也子にやられました!!

機動隊及びSATも応戦していますが、

一部は我が方以上の武装している為、手が出せないとか。

更に、残った停職中のIS操縦者も行方不明です!!

そして、最も重要な情報ですが…警視庁の推定では

蜂起に加わった人数は、30万を下らないかと…」

 

「何だとぉぉぉおおおおおおおおおおおっ?!!!!」

 

 

 

 その頃、渋谷のスクランブル交差点では…

 

「戦争反対!!即時降伏!!」

 

 30万人のデモ隊のシュプレヒコールが響き渡る。

 

「国民の皆さん!!山口内閣は韓国の要求を宣戦布告と解釈し、

韓国に武力行使を仕掛けようとしています!!

この様な事が許されていいのでしょうか!!

 

山口内閣はこれまでにも、かつて彼らにして来た行為を償うどころか、

全てを虚構と嘲り笑い、とうとう国交を断絶すると言う

外交史上最悪の失態を犯しています!!

これ以上、こんな人間に政治を任せてはおけません!!

 

我々は!!武力を行使する資格のない民族である事を!!自覚するべきです!!

もし韓国が本気で戦争を仕掛けてくるのであれば、

お酒を酌み交わし、歌って、踊って、戦争を止めましょう!!

これこそが本当の抑止力で無いでしょうか!!

 

戦ってはいけません!!断固として対話での解決を目指すべきです!!

それが、戦争を引き起こして大罪を犯した者達の子孫である

我等の使命では有りませんか!!

私達は、未来永劫罪を償う義務が有る民族なのです!!」

 

 今やすっかり零細化した野党の代表者の演説に、デモ隊から歓声が上がる。

その為にクーデターをしている時点で矛盾しているが、

誰も気づいていないらしい。

 

「ここにはヒトラーの再来と化した山口内閣の犠牲となり、

国家代表を解任された飯田奈緒少佐も来ています!!」

 

 野党代表がマイクを奈緒に渡す。

 

「国民よ!!我々は今まさに岐路に立たされている!!

山口内閣は篠ノ之束の手先と化し、

その側近、彼の暴走核弾頭高町なのはを国家代表に指名した!!

 

一体どれだけの者が覚えているだろうか?

モンドグロッソ制覇最大の功労者、真宮寺一馬大佐の名を!!

彼の犠牲は決して無駄にされるべきではない!!

 

しかし、今度代表操縦者に指名された高町なのはは

事もあろうに大佐の遺影を踏み躙り、

篠ノ之束に至ってはISを汚した屑の中の屑と罵倒した!!

 

更にはIS道構想をも力づくで止めさせるなど、その所業は横暴極まりない!!

私は日本人として、篠ノ之束と高町なのは、

そしてこの2人にすり寄る山口内閣を恥ずかしく思う!!

 

今こそ、私達は篠ノ之束と高町なのは、

そして白騎士事件の実行犯、織斑千冬を…」

 

ズンッ…!

 

「?!!」「な、何が…?!」

 

 突如、セリフが止まってしまった。

何と奈緒の口からミサイルが生え、尻から口までミサイルで

「串刺し」にされてしまったのだ。そして…

 

KABOOOOOOOOOOOOOOOOM!!!

 

 直後、ミサイルが点火して飛び立つと上空で起爆し、

奈緒は機体諸共爆破四散。途端に交差点に悲鳴と怒号が響き渡る。

勿論、その一部始終は世界中に放送されている。

 

「な、何だ、何が起こった?!!」

 

「や、奴だ…奴がやったのだ!暴走核弾頭が、遂に動き出したのだ!!」

 

 慌てふためく反日大同盟。それが、日本の反撃の狼煙であった。

 

「た、大変です!!」

 

 突如国連職員が会議室に駆け込んできた。

 

「どうした?!」

 

「先程、米国中の放送局がジャックされました!!

恐らくは、他の各国も同じ状況下にあるかと…

そして、日本国天皇(エンペラー・オブ・ジャパン)が…

日本国天皇が全世界に緊急放送を行うとの事です!!」

 

「な、何だと?!」

 

 直後、国連の大会議室に巨大なホログラフモニターが出現。

モニターには当代の日本国今上天皇が現れた。

その表情は険しく、怒りを露わにしている事は誰の目にも明らかだった。

 

『この声が聞こえる全ての方々と、

国連総会に列席する全国連大使に御挨拶申し上げる。

朕が第12X代日本国天皇、■仁である。

 

朕はこの度、日本国政府の同意の下、日本国の元首として

先の大韓民国なる者共の言葉と、汝等の決定に返答する。

これより先、朕の言葉は日本国全国民の総意と解釈されたい。』

 

 今上天皇は一息つくと、声を張り上げて口上を述べ始めた。

 

『汝等は特権を人権と呼び、誹謗中傷と罵詈雑言を対話と呼び、

不都合な事実の指摘を差別、もしくはヘイトスピーチ等と呼ぶ。

日本語の同単語にその様な用法、意味は存在しえない事は明白であり、

日本語に対する無理解と非人間性を露わにした知性の欠如、真に軽蔑に値する。

 

更に、歴史、領土、文化、技術…枚挙に暇のないありとあらゆる点で

我が国に対する執拗で陰湿な嫌がらせを幾度となく繰り返す事甚だしく、

あまつさえ今日、国家としての独立を放棄させるに等しい

驕り高ぶった要求を突き付けた。

この人類史上稀に見る理不尽で事実無根な民族差別に対し、憤怒に耐えない。

 

しかし、生き残るのは、この世の真実だけである。

真実から出た誠の行動は、決して滅びはしない。

戦後98年、汝等民族の国家の所業により、多くの方々が犠牲となった。

しかし、彼等の無念や怒りは滅んでいない。

 

今だからこそ朕は明言する。彼等の無念が、怒りが、そして我等の悲しみが、

我が国にISの母、篠ノ之束博士を、初代ブリュンヒルデ、織斑千冬氏を、

そして暴走核弾頭、高町なのは氏とその専用機ヤマトを齎したのだと。

 

朕は大韓民国政府及び国民に問う。汝等は我が国に挑みたいらしいが、

彼女等を前に果たして滅びずにいられようか?

日本国は今回の要求を我が国への宣戦布告と解釈し、大韓民国に申し渡す。』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

朕  茲  ニ  戦  ヲ  宣  ス

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『我々は最早平和主義国家ではない。

武力による国土と国民への侵害に対しては武力を以て応戦する。

これを往年の大日本帝国の復活、軍国主義への回帰と捉えるのは

全てこの言葉を聞いた者達の自由である。

 

我が国は最早汝等が我が国を如何様に思うかについて、配慮しない。

同時に、汝等の生命、財産、人権その他諸々について、配慮しない。

結果はどうあれ、このような要求には屈しはしない。これが回答である。

 

最後に日本国民の怒りを代弁し、大韓民国とその主張に賛同した全ての国家、

並びに、日本国と日本国民を憎み蔑む全ての者にこの言葉を送る。』

 

そして、この時今上天皇が述べた一言は後に

「史上最も単純明快にして、詩的で荘厳な宣戦布告の前口上」として

後世に語り継がれる事になる。

 

 

 

 

 

何ゆえ藻掻き、(Why do you)生きるのか?( struggle to live?)

 

滅びこそ、(My joy is thy)我が悦び。( destruction.)死に行く者こそ、美しい。(My beauty thy death.)

 

さあ(Come forward)( then,and…)

 

我 が 腕 の 中 で 息 絶 え る が 良 い ! !(DIE IN PEACE!!)




何と言う事、今上帝怒りの死刑宣告が下ってしまいました。
果たして、この狂乱の結末はどうなる…?
ええい、もうどうにでもなってしまえ!!!!

次回「第25話  世界よ、これが日本だ!」
西暦2043年10月16日、世界は暴走核弾頭を知る。
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